さて、今回は渓流のトラウトゲームにおけるルアーカラーはどうやって選べば良いのか?ということについて。
これはかなり個人的な好みが出る部分になるから、先に言ってしまえば明確な答えは存在しない。
そうはいっても、色を選ぶ際の基準などについてはある程度把握しておきたいもの。
ここでは、私が普段どのようにして渓流用ルアーのからセレクトをしているのかという事について、少し詳しく紹介していきたいと思う。
これからネイティブのトラウトルアーゲームに挑戦したいという方はちょっと参考にしてもらえたら嬉しい。
渓流用トラウトルアーのカラー選びの基準について
ルアーカラーについては、選び方は千差万別で初めのうちはどうしても悩みやすいポイントになる。だからと言って、似たようなルアーカラーのアイテムを片っ端から買って行ってもキリがない。
そこで、私の場合はボディカラー(胴体)に当たるベースカラーと背中のカラーに分けて考えるようにしている。そうすることで不必要にアイテムを増やすことなく、かつ自分が使っているルアーを信じて使えるからだ。
ルアーカラーについては、正直言って釣り人の集中力を保つという側面も強いし、信じてルアーをキャストしていなければ釣りが雑になり、そういう面から釣果に差が出てしまうことも多い。だから自分が釣れると信じて使えるカラーを見つけ、それを中心にゲームを組み立てていくという方法でも全く問題ない。
特に源流域や支流で渓流魚を狙う場合、釣果を左右するのはキャストの精度とルアーの立ち上がりが重要になることも多く、ルアーカラーの重要性は2の次になるという事も多いからね。
ベースカラーは水質や光量など、釣り場の条件に合わせる
まず、ボディのベースカラーの見方について。
私の場合、ベースカラーはシルバー、ゴールド、パールホワイト・箔といった形で分類するようにしている。夏場の渇水期などにアリなどの昆虫を食っている魚にはブラックが効くと言われることもあるが、基本的にはこの3系統で考えれば良いかな。
始めからあまり細かく分けて考えてしまうと、ルアーローテーションに迷いが出てしまって逆に釣果が落ちたりするからね。
これらのベースカラーの使い分けについては後で紹介していくが、わかりやすいのが釣り場の水質や光量といった条件に合わせる事。濁りの有無や天候などに合わせ、中心となるベースカラーを考えて釣りをすることでその時々に使用するルアーの色の基準が作れるようになる。
背中の色は魚の活性に合わせる
一方で背中のカラーや腹のカラーについてだ。これらは水質以外の部分、つまり魚の活性に合わせて考えるとシンプルに考えがまとまりやすいんじゃないかな。
分かりやすく言えば魚の活性が高ければ目立つ色を中心に選び、活性が低くて反応が鈍ければナチュラル系の地味なカラーを選ぶといった具合だ。
- ルアーカラーを選ぶときは、ベースカラーと背中のカラーに分ける
- ベースカラーは水質や光量を基準に考えよう
- 背中のカラーは魚の活性に合わせて選ぶ
渓流用ルアー ベースカラーの選び方
ここからが本題。まずはどんな風にベースカラーを選べば良いのか?という事についてだ。
初めに要点を簡単にまとめておく。
- 基本はシルバー、ゴールド、パールホワイト・箔の3種類
- まずはシルバー、またはゴールドベースのルアーから使う事が多い
- シルバーは晴天時や、クリアな水質の時に選ぶことが多い
- ゴールドはローライト時や濁りが入った状況下に。川底が黒い時はナチュラルカラーになる場合がある
- パール・箔系はシルバーやゴールド系のフラッシングが効かない時に
私の場合、大体こんな風に考えてベースカラーを選ぶようにしている。
シルバー系
シルバー系のベースカラーは、クリアな水質の時や日中の光量がある程度有る条件下で中心にチョイスすることの多いカラーかな!
個人的には河川の源流部や支流で釣りをすることが多く、比較的水量が少なくて水が綺麗なポイントが多い。だからシルバーベースのルアーは最も多用する色になる。
アピール力としてはパールホワイトや箔よりもフラッシングが効くから強く、ゴールドよりも弱いと考えて使っている。渓流のルアー釣りでカラーセレクトに悩んだなら、無難な選択ともいえる。
ゴールド系
ゴールド系のルアーは、河川に濁りが入っている時や朝夕マズメで光量不足の時、曇天~雨天の時に中心に使う様に考えている。
水中でのアピール力は比較的強く、ルアーの存在を魚にしっかり見せたいときに使うイメージ。
ゴールド系のルアーは水量の多い河川や中流~本流域、湖などでは使われる機会が特に多い印象がある。また、放流魚が多いポイントで釣りをする際にも好んで使うアングラーは多いかな。
また、ゴールド系のカラーは川底に苔が生えている場合は背景にうまくなじむ場合がある。このような時は、シルバーやパールホワイトよりもナチュラル系のカラーとして機能することもある。
パールホワイト・箔系
比較的ナチュラルで、シルバーやゴールドなどのフラッシングするルアーを嫌がる場面で使う事が多いカラー。晴天時~若干の濁りの中でも使えるが、パールホワイトや箔系のカラーは魚のスレている場所や先行者の入った後の釣り場などで出番が増える。
アピール力はフラッシングが効くカラーには劣るが、無駄にアピールしないことでスレた魚にルアーをチェイスさせて食わせるイメージ。
私の場合はシルバーとゴールドで7~8割、残りがフラッシング効果の薄いパールや箔系のカラーを使うくらいの割合かな。
背中のカラーの選び方
ベースカラーについては大体こんな感じなんだけど、次はルアーの背中のカラー選びについて。スプーンやスピナーの場合は、ベースカラーの上に塗装されている色を見ることになる。
まず初めに、選び方の要点をまとめておこう。
- 上流部でヤマメやイワナを狙うなら、まずは目立つ色を使ってみよう!
- ピンクやチャート、オレンジなどは視認性が◎。高活性時などに多用するカラー
- ブラウンやブラック系は低活性時にもオールラウンドに使えるナチュラル系のカラー
私の場合、背中の色はこんな風に選んでいて、良く目立つものは比較的ルアーへの反応が良い高活性な時に中心になるカラー。一方でブラウンやブラックなどのカラーは、アピール系のカラーではチェイスが有ってもバイトに至らない時など、少し活性が低めの時などに出番が多くなる。
渓流や小場所は目立つアピール系のカラーを中心に!
トラウトのルアーゲームは、河川の源流部から本流、湖など広く楽しむことが出来る。ルアーカラーによる釣果の差についてだけど、
どちらかといえば本流や湖など、大場所でトラウトを狙ったりする場合はカラーの差が釣果を分ける場面が多い気がする。
これらのフィールドは長年生き延びてきた魚を相手にしたり、ポイントが広い為にルアーをしっかりと見切る時間があるからなんじゃないかと考えている。
一方、小規模なスポットを打っていくことが多い河川の上流部の場合はどうか?
かなり人が多くてスレたトラウトが非常に多いならば、カラーによる差は出やすいかもしれない。しかし狭い釣り場で釣りをする中で最も重要なのは、
狙ったスポットの奥ギリギリにルアーをキャストし、岩陰や流れの変化などのピンポイントをどれだけ丁寧に通せるかどうかって事!
そうなると重要なのが、ルアーの背中のカラーってわけ!
視認性が高いカラーを採用したルアーを使う事で、より正確に狙い通りのコースにルアーをトレースし、狙ったタイミングで誘いを掛けたりすることが出来るからね。
河川の上流域での釣りは、ルアーの場合はリアクションの要素が強くなりやすい傾向がある。だからこそ、初心者の方は視認性の良いカラーを中心に揃えておくと良い。
まずは、自分のルアーがどこをどんな風に泳いでいるのか?
これを把握できるようになることで、狙って魚が釣れるようになっていくはず。
私の場合は源流部でイワナを狙うのが好きだから、使うカラーの中心はアピール系の視認性が優れたカラーが多い。細かい事よりも、まずは狙ったピンスポットに正確にルアーをキャストすることを最優先に考えているからだ。
アピール系
ピンクにチャート、オレンジなど。アピール系のカラーは視認性が高く、比較的高活性な状態の魚を相手にする場面で多用する。
また、釣り場に到着してからの第一投にキャストするパイロットルアーとして使う事が非常に多く、まずは良く目立つカラーから入ることでトラウトのチェイスの有無などを見ていくのがおすすめ。
特に見やすくて初心者の方にもおすすめなのは、チャート系やピンク系かな!
比較的プレッシャーが低いポイントを釣り上がっていくなら、視認性の良いアピール系のカラーだけでも釣果を伸ばせることは良くある。
ナチュラル系
ブラウン系やブラック系など、どちらかというと自然界のベイトフィッシュに近い背中のカラー。これらは視認性という点では使い難いかもしれないが、アピール系のルアーに違和感を感じて食って来ない魚を相手にする場合などに効果的なことがある。
よりナチュラルなのはブラウンなどで、ブラックが中間。赤やグリーンバックはピンクやチャート程アピール力は無いが、ある程度アピール力が欲しい場面に使うのが個人的な選び方。
シチュエーション別カラーセレクト例
最後に、実際の釣り場で選ぶことの多いカラーセレクトの例を紹介しておく。
ここまで紹介してきたベースカラーと背中のカラーを組み合わせることで、渓流のトラウトゲームを組み立ててみよう。
シルバー・ピンクバック
このようなカラーを選ぶとしたら、代表的なのが水質がクリアなフィールドで魚の活性が比較的高く、ルアーへの反応はまずまずと言った状況。
人的なプレッシャーが比較的少なく、水の綺麗な河川の上流域などに釣行する場合などには出番が多くやってくるカラーになるってわけだ。
シルバーベースでそこそこな存在感があり、背中の視認性の良いカラーでルアーの操作性が優れている。私まるなかの大好きなカラーの1つ。
ゴールド・オレンジバック
若干濁りが入っていて、シルバーベースでは弱い。しかし、魚の活性は高くてルアーを見つけてもらえれば食ってくるような状況下。
そういった時なら、ベースカラーがゴールドでアピール力の強い背中のルアーをチョイスしてみたり。
雨が降って水位が落ち始めた笹濁りの状況下など、魚の視界は悪くても活性自体は高い場面が多い。こういった時は、まず魚にアピールできるカラーを優先的に選ぶと良いぞ!
ナチュラルカラー
人的プレッシャーなどが高く、スレたトラウトを相手にする時はフラッシングが強いルアーは逆効果になることがある。
このような場面では、ベースカラーがパール系や箔と言って弱いナチュラルなフラッシングをするものの方が効果を発揮することがある。背中のカラーもそれに合わせ、ナチュラルな色を選ぶことで余計なプレッシャーを与えないようにしたり。
私の場合はどちらかというと強めのカラーを選んでテンポよく釣っていくのが好きなので、出番としては少なめ。それでも反応が悪い時の為、ボックス内にはいくつかこのようなナチュラルなカラーは揃えて置いて損は無い。
渓流トラウト ルアーカラー選びまとめ!
普段私がトラウトゲームを楽しむ際のルアーカラーについては、大体こんな風に選ぶようにしている。
あくまでもこれは私の例なので、実際の釣行を重ねていく中で自分なりの釣りのスタイルを見つけていければそれがベスト!
フィールドによってはご当地カラー的なものが有ったりして、釣りは奥が深い。湖や本流などはそういった昔から良く効くとされているカラーが存在することも多いから、どういったカラーを選んだらいいのかわからなければまずはそういった実績に従ってみてもいい。
例えば神奈川県箱根の芦ノ湖でトラウトをやるなら、緑が入ったスプーンが定番のカラーとして定着していたり・・・・。
カラーセレクトは下手すると迷宮入りしたりすることもあるから、選ぶ基準をしっかり決めて必要以上に手を広げず、選択肢をある程度絞ったうえで釣行するようにしよう。
▼渓流ルアー釣り初心者の方など、必要な基礎知識やタックル選びの基本を知りたい方は【渓流ルアー釣り初心者講座】を参考にどうぞ。
全て管理人の実釣経験に基づいた解説になっています。
[…] ▼より詳しい解説については【渓流用ルアーカラーの選びの基本を徹底解説】を参考にどうぞ。 […]
[…] 渓流ルアー釣り カラー選びの考え方 […]