こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回は恒例となったショアジギング講座をやっていきましょう。
今日のテーマはショアジギングにおける「風」について。
ショアジギングは外洋に面したポイントに釣行する機会も多く、厄介なのが強風。
私自身、時間の都合上釣行できるのは風が吹きやすいデイゲームがメイン。
そうなると、朝夕と比較すると風が強いコンディション下が多いわけで・・・。
今回は普段風が強い状況下での釣りが多い私が強風対策として意識していることや、風と魚の活性について解説していく。
ちょっとした狙い方で風を味方につけたり風の影響を減らすことができるので、参考になるものがあったらうれしい。
前置きはこれくらいに、さっそく本題へと話を進めていこう。
ショアジギングが可能な風速
主に横風・追い風の話になるが、どれくらいの風速だったらショアジギングが可能なのか?
当然個人の力量などによって変わってくるが、私の目安について紹介しておこう。
スーパーライトショアジギングの場合
主に20g前後までの軽量なジグを使う、スーパーライトショアジギングの場合。
当然使用するジグの重さが軽くなるので、強風時は釣り自体が困難になりやすい。
私の場合、スーパーライトショアジギングはだいたい風速5mくらいまでならゲームが成立するかな。
これより風が強くなり、7mや8mとなってしまうと追い風以外では風にジグが流されすぎて何をやっているのか分からなくなる。
ライトショアジギング・ショアジギングの場合
使用するジグが重たくなる、ライトショアジギングやショアジギングはどうか?
この場合はスーパーライトショアジギングよりも風に対する対応力は増し、私の場合はだいたい6~7mくらいまでなら許容範囲といったところ。
風向きによってはもう少し行けるが、8mだとかなり微妙、9mくらいの風が吹いたら釣行はしないようにしている。
安全確保は最優先で!
風が強い状況下のショアジギングは当然のことながら危険が伴う。
足場が悪い場所だったり、波気立つと足元まで波が上がってくる釣り場は特に危険なので安全確保を最優先にしてほしい。
なお、風波とウネリは別物になる。
風が弱くてもウネリが入っている状況下は非常に危険なので、低気圧や台風接近時の釣行は特に慎重に。
風が吹いている時のショアジギングは釣れるのか・釣れないのか
「風が吹いていると魚が釣れないのか?」ということは、ショアジギング初心者の方は気になるかもしれない。
私なりの考え方について、少し掘り下げて紹介していこう。
魚の活性自体に悪影響は小さい
風が吹いている状況というのは、どちらかというと魚に対して良い影響を与えることが多いと感じている。
悪影響なのは人間側の「釣りにくさ」であり、たとえ風速10mであってもショアジギングで釣果を上げること自体は可能。
なので「風が吹いていることが直接魚の活性を下げる」と考える必要はないというのが私の考えだね!
風が吹くと時合いが長くなる
天候というのは時合い(魚が釣れやすいタイミング)に影響を与えるが、風もその1つだと考えている。
私が今まで色んな釣りをやってきた印象としては、特に風が良い方向に影響を与えるのは朝・夕ではなく「日中のデイゲーム」だ。
本来日中の時間帯というのは魚の活性が落ちやすい傾向があるが、風が吹いているとある程度活性が高い状態が一日中続くイメージ。
逆に晴天・無風の状況下では朝夕マズメなどの魚の活性が上がりやすい時間帯に釣果が集中しやすく、タイミングを外すとかなり難しい釣りになることが多いと感じる。
風が吹くと魚が釣れやすくなる理由
最終的なところは魚に聞いてみないと分からないというのが本音だが、風が吹くと魚の活性に好影響を与える理由について、私なりの考えを紹介しておこう。
水(潮)が動く
潮の流れというものは魚の活性に非常に大きな影響を与える。
魚が釣れやすいのは程よく潮が動いている状態なのは間違いないことで、潮が完全に止まってしまうと魚がそこに居ても餌を全く食わなくなることはよくある。
ここで風が吹くと表層を中心に水が動くことになり、たとえ潮があまり動いていなくても風の力で多少なりともいい方向に影響を与えるってわけだ。
ベイトフィッシュが岸際に集まる
遊泳力が弱い小型のイワシなどは、強い風が吹きつけると風によって岸近くに群れが押し付けられることがある。
だから向かい風というのは魚が岸近くに寄りやすいタイミングの1つになり、釣りにくいだけで実際は結構大きなチャンスだったりする。
向かい風の時のショアジギングでは岸近くの駆け上がりなど、ショアライン付近に集まるベイトフィッシュを効率よく捕食できるスポットを丁寧に狙うのが重要だね。
魚を騙しやすくなる
風によって水面がザブザブと波気立つと、魚を楽に騙しやすくなるのは間違いない。
特に表層付近で餌を捕食する魚の場合は、風波やサラシなどによって釣果が大きく左右されやすい。
ブラックバスやヒラスズキゲームはその代表格で、晴天無風の状況下で浮いている魚をルアーで食わせるのはかなり難易度が上がる。
同じ個体を狙う場合であっても、風が吹いた瞬間にだけルアーにバイトするようなことは珍しくない。
ショアジギングの場合はこれらの釣りほど大きく影響が出る印象はないが、ある程度当てはまる。
ショアジギングと風向き
風向きに対する狙い方というのはかなり重要になり、釣りの快適性や釣果に影響を及ぼす。
私なりの考え方・狙い方の基本を紹介していこう。
基本は追い風・または向かい風
ショアジギングに限ったことではないが、釣りやすさを優先するなら追い風を第一に優先しよう。
- 真後ろからの風の時:正面
- 左後方からの追い風の時:右前方
- 右後方からの追い風の時:左前方
追い風の場合はシンプルに、風に乗せてルアーをキャストできる角度を見つけてメインに探るのがベースになる。
一方で厄介なのは横風や向かい風になる。
何となく向かい風の方が飛距離が出にくくて釣りにくいように感じるかもしれないが、実際には向かい風の方がジグのコントロールを失いにくくて釣りやすかったり。
若干向かい方向の横風、または向かい風の釣り場でショアジギングをするのであれば、基本としてはできるだけ正面から風を受ける角度で釣りをすると良い。
この場合は、
- 正面からの向かい風の時:正面
- 左斜め前方からの横風:左前方
- 右斜め前方からの横風:右前方
こんな感じで、横風を受けるくらいな風に向かってルアーをキャストするようにしている。
メタルジグがラインに引っ張られないように意識する
向かい風気味の時はどうして風に向かってキャストするのか?
これには理由があり、「放出されたラインの横方向から風を受けてしまうと、ジグが風に引っ張られたラインに引かれてコントロールを失う」からだ。
ショアジギング初心者の方にはイメージが難しいかもしれないけど、横から風を受けてしまうとジグを狙い通りに巻いたり・ジャークしたり・フォールさせるのが非常に困難になる。
これと比較して向かい風に向かってジグを投げた場合、ラインが手前に入り込もうとするだけでジグのコントロールは失いにくい。
なので私の場合は追い風に乗せることが困難な場合は、正面から風を受けるように意識して釣りを行っている。
最優先事項:ジグの着底や操作感が分かりやすい角度を見つけよう
基本的には風向きに対して追い風・向かい風になるよう、立ち位置や投げる角度を調整することになる。
しかし、実際には潮の流れが絡んでくるので少し複雑になることも多い。
とりあえず実際の釣り場でジグをキャストする時は、
- ジグ~穂先までのラインが一直線状態になりやすい
- ジグの着底が手元にハッキリ伝わりやすい
- ジグにアクションを与えたり、フォールさせたときの感触が伝わりやすい
これらの条件を満たす角度を探しつつ、ショアジギングゲームを組み立てれば問題ない。
まず優先すべきはキャストしたメタルジグを自分のコントロール下にしっかり置き、狙ったように動かせる状況を作り出すこと。
そうしなければルアーの動きが自分で把握できなくなり、当然魚のバイトチャンスも減ることになる。
ショアジギングにおける強風対策・コツ
実際に風が強い状況下でショアジギング釣行する際、私が実践している強風対策について紹介しておこう。
ジグのウェイトは5gでもかなり変わる
当然使用するメタルジグの重さによって風の受け方は変わってくる。
重たいジグの方が風の影響を受けにくくなるが、たとえ5gであってもウェイトが変われば使用感は変わる。
特にスーパーライト~ライトショアジギングの場合は、微妙な重さの変化で使用感が大きく変わりやすい。
なので手持ちのジグは5g~10g単位で変化を出し、最小限で良いので重ためのものもBOXに忍ばせておこう。
タングステン素材のジグを使おう
メタルジグは鉛素材が一般的だが、一部には高比重なタングステン素材が使われている。
タングステン素材のジグは
- コンパクトな形状で風の影響を受けにくくて飛距離が落ちにくい
- 沈むのが速く、ラインが張った状態を作りやすい
このような特性を持ち、強風時における使用感も優秀だ。
私の場合はマイクロベイト対策や強風対策として、ショアジギング釣行する時は必ずタングステン素材のジグを持っていくようにしている。
メインラインの号数
ショアジギングではメインラインにPEラインを使用する。
PEラインは浮力が高い特性があり、例えば1号と1.2号のPEラインであっても風への影響はかなり違いが出る。
強風時のダイレクトな操作感を求めるなら、0.1号でもラインは細い方が良い。
普段無駄に強いラインを使用している方は、ラインの号数が少しでも落とせないか検討してみよう。
一方でリーダーは水中に沈んでしまうので、多少太くてもPEラインほどの影響は出ない。
ロッドの使い方
ショアジギングでメタルジグを操作する時は、基本的にはロッドを斜め上に向けて上方向にロッドを操作する。
しかし、強風時は穂先から出たラインをできるだけ海面付近に下げたいもの。
なのでロッドの角度は横方向(風上側に倒す)、または下方向に向けて操作するようにする。
私の場合は風が吹いている時は穂先を下に向け、
- ワンピッチジャーク
- ロングジャーク
- 巻き
この3つの誘いをメインに、ゲームを組み立てるようにしている。
ロッドを下向きにすると1/2ピッチジャークなどはやりにくくなるが、少し練習すればワンピッチジャークなどは問題なくできるようになる。
リーリング主体でアクションを付ける
ショアジギングでは、ロッドアクションとリールの巻きの緩急でジグを操作する。
風が弱い時はロッドを大きく動かしたり、ラインスラッグを使ってジグを柔らかく操作するのも1つのテクニック。
しかし、強風時は大きめのロッド操作やラインスラッグを使った誘いは余分な糸ふけの原因になる。
なので悪条件時の釣行では、ロッド操作は最小限に抑えて「リールの巻きでジグを操作する」ことを意識する。
リールのハンドルを緩急をつけて巻けば、ある程度のジャークアクションを与えることは十分可能だ。
かなり風が強い時はロッドは殆ど固定した状態でキープし、ほぼリーリングのみでアクションを与えることも良くあるぞ。
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