こんにちは、まるなかです。
さてさて、今回は恒例の「ヒラメが釣れない・初心者講座」をやっていきましょう。
今回のテーマは「ヒラメが釣れるルアーはどうやって選ぶのか?」ということについて。
今まで通算で1000枚以上のヒラメ・マゴチをキャッチしてきた私が、普段どんな点に注意してルアーを選んでいるのか?
私自身の釣りのスタイルとしては、あまり周りの流行などに流されずに自分の考えを貫くタイプ。
もちろん新たな発見や「これは確かに使えるな」というアイデアが分かれば素直に取り入れますが、無駄な要素や考えはできる限り排除して釣りをしています。
今回はヒラメが一番釣れるルアーを紹介するのではなく、選び方を基礎から解説していく。
地味な内容かもしれないが、これから自分のスタイルを作り上げたり・無駄な迷いを減らして集中して実釣を行うには非常に重要な内容なはず。
ヒラメがいまいち釣れない方・初心者の方の土台作りに役立ったらうれしく思う。
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ヒラメが釣れるルアーであるための必要な要素の種類
ヒラメ釣りの特性上、効率よく・安定してヒラメをキャッチするにはルアーが備えているべき要素がいくつかある。
これらについて、順番に解説していこう。
まず最初に私が考える必要な要素を紹介しておくと、
- 飛距離
- 浮き上がりの良さ
- 滞空時間(フォールの間)
- レスポンス
- 潮受けの良し悪し
- 安定感・様々な状況への対応力
こんな感じになる。
「どのルアーが一番釣れる」を知るべきではない
特にヒラメ釣り初心者の方は「どのルアーが一番釣れるのか?」ということを知りたがる。
実際にネットで調べてみると「最強ルアーはコレ」というようなページがヒットするだろう。
しかし、正直言ってこういう内容のものは役に立たないものが目立ち、著者の実績が不明・ほとんど無に等しいものが非常に多いので気を付けよう。
実際に私はあるとあらゆる釣りを経験してきており、ほぼ毎日ジャンルを問わずに実釣を繰り返している。
実釣経験を繰り返せばわかるが、最強ルアーなんていうものは人によって違うし、ましてヒラメ釣りに関しては最強ルアーの存在はあり得ない。
ルアーは自分が通うフィールドの特性によって使いやすいものはある程度変わるし、同じ釣り場で実釣するにしても個人の好みによっても変わってくる。
特にヒラメはよくわからない魚で、私がいくらヒラメを釣り続けても「ルアーによる明確な釣果の差」を得ることはできていない。
なのでヒラメが釣れなくて悩んでいる方や、初心者の方は「どのルアーが一番釣れるのか?」ということを調べても無駄になることが多いので気を付けよう。
▼【関連記事】ヒラメ釣りに最強ルアーは存在するのか?
ヒラメ釣りに最強ルアーは存在するのか?ぶっちゃけましょう【1000枚以上の釣果から考察】
必要な要素で考えよう
じゃあどうやってヒラメが釣れる・釣りやすいルアーを選んだらいいのか?
私の答えとしては、自分のヒラメ釣りに必要な要素で分解し、それを満たしているアイテムを選ぶこと。
そうすれば無駄な情報に惑わされることもないし、応用が利くので自分なりの考えを作り上げる時にも役立つはず。
とりあえずベースとなるルアーをいくつか揃え、「もっとこうだったらいいのにな」という点が見つかったら、それを満たす要素のルアーを買って使い比べてみれば良い。
※実際に私が使ってきた中で「ベースとして使いやすいルアー」に関しては、次回以降に紹介します。
それじゃあここからは各要素について、少し詳しく紹介していこう。
ヒラメ用ルアーに必要な飛距離
ヒラメ釣りでは飛距離が重要だといわれるが、果たして本当にそうなのか?
私の考え方としては、「飛ぶのに越したことはないが、必要な飛距離はフィールドによって異なる」というのが正直なところ。
どういうことかというと、ヒラメは状況によっては「のべ竿にルアーを結んで探っても釣れるときは釣れるし、釣れないときは100m遠投しても魚の前に届かないこともある」というのが実際だ。
狙いたいポイントまでの距離+α飛べばOK
実際に私が静岡のサーフでヒラメを狙う場合を考えてみる。
静岡のサーフはいわゆる急深サーフになり、私が狙いたいのはファーストブレイクとセカンドブレイク。
ファーストブレイクというのは波打ち際の向こう側にあり、だいたい岸から10m~20mくらいの場所にあることが多い。
次にセカンドブレイクがあるが、そこまでの距離がだいたい60m前後の場所が多い。
そうなると、私が欲しい飛距離は60m+α程度になり、ジグヘッド+ワームなら20g以上が目安になる。
風が強い状況下ではルアーの飛距離が落ちるので、もう少し余力を持たせるためにタングステンのジグヘッドを使ったり、メタルジグを使って対応するってわけだ。
飛距離が出るルアーを最低1つは持っておく
初めてのフィールドで釣りをする時や、初心者の方は必要な飛距離すら良くわからない方もいるはず。
こういう時のために、ヒラメ釣りに挑戦するときは最低1つでもいいので「メタルジグなどのよく飛ぶルアー」を持っておくと役に立つ。
重さは30g程度でOKだが、メタルジグを使えば70m前後~キャストに慣れてくれば100m前後の遠投ができるようになる。
メタルジグを使って広範囲を探って何とかして1枚のヒラメをキャッチできれば、その時の魚がヒットした距離をもとにして「魚が釣れた飛距離のデータ」が取れる。
私自身初めの頃はこんな感じで、メタルジグを使って釣り場の特徴を調べ上げていったぞ。
ルアーの浮き上がり
ルアーの浮き上がりというのはヒラメ釣りでは超重要になる。
例えば、シンキングペンシルは「ヒラメ用ルアーの中でも比較的浮き上がりやすいルアー」に分類されるものが多い。
ヒラメは海底よりも若干上の餌に好反応を見せる
ヒラメは海底でじっとしている印象があるかもしれないが、状況によっては水面にライズしたり、実は結構上の餌を積極的に捕食する習性をもつ。
ヒラメを効率よく探していくには、海底をズルズル引くよりも「海底から若干上」のレンジでルアーを泳がせ、フォールなどを混ぜた方が圧倒的にバイトが増える。
なのでルアーを巻いたときに海底をしっかり切り、海底からちょっと浮いた状態をキープできるルアーを選ぶようにしよう。
浮き上がりすぎても使いにくい
そう考えると浮き上がりが良いルアーほどヒラメ釣りでは優秀に感じるかもしれないが、そういうわけでもないので要注意。
あまりにも浮き上がるルアーを使ってしまうと、
- ルアーが浮き上がりすぎてしまい、ヒラメの捕食レンジを外れる
- デッドスローの誘いでしか使えない
- 小刻みにボトム(海底)まで落とし返す必要がある
このような欠点が目立つようになり、釣りのテンポ・効率が極端に悪くなる。
だからヒラメ釣りでは「ルアーの程よい浮き上がり感」というのが非常に重要になってくるぞ。
特に急深サーフや港湾部でヒラメを狙うときは、浮き上がりすぎるルアーは使いにくくなる。
ルアーの滞空時間・フォールの間
ルアーのフォールアクションというのは、ヒラメが最もバイトしてくるタイミング。
だから浮き上がったルアーをフォールさせた時、程よい滞空時間が確保できるアイテムを選ぶようにしよう。
遠浅サーフの場合はある程度仕方ないが、急深サーフや港湾部でヒラメを狙う時はフォール中のバイトが非常に多い。
例えば、ルアー操作をやめて「1」数える前にルアーが着底してしまうものはルアーが重すぎたり、浮き上がりが悪すぎる。
カウント2~4くらいが目安
私が急深サーフや港湾部でヒラメを狙う時、必要としているルアーの滞空時間の目安としてはカウント2~4くらいかな。
着底を確認してからルアーを泳がせ、リールを巻くのをやめてルアーを落とし込んだ時に「2~4くらい数えたら着底するくらいの間」があれば、ヒラメのバイトは十分誘える。
このくらいのレンジをキープできていれば、海底からだいたい30cm~1m弱くらいまでの間をルアーが泳いでいる場合が多く、ヒラメの反応が安定して取りやすい。
一方でヒラメの活性が低いと感じたときは、カウント1~2くらいで着底するレンジを泳がせ、「海底でじっとしているヒラメの目の前にルアーを落とし込んで食わせる」イメージで釣りをすることが多い。
ルアーのレスポンス
ルアーのレスポンスというのは、止まった状態のルアーがアクションを始める「はやさ」のこと。
メタルジグは大場所の釣りに使う印象を持つ方も多いが、最近はレスポンスが非常良いものも多い。
うまく使えばワームなどと同じくらいネチネチと丁寧に誘いを掛けることもでき、使い方次第でヒラメ・マゴチにもかなり強い効果を発揮する。
短い距離で誘えるもののほうが汎用性が高い
ヒラメを釣り続けているとわかってくるが、ヒラメはルアーの動きが変化した瞬間にバイトが集中しやすい。
少し具体的に紹介すると、
- 泳いでいたルアーがフォールを始めた瞬間
- 着底寸前
- 着底していたルアーが動き出した瞬間
これらのタイミングはヒラメのバイトが非常に多く、ただ単にルアーを巻き続けていても意外とヒラメは食ってこない。
この動きの変化を1キャストの中で1回でも多く引き出すために、ルアーのレスポンスというのが重要になる。
短い距離でもすぐにアクションが立ち上がるルアーを使用することで、小刻みな誘いや自由自在なルアーのコントロールができるようになり、慣れてくると食わせるタイミングも調整できたりする。
特に活性が低くてルアーの追いが悪いヒラメは長い距離を追ってこなくなるので、泳ぎだしの良いルアーで細かく・丁寧に誘いを掛けるのが重要。
私の場合、ヒラメ釣りではルアーの種類を問わず「泳ぎだしの良いルアー」を優先的に好んで使用している。
ルアーの潮受け・潮抜け
ルアーは種類・アイテムによって潮の受け具合(抜け具合)というのが違ってくる。
どういうことかというと、潮をしっかり受けるルアーは強い波動を放つものが多く、潮を受け流すルアーは比較的大人しいアクションをするものが多い。
基本的にヒラメ釣りでは派手に動くルアーが好まれることが多いが、状況によっては逆効果になることがあるので気を付けたい。
ルアーの動きは「ほどほど」がベスト
詳しい答えは魚に聞かないとわからないが、ルアーには「一番魚の反応が出やすい波動・動きの強さ」というものがある程度決まっている。
特に船でジギングの経験がある方などはイメージしやすいかもしれないが、ルアーは適度に潮を受けるのがベストで、潮を受けすぎると動きが破綻する。
動きが破綻しなくても、ルアーが派手に動きすぎると魚が違和感を感じる為か、アタリが減ることが多い。
実際にヒラメが普段食べている餌とルアーの動きを比べてみればわかると思うが、どう考えてもルアーって動きすぎだよね?
これはヒラメ釣りに限ったことではないが、特にスレた魚・賢い魚は「動いていないルアー」の方が食ってくる可能性が高いと感じる。
細かく解説すると、これだけでもキリがないくらい話ができるのでやめておくが、ルアーが派手にバタバタ動きすぎるのも良くないってこと。
例えば、ルアーを2種類揃えるとしたら
- ある程度大きく動くもの:潮が緩い時・朝夕などでアピール力を重視したい時
- 動きが大人しいもの:潮の流れが速い時・日中やスレた場所のヒラメを狙う時
同じ種類のルアーであっても、潮受けの強さによって使い分けると状況への対応力が増す。
安定感・様々な状況への対応力
ヒラメ釣り以外でも言えることだが、どんな状況でも安定して使え・信頼できるルアーを見つけることは超重要になる。
安定して使えないルアーはすぐに消える
例えば、私が通う静岡のサーフでは以前「細長い鉄板系のバイブレーション」がめっちゃ流行った。
サーフに行けば非常に多くの方がこれらのルアーをキャストしていたし、実際に私は店でルアーを売っていたが飛ぶように売れた。
その当時すでに私はメタルジグの釣りを確立しており、鉄板系のバイブレーションは正直言って「私には要らない」と答えは出ていたが。
それから時間が経ち、今の静岡のサーフでこの手のバイブレーションをメインに使っている方が果たしてどれくらいいるのかな?
私が現場で見る限りはほとんどいないし、その理由は分かっている。
最大の理由は明らかで、「少し向かい風が吹くと全然飛ばない」ということ。手裏剣みたいにグルグル回ってしまうと、かわいそうなくらい飛ばないんだよね。
引き抵抗も強いので、少し払い出す潮に乗せて使うとブルブル強く動きすぎて疲れる。
結局のところ「ある程度の悪条件であっても安定して使える能力」がないと、状況を選ぶルアーになってしまうってことね。
ヒラメはルアーの種類や波動うんぬんよりも
- 信頼して使えること(どんな状況でも安定して使いやすい)
- 今回紹介してきた「必要な要素」を備えていること
のほうがはるかに重要なのは間違いない。
だからこれからヒラメ釣りの相棒として使うルアーは「安定して使えるか?」という点もしっかり考慮して選んだ方が良いね!
別の機会で紹介するが、「釣れる潮の流れ」を知るときにも、同じルアーを使い続けてきた経験値というのが非常に重要になる。
いつでも安定して使いやすいルアーと仲良くなっておくと、ヒラメ釣りでは様々なメリットがあるのは間違いない(他の釣りでも当てはまる)。
今回はヒラメが釣れるルアーに必要な要素を紹介してきたが、ルアーを選ぶときはこれらを考慮してみると良い。
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▼ヒラメが釣れない・初心者のための基礎講座【月間100枚以上の実績あり】
具体的、論理的で非常にわかりやすかったです。引き続き関連記事を楽しみにしております。いつもありがとうございます。
こんにちは、まるなかです。
私はどちらかというと理論に基づいて釣りをするタイプなので、そう言っていただけるととてもうれしいですね★
今後もマイペースでぼちぼちやっていきますので、よろしくお願いします。