さてさて、今回はエギングにおけるカラー・色の選び方について。
「沢山あるエギの中から、カラーはどんな基準で選んだらいいのか?」
こんな感じの質問は非常に今まで多く受けている。
特に、アオリイカエギングを始めたばかりの方が非常に悩みやすいポイントなのは間違いない。
ここでは私がエギをセレクトする際の基準や考え方のベースを紹介しておくので、参考に選んでもらえると迷いが減るはずだ。
エギカラーは悩めば悩むほどドツボにハマりやすく、釣りに集中できなくなって悪循環に落ちやすい。
自分の中でシンプルに・悩まないようにしっかりとした基準を作る際のサポートになったら嬉しい。
私は今回紹介するシンプルなセレクト方法で選んでいるが、周りの方に釣り負けているような感じはしないし、結構安定して釣果が出せているぞ。
エギのカラーよりも重要な要素が沢山ある
アオリイカエギングに挑戦する際、釣具店やメディアの情報では「エギのカラーはしっかり揃えよう!」などと言われることが多い。
しかし、釣果を左右する重要な要素はカラーだけではないし、むしろ他の要素の方が重要だったりする。
個人的に釣果を左右する要素の優先順位としては
- ポイント選び(何を置いても圧倒的に重要!)
- 時間帯や潮の通り具合
- 飛距離やレンジ(アオリイカの前にエギがしっかり届いているか?)
- カラー選び
といった感じで、カラー選びはあくまで「アオリイカの釣果を助けるもの」という位置づけだ。
メディアのプロの方がアオリイカをよく釣っていたりするけど、実際の所は「場所によるポテンシャル」による部分が非常に大きいというのは間違いない。
だからカラーに迷ってやたら沢山エギを買う必要なんて全くないし、必要最低限の使い分けができれば普通にアオリイカは釣れる。
私の意見としては、時間帯別で大体4~5本ほどエギを用意すれば十分釣りが成立すると考えている。
色はしっかりと差を出して揃える
手持ちのエギが少ない初心者の場合は特に重要なんだけど、似たようなカラーのエギを沢山揃えるのはおすすめしない。
最初に揃えるエギの色にはしっかりと差を出すことが大切!
アオリイカがスレている時や、エギに触って来たけど掛ける事が出来なかった時など。
こういう時は目先を変えるのが有効になる場合があり、似たようなエギを投げるよりもカラーに変化を出した方がアオリイカの取りこぼしが防げると感じている。
まずは、ある程度差があるカラーのエギを何本か揃えて釣行すると良いね!
釣りをする中でお気に入りのカラーや、釣り場によって良く釣れるような気がするカラーが出来てくると思う。
そういう状態になってから、お気に入りの色に近いエギを手厚く揃えていけば十分だ。
ベースカラーのバリエーションを重視する
全く手持ちがない状態からエギを揃えるとしたら、まずはベース(下地)の色が違うエギを揃えておこう!
今までの経験上、アオリイカは「ベースカラーを変えた方が反応が変わりやすい」傾向があると感じる。
なお、ベースカラーについては後で詳しく紹介していくぞ。
エギはベース(下地)と背中の色で考えよう!
さて、ここからが本題。
エギを選ぶ時、私が意識していることは
- エギのベースカラー(下地)
- 背中のカラー
この2つに分けて考える事。
どういうことかというと、
このエギの場合はベースカラーはマーブル、背中のカラーはオレンジ&ピンクになる。
これを組み合わせてチョイスしていくんだけど、慣れてしまえば難しいことは無いので大丈夫!
私なりの選び方を簡単に紹介すると、
- ベースカラー:釣り場の光量(時間帯や天候)、濁り具合
- 背中のカラー:イカの活性の高さ
こんな感じで分けて考えるようにしているぞ。
ベースカラーは釣り場の光量・水色で選ぶ
まずはベースカラーの選び方なんだけど、ベースカラーは釣り場の光量や水の色などに合わせて選ぶことが多い。
分かりやすく言えば、水が澄んでいる時や光量が多い時にはクリア系やシルバー系のベースカラーを使う。
一方で濁りが入っている時や光量が少ない時は、ゴールドや赤・紫などの少し強めのカラーを中心に選んでみるって具合だ。
※詳しくは後で紹介します。
クリアカラーのエギは夜でも釣れる
クリア系のカラーのエギだが、真っ暗な場所ではアオリイカから見えないように感じるかもしれない。
しかし、実際には新月のナイトエギングでも普通にアオリイカは釣れるし、プレッシャーが掛かっている釣り場で反応が良い事も多い。
透明なカラーだから、光が無いとアオリイカから見えないということは無いので、クリアカラーのエギも安心して夜に投入してね。
背中のカラーはイカの活性で使い分け
次に背中のカラーについてだが、こちらはイカの活性に合わせて選ぶ。
簡単に言えば、
- イカの活性が高い時や、イカの存在の有無が分からない→オレンジやピンクなど、背中が良く目立つカラーのエギ
- 釣り人が多かったり、イカがついて来るけど乗ってこない→ブラウンやオリーブなどのナチュラル系
- シルエットがハッキリ出てオールラウンド:紫やダークグリーンなど
私の場合はこんな風に背中のカラーを考えて使うようにしている。
無難に選ぶのであれば、ピンクやオレンジといった派手な物よりもブラウンやオリーブ、パープルなどの落ち着いたカラーがおすすめだ。
夜光とケイムラ
夜光(蓄光)カラーやケイムラ(紫外線反射)のカラーの考え方だが、私の場合はエギのアピール力をサポートするものという風に考えている。
基本的にこれらのカラーは日中でも夜間でも普通に釣れるが、
フレッシュな個体が多い秋のエギングや、水が濁った時の第一投目に入れていくイメージ。
それで反応が無ければ夜光やケイムラが入っていないカラーに落として様子を見る。
ただし、最近のエギはボディの一部に夜光やケイムラを使っているようなものも多く、あまり意識しすぎると収拾がつかなくなる。
最初のうちは夜光やケイムラはあまり意識せず、ベースカラーと背中のカラーを中心に考えてエギを選んでおけば大丈夫。
あえて言うなら、ナイトエギングに挑戦する方は夜光が入っているエギを1本でも良いので用意しておくと良いかな。
ベース(下地)の使い分け
ベースカラーは、エギセレクトの時に最も重要になってくる。
ベースカラーさえ何色か揃えておけば、アオリイカエギングは十分成立する。
最初に色毎の強さ分けをしておくと、
- 弱めのカラー:クリアやシルバー
- 若干強め:ゴールド、(マーブル)
- 強め:赤、紫
私の場合はこんな感じで考えている。
クリア
ベースカラーがクリアなものは、独特なアピール力が有ってスレイカにも強い印象がある。
基本的には澄潮の時に使用するが、シルバーやゴールドのようなフラッシングとは違ったアピール力がある。
デイゲームでもナイトゲームでも実績には十分で、釣り人が多いフィールドでも安定して反応が出るので私のお気に入り。
シルバー・ゴールド
シルバーやゴールドは、光に当たるとフラッシングをするカラーだ。
基本的にシルバーの方は澄潮時のデイゲームを中心に、ゴールドの方が若干の濁り潮の時や朝夕マズメ・夜間といった光量が少ない時などに使用する。
マーブル
青やゴールド、ピンクなどが混じっているマーブルベースのエギ。
どんな状況下でも使えるオールラウンドなカラーという位置づけで、クリアやシルバーよりも強いけどゴールドよりは弱い。
澄潮~多少濁った時まで使えるが、これといった特徴が無いので型にハマった時の連発などはあまりないように感じる。
釣り場の状況が掴めたのなら、他のより特化しているカラーに交換するのがおすすめかな。
赤、紫
ベースカラーが赤や紫のエギは、水の中でシルエットが黒く・ハッキリと見えるのが特徴になる。
水が濁っていたり、雨が降っていて光量が少ない時やナイトエギングの超鉄板カラー。
ボトムステイでも存在感がしっかり出るので、ボトムをしっかり取る釣り方にも最適。
意外と澄潮などでもイカの反応が良いので、私の場合は特に使用頻度が高い。
背中のカラーの使い分け
次に、ベースカラーと組み合わせる背中のカラーについて。
重要度としてはベースカラーよりも低いが、最低限の知識は覚えておこう。
ピンク・オレンジなど
ピンクやオレンジといった、比較的派手で良く目立つ背中のカラーのエギ。
これらは活性が比較的高い時によく使ったり、状況が分からない釣り場での第一投目に使うことが多い。
派手な色の背中のエギにイカが乗ってこないなら、ちょっと地味で落ち着いたカラーに変えていく。
ブラウンやオリーブなど
ブラウンやオリーブなど、普段イカが捕食しているベイトフィッシュの背中に似ていたり、ボトムの岩や砂などに良く馴染むカラー。
これらはナチュラル系のカラーに分類され、釣り人が多くてプレッシャーが掛かっているイカ狙いや、潮が動いていない低活性な状況でよく使う。
紫や赤、ダークグリーンなど
紫や赤、ダークグリーンなどのシルエットがハッキリ出るカラーのエギ。
これらはオレンジやピンクのような派手さは無いが、エギの存在感はしっかり出せるので比較的オールラウンドに使える。
スレた港湾部のイカ~回遊型のアオリイカまで、ムラが少なく安定した反応が出しやすい。
特にナイトエギングでは澄潮~濁り潮まで使えるし、常夜灯周りでも真っ暗なサーフでも活躍する私のお気に入りだ。
時間帯別のセレクト例
最後に、実際に私エギを4本に絞ってエギング釣行に出かけた場合、どのようなカラーを選ぶのか?
今回は初心者でも使い易く、私も愛用してきたダートマスターを例に紹介しておこう。
日中・昼間のエギングの場合
まずは、光量がある程度存在している状況下でのエギング。
最初の方で紹介したように、背中の色よりもベースカラーを意識して選んでみよう。
私が4本選ぶとしたら
大体こんな感じかな。
- マーブルテープ:オールマイティーに使えるパイロット用のエギ
- クリア&ゴールドテープ:わずかな濁りがある時
- クリア&赤テープ:濁りがちょっと強めの時に
- クリア(ケイムラ):澄潮の時やスレイカが多い時
4本のエギは大雑把に言うとこんな感じで使い分ければ最初のうちは十分。
釣れない時は多少濁っていてもクリアカラーを入れてみたり、基準の考えは持ちつつも柔軟に対応するように。
朝夕まずめ・ナイトエギングの場合
次に、光量が少ない朝夕マズメの時間帯やナイトエギングにおけるカラーセレクトについて。
4本を選抜すると、大体こんな感じだ。
ここにマーブルテープのエギを1本入れても良いと思うが、個人的に光量が少ない時は夜光カラーのエギを好んで使用するので入れていない。
- 夜光テープ:パイロット用として状況が分からない時の先発に
- クリア&赤テープ:比較的潮が澄んでいる時のオールラウンダー。スレイカにも対応
- ゴールドテープ:クリア&レッドよりも少し強めで、アピール力が少し高め
- 赤テープ:ナイトエギングの定番。最も強いカラーで、月が出ていない夜や真っ暗なポイントに最適
ザックリとだが、大体こんな感じで使い分けをしている。
正直言ってカラー選びは人の好みによる差が大きいが、どんな風に手持ちを選んだらいいのか分からない時の参考にどうぞ。
必要以上にカラーを変えても釣れないものは釣れない!
私なりのエギカラーセレクトの基準は大体こんな感じ。
最初の方で話した通り、エギングの場合はエギのカラーよりも大切な事が沢山ある。
例えカラーセレクトが有っていても、イカが居なかったり・絶対数が少ない場所ではやっぱり釣れないものは釣れないわけで。
逆にイカの個体数が多い場所で、イカの潜む泳層にしっかり合わせてエギをアクションさせていれば、カラーが何であれイカは少なからず釣れるもの。
釣れない時はやたらとカラーに悩むのではなく、ポイント選びや時間帯・誘いを掛けるレンジなどを重要視する事!
それでは、今回はこの辺で。また明日会いましょう!