こんにちは、まるなかです。
さてさて、今回は「ヒラメが釣れない・初心者の方の基礎講座」を。
今日のテーマはヒラメ・マゴチが捕食しているベイトフィッシュの種類と、知っておくと役に立つ基本的な知識を紹介。
今まで通算1000枚以上のヒラメ・マゴチをサーフでキャッチしてきた私の実釣経験と合わせ、魚屋で近海物の捌き担当をしてきた経験から解説。
ヒラメ・マゴチと青物などの回遊魚は餌となるベイトは共通点も多いが、意外と違うものを捕食していることもある。
習性の違いなどを知っておくと、誘い・アクションの使い分けなどもイメージしやすくなるはずだ。
前置きはほどほどに、さっそく本題へと話を進めていこう。
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ヒラメが釣れない・初心者のための基礎講座【月間100枚以上釣った実績あり】
ヒラメが捕食する中層回遊型ベイトフィッシュ
まずはヒラメが捕食する機会も非常に多い、中層を回遊するベイトフィッシュから紹介していこう。
カタクチイワシ(セグロイワシ)
ヒラメ釣りに限らず、海に生息する肉食魚の王道ベイトフィッシュがカタクチイワシ。これは集魚灯に集まってきたカタクチイワシの群れだ。
カタクチイワシは実際にヒラメを釣ったり、捌いたときに胃の中に入ってくる確率が比較的高い傾向がある。
特徴としては、比較的回遊性が高く、体が柔らかいことかな。
イワシの中でもカタクチイワシは柔らかくて捕食しやすい為か、肉食魚に最も好まれるベイトフィッシュの1つなのは間違いない。
マイワシ
カタクチイワシと同じく体は柔らかいが、サイズが大きい特徴がある。
ヒラメを捌くとマイワシが入っていることも時々あるが、捕食機会としては少し少なめかな。
トウゴロウイワシ
名前にイワシという名がついているが、どちらかというとボラに近い種類。
鱗が硬く、数匹の群れで行動していることが多いのがトウゴロウイワシ。
主に表層付近に見えることが多いが、カタクチやマイワシと比較すると移動速度が遅く、止まったり泳いだりを繰り返しているのが目立つ。
また、回遊性が低くて広範囲に泳ぎ回ることが少ないので、ベイトフィッシュとしての重要度は低めだ。
小アジ・小サバ
アジやサバの幼魚もヒラメやマゴチの餌になる。
ベイトフィッシュとしての優先度はイワシ類と比較すると低くなり、積極的に捕食していることは少ないように感じる。
どちらかというと、ヒラメよりも青物やハタの方がサバやアジを好む印象があるかな。
シラス
カタクチイワシやマイワシの幼魚になるかなり小型のベイトフィッシュになるが、ヒラメやマゴチは案外普通にシラスを食っている。
釣りあげたヒラメがドロドロに溶けたベイトを吐き出したりした時は、シラスを食っていることも良くあるね。
また、小型のベイトをヒラメ・マゴチが偏食しているからといって、ルアーのサイズを極端に小さくする必要はない。
ハク(ボラの幼魚)
主に春先~春本番くらいまでの水温が比較的低い時期に港湾部の船溜まりやサーフの波打ち際、河川の河口域などに集まってくるハク。
だいたいメダカサイズ~数センチくらいまでのベイトフィッシュになるが、イワシなどの回遊が少ない時はハクがメインベイトになることもある。
これは港の中に群れていたハクの中にカメラを突っ込んで撮影したもの。
基本的には岸壁沿いや波打ち際付近でハクを待ち構えていることが多く、沖合よりも近距離戦になることが多いかな。
チアユ
ハクと同じくらいの春先に発生するベイトだが、サイズ的にはチアユの方が少し大きめ。
私の住む静岡の場合はだいたい5cm~7cmくらいの大きさのチアユが多いが、シーバスと混ざってヒラメがチアユを追う印象が強い。
主に河川が流れ込んでいる周辺に集まるベイトだが、毎年集まる場所がある程度決まっている。
それを知っておくと、春先に良型ヒラメをキャッチできる確率はかなり高くなるね★
コノシロ
秋~春の良型ヒラメが時々偏食しているコノシロ。
サイズ的にはだいたい10cm弱~15cm程度までのものがヒラメの口の中に入っていることが多いかな。
静岡の場合は大群をなして回遊するため、ルアーがキャストできないくらいの密度になることもある。
基本的にはそれほど優先度が高いベイトという印象はないので、私はコノシロの動きに合わせたポイント選びをすることはない。
どちらかというと、良型シーバスや青物狙いのポイント選びの目安になるベイトフィッシュだね。
ヒイラギ(ジンダベラ)
サビキ釣りや投げ釣りで大量に釣れることがあるヒイラギ。
トゲトゲしていてヌルヌルが強く、釣れると厄介な外道扱いされることもある魚。
食べてみると脂がのっていて意外と美味しい。
時々良型ヒラメの口からヒイラギが出てくることがあるが、そこまで好んで捕食しているという様子は見られないかな。
泳がせ釣りの餌としては意外と優秀で、スズキやヒラメ・マゴチ・アオリイカなどが狙える。
ボトム系ベイトフィッシュ
中層を回遊するベイトフィッシュに加え、ボトム系のベイトもヒラメやマゴチは捕食している。
シロギス
シロギスは主に春~秋シーズンに掛けて浅い場所に差してくる魚だが、ヒラメがキスを捕食している機会は意外と少ないように感じる。
キスはヒラメよりもマゴチが好んで捕食している傾向があるかな。
キスはボトム付近を回遊するが、状況次第ではボトムから1m~2m上に浮いたり、思った以上にアグレッシブに行動している魚だ。
メゴチ・ハゼ系
中層を回遊するベイトフィッシュが少ないタイミングになると、意外と口の中に入っているのがメゴチやハゼ。
ハゼの場合はマハゼというより、もっと小さなダボハゼを捕食しているのを見かけることが多い。
イシモチ
主に秋シーズンのベイトフィッシュになり、静岡の場合はヒラメがイシモチの幼魚を捕食していることがかなり多いように感じている。
秋になるとサーフの波打ち際に10cmくらいまでの小型のイシモチが大量に接岸することがあり、これをヒラメやマゴチが捕食するパターンがある。
基本的には河口などの周辺に集まりやすい気がするが、年によって発生数には差がある印象。
ヒラメがイシモチの幼魚を捕食するときは波打ち際勝負になることも多く、近場を丁寧に探る釣りを心掛けた方がいい。
小型のイカ・タコ類
詳しい種類は分からないが、ヒラメやマゴチは数センチ程度のイカやタコを食っていることがある。
季節的には夏~秋が多い気がするが、ヒラメよりもマゴチの方が捕食機会は多い傾向がある感じ。
私が住む静岡の場合、サーフでルアーを引くと小さなタコやイカが引っ掛かってくることが結構あるので、地域によっては意外と捕食されているベイトフィッシュなのかもしれない。
ヒラメ釣りで知っておくと役立つベイトフィッシュに関する知識
ヒラメやマゴチを釣る時、ベイトフィッシュに関して知っておくと役に立つ知識を紹介しておこう。
ベイトフィッシュがいてもヒラメが釣れないパターン
特にこれは移動が速いイワシ系のベイトフィッシュで発生することが多いが、ベイトが沢山いるのにヒラメやマゴチが釣れないパターン。
この状況になると、一見すると魚が釣れそうなのに「なぜが釣れない」ことになって釣り人を悩ませる。
この場合、結構当てはまるのが「ベイトの回遊に魚がついてきていない」というパターン。
青物などと比較すると、ヒラメやマゴチはベイトの回遊よりもかなり遅れてポイントに入ってくる傾向が目立つ。
だからその場所にベイトが入りたての場合、まだヒラメやマゴチがベイトの動きに追いつけていないってことだね。
私の経験からすると、ベイトフィッシュが今までいなかった場所に入ってきた場合、ヒラメやマゴチを狙うなら数日~1週間くらい時間を空けてからの方が状況が好転しやすい傾向がある。
逆に言えば、ベイトがポイントから抜けてしまってもしばらくその場にヒラメやマゴチは留まっていることが多いので、ベイトフィッシュの気配がなくなってもしばらくその場所で魚が釣れ続けることが非常に多い。
ヒラメのライズが見えても基本はボトム周辺狙い
表層付近にベイトが回遊していると、状況によってはヒラメがライズしているのを目にすることがある。
こういう状況を目撃してしまうと、ついつい普段よりもレンジを上にあげすぎてしまったり、釣りのテンポが速くなってしまう方がいる。
このパターンに陥ってしまうと、逆に魚が釣れなくなることが多いので要注意。
ヒラメ釣りの基本はボトムを中心にゲームを組み立てることであり、表層に魚が見えているからといって普段の釣りのテンポを崩さないこと。
これは非常に重要で、すでにベイトを夢中に追っているヒラメはルアーを完全無視することも多いし、水面まで上がってきたのはあくまでも「食い上げ」の現象であることを頭に入れておこう。
ベイトの回遊があると、明らかにソワソワしてテンションが上がってしまっている釣り人を見かけることがあるが、彼らが好釣果を上げているのを見かけたことはまぁめったにない。
ベイトが回遊していても普段の釣りのペースを乱さず、丁寧に釣りを続けるのが優先事項だ。
ベイトが浮いている時のルアーアクション
ベイトが少し浮き気味の時のルアー操作だが、基本的には普段と同じ「ボトム中心の攻め」で全く問題ない。
ただし、スパイス的にボトムからルアーを逃がす動きを与えると、良型ヒラメがガツンと食ってくることがあるので知っておくと役立つはず。
たとえば、普段の釣りでは
- ハンドル2回~5回くらいの誘い
- ルアーをフォールさせてボトムを取り直す
このような誘いのパターンで釣っていたとする。
ベイトが表層~中層付近を回遊している時は、この中に時々ハンドル10回~15回転くらいの「少し長めの巻き」を入れてみたり、普段よりもリーリングピッチを上げてボトムからルアーを遠ざける動作を入れてみる。
これによって小刻みにボトムに落ちすぎるルアーを見切ってくるヒラメに対して捕食スイッチを入れ、バイトに持ち込めることがある。
アクション自体はロッドをビュンビュン強く煽る必要はなく、ただ巻き~軽めのワンピッチジャーク(リフトアクション)でOKだ。
ヒラメは小刻みにボトムを取り直しすぎると、状況によってはルアーに追尾してきても食い切らなかったり・見切られるパターンがあるように感じている。
なぜが打ちあげられるベイトフィッシュ
イワシなどのベイトフィッシュはサーフの波打ち際に打ち上げられることがある。
青物やシーバスのナブラやボイルが見えていてベイトが打ち上げられるのは原因が分かり、納得できるはず。
しかし、状況によってはベイトを捕食する肉食魚の姿が見えないが、ベイトだけが浜に打ちあげられることがある。
こういう時はヒラメ釣りにおいては大チャンスで、「ベイトフィッシュが中層から下のレンジで」何者かに捕食されているってわけだね。
犯人の可能性が高いのはヒラメやマダイ・カンパチなどで、こういう状況下こそ表層を回遊する青物が不在なのでむしろ好釣果を上げるのに適していることが多い。
「なぜか急にベイトが浜に打ち上げられた」という時は不思議に思わず、水面下で攻防が行われているのだ。
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なるほどな~っと読んでました。
まだまだサーフの経験が少ないのであれはそうだったのかな?と思うレベルですが大変わかりやすかったです!
ありがございます。現場で経験を積み、釣果アップを目指してください★
質問なのですが
ベイトフィッシュは追われていないと打ち上げられる事は無いのですか?
去年、沼津サーフで毎投ベイトがルアーに付いてくる程のベイトボールが出来ているにもかかわらず
フィッシュイーターの姿が確認出来ず
ひたすら表層を攻め、撃沈した事がありますw
その時は足元にベイトが打ち上げられて
「あ!これは動画で見るヤツや!」と
頑張ったのですがダメでした
これはまさか水中での攻防戦があったから?
だとしたら修行し直して来ますww
海流などによって打ち上げられる可能性も0ではないと思いますが、基本的には何かに追われていると考えるのが自然かと。
完全に肉食魚が付いていないベイトの群れは、広範囲に散っていたり、のんびり泳いでいることが多いです。
バイトが見えるからといって、表層狙いだけに固執する必要は全くないですね!
むしろ下で追われていることも多いですよ★