
さてさて、今回はライトワインド講座をやっていきましょう。
今日のテーマは「ライトワインドでメッキを狙う時のタックル選びの基本や狙い方のコツ」を基礎から解説。
ライトワインドで釣れる魚は沢山いるけど、メッキはその中でも代表的なターゲット。
今回は年間釣行数250~300前後をこなしている筆者の経験に基づき、基礎知識を紹介。
ちょっとした道具選びのコツなど、経験を積まないと分からない部分を交えながら解説していくので、参考になったらうれしく思う。
まるなか
目次
メッキをライトワインドで狙うメリット・デメリット
まず知っておいてほしいのが、ライトワインドでメッキを狙うにはメリットとデメリットがあるということ。
状況によって狙い方を変えた方が釣果は確実に伸びる。
沈んだメッキ・深場狙いに強い

ライトワインドをメッキゲームで使用する最大のメリットとしては、
- メッキが水面から離れた深めの場所に沈んでいる
- 水深が深い港の中などを狙う
- 根掛かりやすい場所を狙う
このような状況下において、特に強い効果を発揮する。

メッキゲームではプラグルアーも良く使われるけど、ライトワインド釣法を使用することによってプラグでは狙いにくい・釣りにくい状況下でも魚を引き出しやすい。
これはライトワインドを使う大きなメリットになるぞ。
苦手な場面もある
一方でライトワインドでは釣果が伸びにくかったり、使いにくい場面も存在している。
代表的なものとしては、
- メッキがじゃれつくようにチェイスしてくる
- フグが多い場面
このような状況下では、ライトワインドよりもプラグを使った方が効率よく釣れる場面も多い。
特に注意したいのはメッキがルアーをしっかり食ってこないような時。
メッキ釣りをやってみると分かるんだけど、状況によってはルアーの横をじゃれるようにチェイスしてくることが目立つことがある。

こういう時はミノーなどを使った方が圧倒的に効率よく釣果を伸ばしやすい。
ワームを使うと「ゴツゴツ当たるけど掛からない」という時は、プラグに変えて対応すると良いね。
メッキの潜むレンジ(水深)が浅い状況であれば、食わせ能力やアピール力はミノーなどのプラグルアーの方が優れていることもある。
ロッド選び

ライトワインドでメッキを狙うのに適したロッド選びについて、紹介していこう。
ロッドの種類
ロッドの種類は、アジングロッドやメバリングロッドがおすすめ。
ただし、しなやかなものが多いメバリングロッドを選ぶ時は、反発力が高くてシャキッとしたものを選ぼう。
長さ
メッキゲームに使用するのであれば、基本的には7フィート前後~7フィート後半くらいのロッドが使いやすい。
- 7フィート前後:主に漁港内や小規模な河川など
- 7フィート中盤(7フィート3~6インチくらい):オールラウンド
- 7フィート後半(7フィート6インチ~):足場が高い堤防や中規模河川なども狙う
私の場合はこれくらいを目安に選んでいる。
迷った時は、ある程度長さのあるロッドを選んだ方が対応しやすい。
硬さ・パワー
メッキゲームではだいたい3g~5g程度のジグヘッドを使用することが多い。
ここで柔らかすぎるロッドを使ってしまうと、ダートアクションが出しにくい。
目安としては最低でもL(ライト)パワー、最大ウェイトが7g前後あるものを選ぶと良い。
遠投性やワームの操作性・メタルジグなどの使用も考えるならMLクラス・最大ウェイト10g前後のアジングロッドやメバリングロッドを選ぶと良い。
チューブラーティップとソリッドティップ

アジングロッド・メバリングロッドは穂先の構造の違いでチューブラーとソリッドがある。
- チューブラーティップ:反発力が高く、小刻みなアクションを与えやすい
- ソリッドティップ:しなやかで穂先のルアーの重さを感じ取りやすい
特性はこのように違いがある。
ライトワインドでは「チューブラーティップが良い」という意見もあるけど、私の感覚ではそれは違うと感じている。
1gや2gといった軽いジグヘッドを小刻みに動かすなら、チューブラーティップの方が確かに都合がいい。
しかし、メッキゲームのように少し重たいジグヘッドを使ったり、大きめのロッドアクションを与えるならソリッドティップでも全く問題はない。
最終的には好みだけど、フォール中のルアーの存在感や微妙な着底感などを把握するなら、バットベリーに掛けてはしっかりとした張りのあるソリッドティップのロッドもおすすめ。
実際に私の場合、ライトワインドのメッキ釣りではあえてソリッドティップのロッドも良く使っているぞ。
ヤマガブランクス ブルーカレント

ブルーカレントシリーズはチューブラーティップのライトゲームロッド。
アジング専用ロッドとメバリング専用ロッドの中間的な使用感で、反発力が程よく有って粘りがある。
ライトワインドにも使いやすいロッドだね!
▼【おすすめ関連記事】ライトワインド用ロッド選びを解説

リール選び
次はリールの選び方について紹介していこう。
番手
リールの番手はシマノC2000番、ダイワの場合はLT2000をベースに選ぶ。
30cm程度までの一般的なメッキゲームであれば2000番を基準に、0.5号などの太目のPEラインを使うなら2500番も視野に入れる。
ギア比
メッキゲームの場合は比較的重たいジグヘッドを使う機会が多く、アクションのテンポも少し速め。
なのでハイギアリールを基準に選ぶのがおすすめで、巻取りが遅いローギア・パワーギアのリールは使わない。
シマノ 20ヴァンフォードC2000SHG

私は普段ハイエンドタックルを使う機会も多いですが、普通にメインタックルとして使用できる使い勝手の良さを誇る中級クラスのリール。
巻き出しの軽さは高級リールに劣らず、ライトワインドにもおすすめ。
▼【おすすめ関連記事】ライトワインド用リール選びを解説

ライン選び

次はライン選びの基本を紹介していこう。
PEライン+リーダーを使おう
メッキゲームでは、ラインの伸びが少ないPEラインを使おう。
繊細なエステルラインやフロロカーボンラインでは強度的に足りない。
リーダーの先端にはフロロカーボン製のショックリーダーを合わせるのが基本スタイル。
ラインの太さ・号数選び
メッキ釣りでは、アジなどを狙う時よりもワンランク強度を持たせたラインシステムの方が安心して釣りができる。
私の目安としては、
- PEライン0.3号+リーダー6~7ポンド(1.5号~1.75号):漁港内など・開けた場所のベーシック
- PEライン0.4号+リーダー7ポンド(1.75号):ちょっとした小磯やテトラ帯まで使える
こんな感じのタックルバランスでライトワインドを楽しんでいる。
メッキは歯が意外と鋭く、細いリーダーを使うとダメージを受けやすいので要注意だ。
ラインの長さ
メッキゲームではそこまでルアー遠投する機会は少ないが、ある程度の余裕を持たせた方が無難。
目安としては
- PEライン:75m以上+リーダー:矢引(半ヒロ)~1m前後
これくらいを確保するが、PEラインは劣化に強いラインなので150m巻くことが多い。
長く巻いた方が万が一のトラブルにも対応しやすいし、ラインを交換する時の無駄も減らせるからね。
根ズレの可能性がある場所だったり、足場が悪い場所での釣りの場合はリーダーは1ヒロ前後まで確保する。
サンライン シグロンPEX8
8本編みで滑らかで使いやすいPEライン。
高級とされる8本編みの極細PEとしてはコスパは最高クラスに良く、普通に使い勝手も良くておすすめ。
クレハ シーガーグランドマックスFX
60m巻きでたっぷり入っており、強度・耐久性・使いやすさのバランスが非常に優れたフロロカーボンハリス。
リーダー用ラインとしても非常におすすめで、ライン選びに迷った時はこれを選べば間違いはない。
▼【おすすめ関連記事】ライトワインド用ライン選びを解説

ジグヘッド選び

次はライトワインド用のジグヘッドの選び方についてだ。
重さ
メッキ釣りに使うジグヘッドの重さだが、基本的には3g前後~5g前後が使いやすい。
目安を紹介すると、
- 2.5g:軽めの重さ。浅い場所狙い向きだがあまり使わない
- 3g~3.5g:オールラウンドに使えるが、やや軽め
- 5g:オールラウンドに使え、漁港や水深がある河川ではベーシック
私の場合はこのように選んでおり、8割以上は3g前後のジグヘッドと5gクラスのジグヘッドで済ませている。
これからライトワインドのメッキゲームに挑戦するなら、3g~5g程度のジグヘッドを揃えておけばだいたい何とかなる。
浅い場所を狙うならミノーを使えば良いし、もっと遠投して深い場所を狙いたいならメタルジグを使えば基本はOK。
デコイ デルタマジックヘビー

私が一番良く使っているジグヘッドがデルタマジックヘビー。
フックサイズは#4を基準に、メッキのサイズが20cm中盤くらいあるなら#3を選ぶのがおすすめ。
▼【関連記事】デルタマジックをインプレッション

ワーム選び

メッキゲームに適したワーム選びの基本を紹介していこう。
ワームの大きさ
だいたい10cm台後半~30cm前後までの一般的な大きさのメッキを狙うのであれば、無難に使えるのは2インチほどのワーム。
ワームを選ぶ時は2インチを基準に、
- 10cm台中盤などの小さいメッキが多い時:1.5インチ前後
- アピール力をあげたり、アクションの柔らかさ重視:2.5インチ前後
こんな感じで考えている。
最初のうちは2インチほどのワームがあればだいたい何とかなるので、難しく考えなくてOK。
ダイワ 月下美人ダートビーム2インチ

高耐久素材でフグにも強く、1本のワームで何匹もメッキが釣れるダートビーム。
メッキの活性がある程度高く、アタリがそれなりに頻発する状況下におすすめなワーム。

とりあえず1つめのワームとしても使いやすく、硬くて張りのある素材でダートの切れ味も非常に良い。
▼【関連記事】ダートビームをインプレッション

ドリームアップ ダート8 2インチ

2つめのおすすめワームがダート8の2インチ。
このワームの方が耐久性は劣るものの、ダート時のアクションの柔らかさや食わせ能力は上。

また、ただ巻きした時のフラフラと泳ぐスイミングアクションが素晴らしく良い。
メッキの活性が少し低い状況におすすめで、高い食わせ能力で1匹を引っ張り出す能力に長けているぞ。
▼【関連記事】ダート8をインプレッション

スナップ
ライトワインドではスナップを使った方がルアーの交換が楽だし、メッキの歯からリーダーを守る効果も期待できる。
バスデイ ウルトラスナップ

とりあえずどれを選んだらいいのか分からないのであれば、ウルトラスナップの#0がおすすめ。
大きめのメッキが掛かったり、外道でヒラメやクロダイなどがヒットしても余裕で耐えてくれる強さがある。
それでいて硬すぎないので交換も比較的楽にできるので、私のお気に入りだ。
▼【おすすめ関連記事】ライトワインド用スナップ選びを紹介

針外し
メッキは口周りが意外と硬く、深く針が刺さってしまうと素手で外すのは困難。
ケガを防止するためにも、針外しは必ず用意しておこう。
オーナー マルチフォーセップ
メッキのような小型魚のフックもスムーズ外せ、PEラインのカットもできちゃう超便利な針外しがコレ。
私自身ライトゲームでは非常に重宝しており、お気に入りの便利グッズ!
メッキに適したアクション・誘い方
ライトワインドでメッキを狙う時は、アジやメバルを狙う時よりも大きく・しっかりワームを動かしてテンポよく探ると良い。
狙うレンジ
狙うレンジ(水深)は超重要で、中層~ボトムまでまんべんなく狙うようにしよう。
メッキは中層に浮いている印象を持っている方もいるけど、活性が低い時は海底ギリギリに潜んでいる。
こういう時は海底までワームをしっかり沈めたボトムワインドが効果的で、パターンにハマると超強い。
表層・中層とカウントダウンで探っても反応が無い時は、海底付近を丁寧に叩いて探ってみよう。
アクションはワンピッチジャークでOK
ライトワインドでメッキを狙うのであれば、ロッド操作1回につき1回転リールのハンドルを回すワンピッチジャークを基本に組み立てれば問題ない。
活性が少し低い時や、丁寧に探りたい時はハンドルの巻きを1/2回転ほどに落とすこともあるが。
基本的にはアジやメバルを常夜灯周りで狙う時ほどネチネチ探る必要は無い。
逆に速度を落としすぎると、メッキが見切ってくることもあるので気を付けよう。

基本的にはロッド操作を3回~6回ほど与えたらフォールを入れて浮き上がった分を沈めなおして探ると良い。
ボトムを探る時は、フォールの度に海底まで沈めて深いレンジをしっかり探ろう。
意外とボトムギリギリにメッキが固まっていることも多く、こういう時はミノーなどのプラグルアーでは取りこぼしが発生する。
沈んだメッキを狙う時にライトワインドは超強いので、コツを覚えると強い武器になるぞ。
まるなか
丁寧に探りすぎない
メッキは他のターゲットよりも速い動きやイレギュラーなルアーアクションに対して好反応を示すことが多い。
ライトワインドで探る時もあまり丁寧にゆっくり探りすぎたりすると、かえって逆効果になることがある。
ルアーに反応するものの食い切らない時は逆にアクションを速くしたり、フォールを入れる間隔を長くしてみるのもおすすめ!
ライトワインドで狙うのにおすすめなポイント
最後の、ライトワインドを使ったメッキゲームで狙うのに特におすすめなポイントを紹介しておこう。
メッキは変化や障害物に着く習性がある
メッキは回遊魚だけど、普段は海底の変化や障害物の陰などに潜む習性がある。
特に日中のデイゲームなど、メッキの活性が落ち着く時間帯は物陰や海底付近でじっとしていることも多い。
開けた場所を漠然とランガンするより、何か変化のある場所を重点的に狙うようにしよう。
特にライトワインドはプラグルアーよりも根掛かりにくいので、積極的に狙っていこう。

港内の船道

港内には船道といい、船が通るルートがある。船が通るところは周りよりも一段深く掘れていることが多い。
活性が低いメッキは、船道の斜面に潜んでいることが非常に多い。
特に日中の釣りや冬のメッキゲームに強いポイントで、こういう深い場所はライトワインドやメタルジグでなければ探るのが困難。
船道を狙う時は、海底までしっかりワームを沈めて探ってみると良い。
岸壁沿い・捨て石周りなど
メッキは障害物に潜む習性があり、港内や河川の岸壁沿いの陰や、足元に沈められた捨て石周りは一級ポイント。

沖を探るだけがメッキ釣りではなく、こういう足元付近の水深があるポイントもライトワインドを使うと探りやすい。
岸壁沿いや捨て石周りは意外と根掛かりやすいので、シングルフックを使ったワームの釣りが効果を発揮しやすい。
状況によってはワームにチェイスるメッキが見えることも良く有り、反応を目で探してランガンする釣り方もおすすめ!
沖にルアーを投げるだけでなく、足元に潜むメッキも結構多いことは覚えておくと良いね。
まるなか
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