さてさて、今回はメバリングにおけるレンジ・棚についてのお話を。
レンジ・棚というのは、ルアーを引く水深や魚の潜む泳層を示すことが多い。
メバリングに限ったことではないが、魚を確実に釣っていくにはこのレンジというのが超重要になってくる。
私は普段ほぼ毎日色んな釣りをやっているが、釣り場で見ていると「レンジの刻み方が出来ておらず、魚を取りこぼしているな・・・」と感じる方も多い。
例え目の前に魚が居たとしても、レンジが有っていなければバイトを拾うことが出来る可能性も当然低下するわけで。
今回は、私が普段メバリングをする際に意識している事、徹底的な実釣経験から得たレンジの狙い分けのコツなどを解説。
初心者の方~レベルアップを目指す方の参考になったら嬉しく思う。
メバリングにおけるレンジ攻略・棚の探り方の基本
まずはメバリングにおけるレンジ・棚の探り方について最も基本となる部分を解説していこう。
カウントダウンでレンジを狙い分ける
メバリングにおいて最もベーシックなルアーは「ジグヘッド+ワーム」の組み合わせだろう。
レンジを探り分ける超基本は、ルアーが着水した後のカウントダウンで沈める秒数を変える事になる。
当然、表層を狙いたければカウントダウンの秒数は短め・逆に深い場所を探りたければ長めにカウントを取って釣りをする。
この時、カウントを細かく刻みすぎても効率が悪く、ポイント攻略に時間が掛かってしまう。
なので効率と取りこぼしの少なさのバランスを考え、私の場合は大体5カウント刻みくらいで探り分けることが多い。
例えば、
- 1投目:カウント10で探る
- 2投目:カウント15で探る
- 3投目:カウント20・・・・
こんな感じで、同じスポットを通す時は「5カウントくらいの差」を出してメバルの反応を見ていくことが多いかな。
※どうみてもメバルが釣れそうな場所や、既に実績がある場所を探る場合はもう少し細かく探り分ける事もある。
▼【関連記事】メバリングに使うジグヘッドの重さの選び方を解説
メバリング用ジグヘッドの重さの目安・釣果に繋げる考え方のコツを解説!
25カウント位までで対応する
カウントダウンの秒数でレンジコントロールするわけだが、「深い場所を探る時はどれくらいまでカウントするのか?」って話。
これは人によって考え方は違うと思うが、私の場合は大体長くてもカウント20~25位。
かなり深い場所を軽めのジグヘッドで丁寧に探りたい時はカウント30などまで沈める事もあるが、実際はかなりレアなケース。
基本的にはカウント10~15位を目安に、「カウント20以降は比較的深い場所を探っている」というイメージでメバリングをしている。
基本は表層からレンジを刻む
メバリングに限ったことではないが、まずは浅めのレンジ・棚から順番に探っていくようにすると良い。
浅い場所を探る方が釣りのテンポが良く、効率がいい釣りが出来るから。という理由もあるが、
- 上から順に探った方が不要にルアーを魚に見せない
という理由も存在する。
基本的にメバルは自分が潜むレンジ~上方向の餌に反応が良いが、魚は自分よりも浅い場所にいる餌は見切りにくい習性がある。
つまり、深い場所までいきなりルアーを沈めてしまうと、メバルがルアーをじっくりと見切ってくる可能性が高くなる。
そうなると、メバルが複数匹釣れる可能性があったスポットでメバリングをしたとしても、1匹釣れた所で他のメバルがスレてしまったり・・・。
こういうことを防ぐ為にも、浅いレンジから順にルアーを入れて行くことで効率よく・不用意にメバルをスレさせることなく釣りが出来るってわけ。
良く通う釣り場などで釣りをする場合など、最初から深いレンジでしかメバルが釣れないと分かっているなら良いが、基本的には浅いレンジから順に探っていくと良い。
基本はレンジキープ、一定層を引く
初心者の方がまず意識すべきなのはレンジキープ。
つまり、キャストしたルアーは一定層をキープする速度でしっかり巻き続けるということ。
場合によってはあえて一定層を引かない探り方もあるが、一番ダメなのはリールを巻く速度が速くてルアーが浮きあがるパターン。
こうなってしまうとメバルの取りこぼしが発生しやすくなるし、正確に棚を刻むことも不可能になるからね。
当然、使うジグヘッドの重さによってレンジキープできる巻き速度は変わるので、まずは見える範囲にルアーを投げてルアーの動きや沈み具合をチェックしておく。
レンジ攻略応用編
メバリングにおけるレンジの攻め方について、ここからは応用編。
より釣果を伸ばしたい方は少し参考にしてみて欲しい。
メバルは底・ボトムにもいる
メバリングの基本はナイトゲームの表層~中層の釣りという印象があるが、姿はそうでもない状況も結構ある。
例えば、
- 常夜灯が無い場所でのナイトゲーム
- 釣り人が多く、魚にプレッシャーが掛かっている状況
- テトラ際や沈み根狙い
このような時は、表層~中層を引いても全くメバルの反応が無い事もある。
こういう時は海底や沈んだ障害物のギリギリまでルアーを沈め、ひたすら丁寧に探る。
上手く当たるとメバルのアタリが一気に増えたり、良型がキャッチできる確率が上がる。
表層にベイトフィッシュの姿が無い時など、メバルが沈みやすい状況では海底ギリギリ~海底から50cm位までのレンジを探るイメージ。
感覚としては、「時々海底にルアーがヒットするかしないか」くらいのレンジをキープする感じかな。
私の場合は、常夜灯周りをあえて狙わないこの手の釣り方が好きだが、ボトムをズルズル引かなくてもカサゴやヒラメなどが釣れるようになれば、釣り方としては間違っていない。
釣り方を身につけることが出来れば、人が多い港の中でも25cm~尺クラスの良型メバルが狙えたりするので、ステップアップとしてやってみると良い。
水面付近のメバルはデリケート
港内の常夜灯周りに浮くメバルなど、肉眼でメバルの姿が確認出来たり、ライズしている姿を見る事もあるだろう。
こういうかなり浅いレンジに浮ているメバルほど、ルアーを引くレンジは繊細・微調整が必要になってくる。
もちろん人が少なくてスレていない個体なら楽に釣れるが、スレッからしの浮いたメバルは難易度が高い。
知っておくと役立つ知識としては、
- 水面に浮くものと水面直下では大きく違う→超重要
- 表層のレンジを探る時は、より丁寧なカウントダウンで探り分ける
ということ。
例えば、ライズしているメバルに対して
- 0.5gのジグヘッド+ワームで狙う
- トップウォータープラグを使って狙う
この2つを表層攻略に使った場合、メバルの反応が全く違うものになるパターンも良く有るって事。
メバルに限らず、魚は水面直下ギリギリと水面に浮くものは捉え方が違うためか、反応が変化しやすい。
水面直下5cmの場所をワームで引くのと、水面を浮くプラグで釣るのは別物なんだよね。
状況によってどちらの方が良く釣れるかは変わるが、飛沫を上げてライズしているなら「見切られにくいのは水面に浮くプラグ」という印象がある。
水面に浮くフローティングタイプのルアーは魚から非常に見切られにくく、型にハマると圧倒的な強さを見せる。
メバルの食いが渋い時ほどワームに頼りがちになる方もいると思うが、表層に浮いてて釣れない時はトッププラグなども試してみよう。
このパターンは、流下してくる虫を食うヤマメやイワナをフライで狙う時と共通する部分がある。
水面に高く浮くフライには反応するのに、少しでも水の中にフライが沈むと見切られて食わない・・・。
メバリングでも同じような状況があるので、覚えておくと役立つはずだ。
スレた沈んだメバルに食わせる巻き落とし
メバリングの基本は一定層をキープすることだと紹介した。
応用編として、スレて沈んだ個体を攻略する時に最適なのが巻き落としというテクニック。
巻き落としは一定層(メバルが潜む層より若干浅め位)までルアーを沈め、あえて一定層をキープせずに徐々にルアーが深いレンジに落ちていくよう、スローにリールを巻く釣り方。
活性が低い魚は「真横に泳ぐ餌は追わないが、自分の目の前に上方向から落ちてくるものには反応する」パターンが存在する。
このテクニックはメバル以外にもカマス等にも非常に有効で、私が良く使うテクニック。
イメージとしては、ルアーを遠くから引きつつ、メバルの前にゆっくり落とし込む感覚。
巻き落としで出るアタリは非常に小さく、穂先がちょっと入るだけの微妙な物が多いので見逃さないように注意したい。
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