
こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回は渓流ルアー用ライン講座をやっていきましょう。
今日のテーマは渓流トラウトゲームに使うPEラインの選び方・おすすめアイテムを紹介します。
PEラインの選び方については、この記事を読んでもらえれば必要な基礎知識は習得できるはず。
内容に関しては全て管理人の実釣経験を基に、選び方のポイントや使いやすいアイテムを選抜して紹介。
おすすめするアイテムは実費を払って購入して使い比べ、公平な視点で選んであります。
よく見られる「適当に良さそうなものをピックアップしただけのアイテム紹介」ではないので、使いやすいPEラインを選ぶ時の参考にしてみてね。
私の主な経験・実績としては
- 年間釣行回数250~300以上(淡水・海問わず毎日釣りをしています)
- 渓流釣りはルアー・餌・フライと各経験あり
- 釣果:渓流にて半日でイワナ・アマゴを50匹以上など
こんな感じで釣りばかりやって生活している人間なので、良かったら参考にしてみてね。
まるなか
目次
渓流のトラウトルアーゲームにPEラインを使うメリット
まずはPEラインを使うとどんなメリットがあるのか?
基本的な部分を少し詳しく紹介していこう。
強度があり、やり取りに余裕が出る

PEラインはナイロンやフロロカーボンラインと比較すると、傷さえ入っていなければ圧倒的に強い。
PEラインの優れた強度を利用することで、細い号数のラインを使用することができるようになり、なおかつ良型トラウトがヒットしてもやり取りに安心感が出てくる。
実際に私は渓流トラウトゲームではPEラインタックルをメインに使っているが、魚がヒットしてラインブレイクしたことはこれまで1度もない。
PEラインの細くて強いという特性は大きな武器になるね!
ルアーのアクションにキレが出せる

渓流ルアーゲームでは、スプーンやスピナー・ミノーなどをはじめ、色んな種類のルアーが使われる。
スプーンやスピナーはどちらかというとただ巻きや控えめなロッドアクションで使用することが多い。
一方でミノーを使う時は積極的にロッドを操作してルアーにキレのある動きを与える場面が多い。
PEラインはこのようなロッド操作を与える釣り方で特に強い効果を発揮する。
ナイロンやフロロカーボンラインと比較すると圧倒的に伸びが少なく、釣り人が与えたアクションをダイレクトにルアーへ伝えることができる。
この伸びの少なさはルアーの操作感に非常に大きく影響を与えるぞ。

特に最近は「比重が重たいヘビーシンキングミノー」が良く使われる。
高比重ミノーにキレのあるアクションを与えるには、PEラインが必須ともいえる。
PEラインを使用するデメリット
次に、渓流ルアーゲームにPEライン導入する際のデメリットについて。
ライン素材はそれぞれ特徴が違い、メリットだけのものは残念ながら今の所は存在しない。
PEラインを使う際にも当然弱点や苦手となる部分はあり、それを知ったうえで上手に使うのが釣果アップへ繋がっていくぞ。
ノットを組む必要がある(直結はNG)
慣れてしまえば全く問題ないけど、初めのうちは細いPEラインにショックリーダーを接続するのは結構手間が掛かるもの。

PEラインは伸びが少ないが、その分衝撃や傷に対して弱い特性を持っている。
これを補うために先端にナイロンやフロロカーボン素材のラインをリーダーとして接続して使用する必要がある。
また、PEラインは比重が非常に軽いため、直結で使用すると水への馴染みが悪くなり、ルアーを沈めにくくなることがあるから気を付けよう。
面倒でもリーダーを接続して使うのが基本だね!
ラインが弛むと力が伝わらない

PEラインはしっかりテンションが掛かった状態であれば、釣り人が与えたアクションをルアーまでダイレクトに伝えてくれる。
しかし、ラインが弛んでしまうと力が全く伝わらなくなってしまい、感度も一気に低下してしまう欠点がある。
なのでPEラインを使う時は必要以上にラインを緩めず、無駄な糸ふけをしっかり回収しながら釣りをする必要がある。
ナイロンラインなどはライン自体にコシがあり、多少テンションが抜けていても操作性や感度が鈍りにくい。
ルアーのレンジが浮きやすい

PEラインは素材自体の比重が軽い。
また、細い原糸を編み込んで作られているものが多く、ナイロンやフロロカーボンラインよりも風や水の流れの影響を大きく受けやすい性質がある。
だから水の流れによってラインが流されやすく、ルアーが引っ張られて浮きやすくなるから気を付けよう。

PEラインにセットして使うショックリーダーは、傷や衝撃への強さを確保するだけでなく、ラインの水へのなじみを良くする効果もある。
PEラインが水に流されやすいと感じた時は、リーダーを長めに確保するのも有効なテクニック。
リーダーとのノット部分にクモの巣が絡む
これは渓流でPEラインを使う上で頻発する、意外と厄介な現象。

渓流釣りをやっていると、ラインにクモの巣が絡むことが非常に多い(特に源流などの上流域)。
この時、PEラインとリーダーの結束部分であるノットにクモの巣が絡むと取りにくくてストレスが溜まる。
ちょっとしたことかもしれないけれど、実際にやってみるとこのめんどくささがわかるはず(笑)
PEラインの種類
PEラインには種類があり、それぞれ特性が異なる。
4本編み

4本の細い原糸を編み込んで作られている4本編みのPEライン。
- コスパが優秀
- 原糸が太く、根ズレしても若干持ちこたえてくれる
代表的な特徴はこんな感じで、PEラインを使った釣りに慣れていない方にもおすすめ!
一方で表面がザラザラしやすく、キャストした時やルアーを操作した時に独特な摩擦音が発生しやすい。
8本編み

8本編みのPEラインは4本編みよりも更に細い原糸を編み込んで作られている。
中級者~上級者向けのラインだが、上質な使用感の良さは代えがたいものがある。
- ラインのキメが細かく、糸鳴りが少なくてスムーズ
- 傷さえ入らなければ直線強度が非常に高い
特徴はこんな感じで、現在私が渓流ルアーゲームでメインに使っているのは8本編みのPEラインだ。
一方で原糸が細いため、根ズレしてもラインの劣化が分かりにくく、下手に使うと簡単に切れやすいので扱いが繊細になる。
また、価格も高級なものが多めだ。
コーティング系PEライン

ラストは一部のメーカーから発売されているコーティング系PEライン。
PE原糸を編み込んで作るのではなく、外に樹脂をコーティングすることで作られているアイテム。
渓流ルアーゲームではうまく使うとメリットが大きくておすすめだ。
- 高比重で水へのなじみが良い
- 伸びが少なく、ダイレクト感が強い
- コーティングが残っていれば、多少傷が入っても切れにくい
このような点がメリットになる。
欠点としてはコーティングの劣化による毛羽立ちやすさになり、4本・8本編みのPEラインと比べるとライン表面がガサガサになりやすいこと。
しかし裏を返せばラインの劣化が目で見て分かりやすく、原糸が痛んでラインが極端に弱くなる前に発見することができるとも言える。
渓流ルアーゲーム初心者の方から誰にでも使いやすく、特にPEラインの浮力が気になる方におすすめ!
まるなか
PEラインとリーダーの太さ・号数
PEラインの号数選び

渓流ルアーゲームでは、だいたい20cm~30cm位までのヤマメやイワナなどを狙うことが多いだろう。
強度的には0.2号や0.3号のPEラインでも問題なく使用できるが、厄介なのはラインへのダメージ。
渓流釣りでは木や草・岩などにラインが擦れる可能性が高く、ラインの劣化が発生しやすい。
なのでPEラインを選ぶ時は、ある程度強度に余力を持たせて選ぶと良い。
私の場合、PEラインは0.4号ほどを基準に選んでいるが、初心者の方は0.5号~0.6号ほどのものを使うのがおすすめ。
経験を積む中で細く出来るならワンランクずつ号数を落としていけばOK。
リーダーの号数選び

PEラインに合わせるリーダーだが、渓流域での使用を考えると6ポンド(1.5号)~7ポンド(1.75号)くらいが使いやすい。
これくらいの号数を選んでおけば、多少ラインがダメージを受けても簡単には切れにくく、PEラインの直線強度を活かしたやり取りも可能になる。
初心者の方は傷に弱いPEラインは少し太めのものを選ぶが、
- PEライン0.4号+リーダー6ポンド~7ポンド
最終的には、これくらいのラインシステムがオールラウンドに使いやすいだろう。
ラインの長さ
PEラインの長さ

PEラインは紫外線や吸水による劣化が起こりにくく、傷さえ入らなければロングランで使える特性がある。
なので私の場合は150m巻きを購入し、全て巻き切って使用することが多い。
近距離戦が多い渓流ルアーゲームの場合、150m巻きのラインを巻いておけばワンシーズン位は余裕で使えるからね。
100m巻きのラインの場合も同じで、基本は全部巻き取るようにしている。
短くカットして使うこともできるけど、巻き変える時に無駄が多くなりがち。
リーダーの長さ
リーダーの長さは人によってかなり違いがあるが、ラインへダメージが入りやすい渓流ゲームの場合は短すぎるリーダーはおすすめしない。
私の場合はPEラインへ傷が入らないように1ヒロほどのリーダーを基準に選んでいるが、最低でも矢引(半ヒロ)~1mくらいは欲しい。
30cmなどの短いリーダーだと簡単にPEラインに傷が入るし、ラインの浮力でルアーが浮き上がりやすくなるから気を付けよう。
ラインの色・カラー
視認性の良さ

渓流ゲームは流れとの戦いになり、ラインの流れ方や糸フケの具合を見てルアーを通すコースを調整することになる。
基本的には人間から見やすい視認性が良い色のラインを使うことに越したことはなく、迷った時は見やすい色のPEラインを選ぶようにしよう。
おすすめカラー
見やすい色のラインとしては、
- 白
- ピンク
- 黄色
- オレンジ
- 明るい緑
これらのカラーが代表的。
一方で灰色や暗い色のラインは背景と同化しやすく、見難くなることが多くなる。
ある程度釣りに慣れてくれば多少ラインが見難くても影響を少ないが、慣れないうちは見やすいラインを使い、狙った場所をキッチリ通せるようにすると良いね!
PEラインとリーダーのノット(結束方法)
PEラインとリーダーの接続は専用のノット(結び方)を使用する必要がある。
しっかりした結び方を使わないと、細くて強いPEラインの特性を発揮できなくなるから気を付けよう。
ここでは実際に私が使用しているおすすめノットを3つ紹介しておこう。
FGノット

- 難易度:やや難
- 強度:強い
- 結び目の大きさ:小さい
FGノットは編み込みという作業が必要で、練習しないとスムーズに結束するのが難しい。
強度的には十分強く、結び目も小さいのでルアーゲームではオールラウンドに使える。
FGノットは細糸だと強度が出せないという方がいるけど、それは結び方が悪いだけ。
0.3号や0.4号などの細いPEラインを使用する時は、編み込み回数を通常よりも多く、だいたい16回前後編み込めば問題なく強度が出せる。
実際に私の場合は結束がムスカしいとされる0.2号の8本編みのPEラインなども使用しているが、FGノットでもしっかり強度が出せている。
PRノット

- 難易度:やや難(ボビンが必要)
- 強度:非常に強い
- 結び目の大きさ:小さい
2つめはPRノットで、ノットを組むのに専用のボビンが必要になるのが難点。
しかし慣れてしまえばFGノットよりも速く結束ができ、なおかつ締め込み作業が要らないという優れたノット。
強度的には数あるノットの中でも最強クラスで、構造的には一番優れた強度を発揮できる。
慣れてしまえば0.2号などのPEラインでもPRノットを組むことはできる。
クインテットノット

- 難易度:簡単
- 強度:平均
- 結び目の大きさ:平均
クインテットノットは簡単に結束ができるお手軽なノットで、現地でラインが切れてしまってFGノットやPRノットが組むのが困難な時や、渓流ルアーゲーム初心者の方におすすめ。
結び目が大きくなるのが難点だが、強度的にはそれほど大きく低下することは無くて普通に使える。
渓流ルアーゲームの場合は必要強度よりも余裕を持たせた号数のPEラインを使うので、最初のうちはクインテットノットでもOK。
▼【関連記事】クインテットノットの結び方を解説

まるなか
渓流ルアーゲームにおすすめなPEライン
各社様々なPEラインを使い比べてきた私がおすすめするアイテムを紹介していこう。
今回は
- コーティング系PEライン:1種類
- 4本編みのPEライン:2種類
- 8本編みのPEライン:3種類
これらに絞っておきました。
DUEL アーマードF+Pro
アーマードF+Proはコスパはそこそこなコーティング系PEライン。
一般的なPEラインよりも比重が大きくて伸びが少ない特性を持っている。
高比重なので風や流れの影響を受けにくく、ルアーをスムーズに沈めることができるぞ。
程よくコシがあって伸びも少ないため、ルアーの操作感や魚のアタリも手元にハッキリ伝わりやすい。
初心者~上級者の方まで使いやすく、どれを選んだらいいのか迷った時におすすめなPEラインだね!
▼【関連記事】アーマードF+Proのインプレッションはこちら

まるなか
ダイワ UVF月下美人デュラセンサー+Si2
月下美人デュラセンサーは価格もお手頃で、非常に鮮やかなピンク色で視認性も良好なライン。
色落ちが早めですが、色が落ちても白っぽくなるだけなので、視認性は比較的確保されます。
コーティングが残っている状態ならば、根ズレにも十分強く、コスパと性能のバランスは良いライン!
張りの強さも硬すぎず柔らかすぎずで扱いやすい。
▼【関連記事】月下美人デュラセンサーのインプレッションはこちら

サンライン シグロンPE X8
サンラインのコスパ系PEラインがシグロンPEX8。
8本編みのモデルは高級アイテムが多い中で比較的お手頃、滑らかな8本編みの細いPEラインを使ってみたい方にも最適!
ライン自体はやや強めのコシがあり、ラインが絡みにくくて使い勝手は良い。
初めての8本編みのPEラインとしておすすめだね!
▼【関連記事】シグロンPEX8のインプレッションはこちら

バリバス アバニライトゲーム スーパープレミアムPEX4
バリバスのスーパープレミアムPEX4は、4本編みのPEラインとしてはやや高級なアイテム。
しかし、8本編みのPEラインにも負けない直線強度と根ズレへの耐久性は抜群で、PEラインの傷への弱さを気にする方におすすめなアイテム。
4本編みなのでキメの細かさでは8本編みに劣るが、耐久力を重視したい時に選ぶと良い。
▼【関連記事】スーパープレミアムPEX4のインプレッションはこちら

サンライン スモールゲームPE-HG
バリバスのスーパープレミアムPEとは特性が少し違い、耐久力には劣るものの4本編みのPEラインとしては最高クラスの表面の滑らかさが特徴になる。
これによって4本編み特有の糸鳴りが少なく、それでいて8本編みよりも根ズレに対する強さが確保されている。
ラインの質感としては、やや柔らかめかな。
▼【関連記事】スモールゲームPE-HGのインプレッションはこちら

まるなか
バリバス アバニソルトウォーターフィネスPE X8
現在私が渓流ルアーや海のライトゲームでメインに使っているPEラインがコレ。
最高クラスの滑らかさを誇るラインで、価格は高くてもそれに見合った上質な使用感が特徴の8本編みのPEライン。
ラインカラーは白で見やすく、渓流域での視認性も比較的安定していて使い勝手がいい。
ラインの質感としては平均的な硬さで、シルキーな感触が病みつきになる。
価格を気にせず、使用感・視認性などにこだわりたい上級者の方へ、非常におすすめなラインですね!
▼【関連記事】ソルトウォーターフィネスPEX8のインプレッションはこちら

よつあみ ボーンラッシュWX8
ボーンラッシュWX8はもともとは海のタイラバ用のPEライン。
細号数からのラインナップがあり、細くて均一な強度が特徴的だ。
ライン自体は5m毎にグリーンとホワイトの色分けになっている。
価格的にはやや高級だが、程よい張りがあって使い勝手も良好。
視認性はやや低く、使っていくうちに白とグリーンが混ざってきて少し見にくくなる。
200m巻きのラインナップなので、渓流域で使う時は100m毎2回に分けて使うのがおすすめかな。
▼【関連記事】ボーンラッシュWX8のインプレッションはこちら

よつあみ ロンフォート リアルデシテックスWX8
よつあみの極細PEラインのハイエンドがリアルデシテックスWX8。
ソルトウォーターフィネスPEX8よりもやや張りが強く、パリッとした硬さがあって直進性と感度に優れている。
渓流域での使用に関しては視認性が悪いのがやや難点かな。
ラインの見やすさを重要視しないのであれば、最高クラスの強度と張りの強さが大きなメリットになるラインだね!
▼【関連記事】リアルデシテックスWX8のインプレッションはこちら

まるなか
渓流トラウトにおすすめなリーダー
シーガー グランドマックスFX
信頼できる強さがあり、使いやすさとのバランスが良いリーダーを探しているなら、最も無難でおすすめなのがグランドマックスFX。
程よい柔らかさと伸びがあるフロロカーボンラインで、渓流ルアーゲームのリーダー用ラインとしてもおすすめだ。
一般的なフロロカーボンラインよりも直線強度が高く、多少傷が入ってもしっかり粘って持ちこたえてくれるぞ。
サンライン ブラックストリームプラズマ
2つめはサンラインのフロロカーボンライン、ブラックストリームプラズマ。
価格的には高級なラインになる。
このアイテムはグランドマックスFXよりも更に柔らかく、フロロカーボンラインの中では最高クラスにしなやか。
表面が独特な柔らかさのあるコーティングで覆われており、傷が入っても最小限に留まってくれる。
直線強度はグランドマックスの方がやや上だが、結束の容易性や水へのなじみはブラックストリームの方がやや優秀かな!
まるなか
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