こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回はチニング講座をやっていきましょう。
今日のテーマは冬のチニングで釣果を出すための狙い方のコツについて紹介していきます。
冬のクロダイ・キビレは神経質になることも多く、春~秋と比べると釣果ムラが出やすいことも多いですね。
しかし、ポイント選びやルアーセレクトなど、狙い方をしっかり考えれば問題なく魚を釣ることは可能です。
実際に私はチニングが成立しにくいと言われる静岡中部地方がホームですが、ずっとボウズ無しで釣果を上げ続けていますからね!
基礎基本を1つ1つ見直していくことで、流行りなどに流されずに安定した結果が出せるようになるはずです。
内容は全て私の実釣実績に基づいたものになっているので、参考にしてもらえたら嬉しく思います。
✔管理人の経験・実績
なお、私の経験やチニングにおける実績としては
- 年間釣行数300以上
- チニング自己記録:3.4kg・60cmオーバー
- 静岡中部のチニングで2か月間以上ボウズ無し(釣行回数40回以上、1回の釣行時間は平均1時間半ほど)
- メーカーからプロスタッフとしての勧誘あり
- 釣具店、メーカーにて私のタックルインプレッションや釣り方の掲載・利用あり
こんな感じで、それなりの実績を残しています。
季節・水温によるチヌの行動パターンの変化
12月中・下旬位まで
12月中~下旬位までの厳寒期到来前のチヌの行動パターンとしては、暖流が効く地域の場合はチヌがまだシャローエリアに残っていることも多いです。
特に天気が良い日の午後~夕マズメにかけては、餌を食いにチヌがシャローフラットに上がってくることも多いです。
冬シーズン初期のチニングでは、深場に落ちているチヌを狙うのを基本にすれば問題ないですが、状況次第ではシャローエリアにも目を向けて攻めるのがおすすめですよ!
1月
季節が進んで1月になると、水温低下によってチヌは完全に冬モードになることが多いです。
1月のチニングはかなり難しい釣りになることが多く、狙い目としては
- かけあがりの斜面~向こう側の一段水深が落ちたエリア
- 少しでも濁りがある場所
- 排水など、ぬるい水が流れ込む場所
このようなポイントを狙うようにします。
厳寒期は夏のように水深が1~2mくらいまでのシャローエリア狙いだけでは安定して釣果を上げるのは難しくなることが多く、私の場合は水深3m~5mくらいまでの場所を狙うことが多くなりますね。
2月
2月になると、寒さはかなり厳しいものの水の中の季節は進行します。
春に産卵期を迎えるクロダイは乗っ込みを徐々に意識し始めます。
また、ハク(ボラの幼魚)やバチ・稚アユなどのベイトフィッシュの活動が活発になり、チヌの行動にも影響を与えます。
2月のチヌは夜間を中心に中層~表層を意識したり、タイミングをみてシャローエリアにあがってきたりします。
ですので1月よりもルアーに対する反応は良くなることが多く、ナイトゲームを中心に水深が浅いポイントも意識して釣りをしましょう。
基本的にはボトムゲームで問題ありませんが、2月~5月頃はシンペンやシャロー系のミノー・ピンテールワームの中層引きがパターンにハマることがあります。
特にシーバスがボイルしているような時は少し下のレンジでチヌが餌を食っていることも多いですよ!
冬のチニング攻略のコツ
冬のチニングで私が意識している代表的なことを紹介していきましょう。
冬のチヌは神経質になりやすい
冬は水温低下によって魚の心拍数が下がり、更に水中のプランクトンが少なくなることで水が澄む場所が多いです。
これによって、クロダイ・キビレは高水温期よりも神経質になりやすくなります。
夏場よりもルアーへの反応が悪くなったり、間違ったアプローチをすると、一目散に逃げてしまう個体の割合が増えたり・・・。
チヌはそのフィールドによって性格に大きな違いがあるので攻略方法は1つではないんですが、雑なアプローチでチヌを警戒させる可能性が高くなりやすいことは覚えておいた方が良いですね。
冬の狙い方は2つに分かれ、
- 限りなく違和感を少なく、プレッシャーを与えないナチュラルな誘いで釣る
- 動きの緩急を使ったリアクションバイト狙い
大きく分けると、この2つを使い分けるのがおすすめです。
1の釣り方はテンポが悪くなるのが欠点ですが、当たり外れが少なくて色んなフィールドで安定して釣果を出しやすい印象です。
一方で2番目のリアクションバイト狙いは下手に使うとチヌを驚かしたり、フィールドによっては逆効果になることがあるので注意が必要です。
しかし、リアクションバイト狙いはパターンにハマると効率よく・簡単にチヌが連発で釣れる可能性も高くなりますね。
まるなか
難しい場所ほど食わせ重視の誘いが安定した効果を発揮しやすいかな
安定した環境・落ち着けるスポットを狙い撃つ
水温が低くなる冬~春先のチニングですが、キーになるのは「安定」と「チヌが落ち着ける環境」です。
私が冬~春先の低水温期にチヌを狙う時は
- 水温がコロコロと変わりにくい場所
- 冷たくない水が流れ込む場所
- 澄んだ水でも底が透けないくらいの水深がある
- 岩やかけあがりなどのチヌが落ち着ける隠れ家・餌場が揃っている
これらを他の時期よりも強めに意識しています。
高水温期は何もない開けた場所でチヌが良く釣れたりしますが、冬の警戒心が高いチヌは人間から丸見えの状態で釣るのはかなり難しくなります(魚影がかなり濃い場所なら釣れるけど)。
ですので、冬のチニングでは開けた場所をテンポよく流して釣るというより、海中の変化などを一層丁寧に・ジックリ狙うことで、タフな状況下でも釣果が安定して出しやすくなりますね。
まるなか
冬にチヌが集まりやすい・釣りやすいポイント選び
次は冬のチニングに適したポイント選びについて、少し掘り下げて紹介していきます。
内湾・ワンドなどを狙う
チヌは外洋に面した場所や潮が速い場所を広く回遊するタイプの個体のほか、奥まった場所で居ついていたり、狭い範囲を回遊して生活している個体もいます。
冬の低水温期のチニングでは、少し奥まった場所をメインに選んだ方が釣果は安定しやすい傾向を感じています。
このパターンは私の地元静岡の場合はだいたい12月中旬くらいから本格化し、5月上旬くらいまで継続することが多いですね。
その後、水温が高くなると奥まった場所は水質が悪化したり、小型のチヌやフグなどの外道が増えたりして釣りにくくなることも多いです。
冬~春先のチニングでは、潮がガンガン当たる場所よりも外洋の影響を受けにくい地形のポイントを優先的に狙ってみるのもおすすめですよ。
奥まった場所というのは人工的に作られた漁港内などでも良いですし、自然に作られた入り江・浦でもOKです。
まるなか
貝・カキガラ・ベイトフィッシュなどの生命感が多い場所
冬になると、水の中の生命感が薄くなりやすいです。
そのような厳しい状況下でも
- 岸壁沿いにフジツボやカラス貝が残っている
- カニやエビが越冬せずに活動している
- 冬のベイトフィッシュ(ボラの幼魚やシラス・アミなど)が集まっている
- 餌釣りで寒チヌが釣れている・実績がある場所の周辺
このような場所を探していくことで、冬チニングに適した場所を見つけられる可能性は高くなります。
特に近年は冬でも水温が下がりにくくなっており、以前よりも冬にチヌが釣れやすい場所は増えてきていると感じますね。
地域によっては年が明けても落とし込み釣りでクロダイが普通に釣れたりするので、そのような場所はチニングでの釣果も期待できますよ。
水質
チヌは水質によって警戒心がかなり大きく変わります。
クロダイ・キビレは濁りに対してかなり強い魚で、泥濁りの状況であっても問題なく釣れます。
むしろ透明度なんてほとんどない位の状態の方が入れ食いなったりしますからね。
これはトッププラグで釣ったキビレですが、魚を水面直下に沈めるとこんな感じでめっちゃ濁っています。
このような日は爆釣の可能性も高くなりますね。
特に低水温期は水質がクリアになりやすく、澄んだ水によってチヌの警戒心が高くなり、ルアーで釣るのが難しくなりやすいです。
ですので少し水が汚い・濁ったエリアを優先的に狙うのはかなり効果的です。
生活排水が流れ込む場所であっても、よほど水質が悪くない限りはチヌは普通に釣れますし、むしろ餌が豊富になって魚影が濃くなることも多いですね。
冬場でも水が少し澱んだ場所があるなら、その周辺は優先的に狙う価値がありますよ!
水深
水質と絡んでくるのが、釣り場の水深ですね。
ルアーを使ったチニングでは、水深が浅い方が釣りやすい傾向がありますが、冬場はシャロー狙いだけだと少し厳しくなりやすいです。
特に水質がクリアな状況では、水深が浅い場所のチヌはかなり神経質になっていることも多く、ルアーに対して拒絶反応を見せやすいと感じます。
私の場合、水質がクリアな場所の場合は水深3m~7mくらいまで。
濁った場所の場合は水深1.5m~3m前後を基準にしています。
ナイトゲームの場合はもっと浅いシャローエリア狙いも全然ありですが。
水温が高い時期はデイゲームで水深50cmや1mなどのかなり浅いエリアも狙いますが、冬の場合は少し深い場所を中心に狙っていきます。
まるなか
かけあがり+ストラクチャー(障害物)周りは一級ポイント!
冬のチニングでは少し水深が深い場所を狙う機会が増えますが、ただ単に水深が深いだけでは狙ってチヌを釣るのは結構難しいです。
一級ポイントになるのが、水深が変化するかけあがりに岩やカキガラなどの硬い障害物が絡むスポットですね。
完全に深場に落ちたチヌを狙うより、タイミングを見て浅い場所にあがって餌を食いたがっているクロダイやキビレを狙う方がルアーに対する反応が良いと感じます。
チニングではルアーが着底するまでのカウントや引き心地などで地形探査をするのが超重要で、ポイントの地形を完全に把握できるようになれば、狙いすました1投でチヌが釣れるようにもなりますよ!
河口周辺を狙う
クロダイやキビレは河川内にも侵入する習性がありますが、夏場よりも下流域・河口に近い場所を中心に狙うのが無難ですね。
夏場は河口から何キロも離れた場所までチヌが遡上してくることも良くありますが、水温の低下とともに下流へと落ちていくことが多いです。
冬~春にかけては河口が払い出している周辺の湾内を狙ったり、時期によってポイントを狙い分けるようにしています。
まるなか
冬のチニングと時間帯
夜
これまで紹介したように、冬のチニングでは魚の警戒心がかなり厄介になります。
水が澄んで海底まで透けてしまうようなエリアが多い地域の場合、デイゲームではなかなか食わせるのが難しくなったりしますね。
こういう時は、光量が少なくなるナイトゲームがチヌの反応は安定しやすいと感じます。
特に日中に釣り場へ行くとチヌの魚影がそれなりにあるポイントなど、魚が居るのに釣れない時は夜に釣行してみて下さい。
釣行する時間帯については潮が動くタイミングが無難ですが、夕暮れ直後は反応が不安定になりやすいと感じますね。
地域差もあると思いますが、私の中では深夜~朝マズメ前の時間帯が割と安定して釣果が出せています。
朝・夕マズメ
次に有望なのは朝・夕マズメですね。
特にイワシやボラの幼魚など、小魚系のベイトフィッシュをチヌが追っている時は朝・夕マズメが良く釣れる印象です。
マズメの時間は朝夕両方釣れますが、朝マズメの方が個人的には安定して釣りやすいと感じます。
デイゲーム
冬のデイゲームですが、どうしてもチヌの警戒心が高くなりやすいので難しい釣りなることも多いです。
特に晴天・無風・澄潮の状況が重なると厄介です。
冬のデイゲームでチヌを狙う場合ですが、私の場合はワームをメインに使い
- 超スローなズル引き&ステイ:食わせ重視
- 小刻みなボトムバンプ:リアクションの要素を少し足したい時
こんな感じで2つの誘い・釣り方を使用します。
他の時期と比べると、スローな釣りをやる時はよりスローに・丁寧に探るのがコツになりますね。
高活性時は適当なズル引きでもチヌは釣れますが、厳寒期は中途半端な釣り方では釣果を安定させるのは難しくなりやすいです。
まるなか
大雨の後はチャンスタイム
時期問わずチヌが爆発的に釣れやすいのは雨の後の濁りが入ったタイミングになります。
冬の場合は冷たい雨が厄介ですが、それほど気温が下がらずにまとまった雨が降った後の濁った海は大チャンス。
特に水質がクリアになる冬場は、濁りが入ると一気に釣れやすくなることも多いので要チェック。
濁りさえあれば、普段デイゲームで釣れにくい場所でもボコボコとチヌが釣れたりしますよ!
冬に効くルアーの種類
次は冬のチニングで使いやすいルアーの種類について、使い分けと合わせて紹介していきます。
微波動系ワーム
1つめは爪や触角が微細な波動を発するワームです。
主にジグヘッドリグやフリーリグなどを使ったワームのズル引きで使います。
活性が落ちていて、動くもの・違和感があるルアーを嫌うチヌを狙う時に安定した効果を発揮しやすいです。
私が地元のチヌを冬のデイゲームで狙う時はかなり難しい釣りになることが多く、そんな時は微波動系のワームをデッドスローな誘いでよく使いますね。
パタパタ系ワーム
2つめは最近流行りのパタパタ系アクションを発生させるワームですね。
フリーリグでの使用がおすすめです。
パタパタ系のワームは微波動系アイテムよりもリアクションバイトを誘うのが得意になり、小刻みなボトムバンプを混ぜて使うのに適しています。
かなり警戒心が高いチヌを狙うのでなければ、食わせ能力と魚を引き付けるパワーのバランスが良くて安定した釣果を出せますね!
ワインド・メタルジグ・メタルバイブなど
3つめは、よりリアクションバイト狙いに特化したタイプのルアーになります。
主にダート系ワームを使ったワインド釣法や小型のメタルジグ・メタルバイブなどが使いやすいです。
これらのルアーはチヌの性格による当たり外れが大きく、効果を発揮する場所とそうでない場所がハッキリ分かれやすいです。
パターンにハマると、ワームのズル引きやボトムバンプを見切るチヌが簡単に釣れたりしますが、下手に使うとチヌをびっくりさせてしまって逆効果になったりします。
魚を引き付ける能力は非常に高い分、諸刃の剣的な部分がありますね。
まるなか
冬に効果的なアクションパターン例
私が冬にワームを使ってチヌを狙う時のアクションパターンについて、代表的なものを紹介します。
デッドスローのズル引き
1つめは食わせ重視の誘い方になります。
特に神経質でルアーで釣るのが難しいチヌを相手にする場合はズル引きがなんだかんだで頼りになります。
これまで紹介したように、冬のズル引きはより一層丁寧に操作するのがおすすめで
- リールのハンドル1回転を3秒~4秒ほど掛けてズル引き
- ハンドル1~3回転ほど誘ったらステイ
- カウント2~3ほどを基準にステイさせたらズル引き再開
こんな感じで、海底の石1つ1つを丁寧に越えるようにズル引きします。
ひたすらズル引くよりもステイを入れることが多く、ステイ中やステイ後の巻き出し直後にアタリも良く出ます。
小刻みなボトムバンプ
1つめはリアクションの要素を入れるボトムバンプですね。
冬チニングの場合は少し低めに・速めのピッチでトントンと海底を叩くことが多いです。
どちらかといえば、デイゲームでよく使います。
- 穂先を20~50cmほど小刻みに・素早く2回(3回)ほど動かす
- カウント2~3ほどステイを入れ、再びアクションさせる
基本のパターンとしてはこんな感じですね。
海底に張り付くチヌ前で小刻みな縦方向の誘いを入れ、捕食スイッチを入れる効果が期待できます。
ズル引きと組み合わせるのもおすすめですね!
まるなか
こういう時はズル引きがやっぱり強いよ!
冬チニングにおすすめなワーム
最後に、各社様々なアイテムを使い比べた中で冬~春先の低水温期のチニングで使いやすいワームを絞り込んで紹介しておきます。
最後は個人個人の好みになりますが、この3種類があれば私の冬チニングは十分成立しますね!
ボトムアップ ハリーシュリンプ3インチ
爪がプルプルと震えるようなアクションを発生させるハリーシュリンプ。
フリーリグで使っていますが、ズル引きをメインに丁寧な誘いで使いやすいですね。
難易度が高い私の地元のチヌも、ハリーシュリンプを使ったデッドスローの誘いで安定した釣果が出せています。
▼より詳しい使用感解説については【ハリーシュリンプ徹底インプレッション】を参考にどうぞ。
ケイテックリトルスパイダー3インチ
リトルスパイダーは薄型のテールで程よいアピール力がありつつ、ボリュームを抑えたボディ設計でチヌの吸い込みが良く、冬の低活性な状況下でも安定したフッキングを誇ります。
パタパタ系ワームよりは波動が弱いですが、微波動系ワームよりも大きめのアクションで動くので、中間的な存在として使えます。
ズル引き・ボトムバンプ両方に対応でき、ハリーシュリンプでは少しワームが弱い時におすすめですね。
▼より詳しい使用感解説については【リトルスパイダー徹底インプレッション】を参考にどうぞ。
ケイテック クレイジーフラッパー2.8インチ
ラストはクレイジーフラッパー2.8インチですね。
ハリーシュリンプ、リトルスパイダーよりもアピール力が高く、パタパタアクションによる魚を引っ張る能力に長けています。
うまく使えばバイト数が稼げますが、冬のクリアウォーターな状況でのデイゲームではワームが強すぎることもあるので、使い分けをするのがおすすめです。
少し水が濁っている状況下やナイトゲーム・ズル引き+ボトムバンプの使い方などで使いやすいワームですぞ。
▼より詳しい使用感解説については【クレイジーフラッパー徹底インプレッション】を参考にどうぞ。
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全て毎日釣りをして生活している管理人の実釣実績に基づいたコンテンツになっています。
チニングに必要な基礎知識全般をまるっと解説します。
記事の最後に「チニング基礎講座」を一覧でまとめてあるので、チニングを深く知りたい時の参考にどうぞ。