こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回は一誠から発売されている海太郎根魚玉の特徴や使い方などを詳しくインプレしていきます。
根魚玉は、テキサスリグとジグヘッドリグの中間的な構造の、ヘッドとフックがスプリットリングで接続されているフック付きのシンカーになります。
一見すると目立つ特徴がないように見えますが、実際に使ってみると、障害物周りを狙う時の使用感が非常に良いんですよね。
忖度なしにインプレしていくので、ロックフィッシュ等に使うシンカー(ヘッド)選びの参考にしてもらえたら嬉しく思います。
✔管理人の経験・実績
私の経験・実績としては
- 釣りのために仕事を辞めて移住、現在は魚釣りで生計を立てています
- 1年を通じて平均週3~4日ほどは磯に立ち、ヒラスズキやヒラマサ・大型のハタ等を狙っています。シーズン中は毎日磯へ出かけます
- ハタ・クエのロックフィッシュハイシーズンは月間100~150匹くらいは釣果を出します
- 年間釣行数300以上(現在はほぼ365日釣行)
- メーカーからプロスタッフとしての勧誘あり
- メーカーの商品開発時に私のタックルインプレッションを活用
こんな感じでほぼ毎日釣行を重ねて釣りを中心に生活していて、実釣実績も残しています。
釣果実績については釣行記やTwitterを見てもらえれば、ほぼ毎日様々な魚を釣っていることが分かると思います(一番更新頻度が高いのはTwitter)。
根魚玉のスペック
- 重量:2g~45g
- フック:オーナー マルチオフセット(35g、45gは太軸のマルチオフセットX)
ラインナップはライトゲーム用の2g~ハードロックフィッシュゲーム対応の45gまでと、かなり広くなっています。
フックはスプリットリングを介してセットしますが、縦アイ式のものなら好みのフックに交換して使えます。
根魚玉を「サクッと」インプレ!
根魚玉の使用感を詳しく解説する前に、私なりのインプレッションを簡単にまとめておきます。
- 特徴・メリット:姿勢の安定性・ワームの動きの良さ・根掛かり回避能力など
- デメリット:フックの選択肢が限られる、シンカーだけ欲しい
- 飛距離:比較的優秀
- 浮上性:やや浮き上がりやすい
- 操作感度:程よく分かりやすい
- 根掛かりにくさ:優秀。テトラ帯などをタイトに探っても生還率がかなり高い!
- 使い方:ボトムバンプ・リフトフォール・スイミング・ズル引きなど
- 狙うターゲット:カサゴ~ハタなどのロックフィッシュ全般、チヌ・ヒラメ・マゴチなどにおすすめ
ざっくりまとめるとこんな感じですね。
根魚玉は、シンカーストッパーを使ったテキサスリグや、オフセットフック仕様のジグヘッドリグと大差ないように思えるかもしれません。
しかし、実際に使ってみるとかなり計算して作られたヘッド形状をしていて、非常に優れた使い勝手の良さを発揮しますぞ!
ヘッドがスタックして根掛かりしてしまうようなポイントを攻める時、特におすすめです。
根魚玉の特徴・メリット
ワームの姿勢の安定性
根掛かり回避を重視する時は、オフセットフックを使ったテキサスリグなどをよく使うと思います。
しかし、オフセットフックの場合は、海中でフックが横になったり逆向きになっていることが案外多いんですね。
その点、根魚玉の場合はスプリットリングを介してシンカーとフックが半固定状態になっている為、テキサスリグなどと比較するとワームの姿勢が安定しやすいメリットがあります。
ワームの動きが滑らか
根魚玉は、ロッドアクションを与えてワームを操作した際、スプリットリングで接続されていることで、ワームの動きを滑らかに・ワイドに出すことができます。
特にボトムバンプやリフトフォールなど、縦方向に誘いを掛けた際にワームの動きが直線的ではなく、ヘコヘコ・ウネウネと柔らかく動かせるんですね。
シェイクなど、細かい誘いに対するレスポンスという点ではやや劣りますが、シンカー着底後のワームが倒れ込む間を確保して食わせたりするのも得意ですね!
根掛かりしにくい!
後で詳しく紹介しますが、オフセットフックを使う各種のリグの中でも、根魚玉はかなり根掛かりしにくい印象を持っています。
テキサスリグやフリーリグなどと使い分けてみたりしましたが、根魚玉はスタックしてロストする確率は非常に低いですよ!
険しい障害物周りをタイトに狙う時にもおすすめです。
デメリットなど
一方、根魚玉にはデメリットもいくつかありますね。
フックの選択肢が限られる
根魚玉は縦アイのフックをセットすることでフックが真上を向きます。
ですので、一般的な横アイ式のオフセットフックを使ってしまうと、フックが左右に倒れ込んでしまうんですね。
スプリットリングを2連結にする使い方も可能といえば可能ですが、シンカーとフックが離れると根掛かりのリスクが高くなるので個人的にはおすすめしません。
縦アイ式のオフセットフックはアイテム数が少ないので、自由にフックを選べないのは少しデメリットですね。
すべてフック付き
根魚玉はシンカーとフックがセットになって販売されているので、使用するワームの大きさやタックルバランスによっては、標準搭載のフックが使えないという方も居ると思います。
実際に私の場合も、根魚玉を使う時はほとんどフックを交換してしまうので、ヘッドだけで売ってほしいと思うことがありますね。
ですので、根掛かりしにくいとはいえ、フックが無駄になることもある根魚玉はコスパが良いとは言えません。
飛距離
小さめのヘッドで安定した飛行姿勢
根魚玉は根掛かり回避能力を意識して作られたジグヘッドですが、丸っこい形状で体積が小さいため、飛行姿勢の安定感は悪くありません。
穴打ちなどの近距離戦での使用頻度が高いアイテムですが、沖目のポイントを攻めるのも十分できますね!
また、スプリットリングで接続されていることで、空中でワームが少しフラついてもヘッドまでそれが伝わりにくく、激しく回転しにくくて投げやすさは優秀。
セットするワームにもよりますが、リリース時に多少姿勢がブレても空中である程度修正してくれます。
実際の飛距離
実際に私が21gの根魚玉+エコギアのパワーシャッド5インチをPE1.5号+10フィート中盤のオールラウンドロッドでキャストすると、無風時でだいたい60m+α程度の飛距離が出せています。
ヒラメ用ジグヘッドに見られるような重心移動式のものと比較すると、飛距離の安定性はやや劣りますが、遠投性能は比較的優秀ですね!
沖目の根周りを攻めるような時にもしっかり使えるヘッドです。
浮上性
根魚玉の浮き上がりやすさですが、アイが後方についているジグヘッドリグや、バレットシンカーを使ったテキサスリグと比較すると、やや浮き上がりが早い印象です。
アイが前方に位置している為、ロッドアクションやリーリングに対して「スッ」と少しヘッドアップして浮上するような感じですね。
ですので、手前に沈む障害物を素早く避けたり、かけあがりの斜面に突っ込ませずに持ち上げていくような使い方も得意です。
しかし、極端にヘッドアップして姿勢が乱れてしまわないところで調整されているので、スイミングでもしっかり使えますよ!
操作感度
着底感
根魚玉のヘッドですが、やや硬度が高い素材を採用しているので、着底感があまりぼやけず、ボトム狙いでの使い勝手の良さに貢献しています。
ヘッド前面~底面の形状はこんな感じで、フラットな仕上げ。
これにより、着底時にヘッドが面でボトムに触れるために着底時の「トン」という感触が比較的明確に伝わりやすくなっていますよ!
また、ズル引きした時のボトムの質感も手元に伝わりやすく、ゴツゴツした岩・石・砂・泥などの底質変化も割と把握しやすいです。
程よい引き抵抗感
根魚玉は、アクションを与えた時の程よい操作感も使い勝手の良さに貢献していますね。
ヘッド前面がこんな感じで、ちょっとした潮受け形状になっているんですよね。
これがあるのとないのでは実は結構な違いになり、ロッドアクションやリトリーブした際にフラット面が潮を程よく受けてくれます。
また、若干下方向に受けた潮を逃がすことで、浮き上がりの良さにも貢献しています。
かなりこだわって設計されたヘッド形状ですな。
根掛かりにくさ
最初の方で軽く紹介した通り、根魚玉はオフセットフックを使用するリグの中でも根掛かり回避能力に優れているのが大きな特徴ですね!
バランスが良いアイの位置
テキサスリグなどと比較すると、アイが上に位置していることで、ラインがカキガラやフジツボなどに掛かりにくいことも根掛かりにくさに影響していると思われます。
根掛かりはフックが引っ掛かるのも原因ですが、実際にはラインが障害物に付着している貝類などに引っ掛かったり、ヘッドが挟まるパターンもかなり多いですからね。
複雑に入ったテトラ帯などをタイトに狙うような場面でも生存率が高く、ストレスなく使いやすいヘッドですよ!
崩れテトラなどを狙うカサゴ狙いでかなりお気に入りのヘッドです!
ボトムで転がりにくい
根魚玉は底面がフラットな形状になっていることで、潮が流れているような場面でも海底を転がりにくくなっています。
ですので、ボトムで転がってしまって岩の隙間に落ちてしまったり、ラインが海底を這ってしまうことも防ぎやすいヘッドですね。
これらの特徴が合わさることで、根魚玉はかなり根掛かりにくくなっていると考えています。
根魚玉の使い方
ボトムバンプ・リフトフォール
根魚玉の使い方ですが、最も基本になるのがボトムバンプやリフトフォールですね。
- テトラの隙間・沖側の際
- 沈み岩
- 海藻エリア
このような場所を縦方向の誘いで狙う時、根魚玉の根掛かりにくさやワームの動きの自由度の高さが発揮されますね!
ボトムバンプの場合は、だいたい2~4回くらい連続でロッドアクションを与えてボトムを叩き、少しポーズを入れることが多いです。
リフトフォールの場合は、大きめのロッドアクションを1回入れて大きくリフトさせることもありますし、穂先をチョンチョンと2~5回ほど軽く煽りながらリールを巻き、斜め方向に持ち上げていくパターンも使います。
ただ巻き
根魚玉の根掛かりにくさや程よい浮き上がりやすさなどを活かし、かけあがりの斜面や障害物周りでスイミングで使うこともありますね。
ジグヘッドリグだと根掛かってしまうリスクが高い場面でも、根魚玉ならうまくすり抜けしつつ探れるのがメリット。
中層をスイミングさせるというより、ボトムや海藻・根などに時々当てながら引くことが多いです。
かなり険しい根周りを根魚玉+ピンテールワームの組み合わせでスイミング。
ベイトフィッシュを意識して目線が上ずっている、楽々40オーバーの良型アカハタをキャッチしました。
ズル引き
ズル引きは、主にカサゴやマゴチなどを狙う時に使いやすいと思います。
ボトムでワームが転がりにくいので、ズル引きとの相性も悪くないですね。
基本的にはボトムバンプやリフトフォール・ただ巻きなどで探ることが多いですが、かなり活性が低くてスローダウンしないと食わない時にズル引きで使うことがあります。
また、ズル引きでボトムの変化を探しつつ、変化を見つけたらボトムバンプなどを組み合わせるのもおすすめ。
適したシチュエーションなど
根魚玉は根掛かり回避能力の高さや姿勢の安定性などが特徴になってくるので、完全なオープンエリアで使うことはほとんどありません。
特に、一般的なテキサスリグなどでも少し根掛かりが目立つような時、根魚玉にローテーションするとストレスを少なく、快適に釣りができることも多いですね!
なお、狙うターゲットとしては、カサゴなどの小型根魚~大型のハタ等まで、ウェイトとフックの調整で幅広く対応できます。
根魚以外では、チヌやヒラメ・マゴチなどにも十分使えます。
根掛かりしやすいハードボトムや、根が絡むサーフなどを攻める時にもおすすめ。
根魚玉におすすめなフック
根魚玉に対応する縦アイ式のおすすめフックを紹介しておきます。
オーナー マルチオフセット
- #6~#6/0
根魚玉に広く標準搭載されているフックのバラ売りバージョン。
カサゴ等、ライトタックルで狙う根魚ゲーム向きになります。
フックサイズだけ変えたい時におすすめですね。
オーナー マルチオフセットX
- サイズ:#2~#6/0
ヘビーウェイトモデルを除き、根魚玉にはノーマルのマルチオフセットが装備されています。
ジグの太さがやや細くなるので、ハードロックフィッシュゲームやチヌ・ヒラメ・マゴチなどに使うにはフックが弱いと感じることがあります。
そんな時におすすめなのが太軸仕様のマルチオフセットXで、私自身好きなオフセットフックの1つですよ!
強度を出したい時に使ってみてください。
上がノーマルのマルチオフセット、下が太軸仕様のXです。
デコイ ロックンフック
- サイズ:#4~#3/0
ロックンフックは、デコイのロックフィッシュゲーム用オフセットフック。
銀色のコーティングで錆に強く、フッ素コートのものと比べるとワームがズレ難いです。
アイがかなり大きめに作られていて、根魚玉のスプリットリングが小さくて使いにくいという方にもおすすめですね!
針先が硬く、マルチオフセットシリーズよりも針先が曲がりにくい特徴もあります。
まとめ!
今回は一誠の海太郎根魚玉のインプレをしました。
- スプリットリングを介してシンカー・フックが接続されているヘッド
- 非常に根掛かりしにくく、テキサスリグなどと比較しても優れたすり抜け性能
- 着底感度・操作感の分かりやすさなどのバランスが良い、よく考えられたヘッド形状
- ロックフィッシュ狙いをメインに、チヌやヒラメ・マゴチなどにも対応できる
要点をまとめるとこんな感じですね。
見た目はシンプルなヘッドですが、実際使ってみるとかなり使いやすく作り込まれています。
根掛かりしやすい場所をタイトに攻める時の一手としておすすめ!
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