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こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回は恒例のショアジギング講座をやっていきましょう。
今日のテーマは「サバ」をターゲットにしたショアジギングについて。
サバを狙う時におすすめなショアジギングタックルのバランスや、メタルジグ選びなどの基礎知識を紹介。
ショアジギングといっても狙う魚種や魚のサイズによって効果的なタックルは変わってくるので、釣果に差が出ることもある。
ここで基本的な知識を覚えてもらい、今後の実釣時の役に立ててもらえたら嬉しく思う。
コンテンツ量としては少し多めになるが、一通り目を通してもらえれば必要な基本的な知識は習得できるはずだ。
サバのショアジギングに適した時期
まずはサバ狙いのショアジギングに適した時期について紹介していこう。
春本番~秋までがシーズン
地域によって差はあるが、サバは海水温がある程度高い時期を中心に沿岸部を回遊しやすい傾向があるように感じている。
例えば、私の出身地である静岡の場合はだいたい5月のゴールデンウィーク頃から、ショアジギングのターゲットとなる良型サバの回遊が見込めるようになる。
夏場はゴマサバ(丸サバ)が旬を迎え、40cm以上の良型になると脂が乗って丸々と肥えた個体が狙える好シーズンになる。
その後水温が下がってくると、旬はゴマサバからマサバ(平サバ)にシフトするが、マサバはショアからの釣りでは若干釣れにくい地域も多いかな。
岸から釣りやすいシーズンはだいたい10月位までのことが多い印象があり、晩秋~春先は船釣りの外道としてなら良く釣れる。
▼【関連記事】サバの種類と見分け方の基本を徹底解説!
年や潮流によって釣果に大きな差が出やすい
サバはその年によって回遊状況が非常に大きく変わりやすい印象があり、釣れる時は簡単に数釣りが可能だが、外れ年に当たるとほとんど釣れないこともある。
実際に私の出身地である静岡は黒潮の蛇行が始まってからはサバの回遊が一気に不安定になり、釣果は激減している。
サバ狙いに限ったことではないが、青物狙いのショアジギングに釣行する時はある程度回遊情報を仕入れてからの方が望ましい。
サバが釣れやすい時間帯
次はサバがショアジギングで釣りやすい時間帯についてだ。
青物の中では時間問わずに釣れやすいターゲット
青物は主に朝・夕マズメに釣りやすい傾向があり、サバもある程度これに当てはまる。
しかし、他の魚種と比較すると日中や夜間にも釣果を出しやすいと感じており、マズメの時間帯に釣行しなければ釣れないわけではない。
ただし時間帯によって行動パターンは少し変わるので、そのあたりは魚のコンディション・状況に合わせて釣っていく必要はある。
朝マズメ・夕マズメ
サバ狙いのショアジギングにおいても、最も期待度が高くて釣りやすいはマズメの時間帯になるのは間違いない。
朝マズメ・夕マズメの時間帯は、サバが餌を求めて浅い場所・岸近くに回遊しやすい傾向がある。
狙うレンジも水面付近の浅い場所~中層がメインになり、状況によってはナブラが発生することもある。
メタルジグのアクションは中速~速めのジャークや巻きをメインに使い、テンポよく広いレンジを探って魚を探すことを優先すると良い。
日中・デイゲーム
日中でもサバは比較的釣果を上げやすい傾向があると感じており、狙い方さえ間違わなければ十分狙うことができる。
日中のショアジギングはベイトフィッシュの接岸状況や潮の効き具合がかなり重要になり、条件が整えば昼でもナブラが出やすいのがサバ。
一方で活性が少し落ちた時はかなり深い場所まで群れが沈むことがあり、ショアジギングでも水深20mや30mといったかなりのディープエリアまで探りを入れた方が良い。
デイゲームでサバを狙う時はできるだけ水深が深いポイントを選び、釣れない時は海底付近までキッチリ狙うことがかなり重要になる。
夜釣り・ナイトゲーム
サバは案外夜のショアジギングでも釣れる事が多く、朝~夕まで回遊が見られる釣り場の場合は狙ってみると夜も釣れたりする。
私の住む静岡の場合はサーフのナイトショアジギングでサバが狙えることもあり、状況によっては日中よりも夜の暗い時間帯の方が簡単に釣れる事も経験している。
夜といっても一晩中同じように釣れる事は少なく、今までの経験では日の出前のまだ真っ暗な時間帯や日没後少し経過した位の時間帯に釣れやすい傾向。
夜にショアジギングで狙う場合は、ジグの操作はスローなジャークとフォールを組み合わせた方が安定してバイトを得やすい印象がある。
マズメの時間帯等よりもゆっくりとしたジグのアクションを意識すると良いかな。
場合によってはショアスロー用のメタルジグを使用してみたり、水平フォールが使えるセンターバランス系のメタルジグをメインに使ってみよう。
ショアジギングでサバが狙いやすいポイント
サバは地域によっては簡単に釣れるかもしれないが、狙ってみるとどこでも同じように釣れるわけではない。
実際に静岡の場合はサバが回遊してくる場所とそうでない場所があり、同じようにショアジギングで狙えるブリやカンパチとは釣れる場所が似ているようで違うことも多い。
釣り場の水深・沖の地形に注目!
サバがショアジギングで狙いやすいポイントだが、私の経験では主に釣り場の水深・沖の地形がかなり大きく影響しているように感じる。
簡単に言ってしまえば、サバは他の青物と比較すると水深が浅くて平坦な地形の場所には接岸が少なく、急深な地形や沖合が深く掘れているようなポイントの方が実績は高い印象。
なのでサバ狙いのショアジギングに釣行する時は、できるだけ急深なポイントを中心にチョイスした方が無難。
20cm~30cm程度までの小サバ狙いの場合は水深が浅い場所でもそこそこ釣れるが、サイズが大きい個体ほど深い釣り場の方が狙いやすい。
私の場合、水深の目安としてはキャストして届く範囲で10m以上あるのが望ましいと考えている。
一方で水深が深い分には問題なく、水深が20m・30m・それ以上あるような超深場の方がむしろデイゲームなどでは釣果を出しやすい位だ。
堤防・防波堤の場合
堤防や防波堤からショアジギングでサバを狙う場合は、やはりポイントの有望度として高いのは堤防の先端や角になる。
特に港の中の場合は、港路や駆け上がりの深い側にキャストして届く場所は釣り場として一級だね。
なお、先ほど紹介したように浅い港や防波堤よりも「水深がある程度深い釣り場」の方がサバ狙いには適している。
なお、サバはベイトの回遊などがあれば多少の淡水流入は影響ないと考えている。
場合によっては河川の河口周辺の堤防などからでも普通に釣れるので、塩分濃度の濃さにはそこまでこだわる必要はないかな。
サーフの場合
一方でサーフからのショアジギングでサバを狙う場合だ。
サーフのショアジギングではとにかく急深なポイントを攻めるのが望ましく、ブリやカンパチ・サワラなどが釣れる場所でもサバが釣れない場所はかなり多い。
サーフのポイントを探すときはフルキャストした地点の水深をしっかり把握し、できるだけ深く掘れた場所を狙うようにしよう。
サーフの場合、届く範囲の水深は10m前後でも少し浅い位で、できれば15m~20mほどの深い場所までキャストできる釣り場を選ぶのがおすすめだ。
サバ狙いのショアジギングにおすすめなタックルバランス
次は、サバをショアジギングで狙う時のおすすめなタックルバランスについて紹介していこう。
ライトタックルでOK!
ショアから釣れるサバは大きくても40cm後半くらいまでのことが多く、ブリやカンパチなどと比較すればサイズは小さめのことが多い。
サバは引き自体は強くて左右にかなり走り回るが、根に潜ったりする習性はない。
なので基本的にはゴツいショアジギングタックルは必要なく、スーパーライト~シーバスロッドを使用したライトショアジギングでOKだ。
状況によってはシラスやエビなど、小型のベイトフィッシュを偏食することがある。
こういう時は小型のジグが効果を発揮しやすいので、なおさらライトタックルの方が使いやすかったりする。
スーパーライトショアジギングで狙う場合
主に30cm後半くらいまでのサバだったり、混雑していない釣り場であればスーパーライトショアジギングでサバを狙うと非常に面白い。
タックルバランスの例としては、
- ロッド:9フィート前後の専用ロッド、またはL~MLクラスのシーバスロッド
- リール:シマノ・ダイワ(LT)3000番前後
- ライン:PEライン0.6号~0.8号前後200m+リーダー10LB~12LB前後1ヒロ
- メタルジグ:15g~20g
こんな感じのタックルで臨めば問題ない。
スーパーライトショアジギングタックルは軽くて軽量なので疲れにくいし、ライトタックルなのでサバの引きもダイレクトに味わえるぞ。
ライトショアジギングで狙う場合
次はワンランク強いライトショアジギングタックルでサバを狙う場合だ。
主に40cm前後以上のある程度大きいサバを狙ったり、1タックルで汎用性を求める方におすすめ。
タックルの組み方の例としては
- ロッド:10フィート前後のM~MHクラスのシーバスロッド
- リール:シマノ・ダイワ(LT)4000番前後
- ライン:PEライン1号1.2号200m+リーダー20LB~24LB前後1ヒロ
- メタルジグ:30g~40g
こんな感じで、ライトショアジギングタックルとしては平均的ややライト気味のタックルバランスで問題ない。
港湾部の堤防など、遠投がそれほど必要なければロッドは9フィート台のML~MクラスでもOK。
その場合はメタルジグの重さも25g~30g程度を中心に使用するとバランスが良いね。
サバ狙いにおすすめなメタルジグ
サバ狙いのショアジギングにおすすめなメタルジグについて、抜粋して紹介していこう。
オーナー 投技ジグ
1つめはオーナーの投技ジグ。
細身のセンターバランス設計のメタルジグで、巻き・ジャーク・水平フォールとショアジギングに使用するメタルジグの基本性能がキッチリ備わっているおすすめジグだね。
使い方はワンピッチジャークやジャカ巻きが基本だが、朝夕マズメの場合は高速巻きを交えて使用するのがおすすめ。
投技ジグは程よく潮抜けが良いので、速いアクションで使用してもジグが暴れすぎずにキッチリ動き続けてくれるので使いやすい。
サバ狙いに限らず、青物狙いのショアジギングにおいては非常に万能に使えるメタルジグだね!
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ダイワ TGベイト
2つめのメタルジグは高比重タングステン素材のメタルジグ、TGベイト。
主にシラスなどの小型ベイトを偏食するサバに対して効果的で、周囲にカゴ釣りの方など餌釣りの方も混じる釣り場では効果的になる場面も多い。
この手のコンパクトシルエットのメタルジグはフォールスピードが少し速くなり、フォールで食わせるよりも横・斜め上方向にジグをどんどん動かして食わせるのが得意。
小刻みな連続的なジャークやジャカ巻きなど、中速以上の誘いをメインに使うのがサバ狙いではおすすめかな!
タングステン素材のメタルジグは風が強い時や深場狙いでも効果を発揮しやすいので、1つでも用意しておくと役立つはず。
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ジャッカル ビッグバッカージグ
ビッグバッカージグはリア重心のメタルジグになり、尻下がりの姿勢でストンと沈下する。
これによって手返しよく探ることが可能になり、主に朝・夕マズメなどの活性がある程度高いサバを効率よく拾っていくような時におすすめだ。
ただ巻きでも非常に強いテールスイングで広範囲にアピールし、早めの誘いに対しても追従性が高い。
比較的イージーにバイトが出る時など、効率よく釣果を伸ばしたい時に使ってみてほしい。
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オーナー 撃投ジグレベル
ラストはオーナーの撃投ジグレベル。
撃投ジグレベルはフロントバランスのメタルジグなので、飛距離に関してはやや劣る。
その分狭いレンジで何度もジグをジャークさせるのが得意になり、日中や夜間など
- サバの活性が低く、速い動きに反応しない時
- 海底ギリギリなどの狭い範囲に魚が固まっている時
このような状況下で活躍しやすく、少しラインスラッグを出したゆったりめのジャークで使ってみると良い。
シンプルなワンピッチジャークやジャカ巻きで使うというより、ロッド操作やラインコントロールの仕方でアクションを調整するような使い方におすすめ。
なのでショアジギング初心者向けというより、中級者以上の方に使い勝手がいいジグかな!
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サバ狙いに効果的なアクション・動かし方
最後に、サバ狙いのショアジギングで私が良く使うアクション・コツをいくつか紹介しておこう。
フォールをうまく使おう
サバはブリの幼魚やソウダガツオと比較すると、ジグのフォール中にガンガン食ってきやすい印象がある。
活性がある程度高い状況では、ジグを動かさなくても着水後のフォールだけでバシバシ釣れる事もあるからね。
なのでジャークや巻きで誘いを掛けた後はフォールを必ず入れ、ラインが張るか張らないかの状態を保ったテンションフォールでアタリを取っていこう。
状況によってはフォール中にジグが引っ手繰られることもあるし、逆にラインがフッと緩むような食いあげバイトが多いこともある。
風が吹いていたり、潮が流れている時はフォール中のアタリは見逃しやすくなるので要注意。
ラインが弛みやすい時は、多少ラインテンションを掛けてジグをフォールさせるのもおすすめ。
マイクロベイトパターンの時は
一方、表層でナブラが出ているのにジグを通しても釣れなかったり、餌釣りの方ばかり釣果が出ている時は小型のベイトやコマセ餌を偏食している可能性がある。
小型ベイトについてしまったサバはメタルジグに食わせるのは難しくなることがあり、下手にフォールを入れすぎるとジグを見切られる原因になることも。
そんな時はタングステン素材のジグや、スーパーライトショアジギングタックルで軽量なジグを使うのがおすすめだ。
ジグのシルエットの大きさやアクションを与えた時の水押しの強さの違いにより、バイト数に差が出ることもある。
表層付近の小型ベイトを食っている魚を狙う時は、小刻みなジャーク(トゥイッチング)やジャカ巻きでジグを連続的に動かしたり、高速巻きを使って狙ってみよう。
この場合はフォールを入れる間隔は少し長くし、「沈めたジグが浮き上がりすぎないよう、レンジをコントロールするためにフォールを入れる」くらいでもOK。
サバ狙いの基本のアクション・ジグ操作
サバ狙いのショアジギングで私が使用することが多いアクションのパターンだが、基本としては
- ワンピッチジャーク:状況問わず使える。だいたいハンドル4回~8回転くらい
- ジャカ巻き・トゥイッチング:主に朝夕マズメなど高活性時。ハンドル5回~10回転くらい
- ただ巻き:主に中速~高速巻きを使用。ハンドル5回~10回転くらい
- フォール:アクションの合間に入れる。だいたいカウント5~10くらい
こんな感じで、ジグをアクションさせたらフォールを入れてレンジを入れなおすのが基本のパターンになる。
イメージとしては、ジグをアクションさせて徐々に深い場所から持ち上げていき、持ちあがった分をフォールで落とす感じかな。
なので深い場所を狙う時は、ジャークをスローにして浮き上がりすぎないようにしたり、フォールのカウントも長めにとることが多い。
朝夕に代表されるサバの活性が高い時はジグのアクションも若干速めに、テンポよく探りを入れてみよう。
一方で日中のデイゲームやナイトゲームの場合は、ジグを激しく動かしすぎると魚が反応しきれないことがある。
低活性な魚にはスローなワンピッチジャークをメインに使用し、フォールで食わせるパターンも有効だね。
レンジの探り方
サバは表層でナブラが発生することもあれば、逆にかなり深い場所に群れを形成することもある。
船釣りをやってみると分かりやすいが、サバは水深100mや200mといった深場でも普通に釣れる魚なので、ショアから狙える水深では海底ギリギリでもサバにとっては浅い位だ。
朝・夕マズメは表層~中層を中心に探るが、ある程度活性が高ければ水深15mくらいまでを探れば釣れる事は多いかな。
一方で日中の場合はかなり深い場所に群れが固まることもあり、水深がかなり深い場所を攻める時はカウントダウンで40や50くらい沈めることもある。
ただし深すぎる場所をショアジギングで狙うのは結構大変なので、私の場合は超深場狙いであってもカウント60くらいまで。
釣れる時はキャスト後のフォール中にアタリが頻発することも多いので、ジグを沈める時は必ずカウントを数えるようにしよう。
アタリが出るレンジが分かりさえすれば、次のキャストからは狙う水深がかなり絞り込めるようになる。
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