こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回はチニング講座をやっていきましょう。
今日のテーマは、チニングにおける基本となる仕掛け・タックル選びや必要な基礎知識について紹介していきます。
これからチニングを始めたい初心者の方や、基本を一度見直したい時の参考にしてみて下さい。
釣りをするシチュエーションや使い方に合わせた目安について解説していくので、これを目安に自分に合ったものを選んでみて下さい。
使用するルアーや釣りをするポイントの特徴によって使いやすい・使いにくいものが変わってくるので、そのあたりのイメージづくりに役立ててもらえたら嬉しく思います。
内容については全て管理人の実釣実績に基づいたものになっています。
※記事の終わりに、より詳しい解説やおすすめアイテム紹介記事の一覧を掲載してあります。
必要に応じて参考にしてみて下さい。
✔管理人の経験・実績
なお、私の経験やチニングにおける実績としては
- 年間釣行数300以上
- チニング自己記録:3.4kg・60cmオーバー(春の乗っ込みチニングにて)
- 静岡中部のチニングで2か月間以上ボウズ無し(釣行回数40回以上、1回の釣行時間は平均1時間半ほど)
- メーカーからプロスタッフとしての勧誘あり
- 釣具店、メーカーにて私のタックルインプレッションや釣り方の掲載・利用あり
こんな感じで、それなりの実績を残しています。
チニングのシーズン・釣行するタイミング選び
春~秋が入門におすすめ!
チニング自体は慣れてしまえば一年中楽しめますが、時期によって釣れやすさは変わります。
無難に釣りやすいのは春~秋にかけてで、だいたい3月~11月くらいまでが初心者の方にも楽しみやすと感じます。
真冬でもチヌは釣れますが、警戒心が高くなったりして難易度は高くなりやすいです。
時間帯
時間帯選びは状況によって変わりますが、トップウォーターゲームの場合はマズメ・デイゲームが基本になります。
ワームを使う場合は昼でも夜でも釣れますが、無難なのは朝・夕のマズメですね。
「昼と夜のどちらが釣りやすいか」については状況次第なところが大きく、
- 昼:水が濁っている時や風が強い時
- 夜:フグなどの外道が多い時や低水温期の澄潮の状況
昼と夜についてはこんな感じで考えると、割と釣りやすいと思います。
以前は「チニング=夜が釣れやすい」というイメージでしたが、最近はデイゲームでも普通に釣れることが分かってきています。
チヌが釣れる場所
水深が浅い場所がおすすめ
チヌは雑食性の魚なので、餌釣りでもかなり人気があるターゲットです。
しかし、ルアーで狙って釣果を上げるには深い場所は不利になりやすく、だいたい3mくらいまでの深さの場所がおすすめです。
特に夏場は浅い場所にチヌがどんどん差してくるので、ひざ下くらいしか水深が無いような場所でもチヌは普通に釣れます(むしろ浅い場所の方が良く釣れるくらい)。
代表的なポイント
水深が深すぎない場所を中心に狙うのがチニングでは基本になります。
例えば、河川の下流~河口周辺は水深が浅いシャローエリアが広がっていることが多く、チニングが楽しめる可能性が高いですね。
また、チヌは汽水域にも平気で進入するので、河川の中流域や支流でも釣れたりします。
特に水深が浅い場所+石や根・カキガラなど、硬い障害物が混じるようなポイントが非常に有望です。
チニングの基本仕掛け・タックルバランス
まずは使用するルアーに合わせた基本となる仕掛け・タックルバランスについて紹介していきます。
ワームを使ったボトムゲーム
まずはジグヘッドリグを使ったボトムゲームにおけるタックルですが、
- ロッド:7フィート台前半~中盤のチニングロッドや硬めのライトゲームロッド
- リール:スピニングリールシマノ・ダイワLT2500番
- ライン:PEライン0.6号~0.8号150m
- リーダー:フロロカーボン2.5号~3号1ヒロ
- ルアー:7g前後のジグヘッドリグやフリーリグ+2~3インチ前後のワーム
初心者の方は、まずはこれくらいを目安に考えてもらえばオールラウンドに使いやすいものが手に入ります。
トップウォータープラグを使ったチヌゲーム
次は夏を中心に効果を発揮しやすい、水面に浮かぶトップウォータープラグを使う場合です。
- ロッド:6フィート中盤~7フィートクラスのチニングロッドやバスロッド
- リール:スピニングリールシマノ・ダイワLT2500番~3000番
- ライン:PEライン0.6号~0.8号150m
- リーダー:ナイロン3号~4号を1m前後
- ルアー:6~8cm程度のチヌ用ポッパーやペンシル
タックルバランスの目安はこれくらいが無難ですね。
ミノー・バイブレーションなどの中層狙い
チヌをルアーで狙う時はワームやトッププラグを使った釣り方がメジャーですが、場合によっては中層を狙うのが効果的なこともあります。
この場合はシチュエーションによって使いやすいものが変わりやすく
小場所狙いの場合は
- ロッド:7フィート~7フィート中盤くらいまでのチニングロッド・硬めのライトゲームロッド・バスロッドなど
- リール:スピニングリールシマノ・ダイワLT2500番
- ライン:PEライン0.6号~0.8号150m
- リーダー:フロロカーボンまたはナイロン3号~3.5号1m前後
- ルアー:7cm~9cm前後のミノーやシンペン・ワーム・10g~20gのバイブレーションなど
こんな感じですね。
一方でウェーディングで遠浅エリアを狙ったり、遠投重視なら
- ロッド:8フィート中盤~9フィートクラスのシーバスロッド
- リール:スピニングリールシマノ・ダイワLT3000番
- ライン:PEライン0.6号~0.8号150m
- リーダー:ナイロン3号~4号を1m前後
- ルアー:7cm~9cm前後のミノーやシンペン・ワーム・10g~20gのバイブレーションなど
こんな感じで、ライトなシーバスタックルを使うとちょうど良いですね。
タックル選びの基本
ロッド
ロッド選びに関してですが、
- ワームを使ったボトムゲーム:バット~ベリーに掛けて反発力があるもの
- トップウォーター・プラグゲーム:全体的に程よくしなやかなもの
使用するルアーによってこんな感じに使い分けるのが基本になります。
長さに関しては、ワームを使ったボトムゲームの場合は片手での操作感と障害物回避能力のバランスを取って7フィート台前半~中盤ほどを。
トップチニングの場合は連続したロッドアクションを快適にするために6フィート台~7フィートクラスまでがおすすめですね。
だいたい15g前後のルアーをフルキャストできるものを選んでおくと、オールラウンドに使えます。
中層の釣りの場合は状況によっては9フィートクラスのライトなシーバスタックルを使ったり、フィールドの規模によって使い分けます。
リール
次はリール選びですが、チニングではスピニング・ベイトリールの両方が使われます。
初心者の方や、汎用性を求めるならスピニングリールがおすすめですね。
2500番のハイギアリールを基準に、2000番~コンパクトボディの3000番くらいまでが良く使われます。
ライン
ラインはPEラインが基本になり、0.6号~0.8号の8本編みのPEラインを150mほど巻いておけば大半のフィールドをカバーできます。
ラインの色が見やすい方が初心者の方には使いやすいです。
PEラインの先端にはリーダーをセットしますが、
- ボトムゲーム:フロロカーボン2.5号~3号を1ヒロ
- トップゲーム:ナイロン3号~4号を1m前後
- 中層の釣り:ナイロンまたはフロロカーボン3号~4号を1m前後
基本はこんな感じで考えておけばOKです。
初心者におすすめなタックルの予算・グレード
特にロッドやリールはこだわるとキリがないですが、正直言ってチニングでは高級なタックルを使っても釣果はほとんど変わりません。
もちろん実釣時の快適性は変わりますが、だからと言って沢山魚が釣れることにはつながらないんですよね。
普段から私はエントリーモデル~ハイエンドモデルまで色んなタックルを自腹で購入して使い比べていますが、チニングでは1万円台のロッドやリールを一軍として普通に使っています。
それでも特に不便は感じないですし、同じ地域で高級タックルを使ってチニングをやっている方よりも、むしろ沢山魚を釣っているくらいですから。
重要なのはタックルの価格・グレードではなく、状況に合わせた釣り場やルアー選び、操作方法などになります。
基本さえ極めていけば、高級なタックルを使わなくても1年中チヌは普通に釣れますよ!
目安となるグレードとしては、ある程度しっかり使えるものが欲しければ
- ロッド:実売価格1万円~2万円前後。アルコナイトリング・またはsicリング使用のもの
- リール:フリームスやアルテグラなど、実売価格1万円台前半~中盤くらいのもの
これくらいを選んでおけば十分です。
装備
チニングで必須となる装備類について紹介しておきます。
プライヤー
クロダイ・キビレは歯が鋭く、ウロコやヒレでケガをするのでペンチは必須です。
それほど大きいものは必要ないですが、ラインカッター機能やスプリットリングオープナー付きのものがおすすめです。
私が愛用しているのがこのプライヤーで、ステンレス素材なので歪みにくく、PEラインもスパッと切れます。
フィッシュグリップ
フィッシュグリップも用意しておくのがおすすめです。
チヌはシーバスのように口を掴めないですからね。
耐久性を重視するならステンレス素材のものがおすすめですが、アルミのものでも問題ありません(徐々に傷になるだけ)。
高級なブランド品でなくてもOKなので、そこそこなものを1つ買っておきましょう。
タモ・ランディングシャフト
タモ・ランディングシャフトは必須といっても過言ではないですね。
目安としては
- タモ枠:機動性重視なら40cmほど。大きめが好きなら50cm前後
- シャフト:低い足場なら3.9m前後。高い場所なら5m前後
これくらいを選びます。
初心者におすすめなルアーの種類
ワーム(ボトムゲーム)
初心者の方に最もおすすめで、1年中チヌを釣りやすいのがワームを使ったボトムゲームです。
海底をズルズル引いたり、小刻みにアクションを与えてカニやエビなどを演出してチヌを狙う釣り方ですね。
慣れてくれば夏でも冬でもクロダイやキビレを釣り上げることが可能で、時期・フィールド問わずに安定したパワーを発揮する釣り方です。
ワームを使ったボトムゲームを大きく分類すると、ジグヘッドリグの釣りとフリーリグを使った釣り方に分かれます。
トップウォーター
夏を中心に浅い場所にやってくるチヌに効果的なのが、トップウォータープラグを使ったチヌゲームですね。
水面に浮くルアーを使うことで、ワームに反応しないチヌを食わせることができたりします。
だいたい6~8cm前後のポッパーやペンシルを使うことが多く、チヌ専用のものがラインナップされているのでそれを使うのが無難です。
水温が低い時期や、チヌの目線が下がった時は効果を発揮しにくくなります。
ミノー・バイブレーションなどを使う中層のチニング
ラストはミノーやシンキングペンシル・バイブレーション・ワームなどを使った中層を狙うチニングです。
イメージとしてはシーバスゲームに近く、チヌがイワシなどの中層を回遊するベイトフィッシュを追っている時に効果を発揮することがあります。
優先度としてはボトムゲームやトップウォーターゲームと比較すると低くなり、初心者の方はこれらのルアーは用意しなくてもOKです。
ワーム選びとリグ
チニング初心者の方に最もおすすめなのがワームですが、ワームの選び方やリグ(仕掛け)について少し掘り下げて紹介していきます。
ワームの種類・大きさの使い分け
チニングに使うワームですが、
- ワームの種類:クロー・シュリンプ系ワームがメイン。シャッドテールワームなども時々使う
- ワームの大きさ:だいたい2インチ~3インチ前後
とりあえずはこんな感じで覚えておけば問題ありません。
一番用使うのがエビやカニなど、海底に潜んでいる餌をモチーフにしたワームですね。
困った時はクロー・シュリンプ系のワームを投げておけば大丈夫です。
次に出番が来るのがシャッドテールワームですね。
シャッドテールワームは小魚系のベイトをチヌが捕食している時や、強めの波動でワームの存在感をアピールしたい時などにおすすめ。
また、ボトムズル引きの合間に早巻きを入れて中層まで巻き上げたりすると、チヌの捕食スイッチが入って突然バイトしてくるようなこともあります。
まずはクロー系ワームを2~3種類くらい用意してみて、興味が出てきたらシャッドテールワームを1つほど買って試してみると良いですよ!
フリーリグ
フリーリグはチニングで超人気になってきているリグで、上手に使うことで圧倒的な数釣りができるようになったり、メリットが大きいリグですね。
フリーリグはこんな感じで、管付きのシンカーを使って好みのフックと組み合わせて使用します。
チニング初心者の方はシンカーストッパーを使うのがおすすめです。
フリーリグでは2.5インチ~3インチ台前半ほどの「少し大きめでワームが自発的に動くもの」を使うのが基本でありコツになります。
特にキビレはある程度ボリュームがあり、ワームがパタパタ・ピロピロ動くワームの方がアタリがたくさん出ることが多い印象です。
特にこだわりが無ければ、フリーリグを使ったチニングに挑戦するのが私のおすすめですね!
ジグヘッドリグ
ジグヘッドリグは最もシンプルで、フックとオモリが一体化したリグになります。
- 2インチ前後の小型ワームと相性がいい
- 主にアクションをあまり与えないズル引き向き
特徴はこんな感じですね。
以前はジグヘッドリグがチニングでは超メジャーでしたが、最近はフリーリグに人気を取られています。
実際に私もフリーリグを使うことが大半で、小さいワームにしかチヌが反応しないような時に使うくらいです。
アクション・動かし方の基本
ワーム
ワームを使ったボトムゲームでは
- ズル引き:一定角度でロッドを保持し、リールをゆっくり巻いてワームを這わせる
- ボトムバンプ:細かく穂先を弾いてロッドアクションを1回~3回ほど与え、ボトムをトントンと叩く
- ステイ:基本は2~3カウントくらい。アクションを止めて動きに変化を与える
基本はこれだけです。
状況によってチヌが反応するアクションの速度や間の取り方が変わるので、シンプルですが非常に奥深いです。
トップウォーターゲーム
トッププラグの場合は小刻みにロッドをチョンチョンと動かし、一定速度・間隔を保つのが基本になります。
動きの変化を与えすぎたり、チヌがついてきたところでアクションを止めると、見切られる原因になるので注意します。
アタリと合わせ
チニングではアタリが出てからのフッキングがかなり難しく、食い渋ると10回当っても1度も針掛かりしないようなことも普通にあります。
早合わせは絶対NG
チニングにおいて一番ダメなのは早合わせですね。
特に初心者の方はアタリがあるとビックリして合わせてしまうかもしれませんが、冷静に対処するのが超基本です。
ワームを使っている時は、穂先がしっかり入って重みが乗るまではアクションを続けます。
トッププラグの場合も基本は同じで、チヌが水面を割って食いついてきてもそのままルアーを動かし続け、穂先が引き込まれてから合わせを入れることを意識してください。
特にワームの釣りの場合はアタリが出てから合わせるまで1分以上掛かったり、慣れてくると食い渋るチヌとの駆け引きが楽しめるようになってきます。
初期掛かりとフックの貫通
チヌは口周りが非常に硬く、フックを貫通させるのが難しい魚です。
特にクロダイの場合は歯が発達していて、一発で針を刺すのは想像以上に困難です。
ここで重要なのが初期掛かり(合わせを入れてとりあえずチヌがヒットした状態)からのやり取りで、リールを巻くのを止めてロッドでタメてしまったり、ドラグを緩めるのはNGです。
チヌがヒットした後はリールをどんどん巻く癖をつけ、やり取りの中でフックをしっかり貫通させるイメージですね。
特に遠くでチヌがヒットした時はラインの伸びがあるので、隙を与えずにリールを巻く癖をつけた方が良いです。
フックがしっかり貫通してしまえばチヌはバラすことが少ないので、足元まで寄ってきたらドラグを緩めたり、ゆっくりやり取りすればOKです。
チニング講座一覧
毎日のように釣行して生活している管理人の実釣実績に基づいたコンテンツになっています。
基礎講座に目を通してもらえれば、ベースとなる考え方がある程度わかるはずです。
より細かい内容の記事があるものについては、各基礎講座内にて紹介してあります。
紹介するアイテムは自腹購入。公平な視点で使用感をチェックし、おすすめを選抜してあります。
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