さてさて、今回はエギングロッドにおける
ソリッドティップを搭載したロッドを使うメリットは何なのか?
実際にソリッドティップのエギングロッドを使用してある程度釣行を重ねていき、段々その使い心地なども分かってきました(*^^*)
エギングロッドの選び方等の質問などを時々頂くことが有りますので、チューブラーモデルとソリッドモデルのエギングロッドを実際に使い比べてみた感想を素人なりにまとめていきたいと思います。
今まではオーソドックスなチューブラーティップのエギングロッドでアオリイカ釣りを楽しんできていたのですが、
ソリッドティップのロッドの方が自分の使い方には合っているんじゃないの?
という風に感じることが多くなりました。その後ソリッドティップのエギロッドを追加で購入した結果、快適にエギングを楽しめています。
どちらが優れていてどちらが劣っている。というようなことは無くて、その特性をしっかり理解して皆さんに合ったエギングロッドセレクトに役立てていただければと思います。
それでは、前置きはこれくらいにしておいて本題へと話を進めていきましょう!
エギングロッド しなやかなソリッドティップとチューブラーティップの曲がりの違い
まず、私の手元にあるエギングロッドを見て比較してみると、一目瞭然に違いがある。
上がソリッドティップのエギングロッドで、下がチューブラーティップのエギングロッド。
なお、このソリッドティップとチューブラーティップの特性自体の違いについては「チューブラーとソリッド 特徴と違いを徹底解説」をご覧ください。
この2種類のエギングロッドのティップを曲げてみると、曲がり方はこんなにも違う。
しなやかなソリッドティップのエギングロッドは穂先の部分だけをこんな風に曲げこむことができる。この曲がり込みの良さをうまく使ってあげることで、エギングをより快適かつ面白く楽しむことができる。
※もちろん、無理に曲げたらNGよ!
一方、チューブラーティップを搭載しているエギングロッドを曲げてみようと頑張ってはみるが
このように、穂先から少し離れた所に曲がりの支点が行ってしまうしうまく曲げることはできません。写真ではほとんど曲がっていないように見えますが、実際には結構力を込めているのでこれ以上曲げたくない(-_-;)
こんな風に、同じエギングロッドでもチューブラーとソリッドでは大きく穂先の曲がり込み具合やしなやかさが違う。
それではここからが本題。
このソリッドティップ特有の曲がりをどうやって使うことでエギングの釣果アップに繋げていくことができるのか。実際に私が使ってみて感じたことをまとめていきますね!
ソリッドティップのエギングロッドを使うメリット
ロッドに掛かる負荷で着底やアタリが取りやすい
ソリッドティップのエギングロッドを導入した一番の理由が
穂先に掛かる負荷の変化で着底やアタリを取りたかったから!
私は日中にエギングを楽しむというより、夜間の暗い時間にエギングに出かけることが多い。常夜灯のある場所ばかりではなく、真っ暗な場所で釣りをすることの方が多いくらいなんですね。
また、波や風が強い外洋に面したサーフなどでエギングをするのが好き。
そうなってくると、ラインのたるみや出方で着底やアタリを取るのって予想以上に難しいし、真っ暗な場所ではまずそれは不可能。
こういった時、基本的にはラインが張るか張らないかといった微妙なテンションを掛け続けて釣りをすることになる。
この時、チューブラーティップのロッドで「それ」をやろうとすると、ちょっとでも風が強かったり潮が早かったりするとロッドに掛かる負荷が分からなくなってしまったりするし、強めにテンションを掛けるとエギが手前にどんどん寄ってきてしまう。
そうなるとイカがエギを抱くチャンスが減るし、エギがどんどん手前に寄ってきてしまうのでワンキャストで誘いを掛けることのできる回数も減ってしまいます。
こんな状況下ではソリッドティップのエギングロッドを使うメリットはメチャメチャデカいと感じる。
ロッドの穂先をちょこっと曲げるようにテンションを掛けたとしても、穂先がしなやかなのでエギまでラインのテンションを必要以上に伝えないのだ。だから自然なフォールを維持しやすい。
それでいて着底時やアタリが出た時には、穂先の曲がり具合や負荷の掛かり具合の変化が非常にわかりやすいんですね!
今までは「アタリ・・・かな?」と感じていた微妙な変化が、ソリッドティップの穂先が少し曲がるくらいのラインテンションを掛けてあげることで容易に変化を察知できる。
これは結構釣りをしていて面白くて、自分からアタリを取って掛けていく釣りが楽しめるようになるし、視界が悪い時や風が強い場所でも着底の把握なども以前より容易にできるようになったかな。
言い換えれば、岸からティップランエギングを楽しむといった感じだ。
潮の入り方で穂先に掛かる感触が大きく変わる
ソリッドティップのエギングロッドを使ってみると、
潮の流れる速度や方向、2枚潮などをより分かりやすく感じ取ることができる。
エギをフォールさせていく間の穂先の持たれ具合も結構変わるし、シャクった時の重さやエギを回収する時の感触もチューブラーモデルのロッドよりも敏感に感じ取ることができます。
これによって、どの角度でエギを投入していけばエギが良い姿勢を維持してくれてアオリイカが抱きやすいのか?などといった事が以前よりもわかりやすくなったし、釣れる状態の潮の具合なんかも今まで以上に察知しやすくなったかな。
アオリイカのエギングは誘い方等ももちろん重要ですが、それ以上にイカの回遊してくる潮の流れや活性の上がりやすい潮の状態などを知ることの方が大事に思う。
特にサーフや潮通しの良い防波堤、磯などでエギングを楽しむのであればテクニックよりもタイミングが重要。穂先に伝わってくる情報からその時合いを予測し、アオリイカを釣ることもできる。
釣れそうな潮を知って、その通りに狙って釣れるとエギングの楽しさは何倍にもなると思いう。そういったわかりにくい水の中の情報をソリッドティップが分かりやすくしてくれるという効果がある。
ソリッドティップのエギングロッドのデメリット
ここまで、エギングにソリッドティップのロッドを使うメリットを紹介してきました。
続いてはソリッドティップを導入することによるデメリットですね。これも合わせて見ていこう。
糸フケの処理速度が劣る
ソリッドティップのロッドを使用することで、どうしても穂先の部分を中心にしなやかなロッドになる。
これによって、海面を漂うPEラインや海中に出すぎた糸フケをロッドを煽って処理しようとした時、チューブラーのロッドよりもワンテンポ遅れるような感覚があるかな。
そこまで目立つ事ではないですが、穂先の部分が繊細に曲がるので横風が吹いた時などのラインスラッグの処理はチューブラーに一歩劣る印象。
ソリッド部分の折れ、破損を気にする
どうしてもソリッド部分の接続箇所の破損には気を使ってキャストする必要がある。
ヒットしたイカとやり取りしたりエギにアクションを与える際は、この繋ぎ目に負荷が掛からないように設計されているはずなので気にする必要は無いと思う(まともなロッドであれば)。
しかし、キャストをする際はある程度垂らしをしっかりと取り、ロッドのバット部にしっかり負荷が掛かるように曲げ込んで投げないと破損する恐れが無いとは言えない。
バスロッドを扱うように手首だけでキャストしたりすると、穂先に負荷が集中してしまって下手すると「やってしまう」かもしれない。
しかし、ちゃんと投げてあげればソリッド部の曲がりなどは気にならないし、チューブラーモデルと比べても飛距離が落ちたりする印象は持っていません。普段エギングを楽しむ時も、ソリッドのロッドだからと言ってキャストするのが怖いだとかそういうことは全くないですね(*^^*)
ただし、リーダーは短めにするかコブの小さい摩擦系のノットで結束した方が良いかな。
ソリッドティップのロッドはガイドの径が小さくなる傾向があるから、コブの目立つ電車結びでノットをガイドに巻き込んで投げると糸抜けが悪くなるし、ガイドにも良くない。下手にノットの部分が絡むと穂先が破損することにも繋がるから、たらしは長めにしてしっかりロッドを曲げ込んで投げるようにした方が良いですね。
ソリッドティップのエギングロッドが向いている場面
エギングにソリッドティップのロッドを導入するメリットとデメリットを簡単に説明していきました。これらをまとめてみると、ソリッドティップのエギングロッドが活躍しやすい場面はこんな感じかな。
- ナイトエギング
- 穂先にテンションを掛けて積極的にアタリを取りたい、イカのアタリが良くわからない方
- 着底の把握が難しい時
- 潮の流れを把握してエギを潮に乗せて操作したり、イカの釣れる潮の流れを把握したい時
私が実際にソリッドティップのエギングロッドを使ってみた感じとしては、こんな場面でその特徴が活かせるように感じましたね!(*^^*)
エギングを始めたばかりの時は、着底を把握するのも難しいしイカのアタリをしっかり捉えてアワセを入れていくのも難しい。シャクったら掛かっていたなんて言うことも良くあること。
ソリッドティップのエギングロッドを使うことで、ラインの出方を目で見るだけではなくてロッドの曲がり具合やその抵抗感を使って変化を感じ取ることができる。ですのでエギング初心者の方にもソリッドティップのロッドは有効なんじゃないかなぁと思いますよ♪
気になる方は、ぜひソリッドモデルのエギングロッドも試してみてください。
★今回はソリッドティップのエギングロッドの特徴について話をさせていただきましたが、まるなか大衆鮮魚では他にもエギングに関するタックルインプレッションや釣り方、釣行記など多数のコンテンツを用意してあります。時間のある時にでも「エギング」のページをご覧いただくと、何か役立つ情報が見つかるかもしれません。
今回はこのへんで。
それでは、良い釣りを!