
さてさて、今回はライトワインド講座をやっていきましょう。
今日のテーマは「ライトワインド・マイクロワインドに使うライン選び」について。
ラインの素材選びや使い分け、私が普段意識しているチェックポイントなどを基礎から詳しく解説。
狙うターゲットの種類やシチュエーションに合わせた具体的な目安を紹介します。
全て実釣経験に基づいて解説し、実釣から選んだおすすめアイテム紹介。
今後ライトワインドに挑戦する時、タックル選びの参考になれば幸いです!
まるなか
目次
ライトワインドに適したライン素材
ラインを選ぶ時にまず重要なのが、ラインの素材になる。
ライトワインドは積極的にワームを操作する釣りなので、ラインの特性によって釣りの快適性がかなり大きく変わる。
基本の選び方
これからライトワインドに挑戦する方へ、最も基本となるライン素材の使い分けを簡単に紹介しておこう。

私の考えとしては、
- ナイロン:ライトワインドには不向き
- フロロ・エステル:開けた場所での超軽量ジグヘッド専用
- PEライン:ライトワインドのベーシック
ライン素材についてはこんな風に考えており、基本となるのはPEラインになる。
ナイロンラインについてはラインの「初期伸度」が大きく、ロッド操作を与えた時にラインが伸びやすい。
これによってキレのあるダートアクションが出しにくくなるのでおすすめしない。
PEライン+リーダーを使おう
ライトワインド釣法に最もマッチしているラインはPEラインになる。

ただしPEラインは単体で使うと切れやすい性質がある。
なのでPEラインをリールに巻き、その先にナイロンまたはフロロカーボンラインをリーダーとして接続して使うと良い。
よほど繊細な釣りをするわけでないなら、PEラインを使うと釣りが快適にできるはずだ。
ライトワインドに使うPEラインの選び方
ライトワインド釣法では、釣り方の特性上PEラインが無難に使いやすい。
考え方・選び方について基本的な部分を紹介していこう。
PEラインを使うメリット
PEラインは同じ太さならナイロンやフロロ・エステルラインよりも直線強度が優れている。

これによって細いラインを使っても多少やり取りに無理が出来たり、ルアーの飛距離にも優れている。
また、非常に伸びが少ないラインになるので、ロッド操作を与えた時にワームが綺麗にダートさせやすい。
遠投した時も与えたアクションがダイレクトに伝わりやすく、キビキビとワームを動かせるぞ。
太さ・号数選び
ライトワインドに使用するPEラインの選び方だが、私の場合は0.3号ほどを基準に選んでいる。
少し具体的な目安を紹介すると、
- 0.2号:漁港内のアジやメバル狙い
- 0.3号:魚種問わずオールラウンド(アジ・メバル・カマス・メッキなど)
- 0.4号:カマスやメッキ、多少障害物がある場所の釣り
- 0.5号:ライトワインドでは太め。良型メッキや小型のハタ狙いなど
まとめてみるとこんな感じで、基本的には0.3号~0.4号ほどのラインを使用する機会が多い。
ラインは太い方が強度的には余力が出るけど、その分ルアーのダイレクトな操作感や感度が鈍くなりやすい。

私の場合は地域的にカマスやメッキを狙うことが多く、若干ラインに強度があった方が使いやすい。
なので0.2号以下は殆ど使わないが、開けた場所でアジやメバルを狙うなら候補に入れても良い。
糸巻き量
ライトワインドは重たくても5g・7gくらいまでのジグヘッドを使用する。飛距離に関しては20m~遠投しても40mくらいが一般的かな。

リールに巻き取るPEラインの長さについては、最低でも75m程度は確保したい。
PEラインは紫外線や吸水による劣化が非常に発生しにくいので、長めに巻いておくのもおすすめだ。
私の場合、現状としては150m巻きのラインをメインに使っている。
長めにラインを巻いておいた方がロングランで使用できるし、万が一ライントラブルがあっても釣りの続行が不可能にならないからね!
ラインの比重
PEラインは基本的に比重が軽く、どうしてもラインが風や潮の影響を受けやすい。
この弱点を補うため、高比重素材をハイブリッドさせたPEラインも発売されている。

特性を紹介すると、
- 一般的なPE:比重が軽いが、耐久性は良好
- 高比重PE:比重が高く、伸びも少ないものが多い。ただし耐久性に劣る
私が様々なラインを使い比べてきた印象はこんな感じ。
高比重なPEラインはワームの操作感がダイレクトになりやすく、感度に優れている。
しかし、純粋なPE素材のアイテムよりも毛羽立ちやすく、ラインチェックは確実に行った方が良い。
どちらが優れていると断言することはできないが、はじめのうちは
- 一般的なPE:2g以上のジグヘッドを使う
- 高比重PE:1g台~2g、2.5gくらいまでがメイン
こんな感じで、使用するジグヘッドの重さによって選び分けるのもおすすめ。
その後経験を積んで色んなラインを試してみて、自分に合ったスタイルを見つけていこう!
まるなか
リーダー選び

PEラインを使用する時は、合わせてリーダーを接続して使う。
PEラインは衝撃や傷に弱く、ラインがダメージを受けると簡単に切れやすい。
傷さえなければ強いラインだけど、弱点もあるってことだね。
リーダー選びについて基本を紹介していこう。
ラインの素材
リーダーに使うラインはナイロンラインとフロロカーボンラインがある。
両者の特性は
- ナイロンライン:柔らかくて衝撃吸収性に優れる。比重が小さい
- フロロカーボンライン:硬くて伸びにくく、比重が大きい
こんな感じで、ライトワインドの特性を考慮すると無難なのはフロロカーボンライン。
PEラインは比重が軽い欠点があり、この弱点を「リーダーの比重の重さで緩和してあげる」と考えると分かりやすいかな。
風が吹いた時や潮の流れが速い場所でのライトワインドって、やってみるとかなり釣りにくい。
こういう時はラインの比重の軽さが弱点になりやすく、フロロカーボンリーダーを使用することで少しでもラインを沈め、風や潮の影響を小さくするようにしている。
リーダーの太さ・号数

リーダーの号数に関しては、だいたい6LB~7LBほどを目安に、5LB~8ポンドほどを使用する。
- 5ポンド(1.2号):細めの号数
- 6ポンド~7ポンド(1.5号~1.75号):オールラウンドに使える
- 8ポンド(2号):太め。障害物が絡むカサゴや小型のハタ狙い等
私の目安はこんな感じ。
とりあえずよくわからなければ、PEライン0.3号に6ポンド~7ポンドほどのリーダーを合わせてやってみよう。
リーダーの長さ
接続するリーダーの長さだが、これは好みによってかなり幅がある。
私の場合は若干長めが好きで、
- PEラインの比重の軽さを消す
- 傷からPEラインを守る
- リーダーが短くなった時の結びなおしのを減らす
このような点を考慮している。
長さの目安としては
- 平均:矢引(半ヒロ)~1mくらい
- 短め:30cm~50cmくらい
- 長め:1ヒロくらい
人によって基準は違うが、私の場合はこれくらいが目安。
とりあえずは扱いやすくて程よく長さのある、矢引き前後を基準にやってみると良い。
障害物周りを攻めたりするのであればリーダーは長く、扱いやすさを重視するなら短めでもOK。
PEラインとリーダーの接続方法
PEラインとリーダーの接続方法だが、私の場合は2種類(3種類)を使っている。
使い分けを紹介すると、
- FGノット・またはPRノット:結ぶのが面倒・練習が必要だけど強い
- クインテットノット:現場でラインが切れた時に使うことが多い
こんな感じで、手間が掛かるけど強いノットと楽に結べるノットを状況によって使い分ける。
FGノット・PRノット
FGノットは手で編み込み作業を行い、PRノットはボビンと呼ばれる器具を使ってノットを組む。

FGノットの方が手軽にできるが、編み込みをきっちりやらないとすっぽ抜ける可能性が高い。
PRノットは器具が必要だが、締め込みが不要で安定した強度が出せる。
どちらも基本的には中級者以上の方におすすめで、FGノットの場合は16回ほど編み込むようにしている。
細いPEラインのFGノットはすっぽ抜けやすいので、編み込みの回数は少し多めのすると良い。
クインテットノット
クインテットノットは誰にでも簡単にできる結び方で、FGノットなどと比較すると多少強度は落ちるものの、実釣に必要となる強度は確保できる。

結び方はPEラインとリーダーを重ねて持ち、輪を作って5枚巻き付けるだけ。
初心者の方でも簡単にでき、結びに慣れていない方におすすめだね!
▼【おすすめ記事】クインテットノットの結び方を解説

フロロカーボンライン・エステルライン
フロロカーボンラインやエステルラインは状況が絞られるが、使い方によってはライトワインドでも使用できる。
常夜灯周りの浅場狙いに!
PEラインと比較すると、比重が大きくて軽いジグヘッドが扱いやすいフロロカーボンやエステルライン。

主に常夜灯周りでのアジやメバルの数釣りに使用することができ、だいたい1g前後~1.5gくらいまでの軽いジグヘッドを使った「超」ライトワインド向きだ。
オールマイティーに使えるラインではないが、近距離戦での軽いヘッドの操作性特化するなら候補に入れても良い。
ただしライトワインドメインというより、ただ巻きやリフトフォールの釣りをメインに考える方向けかなぁ。
ラインの太さ・号数
フロロカーボンラインやエステルラインを使うのであれば、
- フロロカーボン:0.3号~0.8号くらい
- エステルライン:0.3号~0.4号くらい
目安としてはこれくらいで、0.3号0.4号といった極細ラインを使う時はリーダーを組んだ方が無難。
リーダー素材はフロロカーボンが無難で、長さは30cm~50cm位確保しよう。
結束は3.5ノットなどを使用すればOK。
ラインの糸巻き量は50m以上、私の場合は75mほどを基準にすることが多い。
フロロカーボンラインやエステルラインは下の糸が潰れたり、ヨレが発生すると厄介。
なのでPEラインと比較すると、短めに巻いて交換のサイクルを早めることが多い。
まるなか
▼【おすすめ記事】3.5ノットの結び方を解説【エステルラインの結束に!】3.5ノットの結び方と強度を実測!
ライトワインドにおすすめなライン
最後に、私が色んなアイテムを使ってきた中でおすすめできるものを抜粋して紹介しておこう。
サンライン シグロンPEX8
サンラインのシグロンPEは一般的な比重の8本編みライン。
8本編みのラインは超高級というイメージが以前はあったけど、このラインはコスパに優れていて0.3号からのラインナップがあるのが嬉しい!
使用感は若干張りが強めだけどそこまで尖った使用感ではない。
ライトワインド初心者~ベテランまで誰にでも扱いやすい、おすすめライン!
▼【関連記事】アーマードF+Proのインプレッションはこちらサンライン シグロンPE X8を実釣インプレッション!【コスパ優秀】
DUEL アーマードF+Pro
アーマードF+Proは高比重系PEライン。
高比重でダイレクトな操作感が欲しいのであれば、私のおすすめはコレかな。
一般的なPEラインとは違い、表面がコーティングで覆われたツルツルタイプ。
使っているとコーティングが剥がれて細かく毛羽立つが、その状態でラインをカットすれば強度が酷く低下することはない。
感度は抜群に良く、ワームの操作感や細かなアタリをキャッチしていきたい方に最適だね!
一般的な比重が軽いPEラインとは使用感が違い、高感度な釣りが楽にできるぞ。
▼【関連記事】アーマードF+Proのインプレッションはこちらデュエル アーマードF+Pro を徹底インプレッション!
よつあみ ロンフォートリアルデシテックスWX8
最上級の使用感が欲しい方におすすめなPEラインの1つが、このリアルデシテックス。
強度・耐久性・信頼性は抜群に良い。
価格は高いが、原糸の編みの細かさは流石最上級!
欠点としてはラインの視認性の低さで、濃い緑色っぽいカラーは現場で見にくい。
ラインの張りはかなり強めで、中級者以上の方におすすめなアイテムだね。
▼【関連記事】リアルデシテックスのインプレッションはこちらよつあみ ロンフォートリアルデシテックスWX8をインプレッション!【アジング・メバリングに!】
バリバス アバニソルトウォーターフィネスPEX8
よつあみのリアルデシテックスと双璧をなすハイエンドPEラインが、バリバスのソルトウォーターフィネスPEX8。
このラインも一般的な比重の8本編みで、最上級の使用感。
ラインカラーが白で見やすく、0.2号からのラインナップがあるのが特徴。
ラインの硬さはリアルデシテックスよりも若干しっとりしており、パリパリ感は若干弱めかな。
ライトワインドでラインの視認性が欲しい時、このラインを多用している。
▼【関連記事】ソルトウォーターフィネスPEのインプレッションはこちらバリバス アバニソルトウォーターフィネスPE X8を実釣インプレ!【アジング・メバリングに】
クレハ シーガーフロロリミテッド(フロロカーボン)
フロロカーボンラインでライトワインドをやりたいのであれば、おすすめはフロロリミテッド。
このラインは、フロロカーボンラインの中ではしなやかで扱いやすいのが特徴。
衝撃に対する強度・耐久性も文句なし!
フロロカーボンラインで迷った時は、とりあえずクレハ製のアイテムを使っておけば失敗は無い。
▼【関連記事】フロロリミテッドのインプレッションはこちらシーガーR-18フロロリミテッドを実釣インプレッション!
サンライン 鯵の糸(エステル)
常夜灯周りで超軽量ジグヘッドを使ったラインとワインドをやる時。
そんな状況下におすすめなのが、鯵の糸。
このラインは視認性も良く、エステルラインの中では多少伸びがあるので耐久性にも優れている。
エステルラインを使ったアジングなどの入門にもおすすめで、240m巻きなので複数回に分けて巻き取れるぞ。
▼【関連記事】鯵の糸のインプレッションはこちら【アジング用エステルライン】サンライン鯵の糸を実釣インプレッション!
おすすめリーダー
メインラインとセットで使うリーダー用おすすめラインを紹介。
クレハ シーガーグランドマックスFX
ライトワインドに限らず、様々な釣りで使えて非常に強力・信頼できるアイテム。
フロロカーボンラインとしては「やや柔らかめ」のアイテムで、扱いやすさと強さのバランスが良い。
とりあえずどのリーダーを選んだらいいのか分からない方におすすめ!
▼【関連記事】グランドマックスのインプレッションはこちらシーガーグランドマックスは本当に強い?強度を実測・比較してみた!
サンライン ブラックストリームプラズマ
2つめはサンラインのブラックストリーム(プラズマ)。
このラインはフロロカーボン製アイテムとしては非常にしなやかで粘りがある。
特に伸びが少ない高比重ラインや硬めのPEラインと合わせて使うのに最適。
ライトワインドでは、確かに感度・伸びの少なさは重要。
しかし、伸びが少なすぎても使いにくい場面もある。
しなやかなラインで衝撃を吸収したり、結びやすさなどを求める場面で超おすすめだ、
▼【関連記事】ブラックストリームのインプレッションはこちら【抜群の潮馴染み】サンライン NEWブラックストリームを実釣インプレ【プラズマライズ】
まとめ!
ライトワインドに使うライン選びの基本的な知識・おすすめアイテム紹介はこんな感じかな。
まずは今回紹介した選び方を参考に、そこから自分なりのスタイルを作り上げていこう。
まるなか
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いつも参考にさせてもらってます。
またまた質問なのですが、がまかつの「音速PEジョインター」という商品は使う価値有りでしょうか?
わたしはショアもオフショアもやるのですが、揺れる船の上でPEを結んでいると船酔いしそうで…手軽に早く出来るので有れば使ってみたいのですが…よろしくお願いします。
ノットを組めないならありかもしれないですが、ガイドに巻き込めないので私は使わないですね。
私の場合はリーダーをだいたい2ヒロ~3ヒロほど確保することが多いので、巻き込めないとなると使いにくくて仕方がないと思います。
船釣りをやる時はPRノットで結束するようにしています。
なるほど。 確かにガイドに巻き込まないので、リーダーは1ヒロ程度時間にとれないですね。