こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回はDUOから発売されているシンキングペンシルを紹介します。
今日はDUOのビーチウォーカーヴィクト105Sの使用感やアクション・使い方を詳しくインプレッションします。
ヴィクト105Sはヒラメ・マゴチゲームで好まれる高比重タイプのシンキングペンシルですね。
このルアーを使い、ヒラメ・マゴチ・青物・シーバス・マダイなどをキャッチしました。
正直言って使用感には若干癖があり、使う方の好みや「ルアーに何を求める要素」によって好き嫌いが分かれやすい印象です。
この辺りにも触れながら公平な視点でインプレしていくので、アイテム選びの参考にしてもらえたら嬉しく思います。
✔管理人の経験・実績
なお、私の経験やヒラメ釣りに関する実績としては
- 年間釣行数250~300以上
- 渓流釣り~船釣りまで、餌・ルアー・フライなど、ジャンル問わずに各種の釣りができます
- メタルジグオンリーでサーフのヒラメ・マゴチを月間100枚以上・半年で300枚以上
- メーカーからプロスタッフとしての勧誘経験あり
- 釣具店・メーカーにて私のタックルインプレや釣り方の活用あり
こんな感じで、基本的に毎日様々なジャンルの釣りをして生活していて、実績も残しています。
ヴィクト105Sのスペック・ラインナップ
まずはヴィクトのスペックなどについて、簡単にまとめておきます。
- 全長:105mm
- 重量:34g
- フック:#4
サイズ的には105mmという事で、サーフのフラットフィッシュゲーム用シンペンとしては小さすぎず・大きすぎずといった具合ですね。
実際に見てみると、ボディは割と厚みがあり、意外とボリューミーな印象です。
出典:DUO ビーチウォーカーヴィクト105S商品紹介ページ
ヴィクト105Sのカラーラインナップは上記の通りです。
リップ付きのシンキングペンシル
ヴィクトの最大の特徴としては、シンペンとしてはあまり見られない小型のリップが装備されている点ですね。
実際に使ってみると、リップが潮を受けることでアクションや引き抵抗が独特です。
この使用感がメリット・デメリットのどちらにもなる印象で、好き嫌いが割とはっきり分かれそうな感じがします。
小型のリップが付いているシンペンにはDUELのヘビーショットもありますが、こちらの方が割と癖が無くて他のシンペンに近い使用感になっています。
ビーチウォーカー ヴィクト105Sを「サクッと」インプレ
ビーチウォーカーヴィクトの詳しいインプレッションをする前に、私なりの印象を簡単にまとめておきます。
- 飛距離:ヘビーシンキングペンシルだが、安定感に欠ける
- フォール:バックスライド気味に沈下する
- アクション:大きめのローリングアクションで強めの波動
- 使い方:主にただ巻き・ゆったりとした軽めのリフトフォールなど
- ターゲット・シチュエーション:ヒラメ・マゴチをメインに、青物やシーバスなど色々使える
ざっくりとヴィクトの使用感を紹介するとこんな感じですね。
強めの波動でスイムするのが大きな特徴で、引き抵抗が弱いシンキングペンシルの釣りに不慣れな方におすすめです。
飛距離
平均70m後半~80m前後
ヴィクト105Sの飛距離ですが、私の平均としてはだいたい70m後半~80mくらいに落ち着いています(ラインのマーキングにて測定)。
一般的なワームやリップ付きのミノーと比較すればやや優秀な飛距離ですが、正直言って高比重シンキングペンシルとしては明らかに飛ばしにくい分類です。
私はこれまで各社のシンキングペンシルを使い比べてインプレしてきていますが、ヴィクトは一番飛ばしにくいといっても過言ではないかなと。
飛距離については不満が目立ちますね。
飛行姿勢が不安定
ヴィクトの飛距離はだいたい80m前後ですが、30gクラスのヘビーシンキングペンシルは85m~95mほどのロングキャストが決まるものも結構多いです(ぶっ飛び君やアスリートSSP、ビーチウォーカーウェッジなど)。
これらのようなロングキャストが決まるシンペンと比較すると、ヴィクトはキャストした後の飛行姿勢が非常に安定しにくいです。
安定させても80mほどの飛距離が平均といった具合で、雑に投げたりすると70m程度も飛ばないでしょう。
私の場合は基本毎日釣りをして生活している人間なので、ある程度しっかり投げることができますが、初心者~中級者の方は飛行姿勢を安定させて投げるのは結構難しいかもしれませんね。
少し力の入れ具合を間違えたりすると、グルグル回ってしまって明らかに失速します。
飛行姿勢の安定度は低く、ヘビーシンキングペンシルの中では使いにくい分類に入るかなと。
振り抜き感が重い
ヴィクト105Sは34gという重量ですが、振り抜いた時の抵抗感が割と大きく感じます。
ボディがややファットな形状をしているのが原因でしょうか。
これによって、ロッドを曲げた時にルアーの重たさが強調されているような感じがして、スパッと・シャープに振り抜くのが難しくなっているように思えますね。
そして飛行姿勢が決まりにくくなって失速・・・・。
という流れにもなりそうです。
飛距離や投げやすさに関しては正直っていい印象は無く、使いにくさが目立ちましたね。
ヴィクトをキャストした後にぶっ飛び君を投げると、その投げやすさ・飛距離の伸びの違いを実感できます。
まるなか
フォール
水平気味の姿勢でバックスライド気味にフォール
ヴィクトのフォール姿勢ですが、真下にストンと素早く落ちるのではなく、向こう側に滑るように・バックスライド気味に沈下していきます。
ヒラメやマゴチを狙う場合は縦方向にルアーを操作することも多いので、バックスライド気味にルアーが入ってくれると、誘いの回数を稼ぎやすくなるメリットがありますね。
フィール中はロールを伴う感じがしますが、派手に動くのではなく、ナチュラルで大人しめです。
着底感度
着底感度に関しては比較的良好で、フルキャストした地点が水深5m~8mくらいの急深サーフでもしっかり着底は分かります。
34gの重量があるので、多少横風が吹いていたりしても着底はぼやけにくい印象ですね。
底取りのしやすさは特に水深が深いサーフでヒラメやマゴチを釣る時に重要になるので、この点においては比較的使い勝手が良いです。
まるなか
アクション・動きの質
ハイピッチ・ワイドなローリングアクション
ビーチウォーカーヴィクト105Sですが、リーリングを開始するとワイドなローリングアクションを見せます。
大きなロール+テールスイングでしっかりアピールしますが、小さなリップの効果で一般的なシンキングペンシルよりも波動は強めです。
穂先に強く波動が伝わってくるほどではありませんが、一般的なシンペンとのアクションの違いは目で見て分かるレベルですね。
リップが付いていないシンキングペンシルよりもヌルヌル感のある柔らかなスイミングアクションという点では劣りますが、ルアーのフラッシングや波動で強く存在感をアピールするという点では優れています。
ある程度活性が高い魚を探したい場面や朝夕マズメなどに使いやすい印象があり、状況によってはテールスイングが強すぎるかもしれません。
私の場合はデイゲームでの使用がメインで、あまり動かないルアーを魚の目の前に自然に通して食わせるのが好きなので、好みは分かれるでしょう。
レンジキープ力
ヴィクトの特徴である小型のリップですが、これによって一定のレンジ(泳層)をキープしやすくなっています。
水深が浅い場所や水面直下を巻いても比較的飛び出しにくく、水面の一枚下を粘って泳いでくれますね。
これは遠浅のサーフで釣りをする時に役に立つと思います。
一方で青物を狙う時はあえて水面をスキッピングさせて使ったりしますが、こういう使い方には不向きな印象です。
潮を受ける
シンキングペンシルは基本的に「潮抜け」が良く、潮がルアーに当たった時に軽快にかわして泳いでくれます。
ヴィクトの場合はあえてリップを装備することで潮を受けるようにできていて、よく言えば潮をしっかり受けてアクションしてくれます。
しかし、これが人によっては逆にデメリットになり、潮をうまくかわしてアクションしてほしい時に潮を掴んでしまうんですよね。
私の場合もシンペンを使う時は、あえて軽い操作感で潮をかわす・潮を抜けてくれることを期待することが多いです。
ですので、ヴィクトはシンペンの苦手な部分を克服するとともに、逆に良さを失っているともいえますね。
正直言って私にはデメリットの方が目立つ感じで、特にこのルアーを使う必要性については感じてないというのが率直な印象でしょうか。
引き抵抗が軽いシンキングペンシルは初心者の方には扱いにくいかもしれませんが、その軽さが使いやすさ・良さにもつながっているので。
モンスターショットという選択肢
高比重なシンキングペンシルで遠投性や操作感の分かりやすさに優れているものを探している方には、私としてはDUELのモンスターショットがおすすめですね。
モンスターショットは95ミリのスペックで40gの重さがあり、ジグに近いダイレクトな操作感と遠投性・シンペンのアクションが上手く融合しています。
フラットフィッシュ・青物と、魚種問わずに非常に使いやすいです!
ヴィクトよりも癖が無く、私としてはモンスターショットの方が使い勝手が良いと感じていますね。
▼モンスターショットの使用感解説については【DUEL ハードコアモンスターショット徹底インプレッション】を参考にどうぞ。
まるなか
ヴィクトの使い方
ただ巻き
最も基本になるのはただ巻きですね。
ヴィクトはスローで巻いてもパタパタとしたテールスイングを発生するので、ボトムに擦らないギリギリの速度でリーリングすれば基本はOKです。
遠浅のサーフの場合は一定に巻き続けてもいいですが、ある程度水深が深い場所の場合はフォールを途中に入れた方がレンジキープしやすく、食わせの間も入れやすいです。
私の場合は急深サーフの釣りがメインですが、
- リールのハンドルを2回~5回くらい巻く
- フォール
- 再びリールのハンドルを巻く
こんな感じで、ハンドルを巻く回数を変えつつ、フォールを途中に入れて使うことが多いです。
フォールを入れる時は、テンションを張って落とし込むとブレーキが掛かって手前側に沈下し、一瞬テンションを抜いてフォールさせるとバックスライド気味にやや素早く沈下するように思えます。
ボトム着底からの巻き上げで「ゴツッ」とヒットしたのはショアレッド。
2キロ台の小型でしたが、良い引きでしたね★
リフトフォール
2つめはロッド操作を使って縦方向への動きを強調する使い方ですね。
リフトといってもロッドをビュンビュン煽って激しく動かすのではなく、穂先をゆっくり上下に動かすだけで、ロッドのリフトに合わせてリールのハンドルを巻くことが多いです。
イメージとしては、水中でルアーが「フワッフワッ」と持ち上がっていくイメージですね。
これを2回~3回ほど行い、フォールを入れてボトムまで沈め直します。
アタリが出るのはフォール中と着底からのリフト開始時に多いですが、低活性な時はフォール中のバイトがほとんどですね。
状況によってはアタリがほとんど分からないような居食いが多くなるので、違和感があった時は空合わせになってもいいので、とりあえずフッキング動作を入れた方がいいです。
中速のストップ&ゴー
主に青物狙いで使った使い方で、ボイルが出ているのに水面直下を通しても食わない時に効果があったりします。
ヴィクトは一般的なシンペンよりも飛び出しにくいので、水面直下を泳がせ続けやすいメリットが発揮できます。
だいたいリールのハンドルを3回~10回転くらい中速で巻き、ピタッとリーリングを止めてストップさせます。
この時のバックスライド気味の水平フォールでアタリが出ることがあり、メタルジグを見切ってくる青物に効果があったりしますよ!
ヴィクトで狙えるターゲット
ヒラメ・マゴチ
主にヒラメ・マゴチ用のヘビーシンキングペンシルですが、ややヘビーウェイトで投げ心地が独特・抵抗感も大きめです。
普段リップ付きのミノーやバイブレーション・メタルジグなどを使っている方には違和感なく使えるかもしれません。
一方でストレートワームや一般的なシンペンなど、引き抵抗が軽い・潮抜けが良いルアーを好んで使う方には違和感があると思います。
シーバス・マダイ・青物など
サーフを回遊する良型シーバスやマダイ・青物などもヴィクトでキャッチしています。
元々はフラットフィッシュ用のシンペンですが、これらの魚種も問題なく釣れますね。
フックが錆びる
ヴィクトの気になる点ですが、標準装備のフックがやけに錆びやすいような感じがしますね。
そこまで酷使しなくても錆がどんどん広がってくる感じで、一般的なフックよりも防錆性が低いような気がします。
まとめ!
今回はDUOのビーチウォーカーヴィクト105Sのインプレをしました。
特徴としては
- 引き抵抗はやや大きめ
- パタパタとしたワイドなテールスイングで元気に泳ぐ
- 一定層をキープしやすい
といった点で、デメリットとしては
- キャスト時の飛行姿勢の安定性が低い
- 振り抜き感が重い
- 大きく泳ぐのでナチュラルさに欠ける
- シンペンのような潮抜けの良さが無い
この辺りが気になりますね。
正直言ってこのルアーは使い手によって好みがかなり分かれそうで、私の中ではあまり好きなルアーではないです。
ヒラメ・マゴチ自体はそこまでルアーセレクトに対してシビアな魚種ではないので、問題なく釣果は出ていますが、個人的にはぶっ飛び君など、軽い操作感で楽に飛ばせる高比重シンペンの方が使いやすいと感じますね。
ヒラメ釣りにおすすめなシンペンを実際の使用感・実績をもとに詳しく紹介します。
月間100枚以上のヒラメ・マゴチを静岡で釣り上げた実績をもとに、必要な基礎知識を紹介します。