こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回は渓流ルアー用リール選びについて紹介していきましょう。
今日のテーマは「渓流ルアーゲームに使うリールのギア比選び」について、基本となる考え方を解説。
渓流ルアー釣りはラインのコントロールが非常に重要になり、それを大きく左右するのがリールのギア比になる。
リールのギア比によってルアーアクションの質なども変わってくるので、しっかりと考え方を知って間違いのない・使いやすいリールセレクトに役立ててもらいたい。
まるなか
渓流ルアーに使うリールのギア比はハイギア・ローギアのどちらが良い?
まずはリールのギア比選びについて、基礎となる知識から順番に解説していこう。
ちなみにリールのギア比というのは、ハンドルを一回転させたときの糸を巻き取る長さのこと。
現在発売されているリールのギア比は大きく分けると3種類あり、
- ハイギア:ギア比が高いリール
- ノーマルギア:ギア比は中くらい
- ローギア・パワーギア:ギア比が低いリール
このように分類することができる。
リールのギア比が高くなると、ハンドルを1回転させたときに巻き取れる糸の長さが長くなる。
つまり、ハイギアリールの方が糸を素早く巻くのが得意で、ローギアリールはゆっくりと一定速度で巻くのが得意になる。
まるなか
ハイギア・ローギアの分類と見分け方
リールのギア比はリールの番手表記の中の記載で見分けることになる。
リールのギア比の見分け方は番手表記を見て判断することになる。
簡単にまとめると、
- ハイギアリール:番手表記にH・HG・XH・XGなどの表示がある
- ノーマルギア:番手表記内にギア比の記載なし
- ローギア・パワーギア:番手表記にPG・Pなどの表示がある
このように判断する。
例えば上のリールは「C2000SHG」という番手だが、
- C2000:リールの大きさ
- S:溝が浅いシャロースプール
- HG:ハイギアモデル
このように分けて考えれば、一見複雑に思えるリールの番手の見分けも難しくはない。
渓流ルアーではハイギアリールがおすすめ
一般的な渓流でヤマメやアマゴ・イワナなどを狙って釣りをするのであれば、最も無難でおすすめなのはハイギアリールになる。
渓流魚を狙う釣りの特性上、巻取りが速いハイギアリールはメリットが多く、私自身ハイギアモデルしか使っていないのが現状だ。
特に川幅が狭い源流~上流域を下流から釣り上がっていくスタイルで釣りをするのであれば、ギア比が高いリールは使い勝手が良くて利点が目立つ。
まるなか
渓流ルアーにハイギアを使うメリット
私が渓流ルアーゲームにハイギアリールをおすすめする理由について、順番に解説していこう。
糸ふけ回収・ルアーの立ち上がりのはやさ
河川の上流域を釣りあがっていく渓流ルアーゲームでは、主にアップストリームの釣りが主流になる。
アップストリームというのは、川の下流側から上流側に向かってルアーを投げる釣り方のこと。
この時、釣果を上げるうえで最も重要な要素の1つが、着水したルアーの泳ぎだしになる。
ラインの巻取りが速い「ハイギアリール」を使うことで、着水からより素早く・楽にルアーのアクションを開始させることができるぞ。
これは実釣で使い比べてみると大きなメリットになり、ギア比が低いリールを使うとリールのハンドルをより素早く巻き取る必要があり、結構めんどくさい。
特に流れが速いポイントを狙うとなると、流れよりも速くリールを巻かなければルアーにアクションを与えるのが困難になる。
巻取りが速いハイギアリールを使うことで、より楽に・快適にルアーを操作できるようになる。
上流域ほどピンスポットを打つ釣りになる
これはルアーの立ち上がりのはやさと被る部分もあるが、上流域のルアーゲームほど「ピンスポットでいかにルアー操作できるか?」という勝負になってくる。
河川の上流域は連続した落ち込みを狙ったり、覆いかぶさった木の下の狭い場所ギリギリを打つような釣りになることが多い。
こういう場所ではハイギアリールを使い、少しでもルアーの確実な泳ぎ出しを確保しないと、魚のバイトチャンスが一気に減るポイントが目立つ。
規模が小さい渓流~源流域になると、ルアーを動かせる距離が1mもないようなスポットもあり、狭い場所で確実にルアーを動かしやすいギア比が高いリールが効果を発揮する。
わずかな変化が分かりやすい
狭いスポットでできるだけ早くルアーのアクションを立ち上げるために役立つ、ギア比が高いハイギアリール。
それ以外にもメリットはあり、ハイギアリールはリールのパワーが小さい為に巻き感度が良い。
ハイギアリールは、自転車で言う「速く進めるけど漕ぐのが重たいギア」と同じなんだよね。
どういうことかというと、ルアーが流れの強い場所に入ったり・逆に反転流に入ったりした時の感触がリールの巻き重り感の差で分かりやすくなる。
また、ルアーのフックに小さなコケやゴミが付いたりした時も巻き感が変わりやすかったり、ハイギアリールを使うことで小さな変化をより察知しやすくなるぞ。
ハイギアリールのデメリット
巻取りの重さ
一方でハイギアリールを使用するデメリットについてだが、目立つものとしてはリールを巻いた時のハンドルの重さになる。
特にグレードが低いリールになると、ギア比の違いによるリーリングの巻き重り感の差が目立ちやすい傾向がある。
リールのギア比は自転車のギアと同じで、良く進むギアほどペダルが重たくなる原理と同じだね。
今までギア比が低いリールを使っていた方の場合、ギア比が高いリールに変えると初めのうちは巻取りの「モッサリ感」が少し気になるかもしれない。
しかし、渓流ゲームではそこまで引き抵抗が大きいルアーは使わず、数グラム程度のミノーやスプーン・スピナーなどが主流なので、そこまで大きな悪影響はないはず。
ギア比による巻き重り感は高級リールになるほど小さくなり、軽量化を重視した高級リールは「もはやハイギアリールの巻きの重さをほとんど感じないレベル」になってきている。
メーカーによる巻き重りの程度の違い
リールの主なメーカーとしてシマノとダイワがある。
この2つのメーカーは好みで選ぶ方も多いけど、実はリールの巻き心地に違いがあるから気を付けよう。
ダイワのリールにはマグシールドという機能が装備されているものが多い(淡水専用モデルには装備されていないものもある)。
このマグシールドが実は意外と厄介な存在で、粘り気のあるオイルが充填されていることによって、巻き出しの重さが目立ちやすい傾向がある。
特に巻きが重たくなりやすいハイギアリールの場合、マグシールド搭載リールは巻きの重さを実感しやすい印象だ。
なので軽やかな巻きのリールが欲しいのであれば、シマノ製リールやマグシールドが入っていないダイワ製のリールをおすすめする。
ノーマルギア・ローギアリールが適した場面
渓流ルアーゲームではメリットが多いハイギアリールだが、一方でギア比が低いリールを使うメリットはあるのか?
ダウン系の釣りがメインの方に
渓流ルアー釣りの基本は上流に向かってルアーをキャストする「アップストリーム」の釣りだが、状況によっては上流からルアーを流し込む「ダウンストリーム」の釣りを展開することもある。
少し具体的に紹介すると、
- 流れが速く、アップストリームの釣りではルアーを泳がせられない
- プレッシャーが高かったり、活性が低くてルアーへの反応が悪い
こういう場面ではルアーを流れに乗せるドリフトなどを使い、ダウンの釣りを展開することがある。
ダウンの釣りの場合、人によっては巻取りが速いハイギアリールを使うと「釣りが雑になってしまったり、巻きが速くてルアーが浮き上がりやすくなる」ということを嫌う場合がある。
特にスプーンを使ったスローな展開の釣りがメインな方は、ギア比が低いリールをあえて使う方も一定数存在する。
ただしこれから渓流ルアーに挑戦したい初心者の方は、まだ釣りの癖などが出来ていない場合がほとんど。
なのでまずはオールラウンドに使いやすいハイギアリールを選んでおけば問題ない。
河川の中~本流域がメインの方
今回は渓流域のルアー釣りを紹介しているが、流れが強い中流~本流ゲームの場合。
本流のトラウトゲームになると流れが非常に強い為、スプーンやシンキングミノー・シンキングペンシルなどをダウンで流し込むような釣り方がメインになることも多い。
こういう時はギア比が低いリールを使い、プレッシャーが高い大型トラウトに対して「丁寧になルアー操作」を重視する方も増えてくる。
まるなか
渓流用リールのギア比選びまとめ!
渓流のトラウトゲームに使うリールのギア比選びについてはこんな感じかな。
源流~上流域で20cm~30cm前後のヤマメやイワナなどを狙うのであれば、
- ギア比の基本はハイギア
- シマノ製リールの場合:C2000SHG
- ダイワ製リールの場合:LT2000H(XH)
これらの番手を選んでおけば、無難に使えるリールが手に入るはず。
まずはギア比が高いリールで渓流ルアーゲームの経験を積み、そこから好みによってノーマルギアなど、ギア比の低いリールを追加で揃えていけば十分。
まるなか
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