こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回はPEラインと合わせて使うショックリーダーについて、少し掘り下げてお話していきたいと思います。
今日のテーマは、ショックリーダー素材として最もメジャーとなっているフロロカーボンリーダーについて、特徴や使い分け・おすすめなどについて解説。
ネット上でよく見られるような適当なアイテムの寄せ集めでは無く、実際に私が使ってきたものを使用感と合わせて紹介していきます。
この機会にフロロカーボンリーダーの選び方や使い分けに関する必要な基礎知識を覚え、ライン選びの参考にしてもらえたら嬉しく思います。
✔管理人の経験・実績
私の経験・実績としては
- 釣りのために仕事を辞めて移住、現在は魚釣りで生計を立てています
- 年間釣行数300以上(現在はほぼ365日釣行)
- 渓流釣りやタナゴ釣り~ヒラマサ釣りまで、ジャンル問わず様々な釣りができます
- メーカーからプロスタッフとしての勧誘あり
- メーカーの商品開発時に私のタックルインプレッションを活用
こんな感じでほぼ毎日釣行を重ねて釣りを中心に生活していて、実釣実績も残しています。
釣果実績については釣行記やTwitterを見てもらえれば、ほぼ毎日様々な魚を釣っていることが分かると思います(一番更新頻度が高いのはTwitter)。
フロロカーボンラインをショックリーダーに使うメリット
吸水・紫外線劣化に強い
フロロカーボンラインは、ナイロンラインと比較すると、吸水や紫外線による劣化が目立ちにくい特性を持っています。
ナイロンラインの場合は、だいたい半日くらい使うとラインが水を吸って柔らかくなってきますが、フロロカーボンラインは初期の状態を維持しやすいですね。
根ズレに対する強さ・粘り
ティッシュやサンドペーパーをラインに擦るテストをやると、フロロカーボンよりも耐摩耗系のナイロンリーダーの方が優れた結果になることも多いです。
しかし、根ズレには種類があり、鋭利で硬い障害物周りを攻めるとなると、表面硬度が高いフロロカーボンリーダーの方が有利な印象です。
少し具体的に言うと、カキガラエリアやフジツボ付きの岩などを攻める際、柔らかなナイロンリーダーを使ってみると、ラインが擦れた際のダメージがかなり深く入り、あっという間にブレイクしやすいですね。
鋭利でラインに食い込んでしまうような障害物周りを狙うのであれば、おすすめはフロロカーボンリーダーです。
潮なじみの良さ
フロロカーボンラインは比重が大きく、シンキング系のルアーを使った際にスムーズに沈下させることが可能です。
また、潮が流れている時でも海中の糸フケを最小限に保ちやすくなります。
ナイロンラインを使ってしまうとフワフワ感が目立ってしまう時、高比重で重たいフロロカーボンリーダーの使い勝手の良さが出てきますね!
デメリット・欠点
硬くて結束性が悪い
フロロカーボンラインは糸質が硬く、シャキッとしています。
使い手の慣れにも左右されますが、フロロカーボンラインはだいたい5号前後から徐々に硬さが目立ち始めます。
10号くらいを越えてくるとかなりパキパキしたような感じになり、スムーズに糸を結んだり、PEラインとノットを組むのが難しくなります。
特に初心者の方は太いフロロカーボンリーダーは使いにくいことがあるので、まずはナイロンリーダーを使って糸の扱いに慣れたり、しなやか系のフロロカーボンリーダーを選ぶと良いですね。
大型魚狙いでは25号や30号などの太いリーダーを使用しますが、フロロカーボンラインだと非常に使いにくくなるので、ナイロンラインを使う機会が増えますね。
ルアーの浮力が変化・アクションに影響が出る
フロロカーボンラインは高比重な為、リーダーに使用すると、ルアーの浮力を消す効果があります。
フローティングのトップウォータープラグやミノーなどを使用すると、浮力が変化することで、綺麗にアクションが出せなくなることがあります。
特に、ポッパーやペンシルベイトを使用する時は注意が必要で、場合によっては浮力が足りなくなってしまい、ポッピングやスプラッシュをうまく出せなくなり、ルアーとしての役割が果たせなくなることも。
逆に言えば、フローティングのプラグをサスペンド気味に漂わせて食わせたり、使い方次第で武器にもなりますね。
私の場合、ヒラスズキゲームでは、フロロカーボンリーダーの重さを計算してフックセッティングを行ったり、使い方を調整しています。
ラインが沈み込む
高比重で潮なじみが良いフロロカーボンリーダーですが、使い方によってはその高比重が仇になることがあります。
例えば手前がずっと浅いシャローフラットになっていて、少し沖に急斜面のかけあがりがあるような釣り場の場合、沖の方の中層~ボトムを狙うとなると、沈みこんだラインが原因で根掛かりやすくなったり、ラインが常に斜面に擦れる状態になりやすいです。
また、サーフのヒラメやマゴチ釣りなど、ボトムを何度も取り直しつつ、リフトフォールで縦に誘いたい場面はどうでしょうか。
この場合、ボトムに何度も落としてショートポーズを入れたりすると、フロロカーボンリーダーはだんだんと沈みこんできます。
それが繰り返されると、リーダーが海底を這うような状態になり、アクションを与えてもルアーが浮き上がらず、底ギリギリを横移動するだけになりますね。
このような場面においても、快適に使えるのは比重が軽いナイロンリーダーになることが多いです。
ガイド抜けが悪い
それほどリーダーを長くとらなかったり、足場が広くてノットを巻き込まずにキャストできるなら問題ありませんが、2ヒロや3ヒロのロングリーダーを使ったり、足場が悪い磯などでキャストをする場合は、PEラインとリーダーのノットを巻き込んでキャストする必要が出てきます。
このような時、特に結びコブを作るノットでフロロカーボンリーダーを結束してしまうと、ガイドリングに硬いフロロラインのコブが引っ掛かりやすくなります。
ライターで焼きコブを作る時も同様ですね。
ナイロンラインの方が柔らかいので、ノットがガイドに干渉した時の衝撃が少しマイルドになります。
フロロカーボンリーダーの硬さの使い分け
しなやか系
フロロカーボン素材自体がやや硬めな特性がありますが、アイテムによって細かな質感は変わってきます。
比較的しなやか系のフロロカーボンラインは最近の主流で、扱いやすさに長けているタイプ。
私自身、全体として使用頻度が高いのはある程度しなやかなタイプのフロロリーダーになります。
しなやか系のものは、結束しやすさや糸癖の着きにくさなどに優れていて、初心者の方でも比較的扱いやすく、オールラウンドに使えます。
ハードタイプ
素材の張りを活かしたハードタイプのフロロカーボンリーダーも発売されていて、うまく使うことで快適な釣りができるようになります。
硬いフロロカーボンラインは表面が非常にパリッとしているので、扱いやすさは劣ります。
しかし、傷を弾く特性が強く出るので、カキガラエリアを狙ったり、険しい磯などで釣りをする際に役立つ存在です。
私の場合、ハードタイプのフロロリーダーは、ワームを使ったボトムゲームのチニングや、険しい磯で大型を狙うハードロックフィッシュゲームでの出番が多めです。
一方、比較的オープンエリアを狙ったり、表層~中層狙いの釣りでは出番はあまり無いですね。
ラインの価格の差
引張強度
フロロカーボンラインは、ナイロンラインよりも価格差が大きい印象です。
まず、高級なフロロカーボンラインの一部には、引張強度が優れた素材が採用されていたりします。
基本としては、フロロカーボンラインはナイロンラインよりも強度が低く、同じ号数であればナイロンラインの方が強度的には強い数値が出ます。
特に10号や15号・20号など、ラインが太くなっていくと、その差が顕著になりやすいです。
しかし、高級なフロロカーボンラインの一部は、ナイロンラインに近い強度が出せるものもありますね。
表面処理・質感
ラインの強度や硬さとは別に、ラインのグレードによって表面の質感に違いがある印象です。
安価なフロロカーボンラインは、若干表面がキシキシしているようなものが多く、ノットを締めこむ際に摩擦感があったり、少しラインがヨレやすかったり。
一方、高級なフロロカーボンラインは、ハードタイプのものでも、しっかりと締めこめば結び目がキチンと馴染んだり、表面が非常にツルツルしていたり、癖が着きにくい傾向があります。
道糸用とリーダー(ハリス)用フロロカーボンラインの違い
時々質問を受けるんですが、「道糸用のラインとリーダー(ハリス)用ラインはどこが違うのか?」ということについては、かなり前に道糸用のラインよりもリーダー・ハリス用のラインは製品ムラが小さく、弱い部分と強い部分の強度さがあまりないと聞いたことがあります。
なお、リーダー用ラインとハリスの違いは正直言ってほとんど無いと思っていて、私の場合は餌釣り用のハリスをルアー用のリーダーとして普通に使いますし、不具合は一切感じません。
なお、「○○専用リーダー」というのはメーカーが勝手に決めているだけで、私としては特に必要性を感じません。
リーダーの巻き量(長さ)
根ズレのリスクが高い釣りに使用する時や、釣行頻度が高い方には、リーダー用ラインは巻き量が大きいものがおすすめです。
私の場合は基本的に毎日何かしらの釣りをしていますが、基準としては50m以上のものを選ぶようにしています。
特にコスパが良いのは船用のハリスで、100m以上の長さがあることが多く、ガンガン使えます。
ただし、船用のハリスは糸巻きスプールが非常に大きいので、バッグやベストに入れて持ち歩くには不便です。
ですので、船用のハリスを使う場合は、空の小さいスプールに巻き替えて使用すると良いですね。
一方、リーダー用のコンパクトスプールに入っているものは30m巻きなどのものもあり、使い方によってはすぐに無くなってしまうので不便なことがあります。
おすすめなフロロカーボンリーダー対応ライン
シーガー グランドマックスFX
- ラインの硬さ:しなやか
- 太さ・号数:0.3号~10号
- 長さ:60m
グランドマックスFXは、フロロカーボンラインで超人気があるクレハ製のハリス。
程よいしなやかさと非常に優れた直線強度・耐久性のバランスが良く、リーダーとして愛用している方も非常に多いですね!
私の場合、グランドマックスFXはジャンル問わずに最も多用するリーダーで、渓流やライトソルト~磯の大型魚狙いまで使います。
非常に汎用性が高くて使いやすいラインなので、グランドマックスFXを基準にしてリーダーを選ぶのもおすすめです。
60m巻きで容量も比較的多くて使いやすく、どのリーダーを選んだらいいのか分からない方にイチオシなライン!
▼詳しい使用感解説は【シーガー グランドマックス徹底インプレッション】を参考にどうぞ
バリバス ショックリーダー フロロカーボン
- ラインの硬さ:平均
- 太さ・号数:2.5号~40号
- 長さ:60m
バリバスのショックリーダーは、釣具店の店頭で見かける機会が非常に多い超定番アイテム。
発売から時間が経つアイテムですが、ずっと定番の地位を譲りませんね。
使用感としては、まさにオーソドックスなフロロカーボンリーダーで、硬すぎず柔らかすぎず、強度の面も安定していてまさに普通に・しっかり使えるラインといった具合です。
シーガーグランドマックス
- ラインの硬さ:硬め
- 太さ・号数:0.3号~10号
- 長さ:60m
黒のグランドマックスFXは、しなやかさとのバランスを取ったモデルなのに対し、赤のグランドマックスはパリッとした硬めのフロロハリス。
扱いやすさという点では少し劣りますが、表面硬度が高いので、障害物が険しい場所やラインの伸びを減らしたい場面におすすめ。
私の場合、一発大物を狙う時の磯ヒラスズキやハードロックフィッシュゲーム・チニングなどで使う機会が多いですね!
▼詳しい使用感解説は【シーガー グランドマックス徹底インプレッション】を参考にどうぞ
シマノ オシアジガー マスターフロロリーダー
- ラインの硬さ:しなやか
- 太さ・号数:4号~18号
- 長さ:50m
シマノのオシアジガーマスターフロロリーダーは、シマノのフロロカーボンリーダーのハイエンドモデル。
比較的しなやかで扱いやすく、直線強度や根ズレへの強さなどの安定感は抜群ですね。
また、透明度が比較的高く、白っぽいフロロカーボンリーダーが苦手な方にもおすすめ。
グランドマックスFXと似た系統で、使いやすさと強度のバランスが良さが特徴的ですね!
▼詳しい使用感解説は【シマノ オシアジガーマスターフロロリーダー徹底インプレッション】を参考にどうぞ
DUEL 魚に見えないピンクフロロ 船ハリス(リーダー)
- ラインの硬さ:しなやか
- 太さ・号数:2号~16号
- 長さ:100m
DUELの魚に見えないピンクフロロ船ハリスは、魚にラインが見切られないための特殊な薄いピンクカラーのライン。
リーダー用のモデルもありますが、ぶっちゃけ割高なので船用のハリスを買い、コンパクトなスプールに移して使った方がコスパが良いです。
質感としては、程よい柔らかさがある扱いやすいタイプになります。
他社のハイエンドフロロよりも若干強度は劣るものの、コスパが比較的良いので、障害物周りをガンガン攻める時に使っているラインですね!
▼詳しい使用感解説は【DUEL 魚に見えないピンクフロロ徹底インプレッション】を参考にどうぞ
ダイワ ディーフロン 船ハリス
- ラインの硬さ:平均
- 太さ・号数:1.5号~30号
- 長さ
- 16号まで:100m
- 18号~20号:60m
ダイワのディーフロン船ハリスは、船用のフロロカーボンハリスの超定番ですね。
釣具店で見かける機会もかなり多いです。
質感としては、ベーシックなフロロカーボンラインで程よいシャキッと感があります。
高級なラインと比較すると、若干ギシギシしたような質感がありますが、強度的には弱さを感じません。
このラインも、リーダーの消耗が激しくなる場面で使う機会が多いですね!
ダイワ 船ハリス200FX
- ラインの硬さ:かなりしなやか
- 太さ・号数:2号~12号
- 長さ:200m
ダイワの船ハリスのソフト&200m巻きバージョンが船ハリス200FX。
コスパ系の船用ハリスとして非常にしなやかになっているので、結束などが非常にスムーズにできます。
細号数はあまり使わず、8号や10号など、少し太めの号数を使いたい時にそのしなやかさがより発揮されますよ!
コスパが良くて非常にしなやかなフロロカーボンリーダーを探している方におすすめ!
サンライン ソルティメイト ツナギートFC
- ラインの硬さ:ややしなやか
- 太さ・号数:3.5号~30号
- 長さ
- 14号まで:50m
- 18号~30号:30m
サンラインのツナギートFCは、平均~若干柔らかめ位の硬さのフロロカーボンリーダー。
グランドマックスFXに代表されるようなしなやか系のフロロカーボンラインよりも若干ハリが強いのが特徴的で、表面硬度の高さや伸びにくさをキープしつつ、硬さをうまく目立たないようにしている印象。
漁港・サーフ・磯など、フィールド問わずに使える汎用性があるラインですな。
▼詳しい使用感解説は【サンライン ツナギートFC徹底インプレッション】を参考にどうぞ
サンライン トルネードVハードプラズマ
- ラインの硬さ:硬め
- 太さ・号数:0.6号~12号
- 長さ:50m
サンラインのVハードプラズマは、サンラインのフロロカーボンラインとしてはかなり硬質な仕上げになっているのが大きな特徴です。
プラズマライズ製法というものが採用されていて、表面硬度が高く、非常にツルツルしています。
険しい磯で使ってもラインに傷が深く入りにくく、しなやかさよりも根ズレへの強さを重視したい方におすすめ!
引張強度はクレハのグランドマックスシリーズにはやや劣りますが、傷を弾く能力はこちらの方が少し上かな。
▼詳しい使用感解説は【サンライン Vハード徹底インプレッション】を参考にどうぞ
サンライン ブラックストリームプラズマ
- ラインの硬さ:かなりしなやか
- 太さ・号数:0.8号~18号
- 長さ
- 3号まで:70m
- 4号~18号:50m
サンラインのブラックストリームプラズマは、VハードやツナギートFCよりのしなやかで扱いやすさを重視した設計のフロロカーボンラインですね。
しなやか系のグランドマックスFXよりも少し柔らかく、フロロカーボンラインとしては伸びがあって衝撃吸収性に優れています。
バラしやすいヒラメやマゴチ・シーバスゲームなどでよく使ってきたフロロカーボンラインで、扱いやすさを重視したい方におすすめですよ!
▼詳しい使用感解説は【サンライン ブラックストリーム徹底インプレッション】を参考にどうぞ
シーガー プレミアムマックスショックリーダー
- ラインの硬さ:かなりしやなか
- 太さ・号数:0.4号~22号
- 長さ
- 6号まで:30m
- 7号:25m
- 8号:20m
- 10号~22号:50m
シーガーのプレミアムマックスショックリーダーは、クレハ製のフロロカーボンラインとしては非常にしなやかな仕上がりになっていますね。
グランドマックスFXよりもしなやかで、衝撃吸収性・扱いやすさ重視のモデル。
強度的にはグランドマックスシリーズに少し劣るものの、他社の一般的なフロロカーボンラインよりは強いです。
非常に使いやすいラインですが、個人的にはグランドマックスFXで対応してしまうことが多いので、使う頻度は少なめですね。
▼詳しい使用感解説は【シーガー プレミアムマックスショックリーダー徹底インプレッション】を参考にどうぞ
よつあみ エックスブレイド FCアブソーバー スリム&ストロング
- ラインの硬さ:しなやか
- 太さ・号数:3号~30号
- 長さ:30m
よつあみのFCアブソーバースリム&ストロングは、グランドマックスFXに似たタイプの程よいしなやかさのフロロカーボンリーダー。
一般的なフロロカーボンラインよりも細くて強いので、引張強度はグランドマックスシリーズに匹敵しますね!
使いやすいリーダーで、シーバスやヒラメ釣りでよく使っていましたが、30m巻きというのが少し使いにくかったかな。
まとめ!
今回はフロロカーボンリーダーの特徴や使い分けのコツ・おすすめアイテムなどを紹介しました。
私は普段から小物釣り~大物釣りまで色々やりますが、ここで紹介したリーダーの中から良さそうなものを選んでもらえれば、大半の釣りはカバーできるはずです。
フロロカーボンラインといっても、アイテムによって少しずつ特性に違いがあるので、自分が使う釣り場の状況や求める要素によって選んでみてください。
今回の解説を参考に、使いやすいリーダー選びの役に立ててもらえたら嬉しく思います。
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