さてさて、今回はエステルラインとリーダーの結び方について。
エステルラインをメインラインとして使用するアジングやエリアトラウトゲームにおいて、
リーダーを接続するのが基本スタイルになる。
使用する号数によっては直結でも使えないことは無いが、
エステル特有の感度に加え必要な強度や程よい伸びを得るため、リーダーを使用するのが望ましいだろう。
そこで、
エステルラインとリーダーを結束するノットは何を使えば良いのか?
この機会にノット毎の強度を実測してみることにした。
より快適に、ラインブレイクを防ぐ事が出来る信頼のおける強いノットはどれなのか?
エステルラインとリーダーを組む際の役に立ててもらえたら嬉しい。
今回検証するノットの種類と使用アイテム
今回はアジングなどに使用されるエステルラインと、フロロカーボン製のリーダーを接続して強度を測定した。
本来であれば0.3号などの細い号数でテストをするのが望ましいが、細いラインは正確な数値が測定しにくい。
なので、ここでは0.6号の若干太目のよつあみアンバーコードS-PETを使用した。
合わせるショックリーダーはメインラインが太めになることを考慮し、2号を使用。
この組み合わせでノット毎に3回連続で結束強度を測定してみることに。
なお、このエステルラインの直線強度は最大強度を使用。
なので平均強度よりも若干数値が高い事から、結束強度(%)は若干低くなることが予想されるがご了承願いたい。
そして今回検証を行ったノットは以下の通り。
- ブラッドノット
- 電車結び
- 8の字結び
- トリプルエイトノット
- トリプルサージェンスノット
- 3.5ノット
- 8の字結び(ループトゥループ)
- トリプルエイトノット(ループトゥループ)
エステルラインとリーダーを結束する際に使用する代表的なノットは大体この中に入っていると思われるけど、もし他に希望があるならお気軽に問合せくださいね。
早速結果を順に見ていくことにするが、
強度測定の結果数値が低かったものから順に並べておくので参考にどうぞ。
ブラッドノットでエステルラインを結束
まずはナイロンラインやフロロカーボンラインを結ぶ際に使用されるベーシックなノットの1つ、ブラッドノット。
- 平均結束強度:約79%
- 結びの難易度:並
- コブの大きさ:若干横に長くなるが、形が整っているのでそこまで気にならない
◎総評:今回テストしたノットの中では最弱の数値に。太さが違うラインを結束するには形を整え難く、強度も出しにくいか?
ブラッドノットは普段餌釣りをする時に使う事も多い結び方なんだけど、号数が大きく違うラインを結束するのはちょっと苦手のようだ。
ノットの形が綺麗に整うのがこの結びの特徴だけど、エステルラインとリーダーの結束にはあまり向かないように感じた。
トリプルサージェンスノットでエステルラインを結束
次はトリプルサージェンスノットだ。
エステルラインとリーダーのおすすめ結束方法として紹介されることもあるこのノット。
- 平均結束強度:約81%
- 結びの難易度:易しい
- コブの大きさ:並
◎総評:簡単に結べるノットの代表格、サージェンスノット。3回の巻き付けでは若干巻き付け回数不足か?
サージェンスノットの中でも強さと速さのバランスが良いとされる、トリプルサージェンスノット。
ナイロンやフロロカーボンライン同士の結束では、3回の巻き付けでは強度が出ないという結果になったがエステルラインの場合も同じかもしれない。
しかし結束強度に優れるエステルライン。80%以上の数値を計測することはできた。
思ったよりも強度が低かったので、サージェンス系のノットを使うなら後で紹介する3.5ノットを使用する方が得策かもしれない。
8の字結び(ループトゥループ)でエステルラインを結束
次に強度の数値が低かったのは8の字結びで輪を作って結束する方法。
いわゆるループトゥループと言われる結び方で、メインラインを切らなくてもリーダーの取り換えが出来る特徴がある。
また、ラインがダブルになるので強度が高まることも期待されたが・・・・。
- 平均結束強度:約82%
- 結びの難易度:易しい
- コブの大きさ:大き目
◎総評:ラインが2重になるが、通常時と強度は大きく変わらない(誤差の範囲?)という結果に。ノットが長くなるので、ガイド抜けは悪いか
ラインの先端を2つ折りにして8の字結びを行い、エステルラインとリーダーそれぞれに輪を作って結束する方法だ。
思ったよりも結束強度は伸びず、ダブルにしたからと言って強度が増すわけではないらしい。
電車結びでエステルラインを結束
超基本のノットとして有名な電車結び。
エステルラインの結束にも使えないことは無いが、強くも無いし弱くも無い無難な結果になった。
- 平均結束強度:83%
- 結びの難易度:並
- コブの大きさ:若干横に長くなる
◎総評:強くも無いし弱くも無い。あくまでエステルラインの結束には「使えないことは無い」というレベルか
ナイロンやフロロカーボンライン同士の結束の場合、大体60%台中盤~70%程の強度を測定した電車結び。
エステルラインは結束に強い特性があり、その時よりも強い80%以上の結束強度を計測。
簡単で流用の効くノットとしてはまずまずの強さだが、アジングなどの繊細な釣りに使う時はもうワンランク強いノットの方が安心かな?
そしてここから紹介するノットは、これまでの結びよりも強度の数値がワンランク高かったものになる。
個人的な意見としては、エステルラインを使うのであればこれらのノットを使って結束するのがおすすめかな!
3.5ノットでエステルラインを結束
トリプルサージェンスノットの変形バージョン。
メインライン(エステルライン)だけを1度多く巻きつけるノットが3.5ノット。その効果は確かにあり、高い結束強度を測定したぞ♪
- 平均結束強度:約89%
- 結びの難易度:易しい
- コブの大きさ:並
◎総評:トリプルサージェンスノットよりも若干締め込みに気を使うが、安定して高い強度を誇るおすすめノット!
私が普段エステルラインを使う際に使用しているノットが3.5ノット。
シンプルで結びも楽々、90%近い結束強度を測定したので強度の面でも良さげ!
トリプルエイトノットでエステルラインを結束
8の字結びの巻き付けを3回に増やしたバージョンがトリプルエイトノット。
このノットもエステルラインの結束方法として良く紹介されているが、確かに強度の面でも優れた数値を測定したぞ!
- 平均結束強度:約91%
- 結びの難易度:易しい
- コブの大きさ:若干大き目
◎総評:8の字結びよりも工程が増えるが、その分強度も上昇!結び自体はシンプルなので使い勝手も悪くない
トリプルエイトノットはエステルラインの結束に優れた強度を計測!
上が3.5ノット、下がトリプルエイトノットの結び目。
若干結びが大きくなりやすいが、細いエステル&ショックリーダーの結束ならばそこまで気にならないと思う。
個人的にはトリプルサージェンスノットや3.5ノットよりも結ぶのが面倒な気がするが、この辺りは個人差もあるかな。
トリプルエイトノット(ループトゥループ)でエステルラインを結束
今回の強度測定で最も優れた結果を記録したのが、トリプルエイトノットでループを作る方法。
手間もかかるしノットが大きくなるので、使い勝手としては微妙かな?
8の字結びの場合はループにした方が平均強度は低下しているので、ループの効果はあまりない気がする(誤差の範囲?)。
- 平均結束強度:約93%
- 結びの難易度:易しい
- コブの大きさ:大きい
◎総評:最も優れた強度を測定したが、コブの大きさ(長さ)が目立つ。使い勝手はあまり良くない
強度の面では僅差で1番優れた数値だったが、トリプルエイトノットが2つになるのでコブは若干目立つ。
ノットの全長も長くなるので、ノットをガイドに巻き込まなければ使えないことも無いが・・・・。
実釣での使いやすさはちょっと疑問が残る結び方かなぁ。
最低結束強度が意外な結果に&まとめ!
今回紹介してきたノットの中で、後半の3つのノットが特に高い数値を測定した。
3.5ノット、トリプルエイトノット、トリプルエイトノット(ループ)なんだけど
興味深い結果が・・・・。
3回結束強度を連続で測定したんだけど、最低値がどのノットも同じだったんだよね(結束強度83%)。
ラインは当然強い所と弱い所があり、測定に誤差はある程度生まれるもの。
そう考えると、この3つのノットは結束強度に大きな差は無いんじゃないかと思う。
だからエステルラインを結束するのであれば、利便性と強度を考慮して
3.5ノットかトリプルエイトノット。
このどちらかの結び方でノットを組んでおけば大丈夫なんじゃないかと。
これからエステルラインを使って釣りに挑戦してみたい方など、良かったら今回の結束強度テストの結果を基に使うノットを選んでみては?
最後に、今回測定したノットの平均結束強度を簡単にまとめておくぞ。
- ブラッドノット:約79%
- トリプルサージェンスノット:約81%
- 8の字結び(ループ):約82%
- 電車結び:約83%
- 8の字結び:約84%
- 3.5ノット:約89%
- トリプルエイトノット:約91%
- トリプルエイトノット(ループ):約93%
それでは、今回はこの辺で。また明日会いましょう!