
こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回はコスパ系の万能ロッドとして人気があるアブガルシアのクロスフィールドの特徴や使用感を徹底インプレ。
種類が豊富なシリーズですが、私が購入したのはMBシリーズ。
6本継ぎのパックロッドモデル、ややライトな釣り全般をカバーする8フィート5インチのMLですね。
想定としては、だいたい15g~30gクラスのスーパーライト~ライトショアジギングやショアラバ・エギング・ライトロックフィッシュ、小場所狙いのヒラメやマゴチなど。
サーフや磯で使うにはロッドが弱めですが、漁港や河川を中心としたライトゲームタックルでは少し弱い・物足りない状況をカバーするためですね。
実際に使ってみると、確かに値段相応感の部分もありますが、思っていた以上に使いやすくて良い感じ!
ラインナップが非常に多く、コスパに優れた万能ロッドを探している方におすすめです。
今回も忖度なしにインプレしていくので、ロッド選びの参考にしてもらえたら嬉しく思います。
管理人の経験・実績
私の経験・実績としては
- 釣りのために仕事を辞めて移住、現在は魚釣りで生計を立てています
- 年間釣行数300以上(現在はほぼ365日釣行)
- 渓流釣りやタナゴ釣り~ヒラマサ釣りまで、ジャンル問わず様々な釣りができます
- メーカーからプロスタッフとしての勧誘あり
- メーカーの商品開発時に私のタックルインプレッションを活用
こんな感じでほぼ毎日釣行を重ねて釣りを中心に生活していて、実釣実績も残しています。
※現在の主な活動はYoutubeになっているので、普段の釣行や道具の紹介・釣り方の解説などはYoutubeチャンネルをご覧ください。
クロスフィールドを「サクッと」インプレ!

まずはクロスフィールドの特徴・使用感を簡単にまとめておきます。
- 飛距離・トラブルレス性:糸抜けが良く、想像以上に心地良い投げ感
- 重量感:パックロッド特有の持ち重り感はある
- 感度・反発力:穂先は繊細・バットは強め。エギングロッドとシーバスロッドを合わせたような感じ
- パワー:曲げこむ怖さはなく、思った以上にがっちりしている
- ガイド:トップのみSiC
- コスパ:1万円台・汎用性を考えれば非常に使いやすい
- 気になる点:重量バランス
- 適したシチュエーション:魚種問わずに使える。専用ロッドの使い勝手は無いが、ルアー・仕掛けの種類問わずとりあえず何でもできる
ざっくりインプレするとこんな感じ。
下位機種のソルティーフィールドも以前インプレして現在も愛用していますが、万能ロッドとして必要な性能はしっかり備わっています。
この価格帯・収納性を考えると十分満足していますね!
飛距離・ライントラブルなど
傾斜無しのガイドによる糸抜けの良さ

クロスフィールドですが、トップガイドは割れたり傷がつきにくいSiC、それ以外は現在主流の傾斜付きのガイドではなく、ちょっと時代遅れ感・安っぽさがある汎用型のガイドです。
実際に使う前は価格の割に微妙な印象でしたが、実際に投げてみると考えが変わりました。
ガイドに傾斜がついていない為か、キャストした時のライン放出の抵抗が少なく、ノンブレーキでラインがどんどん出ていくような感覚があります。

もともと傾斜付きのガイドはラインが出ていく時の抵抗は微妙に大きくなるとされていますが、この糸抜け感は気持ちが良いです。
ロッド自体も癖がなくて負荷に応じてしっかり曲がってくれるので、高反発な上級者向けのロッドとは違い、誰が投げても飛距離に差が出にくいと思います。
高級ロッドと比べても特に飛距離が落ちる気配もありませんね。
ライントラブルも皆無
ガイドに傾斜がないことで、PEラインを使った時にラインが絡まないか不安になる方もいると思います。

これは使用するモデルやラインの硬さ・リールの番手・リーダーの長さなど、色んな要素が絡んでくるので一概には言えませんが、私が使う限りは厄介なトラブルは一度もありません。
ある程度張りがあるPEラインを使えばそもそもガイド絡みは発生しにくいですし、傾斜ガイドが必須ではないんですよね。
キャスト時の放出感も良くてトラブル無し、良い意味で裏切られましたね!
重さ・重量感
私が購入したのは6本継ぎのパックロッドモデルということで、重さに関しては正直優秀とは言えません。
高級なパックロッドの場合は持ち重り感が気にならないものもありますが、クロスフィールドの場合は2ピースロッドと比べると明らかに重たくて穂先の方に持ち重りを感じます。
ちなみに、重量は148gということです。
同じくらいの長さのエギングロッドやシーバスロッドは100g台前半程度までのものが多いので、重量自体にそれなりに差があります。
ですので、重さが気になる方はパックロッドモデルではなく、通常の2ピースモデルを購入することをおすすめします。
ただし、これに関してはセットするリールである程度緩和することが可能です。
私が使用している856MLMBは最初、ダイワの25カルディアLT3000-CXHを使っていましたが、リールが壊れてしまったのでシマノ25アルテグラのC3000XGに替えました。
これにより、リールの重量が20g増したことで重心バランスが手元に寄り、微妙な持ち重り感自体は少しマシになりました。
持ち重りを軽減するなら、あえてある程度自重があるリールを使うのも1つの手段ですね。
感度・反発力
反響感度はそれなり
私が使用しているクロスフィールドの856MLMBですが、高弾性でシャキッとしたロッドではありません。
ですので、魚のアタリやルアーの動きを衝撃として手元に感じ取る「反響感度」に関しては、それほど優秀だとは感じていません。
そうはいっても、このロッドだからアタリが取れなくなって釣果が落ちるような印象は全くないので、特に不便は感じていません。
穂先はしなやか・バットはしっかり粘る
調子自体は少し独特で、エギングロッドのような繊細さとシーバスロッドの曲がってからの剛性感・粘りを併せ持ったような感じがします。

こんな具合で穂先を中心にスムーズに曲がり込んでいきますが、手元側の3ピースでしっかり持ちこたえてくれて粘っこさが出てきます。
ですので、反響感度はそれなりですが、抵抗が小さいルアーをただ巻きしたり、穂先にルアーの抵抗・重さを感じ取るのは結構得意です。
私の場合はショアラバをよく使いますが、穂先を微妙に曲げた状態をキープしながらスローなただ巻きで巻き込めるので、魚のアタリを弾きにくく、かつ穂先の曲がりで潮の流れなどを感じ取ることができます。
ミノーやシンキングペンシル・ストレートワームのジグヘッドリグなどを使うのも結構得意な調子ですね!
パワー
穂先を中心に比較的しなやかに曲がり込みますが、この時の曲がりはコスパ系パックロッドらしからぬスムーズさがあります。

これは45cmほどのフエフキダイを掛けた時の曲がりです。
正直、2ピースロッドと比べても大差なく使えるくらい仕上がりですね!
これはソルティーフィールドも同様で、つなぎ目の曲がりのいびつさは非常に少なく、ロッド全体で魚の引きを吸収できます。

マダイや40cmオーバーのオオモンハタなども釣り上げていますが、特に怖さはありませんでした。
私の場合は3000番のリールにPE0.8号を巻いて使っていますが、体感的には0.8号~1号程度がちょうどラインの強さを使い切りやすくてバランスが良いと感じます。
856MLMBの場合は高反発なロッドのように魚にどんどんプレッシャーを掛けて素早く寄せるというより、魚の引きを吸収しながらやり取りしやすいですね。
ロッドがしっかり曲がり込むので、小型の回遊魚の入れ食いに遭遇しても疲れにくかったです。
ガイド
ガイドはトップのみSiCになっているので、不意に穂先を地面などにぶつけてもガイドリングが割れたりしにくくなっています。

それ以外のガイドは安価なOリング?ですが、マグロなどの大型魚を釣らない限りはラインが切れやすくなったりすることはありませんので、特に気にせずに使っています。
最近は実売2万円台でもOリングを使用したロッドも出てきていますし、全体的にガイドよりもブランクスにコストを掛けるメーカーが増えてきていますね。
最初の方で紹介したように見た目はちょっと安っぽいですが、実際には糸抜けも良くて普通に使いやすいので不満はありません。
気になる点
気になる点としては、やはりパックロッド特有の持ち重り感でしょうか。
私の場合はヒラマサを狙ったり、ヘビータックルを使う釣りも普段からやるのでそこまで気にしていませんが、軽量なタックルを使う機会が多い方ですと、この持ち重り感は少し気になるっていう方もいると思います。
それ以外ですと、専用ロッドのような特定の種類のルアー・仕掛けの操作性の良さや優れた感度というものは無いので、あくまでも魚種問わずに色んな釣りをカバーする万能ロッドという位置づけですね。
適したシチュエーションなど

私が購入した856MLMBに関して言うと、エギングを中心に考えている方にはロッドが重たくて少し使いにくさが気になりやすいと思います。
エギングロッドよりも、バットが太くてどっしりしています。
だいたい30cm~35cm前後の小型青物を狙うスーパーライト~軽めのライトショアジギングや、堤防周りのライトロックフィッシュ・ショアラバ・港湾周りのタチウオやヒラメ・マゴチなどに使いやすいロッドです。
ルアーの重量に関しては、スペック的には5g~30gですが、だいたい10g~20g・25g位までのルアーが扱いやすい印象です。
25g前後以上になってくると、穂先が柔らかいのでロッドを積極的に動かしてアクションを与えるのは少し苦手。
25g・30gクラスを使うならタイラバやブレード付きメタルジグなど、ただ巻きで操作するものがおすすめですね。
一方で5gなどの軽いルアーになると、使えないことは無いもののロッドが強くて繊細な操作感がなく、何をやっているのか分からなくなりやすいです。
5g~10g位までの軽いルアーが中心なら、パワーを落としたLクラスがマッチします。
まとめ!

今回はアブガルシアのクロスフィールドのインプレをしました。
私が購入したのはMB・パックロッドモデルですが、確かに持ち重り感はあるものの、繊細な穂先と粘り強いバットが綺麗に融合していますね!
プラグやメタル系ルアー・タイラバ・ワームと、使うルアー・狙う魚を問わずに使いやすい絶妙な使用感になっていて、1万円台で購入できる旅のお供に使うロッドとしては十分満足して使えています。
エギングにも使えますが、パックロッドモデルは自重があるので、エギングメインとして使うにはちょっと使いにくいかな。
「他の釣りもやりつつエギングもたまにやる」程度なら全然使えますので、想定する使い方に合わせて選んでみてください。
私の場合は遠征での使用を考慮してパックロッドモデルを買いましたが、そうでなければ基本的には2ピースモデルの方がロッド自体も軽くなるので、より使いやすくなるはずです。
今後の実釣動画でも活躍するロッドになるはず!!!
興味がある方はぜひお試しあれ。