こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回はシマノから発売されている8本編みのPEライン、グラップラー8の特徴や使用感を詳しくインプレしていきます。
グラップラー8はコスパに優れたPEラインで、ショア・オフショア問わずにオールラウンドに使える色分けされたモデル。
私は1.5号のモデルを磯のハードロックフィッシュゲームやライトショアジギング・プラッギングにて酷使。
かなりギリギリのやり取りを繰り返し、複数の50cmオーバーをはじめ、大型のハタを沢山釣り上げています。
使い方をしっかり考えれば、初心者~上級者まで広く使えるラインという印象があり、特に消耗が激しい使い方をする時におすすめですね!
忖度なしにインプレしていくので、PEライン選びの参考にしてもらえたら嬉しく思います。
✔管理人の経験・実績
私の経験・実績としては
- 釣りのために仕事を辞めて移住、現在は魚釣りで生計を立てています
- タナゴ釣りや渓流釣り~ヒラマサ釣りまで、ジャンル問わずに各種の釣りができます
- 年間釣行数300以上(現在は帰省時以外はほぼ365日釣行)
- メーカーからプロスタッフとしての勧誘あり
- メーカーの商品開発時に私のタックルインプレッションを活用
こんな感じでほぼ毎日釣行を重ねて釣りを中心に生活していて、実釣実績も残しています。
釣果実績については釣行記やTwitterを見てもらえれば、ほぼ毎日様々な魚を釣っていることが分かると思います(一番更新頻度が高いのはTwitter)。
グラップラー8のスペック
- 素材:PE素材100%
- 比重:0.98
- 号数:0.8号~8号
- 長さ:200m、300m
- カラー:5色色分け(10m×5色)
グラップラー8はコスパ系のPEラインですが、青物狙いにもしっかり対応するため、ヒートシンクコーティングが施されているのが大きな特徴ですね。
一方、タフクロスは採用されていません。
0.8号~8号までのラインナップなので、ライトな青物・ジギング~マグロやヒラマサのキャスティングゲームまで対応できます。
200m巻きで2000円台中盤ほどで購入でき、ルアー釣り初心者の方にも比較的買いやすいPEラインですね!
グラップラー8を「サクッと」インプレ
グラップラー8の使用感について、まずは簡単にまとめておきます。
- 実際の太さ:平均クラス
- 真円性・糸つぶれ:平均
- 視認性・色落ち:平均
- 強度:劣化していない時の強度は比較的強い
- ハリ・コシの強さ:平均
- 飛距離・滑りの良さ:癖が無い質感で使いやすい
- 感度・伸び:平均
- 耐久性:やや編みが甘い。劣化による強度低下はやや早めか
ざっくりインプレするとこんな感じですね。
実釣時における目立つ欠点というものはありませんが、耐久性や編みの密度の面で「価格なり」の部分が少し見えてきます。
大事に長く使うラインというより、少しでも気になる部分があったらどんどんカットしていくような使い方におすすめです。
実際の太さ
グラップラー8の太さ・かさばり感ですが、一般的な国産のPEラインといった具合ですね。
グラップラー8の1.5号200mを巻く前はメジャークラフトの弾丸ブレイドクロスX8の1.5号を使用していましたが、下糸の量は変えず、ピッタリでしたね。
他社の1.5号と比較し、実釣時における太さも特に感じることはなく、逆に細いという印象もありません。
特に問題なく使用できる太さに仕上がっていますね。
真円性・糸潰れ
糸の真円性については、特に不満はないものの、使い続けていると若干糸ヨレが目で分かるような感じですね。
ハイエンドのPEラインや4本編みのものと比較すると、「微妙に糸が変形しているのかな?」くらいに思えます。
とは言いつつ、そこまで実釣時に悪影響を与えるような印象は無いので、釣行時の快適性が悪くなることはないです。
視認性・色落ち
視認性
ラインの視認性に関しては、5色色分けのPEラインとしては、平均~やや優秀くらいに感じています。
色の混ざりや劣化による明確さの低下は割と目立ちにくく、価格を考えたら十分に使いやすいラインですね。
初期の色落ち
PEラインは、アイテムによっては、リールにラインを巻き取る段階で塗料やコーティングがガイドやラインローラーにベットリと付着するものもあります。
グラップラー8に関して言えば、初期の色・コーティング剥がれは比較的少ない印象ですね。
実際にラインを巻き取った時に使ったロッドのガイドリングの状態はこんな感じ。
特に塗料やコーティング剤が付着している様子はなく、中々良い感じですね!
使用後
新品の状態から30~35時間ほどは使用したと思いますが、ラインをカットしながら使った状態はこんな感じ。
さすがに色はある程度落ちてきて少し白っぽくはなっていますが、実釣時間を考えれば妥当なレベル。
1釣行で真っ白になってしまうようなことはありませんね。
強度
優れた引張強度
グラップラー8の強度ですが、劣化していない状態での直線強度は、8本編みのPEラインの中でも比較的強い印象を持っています。
ただし、直線強度はラインの価格に比例するものではないので、この点はしっかり押さえておく必要があります。
PEラインは直線強度よりもスレに対する粘り強さや耐久性の方がラインブレイクに影響してきたりするので、「単純な引張強度=ラインの強さ」にはなりませんので要注意。
時々「引張強度の強さで最強はコレ!」みたいなことを言う方が居ますが、常に新品のラインを使える状態でなければ、そのようなものは実釣時の強さとは少し違ったりしますからね。
なお、ラインが痛んでいない状態であれば、PE1.5号で2kg・50オーバーの大型のハタをゴリ巻きでキャッチしたりすることが十分できるラインですね。
また、外道で想定外のマグロのヒットもありましたが、ドラグを締めこんでも簡単には切れず、劣化していなければ高級なラインと比較しても弱さは気になりませんでしたね。
大型のロックフィッシュ以外にも、青物も色々釣り上げています。
結束強度
ラインが痛んでいない状態でノットを組み、3回連続で結束強度を計測しました。
FGノットで測定した結果は約10.2kg~10.9kgと、10kg+α程度の結束強度が出せていましたね。
実際にマグロをヒットさせてものすごい勢いでドラグが出された際も簡単にはラインが切れず、最終的にはスプールを抑えて8号のフロロカーボンラインの先端がブレイクしました。
マグロの細かい歯で若干リーダーが傷に入った可能性も高いですが、グラップラー8はダメージさえなければ十分な強度を発揮できるラインです。
ハリ・コシの強さ
グラップラー8のラインの硬さですが、程よい具合のハリがありますが、パリッとした硬さはありません。
ピットブル8+のようなパリッ・シャキッとした感触は無く、癖が無いので比較的万人受けしやすいタイプかなと。
1.5号をピンとした状態でつまむとこんな感じで、これくらいまでは折れることなく上向きの状態をキープできますね。
なお、実釣時のガイドへのライン絡みやライントラブルは1度もなく、快適に使えています。
飛距離・滑りの良さ
ラインの平滑性については、8本編みのPEラインとしては平均くらいでしょうか。
ロッドアクションやリーリング時のノイズ感や異音は特に目立たないので、ジグを激しく操作しても8本編みらしい滑らかな使用感があります。
飛距離に関しても特に不満は無く、PE1.5号+40gクラスのメタルジグで100m+α程度の距離が安定して出せていますね。
硬めのPEラインと比較すると、「ザラつき・ゴワゴワ感は少し小さめかな?」くらいに感じています。
感度
ラインの感度としては、グラップラー8はそれほど張りが強いPEラインではないので、高感度タイプのPEラインと比較すると、若干伸びがあるように感じますね。
深場を狙ったり、潮が払い出す状況でジグを操作したりすると、若干フワフワしたような感触になりやすいです。
この点においては硬いPEラインの方がダイレクトな操作感があるので、人によって好みが少し分かれるかな。
一方、程よい伸びがあるので、PEライン特有のガツガツした感触が手元に伝わりにくいので、程よいマイルドさがあるともいえるので、良し悪しは使い方や使い手次第な所もあります。
耐久性
編みがやや甘い
ラインの耐久性に関して言うと、グラップラー8は価格相応な所が少し見えてくる印象ですね。
新品の状態であっても、ノットを組む時などにライン原糸の編みが若干緩いように思えました。
編み込みやハーフヒッチをする際、中~高価格帯のPEラインと比較すると、原糸が膨らんで少しバラけやすい傾向を感じます。
だからといってすぐに強度が低下するわけではないんですが、このようなPEラインは繰り返しのキャストや摩擦などによる劣化に弱い傾向があるように思えます。
劣化してくると強度が少し落ちやすい
グラップラー8をはじめて巻いてノットを組んだ際、「耐久性は少し期待できないかな?」という感じがしたんですが、予感はある程度的中しましたね。
すぐにラインが弱くて変に切れることは一度もありませんが、少し色が落ちてきてラインが白っぽくなり、コーティングが剥がれてラインが少しカサカサした状態になったら要注意。
ラインを少しカットしてノットを組み直しても、新品の時よりも強度低下が目立ちやすいと感じます。
耐久性に関しては、やはり高級なPEラインには勝てず、少し劣化してきたように思ったら先端の数十センチのラインをカットするのではなく、数メートルくらいはバッサリとカットしてしまった方が良いですね(場合によってはそれ以上)。
ですので、グラップラー8は大事に扱って少しでも長く持たせるラインというより、少しでも劣化していそうならガンガンラインを切っていくような使い方におすすめです。
そもそも価格が安くて買いやすいラインなので、騙し騙し使うものではないと考えた方がいいかと。
特に私のように険しい磯で使ったり、どうしてもラインへダメージが入ってしまう使い方をするのであれば、高級なPEラインを使うのは難しい方も居ると思います。
こんな時は高級なラインを丁寧に使うより、グラップラー8のようなコスパ系のラインをどんどんカットして使った方が、結果的には予想外の劣化を防ぐことができて良いと思いますね。
劣化が目立ってきたら少し多め位にラインをカットしてしまえば、またしばらくは強い状態で使えますから。
まとめ!
今回はシマノのグラップラー8の使用感を詳しくインプレしました。
- 広いラインナップでライトショア・オフショアゲーム~マグロ・ヒラマサなどまで対応できる
- 平均的な硬さで癖が無くて使いやすい
- 色落ちには比較的強い
- 新品時の強度は比較的強く、高級なラインにも負けない強さがある
- 耐久性は価格なりの部分があり、使用を重ねると新品時の強度は出なくなる
- 傷んだ部分は少し多めにカットしたり、速いサイクルでPEラインを使う方におすすめ!
要点をまとめるとこんな感じですね。
耐久性の面を把握したうえで使うことができれば十分な強さがあり、大物とのやり取りもこなせるPEラインという印象です。
癖も無くて初心者の方にも使いやすい質感に仕上がっていますよ!
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