こんにちは、まるなかです。
さてさて、今回は恒例の「ヒラメが釣れない・初心者の基礎講座」を。
「ヒラメ用リールのギア比はハイギアとローギアのどちらを選んだらいいのか?」
ということについて。
リールのギア比は一見すると大した違いに感じないかもしれないが、実釣時に非常に大きな影響を与える。だから適当に選ぶのは得策ではない。
ヒラメ釣りの特性などに絡めつつ選び方のポイントを紹介していくので、参考になったらうれしく思う。
私のサーフのヒラメ・マゴチ釣りの実績については
- ホームの釣り場は静岡県のサーフ
- 釣果率:オフシーズンでだいたい7~8割ほど、ハイシーズンは8割~9割以上。1か月間ボウズなし達成済(月間22~23釣行ほど)
- 主な釣果実績:ハイシーズンは1か月間でヒラメ・マゴチ100枚以上。単日最高15枚(半日の釣行)。10か月で300枚以上(すべて静岡サーフ)
このような感じで、内容に関してはすべて私の実釣経験に基づいて解説していきます。
それじゃあ早速、本題へと話を進めていこう!
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ヒラメ釣のギア比は「ハイギア」を選ぶのが無難
最初に結論を言ってしまうと、ヒラメ・マゴチ釣りに適したリールのギア比は「ハイギア(エクストラハイギア含む)」というのが私の答え。
ちなみに、リールのギア比の見方はリールの番手表示を見ることになる。
例えば、「〇○〇4000XG」というリールがあった場合は「XG→エクストラハイギア」というギア比が高いリールになる。
メーカーによって多少表記が違うが、
- 番手表記の中にギア比の記載なし:ノーマルギア
- PGやPの記載あり:パワーギア・ローギア
- H・HGなどの記載:ハイギア
- XH・XGなどの記載:エクストラハイギア
細かく分類すると、このようになる。
基本的にヒラメ釣りでは、ノーマルギア・ハイギア・エクストラハイギアの中からリールのギア比を選ぶことになる。
巻取りの速さ順に並べると
- エクストラハイギア
- ハイギア
- ノーマルギア(ローギアに分類されることもある)
こんな感じで、エクストラハイギアはギア比が1番高く、リールのハンドルを回した時の「巻取りの長さ」が一番長くなる。
ハイギアリールを使うメリット
私がヒラメ釣りに使うリールはハイギアをおすすめするが、それはどうしてなのか?
代表的な理由を紹介すると、
- 余分な糸ふけの回収が素早くできる
- ルアーのコントロールを細かく・バイトチャンスを確実に作りやすい
- フッキング後の魚のコントロール
この3つかなと。
1の糸ふけの回収速度についてはよく言われることなので今回は省略し、2と3について少し詳しく紹介しておこう。
ルアーのコントロールがしやすい
実際にヒラメ釣りの経験を重ねていくとわかってくるんだけど、ヒラメはただ単にルアーを引き続けてもたくさん釣ることはできない。
水深が非常に浅い場所では誘いが単調ぎみになるのはある程度仕方ないが、可能ならば動きに変化を与えたり・縦方向の誘いを入れた方がヒラメは明らかに釣れる。
例えば、ヒラメを釣る時によく使われるアクションが「リフトフォール」や「ストップアンドゴー」というもの。
これらは超単純に言うと、
- ルアーを泳がせる
- ルアーをフォールさせ、着底させる
- 着底させたルアーを再び泳がせる
この繰り返しになる。
この中でヒラメが最もバイトしやすいのは、着底寸前と着底後の巻き上げになる(私の感覚的には全バイトの7~8割くらい)。
とりわけヒラメの活性が低い時は、ボトム(海底)に絡んだ時にバイトが集中しやすい傾向があるね。
ここでハイギアリールは非常に効果を発揮し、着底後の巻き上げ開始とともにルアーを確実に泳がせ、ヒラメに対してバイトを誘える状態を作りやすい。
巻取りが遅いノーマルギア(ローギア)のリールを使ってしまうと、短い距離でのクイックな誘いが少しやりにくくなる。
ヒラメ釣りはリールの巻きでルアーにアクションの変化を与えることも多く、ハイギアリールのほうが余計な動作を無くして「ルアーを思い通りにコントロールしやすい」と感じている。
ヒットしたヒラメのコントロール性など
ハイギアリールを使う理由としては、ルアーの自在なアクションを容易にするだけでなく、アタリが出てからのやり取りにも理由がある。
ヒラメ釣りは状況によっては至近距離で釣れることももちろんあるが、場合によっては数十メートル~100メートル以上離れた場所でバイトが出ることもある。
ルアーを遠投した状態で確実にヒラメの口にフックを貫通させるのは、人間が思っている以上に難しい。
これは80cmほどのヒラメの口だが、ヒラメ・マゴチの口は非常に硬くて骨っぽいのが特徴的。
なのでフックをしっかり貫通させるには余計な糸フケは敵になるし、ロッドをあおっただけで確実にフックアップするのは不可能なことも多い。
沖でヒラメのアタリがあったときは1度ロッドをあおってフッキングし、その後すかさずリールをグリグリ巻いて距離を詰めていくのがベスト。
ここでハイギアリールが効果を発揮し、テンションをしっかり掛けるのが楽にでき、素早く魚を寄せる中でフックを貫通させるのが容易になると考えている。
また、ヒラメ釣りで使用されるPEラインは確かに伸びが少ないラインだが、それでも距離が離れればやはり伸びはある。
なのでロッドをあおっただけの一撃で、ヒラメの硬い口にフックを貫通させるのは非常に難しいだろう。
そしてフックを貫通させた後のやり取りでもハイギアリールがデメリットになることは少なく、波を利用したランディングにおける「タイミングを計ってのズリ上げ」なども楽にできる。
ハイギアリールをヒラメ釣りで使うデメリット
ヒラメ釣りでハイギアリールを使うのはメリットがあるが、一方でデメリットはあるのか?
巻き取りの重さ
リールはギア比が高くなればなるほど、リールの巻取りが重たくなりやすい。
特にグレードが低いリールはその差が顕著で、ハイギアリールを使うとモッサリした巻き心地になりやすい。
グレードが高いリールになると、リールのパワーが非常に大きくなるので巻き重り感は目立ちにくくなってきているが。
ある程度釣りをしていく中で慣れてくるものなので、個人的には既に気にならなくなっている。
しかし、今までギア比が低いリールを使い続けていた方には違和感があるのは間違いない。
丁寧な釣りがやりにくい
特にシンキングペンシルや軽量ジグヘッド+ワームなどを使い、スローな誘いで釣りたい場面。
リールをゆっくり巻くのに慣れている方なら全く問題ないが、ついついリールを早く巻く癖がある方はスローな展開の釣りがやりにくいことがある。
ヒラメ釣りではルアーのレンジ(泳層)が非常に重要なので、必要以上にルアーが浮き上がってしまうのは望ましくない。
ヒラメ釣りにおけるハイギアリールのデメリットはこんな感じだが、正直言って慣れでカバーできるものが多い。
だから私の場合は「ハイギアリールしか使っていない」というのが現状である。
ギア比選びなどに関するよくある質問
最後に、私がこれまで受けてきたヒラメ釣りに使うリールのギア比選びに関する質問について、紹介しておこう。
エクストラハイギアと普通のハイギア
ハイギアリールといってもリールによっては巻取りがより速い「エクストラハイギア」と「普通のハイギア」がある。
このどちらを選べば良いかは、これまで何度も聞かれた質問だ。
正直言って最終的には好みになるが、私の場合は「エクストラハイギア」を好んで使用している。
エクストラハイギアのリールのほうがハイギアの特性が顕著になり、私としては使い勝手が良いからだ。
普通のハイギアの方が巻きが軽くて高いギア比のリールに慣れていない方には違和感が少ないが、逆に言うと「中途半端感」があるので。
さっき紹介したような、シンペンや軽量ジグヘッドを使ったスローな釣りがメインなのであれば、あえてギア比が少し低い「普通のハイギア」を選ぶという考え方も良いね。
一方でメタルジグの使用や遠投メインで考えるのであれば、断然おすすめはエクストラハイギアのリールになる。
ハンドル形状と巻き重り
これもよく聞かれる質問なんだけど、「パワーハンドルを使う効果はあるのか?」ということについて。
私がヒラメ釣りに使うリールはすべて丸形のパワーハンドルに交換しているが、ハンドルノブの形状よってリールの巻き上げ力が変わる。
ヒラメ釣りに使用されることが多い4000番クラスのリールだが、アイテムによってはT字型のハンドルノブが装着されているものも多い。
使用感については当然個人の好みや感覚の差があるが、私としてはしっかり握りこめる丸形のパワーハンドルのほうが圧倒的に使いやすい。
パワーハンドルを使用することによって巻き上げ力が増し、ハイギア特有の巻きの重さも緩和することができるし、リーリングを続けても疲れにくいと感じている。
逆に言うと微妙なルアーの挙動や流れの変化を察知するのが得意でなくなるので、この辺りは使用するリールのギア比やメインで使うルアーの種類などによってもベストなものは変わってくるが。
私のおすすめはゴメクサスのパワーハンドル。メーカー品よりも非常に安く、それでいて全く問題なく普通に使える。
ヒラメ釣りやライトショアジギングでは38mmの大きさを使用しているぞ。
※適合機種によってアイテムが若干違うので、購入するときはご注意を(わからなければ聞いてください)。
ヒラメ釣りに使うリールのギア比選びについてはこんな感じで、よほどこだわりがなければハイギアリールを選ぶのが圧倒的におすすめ。
ルアーを小刻みに、自在に操作するためにも、巻き取りが速いリールを使って「ルアーの立ち上がり」を意識するといい。
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