こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回はヒラメ釣り・堤防ルアー釣り講座をやっていきましょう。
今日のテーマは堤防や漁港など、サーフ以外でヒラメを釣る時に私が意識していることや、タックル選びなどを紹介します。
ヒラメやマゴチ釣りはサーフが圧倒的に人気ですが、実際に狙ってみると港の堤防などでも全く問題なく釣ることが可能です。
時期やパターンによっては、サーフよりもむしろ良く釣れることもあるくらいですからね。
状況によってサーフや港内の堤防など、釣り場を分けることで釣果も更に伸びていくはずです。
今回の解説を参考にしてもらえたら嬉しく思います。
✔管理人の経験・実績
なお、私の経験やヒラメ釣りに関する実績としては
- 年間釣行数250~300以上。基本的に毎日フィールドに立ち続けています
- 静岡県中部地区にてヒラメ・マゴチを月間100枚以上・半年で300枚以上(全てショアからの釣果)
- プロスタッフとしてメーカーから勧誘経験あり
- 釣具店・メーカーにて私のタックルインプレや釣り方解説の利用あり
こんな感じで、それなりに実績を残していて信頼も得ています。
堤防ヒラメに適したタックル
サーフとの違い
サーフは手前側の水深が浅くなっていて、足場も低いです。
ですので、サーフのヒラメタックルはロッドが長く、遠投性やラインの角度を保持できることを優先したチョイスをすることが基本になります。
一方で堤防の場合は足元から水深がある程度深く、足場もそれなりの高さがあることが多いです。
堤防・漁港でヒラメを狙う時は、サーフよりも短めでライトなタックルを選ぶ機会も増えていきますね。
もちろん遠投性や沖の障害物回避能力を確保するならサーフで使うタックルと同じものでもOKです。
近距離戦やバックスペースが狭い場所の場合は、バスロッドやライトゲームタックルを流用することもあります。
ロッド
堤防からのルアー釣りでヒラメを狙う場合ですが、使用するフィールドの状況によって使いやすいロッド選びはかなり変わってきます。
私なりの目安としては
- オールラウンド:9フィート台前半~9.6フィート前後のML~Mクラス
- 近距離の浅場専用:8フィート台~9フィート前後のL~MLクラス
- 外洋に面した防波堤など:9.6~10フィート台中盤のMクラス
これくらいを考えています。
基本的にはオールラウンド系のシーバスロッドやヒラメ用ロッドを選べばOKです。
ただし、小規模な漁港内や河口域を攻める時は、7フィート台の少し硬めのライトゲームロッドやバスロッドが活躍したりします。。
まるなか
リール
リールはサーフと同じものを使っても全く問題ありませんが、
- 9フィート台前半までのシーバス・ヒラメロッド:3000番
- 9フィート台中盤:3000番・4000番どちらでもOK
- 9フィート台後半~:4000番
私の場合は使用するロッドに合わせ、こんな具合で使い分けています。
ギア比はハイギアがメインですが、ワームを使ってネチネチ探る時は普通のハイギアを。
外洋に面した防波堤など、大場所をテンポよく探りたい時はエクストラハイギアを使うことが多いです。
サーフ用のタックルと流用するのであれば、私の場合はエクストラハイギアの方が好きですね。
ライン
ラインはPEライン+フロロカーボンリーダーを使ったラインシステムを基本にしています。
堤防の場合は使用するルアーの種類や遠投の有無により、必要になる長さは変わってきます。
迷った時は200m巻き取れば確実ですが、ワームがメインならば150mでも問題ありません。
メタルジグやシンキングペンシルなどを使用するのであれば、200m巻き取った方が安心です。
私の場合は
- オールラウンド:PEライン1号+リーダー20LB
- やや開けた場所:PEライン0.8号+リーダー16LB
- 根ズレする場所・駆け上がりの斜面が少しキツい場所:PEライン1.2号+リーダー20LB~25LB
- 完全なオープンエリア:PEライン0.6号+リーダー14~16LB(ライトゲームタックルやLクラスのシーバスロッド使用)
目安としてはこんな感じでラインシステムを組みます。
リーダーの長さは1ヒロを基準に、根ズレする場所の場合は2m前後確保したりして微調整します。
まるなか
ルアー選びの基本
着底・レンジキープ能力を最優先に
堤防からルアーでヒラメを狙うとなると、サーフよりも水深が深くなることが多くなります。
ここで重要なのが
- 着底の確実な把握
- ルアーを動かした時に浮き上がりすぎないこと
この2点ですね。
特に水深が深い堤防でヒラメを狙うとなると、軽いルアーを使ってしまうとデッドスローでルアーを操作したり、着底の頻度をかなり増やさないと、ヒラメのバイトレンジを外れやすいです。
ですので、堤防のフラットフィッシュゲームでは沈下速度とレンジキープ性に優れたワーム・メタルジグを使用することが多いですね。
- 飛距離
- 着底把握ができる
- アクションさせた時にルアーが底を切る
- 浮き上がりすぎない(ある程度はリトリーブスピードで調整)
ルアーの重さを選ぶ時は、これらの条件を満たしたものを使うようにします。
ワーム
ワームはジグヘッドの重さを調整することで沈下速度を調整でき、非常に汎用性が高いです。
しかし、場合によってはフグが多かったりすると、使い物にならないこともあるのが欠点ですね。
私の場合、堤防の場合は3.5g~25g程度までのジグヘッドを使用するので、選び方にはかなりの幅があります。
簡単な目安としては、
- シャローエリア:3.5g~7g・10g程度まで
- 水深5m~10m程度まで:14g~21g程度
- 水深10m以上:21g~25g程度
これくらいを基準に選んでいます。
ワームの種類としては基本的にヒラメ用の4インチ~5インチクラスを選べばOKですが、7gくらいまでの軽いヘッドを使う時や、ナイトゲームの場合はシーバス用のピンテールワームも好んで使いますね。
▼使いやすくて実績があるヒラメ用ワームの詳しい解説は【ヒラメ用ワームの選び方・おすすめアイテム徹底解説】を参考にどうぞ。
メタルジグ
一方でメタルジグですが、基本的には30g前後を基準に選ぶようにしています。
水深が浅い場所やスーパーライトショアジギングで狙う時は、15g~20g程度のものを使うこともあります。
かなり水深が深い堤防や潮が速い時は40gクラスまで使いますが、基本的には30gで何とかしています。
▼ヒラメ用メタルジグ選び・実績から選んだおすすめアイテムの紹介は【ヒラメ用メタルジグ選び・おすすめジグ徹底解説】を参考にどうぞ。
堤防ヒラメは2種類の個体が存在する
サーフの場合は回遊型のヒラメ狙いがメインになることが多いんですが、特に漁港内の堤防でヒラメを狙う時は、居着きのヒラメも意識する必要が出てきます。
回遊型のヒラメ
回遊型のヒラメは、ベイトフィッシュの接岸状況や時期によって広い範囲を移動するタイプの個体ですね。
どちらかといえば釣り上げる難易度は低く、時間や潮の具合がある程度合っていれば、目の前にルアーを入れれば割とシンプルに釣れます。
使用するルアーはメタルジグの他、ある程度重量があるジグヘッドなど、飛距離や手返しを優先して選べば問題ありません。
居つき型のヒラメ
一方でフィールドによっては居つき型のヒラメも存在しています。
居つきの個体は潮の条件や時間・ベイトなどの条件の他、ルアーの波動などによって釣果がより左右されやすい印象があります。
回遊型の個体とはヒットした時の引き方が違ったり、寄生虫の付き方・体つきが違ったりしますね。
居つきの個体を狙う時は波動が弱いルアーを使ったり、朝・夕マズメよりもナイトゲームの方が良く釣れたりします。
まるなか
時期
春本番~秋は外洋に面したフィールド狙い
水温がある程度高い5月~10月・11月くらいまでは、外洋に面した堤防で回遊型のヒラメを狙うのがおすすめですね。
特に夏場は外洋に面した水深が深い場所の方がヒラメは釣れやすく、浅い場所で釣果を上げるのは難しかったり、釣れてもソゲが多くなったりします。
夏はヒラメよりもマゴチの接岸が活発になる地域も多いので、状況によってはヒラメよりもマゴチ狙いがおすすめです。
冬~早春は居つきの個体も意識して狙う
一方で水温が低い時期になってくると、ヒラメ釣りの難易度は高くなりやすいです。
この場合は外洋に面した場所で回遊型のヒラメを狙うのも間違いではありませんが、漁港内や河川の河口などの奥まった場所で居つきの個体を狙うのもおすすめです。
暖かい時期は広い範囲を回遊するヒラメですが、秋が深まってくると越冬のために奥まった場所に居つき、春が来て水温が高くなると、再び外洋に出ていく個体が一定数存在すると考えています。
一年中居つきの個体もある程度存在していますが、特に低水温期は居つきの個体が増えるイメージですね。
時間帯
朝マズメが鉄板
ヒラメ釣りではマズメの時間が活性自体は上がりやすいですが、特に朝マズメの実績がずば抜けていますね。
時期問わず朝マズメはヒラメの時合いが来る確率が一番高く、潮の流れなどが多少悪くても時間のパワーでカバーできることも多いです。
とにかく釣りたい方は朝マズメを中心に打ってみましょう。
夜
夜のナイトゲームは特に居つきのヒラメを狙うのにおすすめで、漁港内の奥まった場所や河川の中でヒラメを釣る時の実績がかなり高いですね。
場所によっては朝マズメと同じくらい~むしろ夜の方が良く釣れることもあり、この辺りは狙うヒラメの性質によって違いがあります。
常夜灯の有無については、常夜灯があった方が若干良い気もしますが、真っ暗な場所でもヒラメは普通に釣れます。
まるなか
活性を左右するその他の要素
その他の要素としては、
- 底潮の通り具合
- ベイトフィッシュの有無
- 潮位
これらもヒラメの活性に影響を与えますが、特に重要なのは底潮の通り具合ですね。
これはサーフのヒラメ釣りと同じですが、ヒラメは底潮の具合で活性が大きく変わります。
「朝マズメ+底潮の具合が良い」状況がヒラメ釣りに適したコンディションで、そこにベイトフィッシュなども絡んでくれば最高です。
底潮が程よく効いている状況が望ましく、逆に潮が全く動かずにスカスカしている時は、マズメなどの要素が絡んでこないと難易度はかなり上がります。
ポイント選び
釣り場の水深
釣り場の水深ですが、私の場合は浅い場所で1m・2m前後くらいの水深が浅い堤防~深い場所の場合は15m前後くらいまで狙いますね。
ヒラメ釣りの性格上、釣りやすいのは深くても8m~10mくらいまでなので、水深が10mを越える深場は夏の高水温期やハタなどを含めた底物五目狙いで攻めることが多いです。
また、時間帯によっても多少違いがあり、夜間の場合は水深が浅い場所の方が良く釣れる印象です。
ナイトゲームでは水深が5mくらいまでの場所を中心に狙っています。
外洋に面した防波堤
外洋に面していて潮通しが良い堤防はアジやイワシ・サッパなどのベイトフィッシュの回遊が活発になりやすく、ヒラメ狙いでは定番ですね。
ある程度水深が深い場所の方が釣果は安定しやすく、浅い場所はパターンにハマった時の爆発力に優れている印象があります。
船溜まり・奥まった岸壁
船溜まりや奥まった岸壁は居つきの個体狙いだったり、外洋が少し荒れている時に狙いたいポイントですね。
ただし、何も変化が無い奥まった場所は狙いにくく、地形変化のある場所やベイトが溜まっている時が有望です。
河口周り・河川内部
ヒラメはベイトが集まる場所を好むので、河口周りは良いポイントになります。
ヒラメやマゴチは汽水域にも普通に入ってくるので、ベイトの回遊次第では河川内でも良く釣れたりします。
特にチアユやボラの幼魚などが多い時はチェックしておきたいですね。
船道・駆け上がり
船道の深く掘れた場所~その周りの駆け上がりは、堤防ヒラメ釣りでは一級ポイントになります。
着底までの秒数変化やルアーを引いた時の引っ掛かり具合などをしっかりチェックし、目に見えない地形変化を探すようにしましょう。
岸壁沿いの捨て石周り
ヒラメは完全な砂泥底にもいますが、特に居つきの個体は海底に沈んだ障害物や駆け上がりの斜面でジッとしていることが多いです。
岸壁沿いには捨て石が入っていることが多く、堤防の場合は至近距離が好ポイントだったりします。
ただし根掛かりのリスクがあるので、上向きフックのジグヘッドリグや、場合によってはオフセットフックを使ったテキサスリグやフリーリグなどが使いやすいですね。
テトラポット
テトラポットの沖側はヒラメの実績も結構高いですね。
テトラの際はベイトフィッシュの隠れ家になったり、潮の流れに変化が出ます。
場所によってはカサゴやソイ・ハタ等も同時に狙うことができるので、ボウズ逃れにも最適ですね。
テトラから少し離れた沖合を狙うならジグヘッドリグでも良いですが、根掛かりが怖い時はテキサスリグやフリーリグの方が使いやすいです。
釣り方のコツ
マズメ・回遊型の個体狙いの場合
マズメの時間や回遊型のヒラメを狙う場合は、
- 着底
- リールのハンドル2回~5回転くらい誘う
- 再び着底
このように、ヒラメ釣りで基本となるような「着底→海底から少し上を泳がせる→着底」の繰り返しでOKです。
ただ巻きでも良いですし、ロッド操作・リーリングに緩急を加えたリフトフォール・ワンピッチジャークもおすすめです。
ヒラメは着底前のフォールや着底後の巻き上げといった、縦方向の動きが大きなバイトチャンスになりますからね。
夜間やスレた個体狙い
一方でナイトゲームやかなりスレた居つきのヒラメを狙う時は、必要以上にルアーの動きに変化を出さない方が良かったりします。
この場合はシーバスを狙うように、
- ワームを着底
- 底ギリギリのレンジを一定速度でスローにただ巻き
こんな感じで、無駄に動かさないことを意識して誘うのが良かったりします。
レンジキープに不安なら時々底を取り直しても良いですが、縦方向に動かしすぎるとあまり釣れなくなる印象です。
海底にワームが擦らないギリギリくらいの深さを丁寧に通す感じで、ジックリ探ると良いですね!
まるなか
地形変化の有無・位置を最初に把握する
堤防のヒラメ釣りに限りませんが、釣りを開始したら、まずは潮の流れ具合や地形変化の有無とその位置を把握する癖をつけましょう。
地形変化は駆け上がりの斜面や根の有無だけでなく、海底が泥→砂に変わる場所など、底質が変わるだけでもヒラメが着く要素になります。
沖合から足元までキッチリルアーを通してみて、目の前の海中がどうなっているのかをイメージします。
これが分かってしまえば、適当に沖にルアーを投げることを繰り返す必要は無く、変化の周りを重点的に攻めればOKですからね。
ひたすらルアーを沖に投げて巻くだけがヒラメ釣りではなので、状況によっては岸壁沿いにルアーを投げたりするのも効果的ですよ!
まるなか
まとめ!
今回は堤防からのヒラメのルアー釣りを紹介しました。
- ロッド:9フィート前半~9.6フィート前後
- リール:3000番~4000番
- ライン:PEライン0.8号~1号+リーダー16LB~20LB
- ルアー:ワーム・メタルジグがおすすめ
基本タックルはこんな感じで、後は海中の地形変化などをしっかり把握して狙うようにするのがコツですね。
時期によって回遊型と居つき型のヒラメを狙い分けたり、細かな点も色々工夫できるようになると、釣果も伸びるはずです。