こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回はジャクソンから発売されている渓流用ミノー、メテオーラの特徴や使用感・使い方のコツなどを詳しくインプレしていきます。
メテオーラは、渓流用ミノーとしてはベーシックなヘビーシンキング仕様で、非常に人気で入手困難だったというのを聞いたことがあります。
釣具店へ行ったらちょうどタイミングが良かったのか、沢山店頭に並んでいたので、どんなもんかと思い試しに購入。
渓流トラウト・海のライトゲーム五目釣りに投入し、メテオーラ45・52の使用感をジックリとチェックしてきました。
忖度なしにインプレしていくので、ミノー選びの参考にしてもらえたら嬉しく思います。
✔管理人の経験・実績
私の経験・実績としては
- 釣りのために仕事を辞めて移住、現在は魚釣りで生計を立てています
- 年間釣行数300以上(現在はほぼ365日釣行)
- 渓流釣りやタナゴ釣り~ヒラマサ釣りまで、ジャンル問わず様々な釣りができます
- メーカーからプロスタッフとしての勧誘あり
- メーカーの商品開発時に私のタックルインプレッションを活用
こんな感じでほぼ毎日釣行を重ねて釣りを中心に生活していて、実釣実績も残しています。
釣果実績については釣行記やTwitterを見てもらえれば、ほぼ毎日様々な魚を釣っていることが分かると思います(一番更新頻度が高いのはTwitter)。
メテオーラのスペック・ラインナップ
メテオーラには、2023年時点で5種類のラインナップがあります。
メテオーラ45
- 全長:45mm
- 重量:3.5g
- フック:#14×2
メテオーラ45は、45mmの最小サイズ。
水量があまり多くない支流や、スポットを狙い打つ時に使いやすいですね。
10cm台などの小型魚がアベレージになったり、食い渋りで中々食わせきれない場面におすすめ。
メテオーラ52
- 全長:52mm
- 重量:5g
- フック:#12×2
メテオーラ52は、渓流域のスタンダードですね。
5gの重量があるので、キャスタビリティも十分。
源流~里川・中規模までの本流域まで使えます。
メテオーラ63
- 全長:63mm
- 重量:7.5g
- フック:#10×2
メテオーラ63は、良型魚が混じる里川~本流域におすすめなサイズ感。
7.5gのウェイトがあり、ある程度強い流れにも対応できます。
メテオーラ70
- 全長:70mm
- 重量:10g
- フック:#8×2
メテオーラ70になると、中・本流域や湖のトラウトゲームに使いやすいサイズ感ですね。
大場所で使うには少し小さめですが、小型のワカサギなどを偏食するパターンにもちょうど良いボリューム感。
メテオーラ80
- 全長:80mm
- 重量:15.5g
- フック:#6×2
一番大きい80mmのモデルは、本流・湖におすすめですね。
15g超のウェイトがあるので、遠投が必要な場面にも最適。
メテオーラは釣れるのか?
私はこれまで様々な釣りをやってきて、ジャンル問わずに各社のルアーを使い比べてきています。
公平な視点でハッキリと言わせてもらうと、メテオーラを使ったからといって、釣れる魚の数が増えるという印象は全くありません。
メテオーラはSNSか何かで流行して高額で転売されたりしていたようですが、正直言って私なら定価以上で買うことは無いですね。
特に渓流魚、とりわけ源流や上流域の釣りはリアクションバイトの要素が非常に大きいので、メテオーラを投げたから急に魚が釣れるというとは無く、「レンジやアクションの質がその時の状況に合っていた」から釣れたというのが大きいです。
また、ユーチューブなどで「○○のルアーで大物が入れ食い」というようなタイトルの動画などもあるようですが、正直って釣れる魚のサイズや数はその釣り場のポテンシャルによるものが大きいですから、それを鵜呑みにして購入しても同じように釣れることはほぼないでしょう。
「メテオーラを使えば、これまで釣れなかった魚が釣れるようになる」と考えてしまうと、お金を無駄にすると思います。
ルアーは、それぞれが持つ特性などを考慮し、適した状況で使うからこそ効果を発揮するものですからね。
自分が通う釣り場の状況や好みの使い方をイメージし、必要だと感じるなら購入すればいいと思います。
メテオーラを「サクッと」インプレ!
メテオーラの使用感を詳しく解説する前に、私なりのインプレッションを簡単にまとめておきます。
- 飛距離:高比重で投げやすいが、姿勢の安定性はあまり高くない
- フォール:水平→尻下がりに移行する
- レンジ:水面下20cm前後~1m+α前後までが探りやすい
- アクション:非常にハイレスポンスに動く。キレのある小刻みなウォブンロールで明滅感が強い
- 使い方:トゥイッチ・ドリフト・ただ巻き(ストップアンドゴー)など
- 適したシチュエーションなど:複雑な流れや悪条件下でも確実に動かしやすく、初心者の方にも使いやすい。あまり強い流れは得意ではない
ざっくりまとめるとこんな感じ。
ルアー釣り初心者の方でも比較的簡単に操作することができ、キレのある誘いが演出できます。
一方、ヘビーシンキングミノーとして粘りはそこまで強くないので、状況によってはもう少し踏ん張りが強いミノーとローテーションした方がいいですね。
飛距離
高比重ボディによる投げやすさ
メテオーラは、いわゆるヘビーシンキングミノーになります。
私が使用しているのは、45mmと52mmですが、しっかりとした重量があるので、キャストスペースが確保できない源流域やボサ川などでも比較的ストレスフリーで使いやすいですね。
また、ベイトタックルでも十分扱えると思います。
低弾道キャストがやりやすく、テンポよくポイントを打っていくスタイルにも最適。
飛行姿勢はやや不安定
高比重で投げやすさは比較的優秀なメテオーラなんですが、大場所狙いや離れたスポットにルアーを入れたい場面になると、少し話が変わってきます。
確かに比重が大きくて扱いやすいんですが、飛行姿勢がやや不安定になりやすく、グルグルと回転して少し失速するんですね。
私の場合は海のライトゲームでメテオーラを使っていますが、特に横・向かい風が吹くと遠投性能の低下が目立ちやすいかな。
渓流域など、小場所ではそれほど気にならないレベルですが。
実際の飛距離
実際に私がメテオーラをPE0.3号+6フィート後半の海のライトゲーム五目用ロッドでキャストすると、
- メテオーラ45:25m~30m弱
- メテオーラ52:30m前後
無風時の飛距離はだいたいこんな感じで、軽く回転しながら飛んでいきます。
重心移動システム搭載のものなど、よく飛ぶミノーと比較すると、姿勢の安定性・飛距離はやや劣りますね。
ヘビーシンキングミノー全体としては平均くらいかな。
フォール
メテオーラは後方寄りの重心設定になっていますが、アクションを与えた後に食わせの「間」をしっかりと確保できるのが良さの1つ。
水平姿勢の食わせの姿勢をキープしつつ、ヒラヒラとローリングしながらフォールしていきます。
その後、徐々に尻下がりのスピード感のあるフォールへと移行するように設計されていますね。
なお、ラインテンションを少し掛けてフォールさせることで、やや尻下がりの姿勢でローリングアクションをしながら落とし込むことも可能。
一般的な後方重心のヘビーシンキングミノーと比較すると、水平姿勢をキープできる時間が少し長い印象です。
メテオーラのレンジ
メテオーラのレンジですが、45・52を使った印象としては、水面下20cm前後~1m+αくらいまでが探りやすい印象です。
ヘビーシンキングミノーなので、ある程度足場が高い場所や流れのある場所にも対応できますが、アクションを与えた時に案が浮き上がりやすいですね。
ですので、レンジキープ能力としてはそこまで高くは無く、強い流れに当てたり、高速トゥイッチなどで誘いを掛けると、状況によっては浮き上がりが気になるかな。
増水時や流れがガンガン当たる瀬を狙うとなると、もう少し浮き上がりにくいタイプのミノーにローテーションしたくなります。
ヘビーシンキングミノーとしては、やや浅い場所を狙うのが得意という印象ですな。
メテオーラのアクション・使い方
トゥイッチング
メテオーラの使い方ですが、最もベースとして使っているのがトゥイッチングですね。
狙う魚種にもよりますが、だいたい2~5回ほど連続でアクションを与え、その後ポーズを入れて少し食わせの間を与えます。
メテオーラの良いところは、フラットサイドボディによる明滅を伴うヒラ打ちアクション・動き出しの良さにあります。
ヘビーシンキングミノーですが、それほど操作感は重たくなく、軽いロッド操作でも「ヒラッ」「ヒラッ」とミノーが軽快に踊り、楽に操作できます。
軽い入力でもキッチリアクションするので、多少ラインスラッグが出ていたり、少し柔らかめのロッドでも動かしやすいんですね。
それほどシビアに操作しなくてもしっかり誘えるミノーなので、ラインコントロールなどに慣れていない初心者の方にも割と使いやすいと思います。
なお、ヒラ打ち時のダート幅はそれほど広くはなく、狭いスポットでミノーをピラピラさせるような使い方も得意です。
ドリフト
メテオーラの使い方ですが、2つめはドリフト。
主にトラウト狙いや、放水口などを狙う海のライトゲームで使用します。
シンプルなトゥイッチングでは魚が食いきらない時におすすめですね。
やり方としては、
- クロスまたはダウンクロス気味にキャスト
- 軽くラインテンションが掛かるか掛からないかの状態をキープして流し込み
- 時々軽めのロッド操作を1~3回ほど与える
- 再び流し込み
こんな感じで、ラインを張らず・緩めずの状態でメテオーラを流し込むことで、やや尻下がりの状態でロールさせながら魚の前にミノーを入れ、食わない魚に対して最小限のロッドアクションで食わせるイメージですね。
テンションをユルユルにしてしまうと、尻下がりになってスパイラルしながら沈下するので、軽くテンションを掛けた方が挙動が安定します。
流れが利くポイントをドリフト気味に誘ってメッキをキャッチ。
トラウトだけでなく、ソルトルアーゲームにも活躍するミノーですね!
ただ巻き・ストップアンドゴー
3つめは、ロッドアクションを入れない使い方ですね。
使用頻度としては高くありません。
メテオーラはヘビーシンキングミノーですが、レスポンスは良いので案外スローなリトリーブでアクションが立ちあがります。
特徴としては、ブリブルとワイドなテールスイングでスイミングするのではなく、小刻みで明滅が強調されたウォブンロール。
フラットサイドボディなので、光の反射が結構強く出ますね。
なお、アクションには大雑把感はありません。
適したシチュエーションなど
メテオーラは、比重の割にはアクションを与えた時に浮き上がりやすいので、それほど水量が多くない・流れが強くない場所を狙う時に使いやすい印象です。
水量が少ないチャラ瀬狙いでは、スローシンキングミノーやフローティングミノーには使い勝手は劣りますが、極端な状況を除けば汎用性が高くて使いやすいと思います。
源流域~本流や湖・海のライトゲームまで、広く使えるハイレスポンスなミノーですよ!
メテオーラ52のトゥイッチ&フォールでカンパチをキャッチ。
ヘビーシンキングミノーは小型青物・回遊魚狙いにもおすすめです。
使い分け・ローテーション
メテオーラと使い分けがしやすいヘビーシンキングミノーの例を挙げると、
- ジャクソン 奏
- タックルハウス バフェットドラス
この2つも同じくヘビーシンキングミノーですが、メテオーラよりも流れに強くてアクションに違いがあり、好みや状況でローテーションができておすすめです。
ジャクソン 奏
同じくジャクソンから発売されている奏ですが、ややリップが大きめのヘビーシンキングミノーです。
操作感はそれほど大きくないので、ショートリップのミノーに近い感覚で使えます。
奏の方が、アクションがややワイドでピッチがスロー、ブリブリと強めの波動でスイムします。
また、ロッドアクションを与えた時のスライド幅が大きいですね。
メテオーラだと浮き上がりが目立つ時や、水深が深いポケットなどを打っていく時に奏は非常に使いやすくておすすめ。
▼詳しい使用感解説は【ジャクソン 奏徹底インプレッション】を参考にどうぞ
タックルハウス バフェットドラス
タックルハウスのバフェットドラスは、かなり高比重なヘビーシンキングミノー。
奏ほどワイドなアクションをせず、安定感のある小刻みでクイックに動きます。
フロント寄りの重心設計になっているので、流れを当てた時にヘッドアップしにくく、強い流れでも常に安定して・粘って泳ぎぎってくれますよ!
奏とは少し違った味付けの流れに強いヘビーシンキングミノーで、これまた良く釣れます。
▼詳しい使用感解説は【タックルハウス バフェットドラス徹底インプレッション】を参考にどうぞ
まとめ!
今回はジャクソンのメテオーラのインプレをしました。
- 以前は高額で転売されていたミノーだが、とりわけ釣れるルアーではない。あくまでも状況に合わせた使い方をするのが大事
- 重量はあるが、飛行姿勢は少し不安定になりやすい。風が吹くと回転して失速がやや目立つか
- アクションレスポンスは非常に良い。軽い操作でフラッシングを伴うヒラ打ちアクションが簡単に出せる
- ヘビーシンキングミノーとしてはやや浮き上がりやすいか
- 強い流れを狙うのであれば、よりレンジキープしやすいヘビーシンキングミノーと使い分けると良い
要点をまとめるとこんな感じで、ハイレスポンスで狭いスポットでもキッチリ操作しやすいミノーですね!
以前は高額で転売されていたルアーのようですが、私が使った限りでは、特別良く釣れるミノーという印象はありません。
どのルアーもそうですが、それぞれのルアーが持つ特性が発揮できる状況で適切に使うことで、効果を発揮するんですね。
あまり流行などに流されず、本質的な部分をしっかり見て道具を選んでいきましょう。
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