こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回もショアジギング基礎講座をやっていきましょう。
今回のテーマは春のショアジギングで釣れる魚や、攻略に役立つ基礎知識を紹介。
ショアジギングにおいて「春」というシーズンは良型が狙えるタイミングであるとともに、爆発する時と沈黙する時の差が激しくて気難しさも合わせ持っていると感じる。
良いタイミングでフィールドに立てれば大型の魚をキャッチできる可能性が高い反面、外すとどうしようもなく釣れなかったり。
この辺りの時期ごとの特性だったり、釣行する時に意識しておくと役に立つ基本的な知識について実釣経験を基に解説していく。
実釣時の参考になる部分があったらうれしく思う。
※今回は「春」のショアジギングについて絞った解説をしていくので、1年の時期・シーズンの流れについては「ショアジギングの時期・シーズン解説」を参考にどうぞ。
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春のショアジギングで釣れる魚・ターゲット
まずは春のショアジギングで狙える魚について、代表的なものを紹介しておこう。
住んでいる地域によって差はあるが、
- ブリ
- ヒラマサ
- サワラ
- タチウオ
- マダイ
- ヒラメ
- マゴチ
- カサゴ・ソイ
- メバル
主なものとしては、このような魚種を春の釣りで狙うことができる。
ブリ・ヒラマサなどの大型青物
ブリやヒラマサ・サワラといった回遊魚だが、春シーズンは大型の釣果が期待できる。
ブリやサワラの方が低い海水温に対する適正は高い印象があり、冬でもベイトフィッシュが接岸したり、暖流の影響でわずかに水温が上がれば釣果を上げるチャンスがある。
ブリやサワラは早春を中心にショアジギングでは狙いやすく、海水温の上昇が本格化すると深場に落ちてしまう。
一方でヒラマサは春~初夏にかけて大型が狙いやすくなるが、私の住む静岡では狙って釣れるほど魚影が濃くないのが実態。
ヒラマサの場合は春~初夏にかけて狙える地域が多く、ブリやサワラよりもシーズン的には少し遅い印象。
その他回遊魚・底物系
青物以外のターゲットだが、底物を除けばタチウオやマダイが春のショアジギングでは良いターゲットになる。
タチウオの場合、春シーズンは脂の乗りが良い個体が釣れやすいが、ベイトフィッシュがかなり小型になったり・逆に大型になったりして気難しい傾向がみられる。
マダイは春~初夏にかけて産卵期を迎えるが、冬場の低い水温から海が暖かくなってくると産卵を意識して浅場に差してくる大型の「乗っ込みマダイ」が狙える。
乗っ込みマダイは普段なかなか岸からでは狙えない5kg以上の良型も釣れるチャンスがあり、潮通しが良い堤防やサーフ・磯などから狙うことができる。
底物系のターゲットでは厳寒期から水温が少し上がってくるとヒラメの活性が上がりやすく、春本番以降になるとそこのマゴチも入ってくる。
小型魚ではカサゴやソイ・メバルが小型のメタルジグで狙うことができ、10g程度までの軽量ジグを使ったライトゲームで狙うのもおすすめだね。
春のショアジギングと気難しい海
ショアジギングに限った話ではないが、春は海水温が安定しない為に釣果にもムラが出やすい。
海水温は上昇・低下を繰り返す
真冬~春にかけては海水温がゆっくりと上昇していく。
しかしこの上昇は一直線なものではなく、上がったり下がったりを繰り返して徐々に上昇していくもの。
これが春の釣りを難しくするんだけど、
- 海水温が上昇:ベイトフィッシュや捕食者が接岸・活性上昇
- 海水温が低下:冬に逆戻り
この繰り返しになることも多いので、海水温が程よく上昇したタイミングで釣行できればチャンスタイムの可能性も高くなる。
一方で海水温が下がってしまうと季節が春から冬に逆戻りしていしまうこともあり、ショアラインから生命感が消えることもある。
春特有の潮に要注意
特に春先~海水温上昇が徐々に本格化してくる3月~4月いっぱいくらいまでは、「春特有の潮」に気を付けたい。
例えば、
- 夜光虫・クラゲ大量発生
- 雨が降っていないのに潮色が悪い
- 海面の泡が消えない
- ラインに細かいカスのような「オリ」が付く
春の海で釣りをしていると、このような状況に遭遇することがある。
このような状態の海の時は魚の活性が著しく低下する傾向がある印象があり、ある意味一年で一番魚が釣れにくい時期だと感じている。
なのでこのような状況の時はあまり同じポイントで粘って釣りをせず、潮の状態が良い場所へと移動した方が良いことも多い。
このような春の釣れない潮は春本番以降の5月~6月位になると解消されることも多く、それまでは気難しい状態の海になることも良くある。
春の海中の季節の進み方
春といってもシーズン初期と後期では大きな差があり、釣れるターゲットにも差がある。
シーズン初期(3月~4月上旬くらい)
春先の3月~4月上旬だが、海中は冬と春の中間的な感じで安定感はない。
狙えるターゲットとしては冬から続くブリやサワラなどが青物ではメイン。
そこにヒラメやカサゴ・メバルなどの底物が入ってくる感じかな。
この3月~4月は春の中でも特に気難しく、難易度としては高めな印象がある。
春本番(4月中旬~下旬)
徐々に春の気配が濃くなってくるのが4月中旬~下旬位の海。
ちょうどこのタイミングになると、春ヒラメや春ヒラマサなどが活発になってくることが多い。
シーズン初期よりも水温上昇が本格化してくることが多いが、その反面先ほど紹介したような「春特有の悪い潮」が発生することもある。
潮の状態が良いポイントに入ることができれば、良い釣果を期待できる可能性も高くなってくる。
シーズン後期(5月以降)
5月以降になると水温も安定的に上昇していくことが多く、ショアジギング問わず春本番の釣りシーズンがやってくる。
ブリやサワラといったターゲットは沖合に落ちていくことも多く、シーズンとしては終盤。
一方でヒラマサや乗っ込みマダイ・春ヒラメは楽しい時期が続き、地域によってはマゴチの接岸も本格化してくる。
5月以降は冬を中心に釣れるターゲットはシーズンが終わり、春~初夏のターゲットが元気になってくるタイミングだ。
春のショアジギングとベイトフィッシュ
春のショアジギングで意識したいベイトフィッシュについて、いくつか代表的なものを紹介しておこう。
カタクチイワシ・キビナゴ
一年を通じて最もポピュラーなベイトフィッシュがカタクチイワシ。
地域によって接岸しやすいタイミングには多少ズレがあるが、私の地元静岡の場合は4月下旬~5月位の水温上昇が本格化したタイミングでまとまった接岸が見られやすい。
カタクチイワシについている青物は比較的釣りやすい印象があり、素直に釣れるパターンが多いかな。
一方、場所によってはカタクチイワシよりもキビナゴの回遊がメインになることもある。
基本的にはカタクチイワシと同様だが、若干サイズがサイズが小さめな傾向があるかな。
なのでジグのシルエットを少し小さくしたり、魚が浮いている時はトッププラグを使ったりして魚に見切られにくいように工夫すると良い。
コノシロ
秋~春にかけて接岸する大型のベイトフィッシュがコノシロ。
ボリューミーで体高があるのが特徴になり、主にブリやヒラマサ・サワラなどの大型回遊魚が偏食することがある。
コノシロについている魚はメタルジグだけでは攻略が難しいこともあり、大型のプラグ類をローテーションさせた方が釣りやすいこともかなり多い。
チアユ・ハクなどの小型ベイト
春は遡上を控えたチアユやボラの子供であるハクが接岸するタイミングでもある。
主に春シーズン初期~中期にかけて見られるベイトフィッシュで、コノシロの対極でマイクロベイトパターンになることがある。
このマイクロベイトパターンも非常に厄介で、激しくボイルを繰り返すのに全くルアーに見向きしないことも多い。
主に河川や排水溝が絡むポイントに集まりやすいが、遊泳力が低いので流れのヨレやワンド状のポイントに大集結しやすい。
特にマイクロベイトを意識した水面をピョンピョン跳ね回るサワラは、深追いしても釣れないことが多いから個人的には嫌いなパターンだね。
マイクロベイトパターンを攻略するのであれば、タングステン系のコンパクトシルエットのジグや、細身で潮抜けが良いジグをメインで使うことが多い。
また、シンキングペンシルやトップウォータープラグを使うのもおすすめで、パターンにハマると強い効果を発揮する。
ベイトが混在した時の偏食
これらのベイトフィッシュは状況によっては同じ場所でゴチャゴチャに混じったりすることもあるんだけど、捕食者は案外1つの種類のベイトのみを選んで偏食していることが多い。
これに気付かないと魚がいるのに全く釣れないパターンに陥ることも多いので、ベイトフィッシュの種類を柔軟に考えるのが大事。
例えば、私の住む静岡では春になると良型のタチウオが狙えることが良くある。
この時、同じタチウオであっても
- 特大サイズのタチウオ(指6本や7本、それ以上):コノシロや40cm級のカマス等を偏食
- 通常サイズ以下のタチウオ:日によってイワシ・チアユなどを偏食
このように個体のサイズだったり、その日によって特定のベイトフィッシュを偏食していることがある。
実際に特大サイズのタチウオを狙おうと思ったら、たとえ餌釣りの場合であってもサンマの切り身やキビナゴを使うとほとんど釣れなかったり。
こういう時は大きいカマスを1匹丸ごとテンヤに縛って投入すると、簡単に2kgや3kg級の大型のドラゴンサイズのタチウオが釣れる事は普通にある。
これはタチウオだけではなく青物などにも共通することなので、「捕食している可能性があるベイトフィッシュに対応した対策」を用意しておくと釣果UPにつなげることができる。
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