PEライン直結はなぜおすすめされない?耐衝撃強度を検証!

記事内に広告を含みます

さてさて、今回はPEラインを使う時になぜショックリーダーが必要になるのか?

という事に関する実験を行ってみた。

PEラインは単体で使用した際、衝撃に対する強度が低くなると言われることがあるけど

実際の所はどのくらい強度が落ちるのか?

という事を疑問に思っている方は多いんじゃないかなと。そこで、今回はPEラインと伸びのあるナイロンラインを引っ張ってみて強度を比較してみた。

  1. ゆっくりジワジワとテンションを掛けていった時の破断強度
  2. 緩んだ状態から一気に負荷を掛けた際の破断強度

この2つの強度の差を比較すれば、PEラインの衝撃に対する強度低下の具合がある程度分かるんじゃないかなと。

それじゃあ前置きはこれくらいに、早速実験の結果を見ていく事にしよう。

今回使用したPEラインとナイロンライン

今回はどちらも高品質で強度は十分備えているであろうラインを使った。

まずはPEラインがこちら。

サンラインのエギングライン、HS8ですね。8本撚りの中でもかなり滑らかなPEラインになるんだけど、かなり高級だけど使いやすいライン。

今回はブレイクさせるのが大変になりすぎないように0.3号を使用したぞ。

次がナイロンライン。

サンヨーナイロンの超耐摩耗ナイロンライン、GT-Rウルトラの8LB。

その強度と使いやすさはとても優れており、私もバス釣りの際には良く使っている。バスフィッシングをする方は愛用者も多いんじゃないかな!

今回はこの2アイテムを使い、実際にラインを引っ張って強度を測定してみた。



ショックリーダー無しのPEライン直結は衝撃強度が低下するのか?

まずはそれぞれのラインをゆっくりと力を込めてブレイクさせてみたぞ。

ラインにゆっくりと負荷を掛けた際の強度
  • PEライン(サンラインHS8):約2.2kg
  • ナイロンライン(GT-Rウルトラ):約4.4kg

それぞれのラインの強度はこのような結果になった。

この強度を基に、一気にテンションを強く変えてみるとそのラインブレイクする際の強度はどうなるのか?ちょっと気になるところだよね!

PEライン・ナイロンラインの耐衝撃強度を測定

続いてはラインにテンションがあまり掛かっていない状態から一気に強く引っ張ってみた。

すると、結果は以下の通りだった。なお強度測定は3回行った。

  1. 約4.1kg(強度比約93%)
  2. 約4.05kg(強度比約92%)
  3. 約4.15kg(強度比約94%)

3回ラインブレイクさせた結果としてはこんな感じになり、矢引(75cm)ほどラインを出した状態での測定では多少の強度低下がみられた。それでも90%以上の強度は確保している模様。

実際の釣りではもっとラインが長い距離出た状態で魚がヒットすることを考えると、より衝撃吸収性が高まるのでもう少し強度が出てもおかしくないと思われる。

ナイロンラインについてはこんな感じで、次に本命のPEラインを見ていこう。

果たして伸びが少ないPEラインは瞬間的な力には弱いのか?なお、元々測定した直線強度は2.2kgだったからね。

  1. 約1.8kg(強度比約82%)
  2. 約1.8kg(強度比約82%)
  3. 約1.8kg(強度比約82%)

3回のテスト共に1.8kg程の強度を示したところでラインブレイクしてしまった。PEラインは結び目を作らず、そのままの状態でラインを勢いよく引っ張っただけで8割強の強度しか出ないという結果になった。

ナイロンラインよりも伸びが少なく、瞬間的な衝撃に弱いという話は間違ってはいないらしいという事が分かった。

実釣ではその差がより大きく出る可能性大!

今回は結び目を作らず、そのままの状態のラインを引っ張ることで強度の変化を測定してみた。

実際にはルアーやサルカンなどと結び目を作る必要があるんだけど、PEラインは結び目が入ると強度が落ちやすい特徴があるよね。

だから今回の素材自体の衝撃に対する弱さに加え、結び目の弱さもそれに加わって実釣では大きく影響してくることが考えられるんじゃないかな(PEラインは結び目を作ると強度が50%前後に落ちると言われている)。

そうなると結束強度と衝撃に強いナイロンラインやフロロカーボンラインをショックリーダーとして使い、ノット部は強度が低下しにくい摩擦系のノットで結ぶ必要がやっぱり出てくるんじゃないかと。

初心者の方はPEラインを使い始めた際、ショックリーダーを結ぶのがめんどくさく感じてしまうこともあるかもしれない。

しかし面倒であってもラインの性能を発揮するため、ショックリーダーは正しく接続して使うのがやっぱりおすすめだね!

PE直結で魚をヒットさせ、一気に走られると「本来持っている強度の3割とか4割程度の力でブレイクしてしまう可能性も十分ある」と、今回の検証結果から判断できると思う。

ライギョ釣りなんかのように、実際の魚の引きに必要な強度を遥かに超えている引張強度のPEラインを使用するのであれば、直結にしても大きな問題はないと思われる。

しかし、ソルトルアーフィッシングのように細いPEラインを使ってより遠くにルアーを届け、伸びの少ないラインで感度の高い釣りを目指すのであれば

強度をしっかり引き出すためにショックリーダーは必要じゃないかな!

最後に分かったことを簡単にまとめておこう。

PEラインとナイロンラインの衝撃強度
  • PEライン:一気にテンションを強く掛けると、最大でも本来持っている強度の8割程度しか強さが出ない
  • ナイロンライン:衝撃強度に優れ、強くラインを引っ張っても90%以上の強度が引き出せる

それでは、今回はこの辺で。

また明日会いましょう!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です