
こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回は2025年にヤマガブランクスのブルーカレントシリーズに追加された、ブルーカレントwizy(ウィジー)の特徴や使用感について詳しくインプレしていきます。
これまでのブルーカレントシリーズは2ピースモデルが主体でしたが、wizyはパックロッドになります。
私が購入したのはブルーカレントwizy810ということで、8フィート10インチの少しマニアックな、長さとパワーを兼ね備えたモデルですね。
主に漁港や小磯などのライトロックフィッシュゲームをメインに、小型回遊魚や底物全般を狙う五目用に購入しました。
これまでは7フィート台後半の少し硬めのメバリングロッドなどを使っていたんですが、少し沖合に急な斜面があったりすると、ロッドが短くてラインに角度が作れず、ラインが斜面に擦れて悔しい思いをすることがありました。
そこで、
- 最低でも8フィート台前半以上
- ある程度パワーがあり、30cm台中盤くらいまでの小型のハタやスジアラにも対応できる
- パワーがありつつも繊細で魚の引きを楽しめる
- 遠征などに便利なパックロッド
これらの条件を満たすロッドを探していたんですが、なかなか良さそうなものが見つかりませんでした。
そんな中、2025年の春頃にブルーカレントwizyが発売されると知り、一番長い810がまさにピッタリだったので発売と同時に購入&あらゆるルアーを投げ込んで青物~底物まで様々な魚を釣ってみました。
今回も忖度なしにインプレしていくので、ロッド選びの参考にしてもらえたら嬉しく思います。
管理人の経験・実績
私の経験・実績としては
- 年間釣行数300以上(現在はほぼ365日釣行)
- 渓流釣りやタナゴ釣り~ヒラマサ釣りまで、ジャンル問わず様々な釣りができます
- メーカーからプロスタッフとしての勧誘あり
- メーカーの商品開発時に私のタックルインプレッションを活用
こんな感じでほぼ毎日釣行を重ねて釣りを中心に生活していて、実釣実績も残しています。
※現在の主な活動はYoutubeになっているので、普段の釣行や道具の紹介・釣り方の解説などはYoutubeチャンネルをご覧ください。
ブルーカレントwizy(810)をサクッとインプレ!

まずは私なりの使用感・特徴について簡単にまとめておきます。
- 飛距離・トラブルレス性:ブルーカレントらしい曲げこみやすい調子。懐が深く、楽に投げられる
- 重量感:2ピースモデルと比べると若干重たいが、パックロッドとしては十分優秀
- 反発力:独特なモチモチっとした粘り強い調子。負荷に応じてかなり曲がるが、バットは粘る
- パワー:20cm前後の魚でも十分楽しめつつ、小型のカンパチなどの引きもしっかり耐える
- ガイド:やや大きめのチタンフレームSiC
- 適合ルアー:非常に幅広いが、810の場合は特に7g前後~15g、10g台後半が快適
- シチュエーション:ライトゲーム五目全般~ライトロック・シーバス・チヌ・エギングなど全部行ける
ざっくりインプレするとこんな感じですね。
高弾性のパキパキ系のロッドではなく、使い心地としてはこれまでのブルーカレントシリーズを踏襲しています。
価格もそれなりにしますが、使っていて非常に楽しく・扱えるルアーの幅がかなり広い、まさにライト・ミドルゲームの万能系ロッドですね!
飛距離・ライントラブルなど
非常に懐が広い・安定感のある投げ心地
私が購入したのはブルーカレントwizyシリーズで一番パワーがある810ですが、扱えるルアーの幅は非常に広いです。
軽いものは3g程度のライトゲーム用ポッパーやペンシルベイト~30gのタングステンヘッドのタイラバまで投げ込んでみました。
3gのルアーでもしっかりロッドは曲がりますし、逆にスペック的には5gほどオーバーしている30gのタイラバでもタラシを少し長めに・ゆったり投げれば普通に扱えます。
高反発な金属的な曲げ感のロッドではなく、ブルーカレントらしいモチモチっとしたブランクスなので、ルアーの重さをロッドに乗せやすいですね。

10gのメタルジグをキャストした時の曲がりです。
パックロッドということは全く気にならず、普段使う2ピースのロッドと同じように使えますね。
気合を入れてキャストしなくても反発力を使うことができますし、飛行姿勢も安定させやすく、常に安定した飛距離を出すことが可能。
常にフルキャストする方にはより高弾性なロッドの方が最大飛距離としては出しやすいと思いますが、気合を入れずとも楽に・安定感のある曲げ心地のロッドを探している方には非常におすすめです。
糸抜け良好でトラブル無し!
ライントラブル・ガイドへの糸絡みについては特に気になる点は無く、快適に使うことができています。

810に関しては、一般的なアジやメバル用のロッドよりも少しガイドが大きく、ノットを巻き込んでキャストしても糸抜けが良いですね。
0.6号や0.8号など、若干太目のラインを扱うミドルゲームにバッチリ対応できます。
ロッドの重さ
2ピースほどの軽さは無い
私が購入したブルーカレントwizy810の重量ですが、カタログスペックの重量は95g。
8フィート10インチという長めのモデルですが、100g以下に収まっています。
実際にロッドを手に持ってみると、どうしても高級な2ピースロッドと比較すると微妙に穂先側が重たいような感じはします。
しかし、1万円台などのコスパに優れたパックロッドと比べれば重さ・重量バランスに関しては明らかに優れていて、普段2ピースロッドをメインに使う方でも、そこまで大きな違和感は感じないレベルに収まっています。
ある程度はセットするリールでバランスを調整することもできますし、「ロングレングスの4ピースパックロッド」ということを考えたら十分満足して使えています。
重心バランス
2ピースロッドと比べると、微妙に穂先側が重たい印象があるwizy810ですが、セットするリールに多少の重量を持たせることで、バランスを改善することができます。
個人的には、通常サイズの2500番もしくはコンパクトボディ3000番がちょうどしっくりくると感じています。

アルテグラC3000XG(220g)をセットすると、重心バランスはこの位置に来ます。
これくらいの場所でバランスが取れるようになると、持ち重り感などはほとんど気になりません。
使うラインの号数やギア比によってセルテートやレガリス・レブロスなど、上級グレードからエントリーグレードまで関係なく使いますが、軽すぎるリールよりも少し重量を持たせた方がむしろ使いやすいかな。
反発力
ロッドの反発力に関しては、これまでにも触れている通りピンピンの高弾性ロッドではありません。
穂先を中心にしなやかに作られていて、ルアーを結ばない無負荷の状態でロッドを振っても、ある程度ロッドがしっかり曲がります。
810のイメージとしては、トップセクションはかなりしなやか。先端から2番目のセクションに入ると徐々にパワーが出てきて、バット側の2つはしっかりタメが利くような感じ。

スペック的には25gまで対応できますが、こんな風に穂先は軽い力で簡単に曲げ込むことができます。

25cmほどの小型のオオモンハタを抜き上げる時の曲がり具合です。
穂先を中心にしなやかなロッドですが、バット側の2つのセクションは負荷に応じて曲がりつつも、しっかりと粘ります。
独特なモチモチ感があり、魚の引きに応じてしっかり曲がり込む調子は使っていて楽しいです。
競技思考で1匹でもたくさん釣るというより、魚の引きを味わいたい方におすすめ。
曲がり自体は非常に綺麗で歪んだ感じは無く、4ピースのパックロッドということは全く気にせずに使うことができますね!
ロッドのパワー
ロッドのパワー感については番手によって変わりますが、一番パワーがある810でも、思いのほか小型の魚でもしっかり曲がって楽しめます。


小型のタイラバを使って20cmほどのかわいいマダイを釣ったり、ワームで小型のロックフィッシュを釣ったりしましたが、ロッドが強くて曲がらないということはありません。
バットを中心にパワーがありますが、絶妙な調子で堤防周りの身近な魚の引きでもしっかり楽しめます。
強めのスペックですが、あくまでもライトゲームロッドということですね!

20cm台中盤ほどのメッキも釣りましたが、これくらいの魚になれば十分すぎる楽しさ。
ある程度険しめな湾内のポイントで根魚をメインに狙う予定でしたが、想定外にオープンエリアの釣りでも楽しめるロッドということが分かりました。
これは嬉しい誤算です。

また、30cm台中盤ほどのカンパチの幼魚もキャッチしました。
このサイズになるとロッドが大きく曲がりますが、例のモチモチ感のあるブランクスは折れることを気にする必要はありません。
バットは残りつつもしっかり曲がり込むことで魚の引きを吸収するので、ドラグを締め気味にしてもラインが切れにくいですし、フックが伸びたり口切れするリスクもかなり低いと感じます。
手元に伝わる衝撃も吸収されるので、ロッドを大きく曲げたままリールを巻いてくれば、必要以上に暴れさせずに勝手に魚が寄ってくるような、そんな感覚でやり取りができますね!
この小型魚でも楽しめる繊細さと曲がり込んできてからのパワー感は非常に絶妙で、パックロッドを使った五目釣りが楽しくなります。
ドラグを使わずに強引にやり取りするとなると、だいたい30cm台中盤~後半くらいまでの魚を狙う時にちょうど良いパワー感。
私が使ってみた印象としては、PE0.6号ほどを基準に、0.5号~0.8号くらいまでがラインの強度・ロッドのパワーのバランス的にちょうど使いやすいかなと思います。
チタンフレームSiCガイド仕様

ブルーカレントwizyはトップ~バットまで、チタンフレームSiCガイドが使われています。
ステンレスフレームよりも軽いので、パックロッド特有の持ち重り感の軽減にも貢献していると思います。
実釣性能的にはステンレスフレームでも問題はありませんが、錆びにくさなどの面でもチタンフレームはありがたい。
程よく径もあるので、強めのライトゲーム~ミドルゲームにちょうど使いやすくなっています。
適合ルアー

wizy810の適合ルアーについてですが、スペック的には3g~25gとなっていて、確かに下から上まで問題なくキャストすることはできました。
空気抵抗が小さいタングステン素材のタイラバなら30gも使いましたし、対応できる範囲は非常に広いです。
しかし、穂先を中心に曲がり込む調子のロッドなので、快適に使えるかというと、そうではないですね。
私の印象としては、だいたい7g前後~15g、10g台後半くらいまでが特に使いやすく、20gクラスになってくるとただ巻きの釣りには問題ありませんが、ロッドアクションを与えるとなると、ロッドが柔らかくて使いにくさがだんだん出てきます。
エギを柔らかく動かすなら良いと思いますが、メタルジグをキビキビ動かしたりするとなると、抵抗感で少しだるい感じ。
一方で3gや5gのルアーも使えはしますが、このクラスの軽量ルアーをメインで使うなら710の方が良さそうです。
ルアーの種類は色々使いましたが、トップウォータープラグからワーム・メタルジグ・タイラバ・エギまで、基本的には何でも使える汎用性があります。

7gのジグヘッド+ワームを使い、険しい捨て石周りでキジハタをキャッチ。
こういう使い方にはバッチリハマるロッドです。
適したシチュエーションなど
ブルーカレントwizy810が適したシチュエーションですが、ある程度遠投が必要な場面での漁港の岸壁でも全く問題なく使えますし、沖に向かって少し急な斜面や障害物がある場所や内湾の小磯・ビーチなど、8フィート台に収まっていることで、思った以上に色んな場所で使える印象ですね。
狙う魚のサイズとしては、だいたい20cm台前半・中盤くらいからがおすすめですね。
小型回遊魚からカサゴやハタなどの根魚・アオリイカなど広く対応できますし、流れが緩い河川周りや港湾部でのライトなシーバス狙いやプラグ・ただ巻き系のワームを使ったチヌ狙いにもかなり面白いと思います。
穂先がスムーズに曲がって繊細なので、引き抵抗が小さいミノーやシンペン・ストレートワームのジグヘッドリグなどを流し込んで使うのにも、間違いなく良いと思います。
ドラグさえ出せる状況であれば、大型の魚でもしっかり引きをいなしてキャッチできるロッドですね。
まとめ!

今回はヤマガブランクスのブルーカレントwizy810のインプレをしました。
本格派の4ピースパックロッドということで期待していましたが、これは想定以上に使っていて楽しいロッドですね!
2ピースと比べると若干軽さの面では劣りますが、それ以外のところで特に目立つ欠点などはありません。
スペック的に少し強くてある程度大きい魚じゃないと楽しめないかと思っていましたが、20cm台の魚でもしっかり曲がって楽しく、それでいてある程度曲がってきてからのバットのタメも効き、ロックフィッシュや青物を強引に寄せることもできました。
ロッドが曲がることでラインブレイクやフックの伸び・口切れによるバラシも防ぎやすく、魚の引きを吸収しながら勝手に寄ってきてしまう、面白いロッドです。
リールは2500~コンパクトボディ3000番+PE0.6号前後。PE0.5号~0.8号くらいが私のおすすめで、7g~15g+αくらいのルアーを基準に使いたい方にちょうど使いやすいと思います。
他にも長さ・パワー違いのモデルがありますから、使い方に合わせて選んでみてください。