こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回はヒラメ・マゴチ釣り講座をやっていきましょう。
今日のテーマは河川の河口~下流域のフラットフィッシュゲームを紹介していきます。
ヒラメやマゴチはサーフでの釣りが非常に人気ですが、港の堤防でも狙うこともできますし、タイミングによっては河川内で釣果を上げることも可能です。
意外な場所が好ポイントになっていることもあり、竿抜けポイントが発見できることもありますね!
今回の解説を参考に、今後釣行する時の役に立ててもらえたら嬉しく思います。
✔管理人の経験・実績
なお、私の経験やヒラメ・マゴチ釣りに関する実績としては
- 年間釣行数250~300以上。基本的に毎日フィールドに立ち続けています
- 渓流釣りや小物釣り~船釣りまで、餌・ルアー・フライと、ジャンル問わず各種の釣りができます
- 静岡県中部地区にてヒラメ・マゴチを月間100枚以上・半年で300枚以上(全てショアからの釣果)
- プロスタッフとしてメーカーから勧誘経験あり
- 釣具店・メーカーにて私のタックルインプレや釣り方解説の利用あり
こんな感じで、それなりに実績を残していて信頼も得ています。
河口・汽水域でもヒラメやマゴチは普通に釣れる
塩分濃度の薄さはそれほど気にしない
ヒラメやマゴチは純粋な海水域でなければ釣れないという先入観を持っている方も多いと思います。
しかし、実際にはそういうことはありません。
時期やベイトの接岸状況にもよりますが、ヒラメやマゴチは河川内にも平気で進入してきますし、河口から何キロか離れた場所で釣れることも案外普通にありますからね。
「サーフや港の中でなければフラットフィッシュゲームは成立しない」と考える必要はなく、視野を広く考えるのが重要ですよ!
時期・状況によって釣れやすさは大きく変化する
河口~下流域のフラットフィッシュゲームですが、正直言って釣果を出す難易度はサーフなどと比較すると変化しやすい傾向を感じますね。
ですので、サーフや堤防と比較すると、釣果の安定度の面ではやや劣ることも多いです。
一方でパターンにハマると、人がズラっと並ぶサーフの人気ポイントよりも簡単に数・サイズが揃うこともある爆発力を秘めています。
時期(水温)やベイトフィッシュ状況によってヒラメやマゴチは河川内に進入してきたり、完全な海水域に出て行ったりしていると考えています。
まるなか
河口~下流域のヒラメ・マゴチ釣りに適したシーズン
春本番~秋のパターン
地域によって細かな違いはありますが、基本的な流れとしては水温がある程度高めな5月~10月・11月上旬くらいまでは外洋に面した場所に流れ込む河川の河口域など、潮通しが良い場所の方が釣果は出しやすいと感じますね。
河口域といっても、河川内の上流方面にヒラメやマゴチがどんどん接岸してくるというより、河口の払い出し周辺を狙うのが無難です。
暖かい時期は河川内を狙う場合であっても、河口から数百メートル程度上流までだったり、私の場合はそれほど上流側を狙ったりはしません。
また、高水温期は河川内の水がぬるくなってしまうことも多く、流れがほとんどない場所や水源の標高が低い場所は水質悪化で釣りにくいこともあるので要注意ですね。
水温がある程度高い時期に河川内を攻める場合は、イワシなどのベイトフィッシュの回遊が目視できるようなポイントが有望です。
これといったベイトフィッシュの気配が無ければ、河口の周辺や潮通しが良い防波堤やサーフを狙った方が無難です。
低水温期のパターン
一方で11月~12月くらいになって水温低下が進んでくると、ヒラメやマゴチは河川の河口域から河川内部に進入する個体が多くなるような印象がありますね。
詳しい理由は分かりませんが、水温が低くなると
- 潮通しが良い外洋に面した場所などで積極的に行動する個体
- 河川内や漁港の奥まった場所であまり移動せずに越冬する個体
このようなグループに分かれるように感じています。
河口の払い出し周辺で釣れるヒラメやマゴチは、そのポイントの地形によって1と2の両方が考えられます。
一方で河川内で釣れるのは2番目のグループになることが多く、パターンを発見すると結構簡単に大型の個体が釣れたりします。
この越冬パターンはだいたい4月・5月くらいまで続くことが多いですが、水温上昇とともに釣れなくなることがほとんどです。
なお、私の地元静岡中部ではこの越冬パターンが通用することは以前から知っていましたが、釣り旅に出かけた時に四国や九州でも通用しているので、各地域でも似たような感じで釣れる可能性は非常に高いです。
低水温期のパターンにおける要点としては
- 秋口にハゼやアユが落ちる河川
- 春先にかけてチアユ・ボラの幼魚・シロウオなどが集まる場所
- 入り江や湾内に流れ込む河川など、奥まった場所もかなり有望
- 河川の河口から少し離れた場所までヒラメやマゴチが遡上することもある
これらになりますね。
低水温期の河口~河川内のパターンですが、正直言って潮通しはあまり重要ではありません。
むしろ外洋からの潮の影響をほとんど受けないような奥まった場所がアツかったりするので、夏場とはポイントが大きく変わることも普通にあります。
イメージとしては、河川内のシーバス釣りやクロダイ・キビレ釣りなどに近いですね。
まるなか
河口・河川内のフラットフィッシュゲームタックル
オールラウンド
中規模な河川の河口~下流域で釣りをする場合は、
- ロッド:9フィート前後のシーバスロッド
- リール:シマノ・ダイワLT3000番前後
- ライン:PEライン0.8号前後
- ルアー:10g~14g前後
こんな感じで、だいたい8フィート台中・後半~9フィート前半くらい、パワーはL~MLクラス程度で対応できる場面が多いです。
サーフのヒラメ・マゴチ釣りよりもライトなタックルでOKですね。
小規模な河川
ルアーをキャストすると対岸に届いてしまうような河川であっても、ヒラメやマゴチは進入してきます。
このような場所では遠投はほとんど必要ないので、よりライトなショートロッドが使いやすかったりします。
私の場合は
- ロッド:7フィート台中~後半ほどの強めのメバリングロッドやチニングロッドなど
- リール:シマノ・ダイワLT2500番前後
- ライン:PEライン0.6号~0.8号前後
- ルアー:5g~10g前後
こんな感じの少し強めのライトゲームタックルを流用することが多いですね。
大規模な河川・河口
一方で規模が大きい一級河川の下流域や河口の払い出しを狙う場合はサーフ用のタックルでOKです。
- ロッド:10フィート前後のシーバスロッド・ヒラメロッド
- リール:シマノ・ダイワLT4000番
- ライン:PEライン1号前後
- ルアー:10g~21g前後
フルキャストしても対岸まで届かないような開けたフィールドの場合はこんな感じのバランスが無難です。
ルアー選び
使用するルアーの種類ですが、正直言ってこれは場所によって大きく変わります。
細かく挙げるとキリがありませんが、とりあえず無難に使えるのはワームですね。
ワームさえあれば、フグが多い場所を除けばどんな状況でもそれなりに釣果を上げることが可能です。
ワーム+ジグヘッドリグ
一番オーソドックスなのはワーム+ジグヘッドの組み合わせですね。
ワームの種類としては
- ストレートワーム:流れの影響を受けにくい
- シャッドテールワーム:アピール力重視。サーフなどの大場所の釣りよりも使用頻度は低め
- クロー系ワーム:特にマゴチ狙いで効果的
これらを使う機会が多いです。
私の場合、サーフのフラットフィッシュゲームではシャッドテールワームをよく使いますが、河川の場合は流れの存在が厄介。
テールが潮を受けて引き抵抗が大きくなったり、浮き上がりすぎてしまうことがあるので、ストレートワームやクロー系ワームの使用頻度が高めになりますね。
ワームのサイズは
- 小場所狙い・目の前にワームを流し込んで釣る:3インチ~3.5インチ前後
- オールラウンド:3.5インチ~4インチ前後
- 大規模フィールド・テンポよくガンガンする:4インチ~5インチ前後
私の場合はこれくらいを目安にしていますが、3インチ~4インチクラスをよく使います。
サーフや防波堤よりも少し小さめのワームを使い、ピンスポットを丁寧に流して探ることが多いです。
次にジグヘッドの重さですが、
- 小場所・水深が2mくらいまでのシャロー:5g~10g(場合によっては3.5gもあり)
- オールラウンド:7g~14g程度
- 深場・流れが強い場所:14g~21g程度
これも一概には言えませんが、大雑把な目安としてはこれくらいです。
流れの上流に向かってキャストする場合は少し軽めのヘッドを使い、ボトムをコロコロと転がすように探るとかなり効果的です。
しかし、流れの下流に向かってキャストする場合はワームが浮き上がりやすくなるので、少し重ためのヘッドの方が使いやすいです。
オフセットフックを使ったテキサスリグ・フリーリグなど
河川内は沈み石があったり、カキガラがあったりして根掛かりしやすい場所もかなり多いです。
このような時はオフセットフックを使ったテキサスリグやフリーリグがかなり効果的なので、場所によって使い分けると良いですね。
ワームの大きさやシンカーの重さはジグヘッドリグと同じでOKなので、そちらを参考にしてください。
オフセットフックを使う場合は早合わせは厳禁で、アタリがあったら軽くラインテンションを掛け、穂先がズズズっと入るのを確認してからしっかり合わせるようにします。
ヒラメやマゴチはワームに食いついた時、変に違和感を与えなければすぐに吐き出したりしないことがほとんど。
ですのでアタリが出てもあわてる必要はなく、しっかり食い込ませてからフッキングを入れれば大丈夫ですよ!
その他
その他に使えるルアーの種類としては、
- シンペン・ミノー:水深が浅いシャローエリア用。9~11cm前後
- バイブレーション・メタルジグ:ある程度水深が深い場所用。14g~20g前後
これらが割と使いやすいかと思います。
主にフグが多くてワームが使えない時に出番が多く、初心者の方やこだわりが無い方はワームでだいたい何とかなります。
▼実績・使いやすさから選んだおすすめワームについて知りたい方は【ヒラメ用ワーム選び・おすすめ徹底解説】、【マゴチ釣りに使うワーム選び・おすすめを徹底解説】を参考にどうぞ。
流れのある河口・下流域の探り方
アップストリーム
1つめは流れの上流側に向かってルアーをキャストするアップストリームですね。
ルアーの操作感が軽くなるので初心者の方は何をやっているのか分かりにくくなる欠点がありますが、底付近を自然に流すことができるのが大きなメリットですね。
河川内でクロー系ワームを最小限のリフトでアクションさせ、ドリフト気味に流してキャッチしたヒラメ。
チヌメインの五目釣りでの釣果ですが、寒い時期を中心にヒラメやマゴチが汽水域でよく釣れます。
アップストリームの場合ですが、基本的には余計なロッドアクションを与える必要はなく、ただ巻きやストップアンドゴーでOKです。
マゴチを狙う場合はボトムをゆっくりズル引くのもおすすめ。
ストップ&ゴーでボトムを取りなおす場合は
- ヒラメ狙い:ハンドル3回転~6回転くらいにつきフォール
- マゴチ狙い:ハンドル2回転~4回転くらいにつきフォール
こんな感じで、マゴチ狙いの時はより細かくフォール(ストップ)を入れてボトムを取りなおすと良いです。
ダウンストリーム
2つめは河口の払い出しを攻める時や、河川内で下流側に向かってルアーを投げるダウンストリームですね。
水の流れを利用することで、リールをほとんど巻かなくてもルアーを浮上させてアクションを立ち上げることが可能です。
主にピンスポットにルアーを流し込み、じっくりと探るのが得意な探り方になります。
一方でボトムをズル引いたり、低いレンジをキープするのが難しくなるので、水深が浅い場所に適しています。
流れがヨレている場所の上流側にルアーをキャストしてロッドを倒しこみつつルアーを流し込み、一点でスイミングさせ続けたり、流れを横切らせたスイングアクション(ターン)で探るのがおすすめです。
私の場合は流れを横切るように斜め下流側にルアーを投げるダウンクロスをメインに使い、流れに逆らって泳ごうとしつつも流されていくベイトフィッシュを演出するような誘いをよく使いますね!
1月の河川内でキャッチした座布団ヒラメ。
ストレートワームを流れに乗せたドリフトでキャッチ、ワームは丸のみでした。
ダウンでのアクションですが、ただ巻き・トゥイッチ・小刻みなリフトで誘いを掛け、フォール中は軽くラインが張った状態でゆっくりロッドを送り込むと滞空時間を長く稼げます。
比重が軽いを使っている時は、ロッドを保持することで一点でルアーを泳がせ続けたり、気になる場所を行ったり来たりさせるのも効果的ですね。
特に低水温期の居着きの個体はジックリ誘うことで食ってくることも多いので、少しでも怪しい場所は丁寧に・時間をかけて釣った方が良いです。
河川・河口周りで実績が高いポイント
払い出しのヨレ
河口の払い出しを攻める時は、河口の流れがどんな方向に向かっているのかをしっかり把握するのが重要ですね。
ついつい河口の払い出し周辺をダイレクトに攻めたがる方が多いですが、実は河口からの払い出しはかなり離れた場所まで影響を与えています。
ですので、河口から数百メートル程度離れているスポットが実は一級ポイントになったりするので、視野を広く持ってポイントを探るようにしましょう。
初心者・中級者の方は払い出し周辺を中心に探ってみて、ある程度経験を積んできたら、少し離れた場所の流れの変化を探してみると良いですよ!
護岸沿い
河川内はコンクリートの岸壁になっていたり、石積みになっていたりしますが、その周辺は超一級ポイントですね。
護岸や石積みの際はエビやカニ・稚魚などが集まりやすいので、沖にルアーを遠投することだけを考えるのはNGです。
まずは足元付近からキッチリ探っていくことで、取りこぼしを防げますよ!
また、岸沿いには捨て石やカキガラなどが沈んでいることも結構多いですが、ヒラメやマゴチはそのような障害物の周りも好みます。
杭・橋脚などの縦の障害物周り
河川内の杭や橋脚などの縦方向に伸びた障害物の周りは流れに変化が生まれ、ヨレが形成されることも多いですね。
流れのヨレにはベイトフィッシュがたまりやすく、ボトムにちょっとした変化があったり。
川がカーブする場所
川の流れが曲がっている場所の周りも好ポイントで、カーブの外・内では流速差が生まれるので水深が変化したり。
パターンによってカーブの外・内のどちらが良いのかは日によって変わったりしますね。
河川と河川の合流点
河川内の合流点もかなり良いポイントで、ベイトフィッシュも豊富に集まりますね。
合流する流れは必ずしも規模が大きい必要はなく、ちょっとした排水溝などの小規模な流入も要チェック。
船が係留されている場所付近
河川内には、船が係留されている場所もあります。
船が係留されている場所の近くの岸沿いですが、水深が少し深く掘れていることがよくありますね。
この深く掘れた場所の周辺は駆け上がりになっていることも多く、ヒラメやマゴチ以外にも色んな魚が潜みやすい好ポイントですぞ。
まるなか
まとめ!
今回は河口・河川内のフラットフィッシュゲームについて紹介しました。
ヒラメやマゴチは塩分濃度が薄い場所にも全く問題なく進入する性質があるので、釣り場を選ぶ時は視野を広く持つようにしましょう。
後は狙う時期によって魚の行動パターンが変わり、条件によっては河口から離れた場所・少し上流側の方が良かったりするくらいです。
特に冬~春にかけては河川内に大型が入り込むことも多くなってくるので、侮れませんよ!
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