さてさて、今回は新しく生まれ変わったサンラインの磯用ハリス「ブラックストリーム」をインプレッション!
このハリスは私がかなり注目していたアイテムになり、プラズマライズと呼ばれる新製法が使われているのが最大のポイント。
簡単に言うとラインの表面を柔らかい特殊ポリマー層を形成してあり、しなやかでありつつも傷が入りにくいという特性を持っているらしい。
本来は餌釣り用のハリスだが、私はルアー用のショックリーダーとして旧モデルのブラックストリームから使ってきた経緯がある。少しマニアックになるかもしれないが、ルアーマンの中にもブラックストリームファンは意外といるんだよね。
今回は海のライトゲームとサーフからのキャスティングゲームで使用し、使用感をチェックしてきた。
今までのフロロカーボンハリス・ショックリーダーとは少し違った感触があり、使い分けをする事で釣果に繋げることが出来そうだ。
早速ブラックストリームのインプレッションをしていこう!
サンラインNEWブラックストリームを「サクッと」インプレ!
まずはnewブラックストリームの使用感を簡単にまとめておこう。
- しなやかさ:フロロカーボンハリスの中ではかなり柔らかい
- 強度:結束強度は安定している。絶対的な数値はグランドマックスの方が若干上か
- 結束性:表面が柔らかく、明らかに結びやすい
- 耐摩耗性:表面に細かく傷は入るが、簡単に切れる感じはない
- 伸び:負荷を掛けていくとジワーっと伸びる印象
ザックリ紹介するとこんな感じで、ブラックストリームは「剛のフロロカーボンハリス」ではない。
しなやかさと粘り・潮馴染みの良さを活かして「スレた魚に対して繊細なアプローチをする時」に効果を発揮するだろう。
しなやかさ
ハリスやショックリーダー選びをする際、ラインの硬さはかなり重要になってくるポイント。
しっとり感が強く、ナイロンのような質感
もともとブラックストリームは結構しなやかで柔らかいハリスだった。
新しいブラックストリームになり、表面処理が変わったことで使用感はどうなったのか?
私が実釣で使用したインプレッションとしては、非常にしっとりとした質感でフロロカーボンらしいパリパリ感が非常に少ない。
グランドマックスFX等をはじめ、しなやか系のフロロカーボンハリスもラインナップされているものの、newブラックストリームは更にしっとり・しなやか。
特にラインを結束する時などにその差が分かりやすく、結び目が自然に決まるのは気持ちが良い。これは明らかに他のハリスとは違うので、気になる方はぜひ使ってみると良いね!
抜群の潮馴染み
ブラックストリームは潮馴染みを重視して作られている。
カラー自体も独特な青黒っぽい色をしているが、これにしなやかな特性も加わり、餌を自然に馴染ませることが出来るんだよね。
フカセ釣りや落とし込み釣り・船の餌釣りなどでは「ブラックストリームに変えるとアタリが増える」という事が実際に有るんだよね。
私の場合は船からのアマダイ釣りを釣ったりする時の食い渋り対策としてブラックストリームを良く使っていたり。
ルアーマンの方は軽量ジグヘッドを使ったアジングなどにも使ってみると良いはず。
ブラックストリームを使う最大のメリットとして、餌やルアーを自然に潮に馴染ませ、魚に違和感を与えないということが挙げられる。
ブラックストリームの強度
生まれ変わったブラックストリームはどれくらい強いのか?
強いハリスの代名詞、グランドマックス(FX)と比較してみた。なお、計測は3回連続で行った。
グランドマックス≧ブラックストリーム
体感で話をしても意味がないので、今回は1.75号のグランドマックスFXとnewブラックストリームで強度テストを行った。
結果としてはこんな感じに。
直線強度
- ブラックストリーム:約4kg(3回とも)
- グランドマックスFX:約4kg~約4.2kg
結束強度(ダブルクリントノット)
- ブラックストリーム:約2.9kg~約3kg
- グランドマックスFX:約3.1kg~約3.4kg
強度比較の結果はこんな感じで、ブラックストリームとグランドマックスでは大きな強度差はないものの、単純な直線・結束強度では微妙にグランドマックスの方が強い結果になった。
どちらも良いハリスには違いないが、はやりグランドマックスは強いな・・・・。
※グランドマックスと一般的なフロロカーボンラインの強度比較テスト結果は「グランドマックスは本当に強いか?強度を比較してみた」をご覧ください。
優れた結束性
ブラックストリームはプラズマライズ加工により、表面の質感が一般的なフロロカーボンラインとは違って柔らかい。
ノットが楽に決まる
PEラインとリーダーの結束にせよ、ルアーや針との結束にせよ新しいブラックストリームは結び目のおさまりがメッチャいい!
これは今まで使ってきたしなやか系のハリスとはまた違い、ブラックストリームの方が個人的には結びやすいと感じる。
表面が柔らかくて伸縮性があるためなのか、ノットを締め込んでいく時にフロロカーボン特有の硬さが全然出てこない。
だからFGノットなどの摩擦系ノットを組むのもかなり楽で、編み込み部分がしっかりとハリスに食い込むのですっぽ抜けい難いんじゃないかと。
強度テストの結果はグランドマックスの方が微妙に優れている感じになったが、結束性の面はブラックストリームの方に軍配が上がる。
耐摩耗性
耐摩耗性についてだが、ライトゲームで磯周りのメッキを釣ったり、サーフでヒラメやサワラを釣ってラインへのダメージはそれなりにあった。
しかしラインブレイクすることは無く、残存強度もしっかりあったのでインプレッションとしては良い感じだ。
プラズマライズ加工をしたからと言ってラインに傷が入らなくなるわけではなく、擦れれば表面に細かい傷は入る。なので傷が入ってもそのまま使えるというわけではない。
伸び・粘り強さ
ブラックストリームのしなやかさは粘り強さにも表れている。
負荷を掛けた時の優れたクッション性
旧ブラックストリームも比較的伸びがあるタイプのフロロカーボンラインだったが、今回のnewブラックストリームもその特性は健在。
負荷をジワジワと掛けていくと、いい具合にラインが伸びてショック吸収性が非常に高い。
だからPEラインを使った釣りにも非常に使い易く、特に至近距離での魚の突っ込みにもバラしにくいと感じる。
このしなやか・かつ粘りのある特性を活かし、ハリスのみならずPEライン用のショックリーダーにも最適だし、アジングに使うエステルライン用のリーダーとして使うのも良い。
また、負荷を掛けた後でもチリチリになり難く、糸癖が付きにくいのも好評価だ。
他のハリス・リーダーとの使い分け
ブラックストリームと他のフロロカーボンハリスとの使い分けだが、おすすめするのはこんな状況・釣り人かな。
- スレた魚の多いフィールド
- 潮馴染みを良くしたり、餌やルアーをより自然に見せたい時
- しなやか系のハリスが好きな方
- 硬いフロロカーボンラインの結束が苦手な方
- ショック吸収性を重視したい方
基本的にはしなやかで程よく伸びる特性を活かし、餌やルアーを自然に見せたい時に有効なラインになってくると感じている。
単純な引張強度を求めるならグランドマックスを使うのも良いし、最終的には「個人の好みや、何をラインに求めるのか?」ということになってくるね。
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