こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回は渓流ルアー講座をやっていきましょう。
今日のテーマはイワナをルアーで狙う時に必要な基礎知識や狙い方のコツを解説します。
先日イワナをルアーで釣ってみたいという質問を受けたので、この機会にタックルバランスの決め方やポイント選びなど、必要な基礎知識を紹介していきます。
ヤマメやアマゴ狙いと共通している部分もあれば、習性が少し違う部分もあったりするので、基本を覚えておくと狙い分けも可能になります。
全て私の実釣経験に基づいた内容になっていますので、参考にしてもらえたら嬉しいですね!
✔管理人の経験・実績
管理人の釣りの経験や主な実績としては
- 年間釣行回数250~300以上(淡水・海問わず毎日釣りをしています)
- 渓流釣りはルアー・餌・フライ・テンカラと各経験あり
- 釣果:渓流ルアーゲームにて半日でイワナ・アマゴを50匹以上など
- メーカーからプロスタッフとしての勧誘経験
- 釣具店・メーカーにて私のタックルインプレや釣り方の活用あり
こんな感じで、毎日釣りばかりやって生活している釣り好きです。
イワナ狙いに適したポイント・釣り場選び
まず重要なのがイワナ狙いに適したポイントを知ることですね。
正直言って、ポイント選びが釣り方よりも遥かに大切です。
源流域・沢を狙う
イワナはヤマメやアマゴ・ニジマスなどと比較すると、河川のより上流域を好む傾向があります。
ですので、イワナを釣りたい時は開けた里川よりも源流や沢を中心に狙うのがおすすめです。
普段はほどんと水が無くて魚が遡上できないような釣り場であっても、イワナは思った以上に遡上能力が高いです。
雨で増水した時など、急斜面の源流や沢でも遡っていく魚ですね。
このようなほとんど水が無いような源流域でも、イワナ狙いでは有望なポイントになります。
落差が大きい釣り場
源流域や沢といっても、川によって状態は様々です。
イワナが特に好みやすい釣り場・ポイントとしては、岩がゴロゴロと転がっていて落差が大きい場所ですね。
斜面がキツい源流部や沢を選べば、イワナ以外の渓流魚はほとんど釣れなくなることが多いです。
ダム・湖の上流側
河川によっては、途中にダムや湖があったりします。
ダムや湖がある河川の場合は、ダム・湖を境に釣れる魚種が変わることも比較的多い印象です。
ダム・湖よりも上流側はイワナがメインになり、それよりも下流はヤマメやアマゴがメインだったり、イワナとの混生域だったりしますね。
まるなか
ルアータックル選び
イワナをメインターゲットに考えたルアーゲーム用のタックル選びについて、基礎基本を紹介しましょう。
ロッド
河川の源流域など、上流域でイワナを狙うのであれば、ロッドはショートロッドの方が扱いやすいですね。
目安としては5フィートほどを基準に、
- 長さ:4.6フィート~5フィート3インチくらい
- 硬さ・パワー:UL~Lクラス
これくらいのスペックのトラウトロッドがおすすめですね。
硬さに関しては、私の場合はULを使うことが多いです。
源流域や沢など、急斜面を歩く必要がある場所にエントリーするのであれば、両手を開けられるパックロッドを選ぶのもおすすめです。
4ピースや振出ロッドなどの収納に便利なロッドは、上流域のイワナゲームで重宝することも多いですよ!
リール
リールに関しては、シマノC2000番、ダイワLT2000番を選べば問題ありません。
ギア比はハイギアが圧倒的に有利で、イワナ釣りではハイギアリールしか使っていません。
ノーマルギアやローギアのリールは、ピンスポット打ちがメインになるイワナのルアー釣りにおいては、ルアーアクションの立ち上がりが悪くなるので選ぶことは無いですね。
シマノならC2000SHG、ダイワならLT2000S-XHなどの番手を選べばOKです。
ライン
ラインシステムですが、中級者以上の方にはPEラインがおすすめですね。
PEラインは強度が高く、イワナがヒットした後にある程度強引なやり取りが可能になります。
ルアー釣り初心者の方は、扱いやすいナイロンラインを使いましょう。
- ナイロンライン:5LB前後
- PEライン:0.4号~0.8号+フロロカーボンリーダー7LB前後1m~1ヒロ
このようなラインシステムを選んでおけば、大きな失敗はないですね。
私の場合はPEライン0.4号+7LBリーダーを1ヒロほど確保するのが基本スタイルです。
源流域の釣りはラインへのダメージが蓄積しやすいので、細さ・繊細さよりも強度重視のセッティングがおすすめです。
スナップ
ルアーとの接続に使うスナップですが、#0を基準に選べば問題ありません。
私がメインで使っているのはバスデイのウルトラスナップですね。
非常に耐久性に優れており、開閉を繰り返しても変形に強く、安心して使えます。
それでいて開閉は硬すぎず、非常に使いやすいです。
イワナ用ルアー選び
イワナゲームに使うルアー選びですが、私の場合はミノーをメインにゲームを組み立てています。
イワナ釣りは狭いスポットでルアーを確実にアクションさせるのが重要になり、ミノーのトゥイッチングがピンスポットからイワナを引っ張り出すのに最適だと考えているからです。
ミノー
イワナ釣りに使うミノーの選び方ですが、
- 大きさ:50mm前後。45mm~55mmくらいまでをよく使う
- 比重・重さ:シンキング・ヘビーシンキングがメイン
目安のスペックはこんな感じで、私の場合はフローティングミノーはほとんど使わず、通常のシンキングミノーと沈みが早いヘビーシンキングミノーのローテーションでだいたい何とかしてしまいます。
水量が少ない場所や水深が浅いポイントを狙う時は比重が軽いシンキングミノーを。
水深が深い落ち込みや淵・流れが強い場所を攻める時はヘビーシンキングミノーを使います。
スプーン・スピナー
スプーンやスピナーの場合は、だいたい3g~6gくらいまでを使用します。
どちらかといえばヤマメやイワナを狙う時の方が出番が多いルアーで、私の場合はミノーさえあればだいたいの状況をカバーできています。
おすすめカラー
イワナはヤマメやアマゴよりも物陰に静かに潜んでいることが多いですが、目に前に餌っぽい何かが入れば割とイージーにバイトさせやすい印象があります。
ですので、ルアーカラーは大胆に、分かりやすいものを選ぶことが多いですね。
私の場合は
- 視認性が良いもの:ピンクやチャートなどが入っているもの
- フラッシングによる明滅でリアクションバイトが得やすいもの:キラキラしたゴールドやシルバー
このようなカラーを中心に組み立てます。
このようなチャートバックやピンクバックのヤマメカラーなどを好んで使っています。
ヤマメやアマゴを狙う時と比べると、地味なカラーを選ぶ場面は少なく、人間・魚から見やすいものを使う機会が非常に増えますね。
ただし、夏場の渇水期などは昆虫を捕食しているイワナがいたりするので、黒っぽいルアーを最低限でも良いので用意しておくと効果的な事があります。
まるなか
イワナにおすすめなルアー
私がイワナゲームで使いやすいと感じているおすすめルアーを選抜して紹介しておきます。
スミス Dコンタクト50
- 全長:50mm
- 重量:4.5g
- 比重:ヘビーシンキング
Dコンタクトはオーソドックスなヘビーシンキングミノーで、イワナゲームでも非常に良く使っています。
とりあえず困った時の1投目にもおすすめで、ある程度の水深・水量があるポイントを攻める時のベースとなるアイテムですね!
連続トゥイッチング・トゥイッチ&フォール・テンションを軽く掛けたドリフトなどで使用することが多いです。
ジャクソン 奏50
- 全長:50mm
- 重量:5g
- 比重:ヘビーシンキング
ジャクソンの奏は若干長めのリップが特徴のヘビーシンキングミノーですね。
流れの押しが強い源流域のイワナ釣りや、落ち込みのポケット狙いなどでよく使っています。
Dコンタクトよりも繊細さはやや欠けますが、流れを受けても浮き上がりにくく、レンジキープ能力に優れている特性があります。
やや増水した状況下でもかなり使いやすく、一枚下のレンジを探りたい時におすすめなミノーですね!
スミス Dコンパクト45
- 全長:45mm
- 重量:3.5g
- 比重:ヘビーシンキング
Dコンパクトは若干小さめなヘビーシンキングミノーで、50mmクラスのヘビーシンキングミノーだとレンジが入りすぎてしまう時や、ルアーのアピール力が強すぎる時に効果を発揮します。
小規模な沢や、若干水量が少ない河川の上流域を狙う時、50mmクラスのミノーを見切ってくるイワナが多い時におすすめです。
渓流用ミノーとしては少し小さめですが、大きいミノーよりも明らかに反応が良い場面もありますね!
タックルハウス バフェットS43
- 全長:43mm
- 重量:2.4g
- 比重:シンキング
タックルハウスのバフェットはコンパクトな43mmの通常のシンキングミノーです。
水量が少ない小さな沢や渇水状態のポイントを攻める時におすすめで、水深が浅いポイントでの使用感が抜群に良いミノーですね!
20cm前後などの少し小さめのイワナが多い場所や、水面を飛ぶ虫を捕食しているイワナが多い時などにも効果を発揮します。
▼詳しい使用感解説【タックルハウス バフェット徹底インプレッション】を参考にどうぞ
ジャクソン バギースピナー
- 重量:1.5g・3g
バギースピナーは数あるスピナーの中でも強波動+狭いスポット・浅い場所を探るのが得意な特性を持っているアイテム。
フォール中もブレードが回転するので、石の隙間などに潜むイワナを狙う時にも使いやすいですね!
サイズ感がかなり小さく、陸生昆虫を偏食するイワナやヤマメなどを狙う時にもおすすめなルアーですな。
スミス ボトムノックスイマー
- 重量:3.2g・4.2g・6.5g
ボトムノックスイマーは少し変ったコンセプトのルアーで、イワナが川底にへばりついているような状況下で強い効果を発揮しやすいですね。
ただ巻きで使うとユラユラとナチュラルにスイミングし、ロッドアクションを与えると左右にダートします。
イワナ狙いの場合はダート&ボトムステイを組み合わせるのがおすすめで、使い方を覚えるとミノーやスプーン・スピナーなどでは反応させきれない魚を引き出すことができたりします。
特に滝つぼや淵などの深場を狙うのが得意で、1つ用意しておくと思わぬ活躍を見せるルアーですよ!
まるなか
▼イワナ狙いで多用するミノー選びのコツ、実際に私が使っているおすすめアイテムについてのより詳しい解説は【渓流ミノー選び・おすすめアイテム徹底解説】を参考にどうぞ。
全て公平な視点で使い比べ、使いやすいものを選抜してあります。
イワナ狙いのコツ
岩陰やポケットをキッチリ狙う
イワナや狭いスポットにピタッとついていることが多く、ちょっとしたポイントを見落とさないようにするのが最大のコツですね。
例えば、このようなちょっとした岩の陰などはイワナ狙いでは一級ポイントになります。
大きい個体ほど、意外なちょっとした狭い場所に隠れていたりしますね。
誤差は10cm以内、狙った場所にしっかりルアーを落とせる技術を磨いた方が良いですね。
まるなか
反転流や流れの下を狙う
例えばこのようなポイントがあった場合、ヤマメやアマゴは流心付近に潜んでいることが比較的多いです。
一方でイワナの場合は、流心の脇にある反転流や流れの緩んだ場所、岩陰を好みやすい傾向がありますね。
流心付近にいることもありますが、強い流れを避けて川底ギリギリの深い場所に定位していたりします。
障害物の陰や流れが緩んだ場所、強い流れの下などをキッチリ狙うようにするのもイワナ釣りのコツですね!
アクション
ミノーでイワナを狙う場合は、メインになるのはトゥイッチングですね。
キャスト精度と着水からのワンアクションのスピードが超重要で、着水後ただちにルアーがアクションするように意識しましょう。
基本的には2回~4回くらいのロッドアクションに対して1度ポーズを入れることが多いですが、テンポを変えたりするのもかなり効果があります。
ピンスポットを狙いや食い渋った時は、下流に向かってルアーをキャストするダウンの釣りも有効ですね。
例えば、このような小さな落ち込みのポケットを攻める時は、上流側に静かに回り込み
- ミノーをカウントダウンで沈める
- 1~3回ほどトゥイッチしてミノーを浮上させる
- 再びフォール
こんな感じで、縦方向にトゥイッチ&フォールで探るのも非常に効果があります。
落ち込みの泡の下にいるイワナは意外と至近距離まで近づいても人間に気付かないので、ほぼ真下にルアーを落として誘うこともあります。
その他、低活性なイワナを狙う時は川底ギリギリのレンジをドリフトで流したり、スローなトゥイッチで探ったりします。
イワナ釣りで重要なのはルアーを目の前にキッチリ入れることなので、活性が低い時は丁寧なレンジコントロールが重要ですよ!
正直って細かなルアーのカラーや形はそれほど重要ではないので、小さなことにこだわりすぎる必要は無いと考えています。
特に上流・源流域に行けば行くほどその傾向が顕著になり、重要なのは
- ポイント選び
- キャスト精度
- ルアーのレンジコントロール
これらになります。
まるなか
イワナが釣れない時は
イワナが釣れない時の対処法について、いくつか紹介しておきます。
魚影すらない
イワナが釣れない時、足元を走る魚影すら全くなかったり、ルアーに対するチェイスすらない時はポイントを大きく変えた方が良いですね。
私の場合、だいたい30分~長くても1時間くらいテンポよく釣り上がってみて、全く魚影が見えない時はポイントを変えることが多いです。
イワナ釣りに限りませんが、同じ水系でも支流を変えたり、入渓点を少し変えただけで魚影が大きく変わることがあります。
魚がいない場所で粘っても時間が無駄になることが多いので、見切りはしっかりつけた方が良いです。
まるなか
チェイスはあるけど食わない
イワナのチェイスがあっても食い切らない時の原因としては、
- ルアーを落とす位置がベストではなかった
- ルアーのサイズが合っていない
- レンジ(アクションスピード)があっていない
これらが原因になりやすいですね。
イワナは獰猛な性質の魚ですが、1度ルアーを食い損ねると全く反応しなくなることも多い傾向を感じます。
チェイスがあって食わなかったときは、すぐにルアーを投げ返すのも間違いではないですが、一度そのポイントはスルーしてみて、時間を空けてから勝負するのもおすすめです。
魚は見えるのにルアーに反応しない
これは特に大型のスレたイワナでよく見られますね。
目視で魚影が確認できるのに、全くルアーに反応しない個体がいたりします。
このような時は、
- タイミングをズラす:マズメの時間や雨の増水時などを狙う
- ルアーの種類を大きく変える
こんな感じの対応をすることが多いですね。
スレた個体を狙う時はワンチャンスをものにできるかどうかが重要です。
ミノーで食わない時はミノーをローテーションするのではなく、ダート型のルアーに変えたり、毛ばりに変えたりすると反応を見せたりすることがあります。
まとめ!
今回はルアーで狙うイワナ釣りを解説しました。
基本的には河川の源流域や沢など、落差が大きい釣り場を狙うのが基本になります。
イワナは臆病で狭いスポットに隠れていることが多いですが、目の前にルアーがしっかり入れば割と素直に反応することが多い魚ですね。
ですので、ルアー選びは難しく考えず、シンプルな使い分けで問題ありません。
今回の解説を参考に、釣行時の役に立ててもらえたら嬉しく思います。
渓流ルアー釣りに必要な基礎知識全般を紹介します。初心者の参考にどうぞ。