こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回はシマノの23ストラディックの特徴や使用感について、少し詳しくインプレしていきます。
ストラディックシリーズは、シマノの中では中価格帯のコスパと性能のバランスがちょうどいいグレードになり、中級者の方を中心にかなり人気があります。
軽さはそこそこに、剛性感とのバランスを意識して作られたリールになります。
私は3000番を購入し、チヌや小型青物・小型ロックフィッシュ狙いなどの五目釣り用として使っています。
あえて強めに負荷を掛けたやり取りなどを行い、使用感をチェックしてきました。
今回のインプレ参考に、リール選びの役に立ててもらえたら嬉しく思います。
✔管理人の経験・実績
私の経験・実績としては
- 釣りのために仕事を辞めて移住、現在は魚釣りで生計を立てています
- 年間釣行数300以上(現在はほぼ365日釣行)
- 渓流釣りやタナゴ釣り~ヒラマサ釣りまで、ジャンル問わず様々な釣りができます
- メーカーからプロスタッフとしての勧誘あり
- メーカーの商品開発時に私のタックルインプレッションを活用
こんな感じでほぼ毎日釣行を重ねて釣りを中心に生活していて、実釣実績も残しています。
釣果実績については釣行記やTwitterを見てもらえれば、ほぼ毎日様々な魚を釣っていることが分かると思います(一番更新頻度が高いのはTwitter)。
23ストラディックの特徴・進化ポイント!
まずは、23ストラディックについて、私なりの注目ポイントを紹介しておきます。
インフィニティクロス
インフィニティクロスといい、ギアの構造が進化したことで、ギアの耐久性が旧来のものと比較して2倍に向上したとのこと。
これにより、初期の使用感の持続性が高まり、エントリー~中級機種にありがちな使用感の劣化が目立たなくなる効果が期待できます。
なお、耐久性に関しては今度使い込んでいかないと何とも言えないので、また新たな発見があればこの記事に追記していきます。
インフィニティドライブ
インフィニティドライブというのは、滑らかで軽快な巻き上げ力を可能にする内部構造のこと。
ストラディックはもともと軽さよりも剛性・巻き上げ力を意識した設計になっているので、負荷を掛けた時の巻き上げ力がアップすることは、個人的にはかなり嬉しいポイントです。
特に青物狙いなど、高比重なルアーを使ったり、魚とのやり取りで強めの負荷を掛けた時の快適性に影響を与えます。
デュラクロス(全機種フェルトワッシャーに変更)
旧モデルのストラディックは、C3000以上にはカーボン素材のドラグワッシャーが採用されていました。
カーボン素材のワッシャーは耐久性には優れているものの、滑り出しがやや硬く、滑らかさ・繊細さという点において一般的なフェルトワッシャーには敵いません。
今回のモデルチェンジにより、全機種がデュラクロスという高耐久型のフェルトワッシャーに変更され、ドラグの効き具合が少し軽快になりました。
個人的には、カーボンワッシャーは6000番前後以上の大きいリールで使い勝手がいいと感じているので、それ以下のリールはフェルトワッシャーの方が好みなんですよね。
23ストラディックを「サクッと」インプレ!
ここからは23ストラディックの使用感を詳しく解説していきますが、まずは私なりのインプレッションを簡単にまとめておきます。
- 重量感:平均クラス
- 巻き心地:ハイギアモデルでも巻き重り感が軽減されている。滑らかさはそこそこ
- 剛性感:アルミボディはかなり強い。中型魚までなら十分な強さがある
- ドラグ:基本性能としては十分だが、繊細さは上級機種に劣る
- 飛距離・ライントラブル:ラインスラッグを使った釣りでもトラブルは皆無
- ハンドル周り:剛性感は十分
- 気になる点:リーリング時に若干ローターのバランスが悪い
- ターゲット・釣種:オールラウンドに使える。特にフラットフィッシュ・ロックフィッシュ・青物など、負荷を掛ける釣り物に最適
ざっくりインプレするとこんな感じですね。
これまで私はエントリーモデル~ハイエンドモデルまで様々なリールを使ってきていますが、ギリギリのやり取りが必要な場面を除けば、正直言ってストラディックで十分すぎるリールだと感じます。
細かい部分は上級モデルに劣りますが、基本性能としてはかなり高くて使いやすいですね!
あえて密巻き機能(インフィニティループ)を搭載しなかったところも評価していて、悪条件下でのライントラブルのリスクは非常に低くなっていますよ!
23ストラディックの重さ・重量感
リールの重量感に関しては、正直言って軽いリールではないのでそれなりです。
だからと言って、実釣時に使いにくくて釣果が落ちるようなことは全くなく、アジングやエリアトラウトなど、タックルの軽さをかなり重視する釣り物に使うわけでなければ、何ら影響はありませんね。
タックルの軽さをかなり意識する方にとっては、若干リールのズッシリ感が気になる可能性はあります。
4000番でハイエンド機種のステラより15g重たいですが、普通に使う分には、特に重量感が気になることはありません。
ストラディックを含めたコアソリッドシリーズは、そもそも軽さを強く意識して作られていないですし、程よい重量による剛性感・安心感を求めるリールですから。
軽さを重視する方は、クイックレスポンスシリーズのヴァンフォードの方が良いと思います。
23ストラディックの巻き心地
滑らかさ・異音
23ストラディックの巻き心地ですが、マイクロモジュールギアⅡが採用されてはいますが、上級機種ほどの巻き心地はどうしてもでないですね。
滑らかさにおいてはステラやツインパワーなどの上級機種ほどの均一性・滑らかさはありませんが、実釣時に巻き心地の悪さが気になるようなことはありません。
若干ギアが擦れる感触やシュルシュルという音はしますが、中級機種としては平均クラス。
ダイワ製のリールと比べても、特に劣る印象はありませんね。
キメの細かさという点においては、ストラディックの方がやや上かな。
巻き重り感
巻き重り感に関しては、インフィニティドライブ搭載の効果か、旧モデルよりも改善されている印象です。
私が使っているのはエクストラハイギアモデルですが、ハイギア特有のモッサリ感は多少はあるものの、気になって使いにくいと感じることはありません。
下位グレードのリールと比較し、特にハイギアモデルの巻き重り感の目立ちにくさはストラディックはかなり優れていますよ!
慣性
ハンドルを回した時に感じる慣性の大きさとしては、23ストラディックは正直言ってそこまで優秀な印象はありません。
ローターの重量やバランスなどにより、慣性を若干強めに感じます。
この点においては、ダイワ製のカルディアやレグザの方がローターのバランスは優れている印象があり、巻きたい時に巻けて、止めたい時によりピタッと止めやすいと感じます。
逆に言えば、メタルジグやバイブレーションなど、ある程度抵抗感が大きいルアーを使うとなると、慣性があった方が楽に巻き続けられるともいえるので、一概にダメというわけではないですね。
あくまでも使い方次第で、メリットにもデメリットにもなります。
ローターのブレ
ローターのブレは、ハンドルを中速~高速巻きした時に感じやすくなりますが、23ストラディックは慣性の大きさとともに、若干のブレを感じます。
リールをある程度のスピードで回した時に若干ブルブルと震えるような振動があり、この点においては、上級機種との細かい部分の差があります。
23ストラディックの剛性感
高強度な金属ボディ採用
23ストラディックシリーズの大きな特徴が金属ボディになります。
軽量なCi4+素材ではなく、アルミ素材を採用。
樹脂系素材よりも金属素材の方が重量面では不利になりますが、負荷を掛けた時の剛性感に優れています。
実際に私は40cm台中盤~後半ほどのチヌや小型のカンパチなどを掛け、ポンピングなどは行わず、ロッドを固定した状態でリールのハンドルをグリグリ巻き、巻き上げ力などをチェックしてみました。
結果としては、中型魚程度であれば、ボディの弱さは全く感じさせず、剛性が無いことでボディが歪んで巻き上げが大変になるようなことは無いですね。
この強さは、負荷を掛けたやり取りを行う際に間違いなく武器になるので、クイックレスポンスシリーズとの大きな差になります。
ドラグを駆使してやり取りをしたり、抵抗感が軽いルアーを使うのであれば、軽さ重視のリールでも問題ありません。
しかし、リールに負荷を掛ける使い方をするのであれば、やはり金属ボディ採用の23ストラディックのようなリールがおすすめですね!
ローター素材は樹脂
23ストラディックは金属ボディを採用していますが、ローター素材は高強度樹脂になります。
上級機種のツインパワーやステラはローターも金属になるので、ここでストラディックとの差別化がされています。
しかし、ローターの素材の違いは、ボディ素材ほど巻き上げ力の差として影響が出にくい印象があり、樹脂ローターだからと言って使用感が極端に悪くなる印象はありません。
実際にドラグを出さずにリールをゴリゴリ巻くファイトをしてみても、ローターの弱さがかなり目立つようなことは無いですからね。
サーフのヒラメやライトショアジギング程度までの負荷であれば、十分に使える強さを持ったリールです。
23ストラディックのドラグ
ドラグ音
23ストラディックを使ってみて、魚を掛けてドラグの効き具合などをチェックした時、すぐに気になったのがドラグ音ですね。
ドラグ音は結構小さく、強風時や波気立っている状況になると、聞こえないくらいの音量です。
ドラグ音が小さいからと言って、釣果に直接的な影響を受けるわけではありませんが、私としてはもう少し音量が大きい方が好みです。
ドラグの滑らかさ
ドラグの滑らかさに関しては、旧モデルのカーボンワッシャー採用のものと比較すると、カサカサ感が目立たなくなりましたね。
フェルトドラグ特有の繊細さ・粘っこさがあり、個人的にはモデルチェンジ後の23ストラディックの方がドラグの効き具合は好みです。
基本性能としては十分なドラグ性能があり、これまでのところ魚を掛けてのラインブレイクはありませんが、滑り出しの点で上級機種との差を感じます。
23ストラディックの場合、ドラグの滑り出しがステラやツインパワーほどの軽さ・均一性が無く、魚が急に突っ込んだ時に少し渋さがあります。
ですので、ギリギリまでドラグを締めたやり取りをするのが好きな方の場合、上級グレードのリールを使う時よりも2~4メモリほどドラグを緩めにした方が使いやすいと思います。
シビアな使い方をしなければ特に気になるレベルではありませんが、価格の差自体は存在しますね。
リジッドサポートドラグは不採用・搭載不可
23ストラディックのドラグ部の構造ですが、スプールシャフトにはプラスチック製のカラーが搭載されていて、ドラグ内部はカラーもない簡易的な構造になっています。
スプールシャフトのカラーはベアリングに交換することができますが、ドラグ内部にはベアリングを追加することはできません。
ドラグ周りに2個ベアリングが追加できれば良かったですが、価格相応の構造になっています。
23ストラディックの飛距離・ライントラブル
インフィニティループ非採用
22ステラ・23ヴァンキッシュには、密巻き機構であるインフィニティループが搭載されており、賛否が分かれました。
個人的には、漁港内などの釣りではインフィニティループはあってもOKですが、逆風下などの過酷な状況で使用したり、ラインスラッグを多用する釣り方になると、インフィニティループはトラブルばかりで使い物になりませんでした(特に磯のヒラスズキ)。
今回の23ストラディックには、インフィニティループは搭載されず、オシュレーションスピードは通常速。
これにより、キャストした時の放出感は若干バタバタ感があり、「微妙に飛距離が落ちるくらいかな?」くらいの差はありますね。
23ストラディックは中級者の方を中心に、初心者の方も使う機会があるリールだと思うので、この判断は正しいと思います。
ライントラブルは皆無
23ストラディックはインフィニティループを使わなかったことで、ライントラブル発生のリスクはかなり小さくなっています。
インフィニティループが搭載されていないシマノ製リールの場合、私が使う限りではほぼ毎日釣行を重ねてもライントラブルはほぼ0といっても過言ではありません。
あらゆるフィールドで色んな釣りをやったとしても、リールの基本的な扱いができていれば、バックラッシュなどは発生しないと思います。
23ストラディックはかなりピッタリなラインまでラインを巻き取って使っていますが、トラブルは全くありませんし、発生の予兆もゼロ。
誰が使っても使いやすいリールになっていると思います。
23ストラディックのラインローラー
23ストラディックのラインローラーですが、使い勝手に優れたワンピースベールを搭載していて、ベアリングも入っています。
ラインローラーのベアリングには、純正状態では撥水グリスを採用しています。
ラインローラーの回転性能はそれなりですが、ベアリングが入っていないものと比較すると、回転性能が安定していますし、糸ヨレ・ライントラブルのリスクを減らすことにも貢献しています。
ラインローラーの構造も含め、ライントラブルのリスクに関しては上級機種と比較しても劣ることはありません。
なお、上級機種にも採用されているアンチツイストフィンが採用されています。
23ストラディックのハンドル周り
折り畳み機能排除のハンドル
23ストラディックのハンドルは、定番となっている折り畳み機能無しの金属素材のハンドルです。
ガタなどは全くなく、剛性も十分で実釣時の不満はありません。
ハンドルノブは1BB仕様
ハンドルノブの形状は番手によって違いますが、ノブの内部にはベアリングが1個入っています。
回転性能自体は悪くなく、ベアリングが入っていないものよりもノブの回転は明らかにスムーズに・軽くなっていますね。
グリスはそれほどベタっと塗られている様子は無く、特にストレスなく扱えています。
樹脂製のカラーをベアリングに替えて2BB化も可能なので、好みに応じてベアリング追加チューンもおすすめ。
23ストラディックの気になる点
これまで、23ストラディックで魚を釣ってみて、使いにくさが目立つことは無く、良くできたリールだと感じています。
あえて言うなら、ハンドルを回した時の若干のローターのブレ感でしょうか。
ローターのバランスに関して言うと、上級機種を含め、シマノ製のローターよりもダイワのエアドライブローターの方が回転時のブレや慣性が小さいように感じますね。
使いにくくてどうしようも無いというレベルでは全くないので、気にならない人の方が多いと思いますが。
23ストラディックに適したシチュエーション・釣種など
ライトショアジギング・ヒラメなどのスタンダード
ストラディックを含めたコアソリッドシリーズのリールは、負荷を掛けた時の剛性感や巻き上げの快適さに優れています。
ですので、
- スーパーライト~ライトショアジギング
- サーフのヒラメ・マゴチ
- ロックフィッシュゲーム
これらのような、ある程度重量があるルアーを使ったり、魚とのやり取りで負荷を掛ける使い方をするのであれば、私としては23ストラディックはかなりおすすめです。
最終的には好みですが、私の場合はこれらの釣りでヴァンキッシュやヴァンフォードなどのクイックレスポンスシリーズのリールの必要性は全く感じないので、使うならステラやツインパワー・ストラディックになります。
エリアトラウト・アジングなど
一方、エリアトラウトやアジングなど、軽量で引き抵抗が小さいルアーを使うとなると、どちらかというとクイックレスポンスシリーズの方が好きですね。
その他、ネイティブトラウトやライトゲーム五目・エギング・シーバス等に関して言うと、コアソリッド・クイックレスポンスシリーズはどちらでも良く、私自身その時の気分などでリールを選ぶことが多いですね。
サーフや磯などで大物を狙う時は、コアソリッドシリーズのリールを使う機会が多いですが、漁港などで使う分には優劣が付けられません。
ライバル機種との違い
23ストラディックとダイワ 21カルディア
ダイワのカルディアシリーズはストラディックと完全なライバル関係にあります。
違いとしては、カルディアの方がやや軽さを重視したモデルになっていること。
どちらもコスパに優れた良いリールですが、個人的には負荷をそれなりに掛けるなら、やはり金属ボディ採用のストラディックを選びますね。
ボディの剛性感や巻き上げ力に関して言えば、ストラディックの方がやや上手な印象です。
一方、ローターのブレにくさや軽快さはカルディアの方が優秀なので、ライト系の釣りならカルディアを選びます。
▼詳しい使用感解説は【ダイワ 21カルディア徹底インプレッション】を参考にどうぞ
23ストラディックとダイワ 23レグザ
23レグザは、ストラディックよりも若干下のグレードのリールになります。
カルディアよりも剛性重視の設計になっていて、金属ボディを採用。
違いとしては、ローターのブレ感の少なさは23レグザの方が若干優秀な印象がありますが、
- 巻きの滑らかさ
- 巻き上げの軽さ
- ラインローラー周りの構造
これらにおいては、ストラディックの方が優秀です。
コスパという点では23レグザの方が若干上ですが、細かい点はストラディックには敵いません。
どちらも良いリールでボディの剛性感は十分なので、予算に応じて選べば問題ないでしょう。
▼詳しい使用感解説は【ダイワ 23レグザ徹底インプレッション】を参考にどうぞ
23ストラディックとシマノ 20ヴァンフォード
20ヴァンフォードはストラディックの上級機種になり、軽さ重視のクイックレスポンスシリーズです。
剛性感・ガッチリ感はストラディックの方が優秀に感じますが、ヴァンフォードはヴァンキッシュに似た良い意味での巻きのスカスカ感があり、エリアトラウトやアジングなど、抵抗感が軽いルアーの操作性に優れています。
エステルラインを使った繊細な釣り物に使うのであれば、個人的にはヴァンフォードの方が好きなフィーリングです。
一方、青物狙い等に使うのであれば、ヴァンフォードではなくあえてストラディックを選びますね。
▼詳しい使用感解説は【シマノ 20ヴァンフォード徹底インプレッション】を参考にどうぞ
まとめ!
今回は23ストラディックのインプレをしました。
- 金属ボディ採用による優秀な剛性感!負荷を掛けても歪まない
- モデルチェンジで巻き上げが軽く・快適に進化
- ドラグは全機種フェルトワッシャーに。上級機種と比べるとやや渋さはあるが、基本性能としては十分
- ローターのブレがやや気になるが、巻きの滑らかさや異音・ガタなどはそれほど目立たない
- ライントラブルは皆無。上級機種と比較してもリスクは変わらず、快適に使える
- オールラウンドに使えるが、特に負荷をある程度掛ける使い方におすすめ!
要点をまとめるとこんな感じですね。
もともと人気のあったストラディックシリーズですが、正当に進化したという印象です。
剛性感と巻き上げ力に磨きが掛かり、フィールド問わずに使える万能型の使いやすいリールですぞ!
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