こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回はダイワから発売されているチニング専用ベイトリール、シルバーウルフ SV TW PEスペシャルの使用感を詳しくインプレッション。
チニングではベイトタックルが使われることが多いですが、チニング用にチューニングされたリールが出たということで、ちょっと興味があったので購入して使ってみました。
とりあえず、年無しクラスまでのチヌを30枚ほどキャッチして色々チェックしてきたので、リール選びの参考にしてもらえたら嬉しく思います。
✔管理人の経験・実績
私の経験・実績としては
- 年間釣行数300以上
- 渓流~船釣りまで、ルアー・フライ・餌と各種の釣りができます
- メーカーからプロスタッフとしての勧誘あり
- 釣具店、メーカーにて私のタックルインプレッションや釣り方の掲載・利用あり
こんな感じで、毎日のように釣行を重ねて生活している釣り好きです。
22シルバーウルフ SVTWPEスペシャルのスペック・特徴
22シルバーウルフSVTWPEスペシャルのスペック、私なりの注目ポイントについて紹介していきます。
- 重量:185g
- ギア比:8.5
- ハンドル長:90mm
- 糸巻き量
- PE0.6号:180m
- PE0.8号:150m
専用リールというだけのことはあり、チニング用ベイトリールとしてど真ん中のスペックになっています。
下巻き無しでピッタリの糸巻き量
ベイトリールは糸巻き量が非常に重要で、場合によっては下巻きが必要だったり、スプール重量増加による影響が出ることがあります。
今回のシルバーウルフSVTWPEスペシャルですが、PEライン0.6号・0.8号を下巻き無しで使える糸巻き量になっています。
私は0.6号を150m、下巻き無しで巻き取って使用していますが、糸が少ないことも無くて快適に使用できていますね。
チニングでは0.6号~0.8号がメインと使用される太さなので、専用設計らしい「ちょうどいい」使い勝手の良さがありますよ!
SVブーストシステム
シルバーウルフSVTWPEスペシャルのブレーキですが、SVブーストシステムというものが採用されています。
実際にキャストしてみると、オートマチックに使える扱いやすさが確保されつつ、強くブレーキが効きすぎないことによる「伸び」のバランスが良い具合に両立されていますね。
私はこれまでスピニングタックルで数えきれない数のチヌを釣ってきましたが、ベイトリールをキャストするのが好きという方には、投げているだけでも楽しいと思いますよ!
安定した感度
これはシルバーウルフに限らず、ベイトタックルを使う上でのメリットですね。
ベイトリールは、スピニングリールと比較すると、ハンドルを巻いた時のラインのブレが少なくなります。
ラインがコイル状に動くスピニングリールと比較すると、特にズル引きした時のボトム感知能力において有利だと感じます。
巻取りパワーが強いことで、ボトムの岩や海藻に引っ掛かった時でもハンドルの巻きを一定速で続けやすいのも、ベイトリールの良さですね!
22シルバーウルフSVTWPEを「サクッと」インプレ!
ここからはシルバーウルフSVTWPEの使用感について詳しくインプレしていきます。
まずは、私なりのインプレをざっくりとまとめておきましょう。
- 重量感:超軽量ではないが、十分
- 巻き心地:若干のスカスカ感はあるが、特に不満はない
- 剛性感:チヌ程度であれば、年無し以上の個体でも楽々
- ドラグ:クリック音付きなのが嬉しい・楽しい
- 飛距離(ライントラブル・ブレーキなど):キッチリ設定すればオートマチックで軽快に使える
- ハンドル周り:90mmのハンドルは使い勝手良好
ざっくりインプレすると、こんな感じですね。
安いリールではないですが、チニングに必要となる基本性能においては十分すぎるものがあり、長く使えるものになっています。
チニング中~上級者向けのリールとしておすすめです。
重量感
22シルバーウルフSVTWPEですが、重量においては185g。
最近のフィネス系のリールとしては、そこまで軽いリールではないというのが正直なところでしょう。
しかし、スピニングタックルを使ってきた私からすると、アンダー200gの重量+リールが非常にコンパクトなので、疲れにくさにおいては十分優秀だと感じます。
スピニングリールよりも手のひらにコンパクトに収まるので、人間との一体感が出るんですよね。
重量的には、ベイトリールとしてはそこまで軽くはないですが、実釣時の快適性においては十分備わっていますよ!
巻き心地など
異音
リールを巻いた時の巻き感ですが、高級な丸形リールのようなしっとり・剛性感はそこまで無いというのが率直なところですね。
購入直後はオイル・グリスが馴染んでいなかったのか、若干カサカサしたような感じがしましたが、使っていくうちに気にならなくなりました。
クラッチ周りの違和感
この22シルバーウルフSVTWPEを使って1匹目のチヌを釣った後、クラッチの入り方が中途半端になったのか、一時的に変な感じになりました。
クラッチを押す感覚が妙に柔らかくなり、ハンドルを回すとコツコツと何かに当たるような状態に。
何度かクラッチをON・OFFすると正常に戻りましたが、壊れたのかと少し不安になりましたね。
その後は特に問題なく、魚を釣り続けることができています。
剛性感・パワー
22シルバーウルフSVTWPEの巻取りパワーですが、ハイギア特有の負荷を掛けた時の重さはありますが、ベイトリールならではの巻き上げ力はしっかりとあります。
私の地域ではメインがキビレではなくクロダイになり、40中盤~50前後の個体が多く釣れます。
一般的な数釣りチニングよりもタックルに掛かる負荷は大きくなりますが、ポンピングしなくてもリールをグリグリ巻き、主導権を取ることは十分できます。
チニングでは、そもそも使用しているラインがPEライン1号ほどまでなので、小型のベイトリールであれば、十分すぎる巻き上げ力があります。
ドラグ
クリック音付きのドラグ
チニングではドラグを使う場面も結構多く、特に大型のクロダイがヒットすると、ドラグの重要性が増します。
22シルバーウルフSVTWPEのドラグにはクリック機能が付いていて、これは地味に便利ですね。
クリック音はそれほど大きくなく、スピニングリールのような高級感のある音色ではないですが、音によってドラグが出るスピードなどを把握できます。
ドラグ音が無いとチニングでは使えないわけではありませんが、あった方が良いと思いますし、釣りをしていて楽しくなりますね!
良型クロダイをキャッチ。
ドラグ音でラインの出方が把握できるのは、なんだかんだでありがたい!
スピニングリールほどの粘り・スムーズさは無い
ドラグ自体の性能ですが、これに関してはやはりスピニングリールには敵いません。
スムーズな出だしと独特な粘りにおいては、スピニングリールのドラグの方がやはり優秀です。
ベイトの場合は出だしが少し硬く、それでいて一旦ドラグが出だすと、一気にズルズルと滑りやすい。
昔のベイトリールを比べたら明らかに進化はしていますが、ドラグ性能においては、エントリークラスのスピニングリールの方が優秀なくらいというのが正直なところです。
ライントラブル・ブレーキ設定
ダイヤル4~12ほどがメイン
使用するルアーによって適したブレーキ力の設定は変わってきますが、チニングで使用されることが多い5g前後以上を使用するのであれば、ブレーキダイヤルは4前後~10・12くらいまでが使いやすいですね。
1~3くらいまでは結構ピーキーで、使用するルアーや風向きをかなり選ぶ印象。
設定さえしっかり決まれば、ノンストレス・ノントラブルで安定した使用感があり、指サミングなどを行わなくてもリールが勝手に仕事をしてくれます。
極端なルアーを使うわけでなければ、まずは12くらいで様子を見て、そこから1ずつブレーキを弱くしていくのが良いでしょう。
初速の上げ過ぎに注意!
扱いやすいSVブレーキシステムが採用されていますが、一気に初速をあげてキャストすると、バックラッシュするので要注意。
試しにスピニングタックルでキャストするように投げてみましたが、思いっきりバックラッシュしました(笑)
使いやすいといってもあくまでベイトリールなので、ゆったりめにロッドを曲げ込む必要はあります。
ロッドの曲げ込み方さえ注意すれば、TWウィングの効果もあり、スムーズなライン放出でフワフワと飛距離が伸びていきますよ!
糸ガミ
22シルバーウルフSVTWPEには、糸ガミ防止のハイスピードレベルワインドという機能が装備されています。
ラインを巻き取った時にレベルワインダーが速く動き、ラインがクロスするように巻かれます。
実際に良型のクロダイを負荷を強めに掛けてやり取りしてみましたが、魚を釣った後のワンキャスト目は軽く糸ガミしますね。
酷く糸が噛んでしまってラインブレイクするようなことは無いですが、スピニングタックルと比較すると、若干ストレスはあります。
良型のチヌを釣った後はいきなりフルキャストせず、ふんわりと軽く1投した方が良いと思います。
飛距離
キャスト中~後半の伸び
SVブーストシステムの効果か、ブレーキ力が適正に決まった時の投げ心地は思ったよりも良かったですね!
ルアー放出後はノンサミングでOKですし、中~後半のルアーの失速がかなり目立ちにくい。
「フワ~ッ」と飛んで、それほど力まなくても遠投ができます。
軽量ルアーの使用感・飛び
3.5gほどのシンカーを使用したり、5g前後のプラグなど、チニング用としては軽めなルアーを使用するのであれば、やはり快適なのはスピニングタックルでしょう。
ブレーキ力を少し強めに設定すれば、バックラッシュせずに使うことは可能ですが、スムーズなラインの送り出しにおいては少し不利になります。
私の印象としては、5g前後のシンカーや、6g前後以上のプラグを使う時により快適に使いやすく、ベイトタックルの良さを発揮しやすいと感じます。
中~重量級ルアーの使用感・飛び
一方で7g前後以上のルアーになってくると、スピニングタックルと遜色ない飛距離が出せるようになってきます。
実際に私が7gのシンカー+3インチクラスのワームをセットしたフリーリグをキャストしてみると、飛距離としては40m台後半~50mほど(ラインのマーキングにて計測)。
特に力まずのキャストですが、十分な投げやすさで快適!
10gや14gのシンカーを使えば、60m以上のロングキャストも可能ですね。
SVブレーキシステムの効果で、多少横・向かい風が吹いていても、大きく影響を受けることはありません。
ハンドル周り
90mmハンドル
シルバーウルフSVTWPEのハンドルですが、純正では90mmの長さ。
個人的には、このハンドルは短すぎず・長すぎずでちょうど使いやすいと感じます。
短すぎると、巻取りパワーが弱くなり、障害物に当て続けるズル引きなどがストレスになります。
一方で長くしてパワーを上げ過ぎてしまうと、ルアーの抵抗感や流れの変化が分かりにくくなったり、ハンドルを巻く手の動きが大きくなりますからね。
必要な巻き上げ力と安定した巻きやすさのバランスは良い具合で、特にストレス無く使えています。
ハンドルノブ
ハンドルノブですが、純正の状態ではハンドルノブの回転が少し重たかったです。
多めに注油されているのはいつものパターンなので、分解して余分な油を除去したところ、回転性能は向上。
ノブはシンプルなI型でフィット感は高く、チニングではベーシックに使いやすい形状・大きさですね。
シルバーウルフSVTWPEは買いか?
こだわり派のチニング中~上級者向け
シルバーウルフSVTWPEですが、チニング中~上級者で使用感・快適性にこだわりたい方向けのリールですね。
実売価格でだいたい4万前後なので、決して安いリールではないです。
単純にチヌを釣りたいのであれば、値段で投げやすさや快適性に大きな差が出るベイトリールではなく、1万円前後のスピニングリールがおすすめですね。
私は普段ステラやイグジストなども使いますが、正直言ってチニングでは、リールの巻き心地などの細かい性能はそれほど必要ではありません。
チニングではフリームスをメインに使ってきましたが、高級リールを使っている方にも釣果で劣ることは無かったです。
ライントラブルが防げてほどほどの剛性感があれば、チヌは問題なく釣れますからね。
ベイトタックルに変えたからといって釣れる魚は増えない
チニングではベイトタックルを使う方が増えてきています。
確かに
- 手にフィットするので疲れにくい
- 安定した巻き感・巻き上げ力
- 少ない練習で狙った場所に落としやすい
- 手返しが良い
メリットをあげれば沢山ありますが、代表的なものとしてはこんな感じでしょうか。
しかし、実際にはスピニングタックルでもチヌを釣ることは十分でき、「ベイトタックルを使えば、今まで釣れなかった魚がキャッチできる」というように考えるのは絶対NGですね。
スピニングタックルにはスピニングタックルの良さがあり、
- 強風時における安定した使用感
- バックスペースが取れない場所でも無理矢理ルアーをねじ込める
- 慣れればベイトと変わらないキャスト精度
- ドラグの安定感
- ドリフトなど、糸フケを使う釣りのやりやすさ
これらはスピニングタックルの優位な点ですね。
私の場合はスレたチヌをドリフトで狙ったりすることが多いので、今後もメインはスピニングタックルになると思います。
重要なのは、自分の使い方やフィールドの特性に合わせた使い分けというわけですね。
どちらを買おうか迷っている初心者の方であれば、私としては断然スピニングタックルをおすすめします。
汎用性という点においては、やはりスピニングリールは素晴らしいものがあります。
まるなか
まとめ!
今回はシルバーウルフSVTWPEのインプレをしました。
- 下巻き無しでしっかり使える
- SVブーストシステムで安定した飛距離の伸びとオートマチックな使用感
- ある程度重量があるルアーはスピニングと遜色ない飛び
- ベイトにはベイトの良さがあるが、使い方によってはスピニングの方が使いやすい(使い分けが重要)
要点をまとめるとこんな感じで、初期のクラッチの違和感と、負荷を掛けた後の若干の糸ガミは少し気になったかなと。
チニング中~上級者で、使用感・快適性にこだわりたい方におすすめなリールですね!
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