さてさて、今回は渓流ルアー釣りに使うリール選びについて。
リール選びのポイントやおすすめ機種について、全て徹底的な実釣経験から解説。
トラウトゲームに必要なスペックやギア比選びなど、選び方のキモを順番に紹介していくので良かったら参考にどうぞ。
なお、私自身は普段毎日釣りをして生活しており、渓流トラウトに関しても半日で50匹上キャッチしたりと実績を残している。
おすすめリールに関しても全て実費を支払って購入し、使い比べたうえで厳選してあるので信頼性はあるはず。
渓流リールを選ぶ時の参考になったら嬉しく思う。
目次
リールのメーカー選びについて
リールのメーカーは国内製のシマノ・ダイワをはじめ様々なものがある。
安価な海外製のものも増えてきているが、基本的にはシマノ・またはダイワの国産リールを選んでおくのが無難だ。
シマノとダイワの違い
シマノとダイワはリールメーカーとして圧倒的な人気を誇っているが、正直言ってどちらが明確に優れているとはいいがたい。
最近の傾向をあえて言うなら、
- シマノ:ダイワ製リールよりも若干重たいものが多いが、巻きが軽い
- ダイワ:軽量なリールが多いが、マグシールドが良さでもあり欠点でもある
私の率直な印象はこんな感じかな。
渓流トラウトに使うならシマノ・ダイワのどちらでも良いだけど、個人的に注意した方が良いのはダイワのマグシールド特有の巻き重り感。
ダイワ製の中価格帯以上のリールにはマグシールドが搭載されているものが多く、これが使用感に影響を与える。
人によっては気にならない方もいるが、マグシールド搭載のリールは巻き心地がしっとりする代わりに微妙な重たさが気になりやすい。
ミノーをトゥイッチしたりするならまだいいが、スプーンをデッドスローで巻いたりする時に巻きがちょっと重たく感じやすい傾向がある。
巻きの軽さを重視するなら、マグシールドが入っていない機種を選ぶなど、ちょっと工夫すると良いかな。
渓流ルアー用リールの番手・大きさの選び方
まずは渓流ルアー釣りに使うリールの番手・大きさの選び方について紹介していこう。
いわゆる山間を流れる渓流でヤマメやイワナなどを狙うのであれば、使用するロッドの長さは4フィート台~6フィート程度までになることが多い。
使用するラインも比較的細いものが多く、渓流ルアー釣りでは大きなリールは不要だ。
一般的に20cm台~30cmそこそこまでのトラウトを狙うのであれば、「リールの番手は2000番」を1つの目安にすると良い。
大きすぎるリールは重たくなるし、ガイドが小さいロッドにセットすると逆に飛距離が低下する原因にもある。
渓流釣りではロッド操作でルアーを動かしたり、手返し良くポイントを探りたいので軽量なタックルの方が圧倒的に使い易くて快適だ。
2000番を基準に選ぶ
川幅数メートル~20m程度までの里川程度の規模で釣りをするのであれば、おすすめは2000番のリールになる。
もう少し詳しく言うと、
- シマノ:C2000番
- ダイワ:LT2000番
これを選んでおけばOK。
2500番のリールも使えないことは無いが、主に中流域で35~40cm程度の大きく育ったトラウトを狙う時に出番が多くなる。
渓流ルアー釣りに使うリールの番手は「とりあえず2000番」と覚えておけば間違いない。

リールのギア比の選び方
リールの番手と共に重要になってくるのがギア比になる。
リールのギア比というのは、ハンドルを回転させた時の糸巻き速度の事。
- ギア比が高いリール:ハイギアと呼ばれ、速い速度で糸が巻ける
- ギア比が遅いリール:ローギアと呼ばれ、巻き速度が遅い
違いはこんな感じで、リールにはハイギア・ノーマルギア、ローギア(パワーギア)の3種類に分類できる。
ギア比の見分け方
リールのギア比の見分け方に関しては、リールの番手表記の中のギア比表示で判断することになる。
- ハイギアリール:H・XH・HG・XGなどの表記あり
- ノーマルギアのリール:ギア比の表記なし
- ローギアリール:P・PGなどの表記あり
メーカーによって多少差があるが、ザックリ紹介するとこんな感じだ。
例えば、
このリールの番手は「LT2000S-XH」となっている。
これを分解すると、
- LT2000:リールの番手
- S:溝が浅いシャロースプール
- XH:巻き取りが速いハイギア(エクストラハイギア)
ということになる。
渓流ではハイギアリールを基本に選ぶ
渓流ルアー釣りでは、余程こだわりが無ければハイギアリールを選ぶのが圧倒的におすすめだ。
ハイギアリールを使うことにより、
- 余計な糸フケの回収が素早くできる
- 着水直後からルアーをしっかり泳がせやすい
- あたりが出た時の素早いフッキングが可能
このようなメリットを持っている。
特に流れが速い釣り場や上流に向かってルアーをキャストするアップストリームの釣りでは、ハイギアじゃないと非常に釣りにくい場面も多い。
特に初心者の方は余計な糸フケを出してしまったり・素早くリールを巻くのが苦手な方も多いので、断然ハイギアリールをおすすめするぞ。

ギア比が低いリールは使えないのか?
一般的な渓流ルアーゲームでおすすめなのはハイギアリールだが、釣り方によってはギア比が低いノーマルギアやローギアリールをあえて使う方も存在している。
例えば、流れの下流に向かってルアーをキャストするダウンストリームの釣りをする時。
こういう時、ハイギアリールだと巻きの重さが目立ってしまうのが嫌ということでギア比の低いリールを使い、じっくりと釣りをするスタイルの方がいたり。
とはいっても人気の高さは圧倒的にハイギアだし、私自身渓流でギア比が低いリールは使わないのが現状だ。初心者の方はとりあえずハイギアリールを選んでおけば全く問題なし。
リールの価格・グレードについて
リールの価格は非常に様々で、高価なものは6万・7万円ほどのものまで存在している。
私自身、、数千円の購入しやすいものからハイエンドリールまで使用しているが、確かに購入なものほど使い勝手は良い。
主な違いとしては、
- 巻き心地の滑らかさ
- 耐久性
- 負荷を掛けた時の剛性感
- ライントラブルの起こりやすさ
- リールの重さ
この辺りが変わってくる。
当然高級なリールの方が使い勝手は優れている。しかし渓流ルアー釣りの特性上、そこまでリールの価格にこだわらなくても魚は普通に釣れるもの。
なので高級なリールを買ったからと言って魚が沢山釣れるわけではないので、予算の許す範囲の中で程々のものを揃えておけばOK。
実売価格1万円前後を目安に選ぶ
最近のリールは非常に進化が進んでおり、特にエントリーモデル~中級機種の性能が大幅に良くなっている。
渓流ルアー釣りではそこまでリールに強い負荷を掛けるわけではないので、高級リールでなくでも釣果は十分出せる。
1つの目安として、実売価格6000円・7000円くらい~1万円前後を見ておくと良い。
この位の価格のリールになると、渓流ルアー釣りに必要な基本スペックを備えたアイテムが手に入る。
後はテクニック次第で、高級タックルを使う方にも負けない釣果を出すことは可能だと感じている。
流石に1000円や2000円程度のリールではライントラブルが起こりやすかったり、耐久性が低すぎたりするのでおすすめしない。
渓流ルアー釣りに使うリールの選び方の基本はこんな感じで、私が実際に使い比べて選んだおすすめアイテムを紹介していこう。
渓流ルアー入門におすすめ。初心者にも使い易いリール
まずは渓流ルアー釣り初心者の方や、コスパを重視してリールを選びたい方におすすめな物から紹介。
ダイワ 18レガリスLT2000S-XH
ダイワの18レガリスは7000円~8000円前後で購入できるコスパ良好なリール。
この価格帯の中では非常に滑らかな巻き心地と基本性能の高さが備わっており、安くて普通に使えるリールだ。
ハンドルノブを交換したり、ラインローラーにベアリングを追加することも可能で、カスタムして性能UPさせることも出来るのが魅力的。
渓流ルアー釣り入門にイチオシのリールだね!
▼ダイワ18レガリスの詳しいインプレッションはこちら

ダイワ 18フリームスLT2000S-XH
レガリスの1つ上のグレードがフリームス。
レガリスよりも価格は効果で、大体1万円台前半の価格設定。
違いとしては、しっとりとした安定感のある巻き心地とガタの少ないハンドルを採用しており、耐久性はワンランク上になる。
長く使える耐久性もある程度考慮してリールを選びたい初心者の方におすすめなリールだね!
▼ダイワ18フリームスの詳しいインプレッションはこちら

ダイワ 20レブロスLT2000S-XH
ダイワのレブロスは5000円~6000円程度で購入できるリールで、この価格を考えると性能的にも非常に優れている。
レブロスを使って80cmを超えるヒラメなどもキャッチしており、20~30cm程度の魚を狙う渓流ルアー釣り用入門リールにも十分な性能を持っている。
ハンドルノブの交換ができない点など上のグレードとの違いはあるものの、出来るだけ安くて使えるリールを探している方にイチオシだ。19914
▼ダイワ20レブロスの詳しいインプレッションはこちら

長く使えるものが欲しい方・中級者以上におすすめなリール
次は少しグレードが上がり、初心者の方でも長く使えるアイテムが欲しい方や渓流ルアー中級者以上の方におすすめなものを紹介。
シマノ 20ヴァンフォードC2000SHG
渓流のルアー釣りなど、軽いルアーを使ってテンポよく釣っていきたい方にイチオシがシマノのヴァンフォードシリーズ。
この中級価格帯の中では巻きが一番軽く、ハイギア特有の巻き重り感が一番目立ちにくい印象だ。
マグシールド入りのダイワのリールと比較すると、巻き出しが軽くて軽快な使用感が特徴になる。
特にドリフトやスプーンのただ巻きなど、ゆっくりとしたアクションや一定のリーリングを使う時はシマノ製リールの巻きの軽さがメリットになりやすい。
シマノの下位機種にはストラディックシリーズがあるが、巻きの均一性や巻きの軽さは明らかにヴァンフォードの方が優れており、私としてはこのリールをイチオシにしたい。
▼シマノ20ヴァンフォードの詳しいインプレッションはこちら

ダイワ 20ルビアスLT2000S-XH
20ルビアスはモデルチェンジで大幅に進化したリールで、大体3万円前後で購入できる。
ハイエンド機種と遜色ない重量に仕上がっており、超軽くて軽快に使えるのが最大のメリットだ。
また、巻き心地も非常に滑らかでノイズが少なく、下位機種のリールとは使用感が一味違う。
このクラスのリールになると、ハイエンドリールとの差も非常に小さくなってくるので、人によっては違いが分からないという方もいるはず。
ただしマグシールドが入っている為、シマノ製リールと比較すると巻き感がやや重ため。
▼ダイワ20ルビアスの詳しいインプレッションはこちら

シマノ 19ストラディックC2000SHG
19ストラディックは1万円台後半で購入でき、ちょっと良いものが欲しい渓流ルアー釣り初心者の方にも最適なリール。
ダイワ製のリールとは違い、マグシールドが入っていないので巻きが軽めな使用感が特徴的。
若干重量感はあるものの、耐久性・剛性感に非常に優れているリールで長く使えるアイテムだ。
軽さを重視したいなら次に紹介するカルディアを。耐久性を重視したいならシマノのストラディックがおすすめ!
15345▼シマノ19ストラディックの詳しいインプレッションはこちら

ダイワ 18カルディアLT2000S-XH
18カルディアはストラディックのライバル的なアイテムで、1万円台後半で購入できるリール。
特徴としては、18カルディアの方が重量的には軽く、ストラディックの方が若干重量は重たいものの剛性感が高くて巻き出しが軽い印象だ。
どちらが良いのかは正直言って好みになり、カルディアもストラディックも渓流ルアー釣りに必要な基本性能・巻きの滑らかさなどは十分だ。
個人的に渓流釣りではマグシールドの必要性はあまり感じないので、僅差でストラディックという感じだけど、どちらを選んでも後悔はしないはず。9229
▼ダイワ18カルディアの詳しいインプレッションはこちら

渓流ルアー釣り上級者におすすめなハイエンド・高価格帯リール
ラストはこだわり派の方におすすめなハイエンド系リールを紹介。
これらも全て実釣の上選んであるので、購入時の参考にどうぞ。
シマノ 19ヴァンキッシュC2000SHG
シマノのステラやダイワのイグジストなど、ハイエンドリールも使い比べた中で私の一番のおすすめはヴァンキッシュという結論。
理由としては、
- ステラやイグジストよりも巻き出しが軽く、超軽快
- 渓流ルアー釣りにに必要な巻きの滑らかさは十分備わっている
この2点かな。
ステラやイグジストも当然良いリールなんだけど、ヴァンキッシュはハイギアモデルを使っても巻きの重さが全く気にならない。
ノーマルギア感覚で使えるハイギアリールとしてヴァンキッシュは一番優れており、渓流ルアーゲームに使うリールをしても最適だと感じている。
高級リールの中では価格もそこそこお手頃で、ステラやイグジストを買う予算があるならカスタムも十分楽しめておすすめだね!
▼シマノ19ヴァンキッシュの詳しいインプレッションはこちら

ダイワ 21ルビアスエアリティFC LT2000S-H
ダイワの21ルビアスエアリティはトップクラスの軽さを誇るダイワ製のスピニングリール。
軽さに優れつつ、剛性のあるマグネシウム製モノコックボディで強さも両立している。
ヴァンキッシュと比較すると、マグシールドが入っているので巻き出しの軽さはやや劣る。
それでもダイワ製リールとしては巻きは十分軽く、しっとりとした上質な質感は非常に使いやすいリール。
ダイワ派の方にイチオシなリールだね!
▼ダイワ21ルビアスエアリティのインプレッションはこちら

シマノ 18ステラC2000SHG
おすすめ2番手はシマノのステラ。
ヴァンキッシュよりも重量と巻きのわずかな重さはあるが、巻きの滑らかさと耐久性は明らかに上になる。
酷使を繰り返してもガタや巻き心地の劣化が非常に少なく、しっとりとした上質な使い心地で渓流ルアー用リールとしても最上級。
激しいトゥイッチを繰り返すミノーイングに使ってもビクともしない耐久性があり、非常に長く使えるおすすめリールだね!5354
▼シマノ18ステラの詳しいインプレッションはこちら

ダイワ 18イグジストFCLT2000S-H
ラストはダイワのハイエンドリール、イグジスト。
イグジストは超軽量で巻きの滑らかさ・ヌメヌメ感に非常に優れたリールなんだけど、「マグシールド搭載によってシマノ製リールよりも若干巻きが重たい」ということで3番目におすすめという結論。
巻きのしっとり感はヴァンキッシュよりも圧倒的に上だし、ステラに遜色ないレベル。しかし、負荷が軽い時の微妙の巻き重り感が人によっては気になると思う。
▼ダイワ18イグジストの詳しいインプレッションはこちら

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