さてさて、今回はエギング用ラインの号数・太さの決め方について。
沈下速度が遅く、潮や風の影響を受けやすいエギング。
この釣りの特性上、リールやロッドの性能以上にラインの性能(号数)が非常に釣りの快適性を左右するもの。
だから初心者の方ほどラインセレクトには注意した方が良いのは間違いない。
ここではメインラインで使用するPEラインと、ショックリーダーの太さの選び方の基本を解説していく。
これを基準にエギングに挑戦してもらえば、あとは釣り場で実践を積んでもらえれば釣果は必ず出るはず。
それでは早速、本題へと話を進めていこう。
最もベーシックな号数の組み合わせ
まずは春イカでも秋イカでも対応でき、オールラウンドに対応できるPEラインとリーダーの組み合わせから。
とりあえずエギングにこれから挑戦するのであれば、これを1つの基準にラインセレクトをしておけばOKだ。
最もベーシックで汎用性が高い組み合わせとしては、
- PEライン0.6号+ショックリーダー2号
こんな感じの組み合わせになり、エギの操作性や強度のバランスが良くてオールマイティーに対応できる。
初心者だからラインを太くするのはおすすめしない
エギングで重要な要素の1つが、エギのボトム(海底)タッチやアオリイカのバイトを見逃さずにキャッチ出来る事。
ここにラインの太さ(特にPEライン)が大きく影響してくるので要注意!
ラインが太いほど潮の影響などを受けやすくなるので、着底やアタリを察知する感度が鈍りやすくなる。
だから初心者だからと言って太いラインを使うと、それによって釣りの快適性が大きく低下するってわけだ。
特にエギングの場合は、初心者だからこそ感度が良いラインを使うべきであり、メインラインとリーダーの結束方法などは早めに覚えておこう。
適度に細いラインは、エギングに慣れていない方にこそ快適な釣りをサポートしてくれるからね。
PEラインの太さ・号数の選び方
最もベーシックなラインの組み合わせについては既に紹介した通りだが、どんな風にラインの号数を調整していくのがおすすめか?
私なりのPEラインの号数選びについて紹介していこう。
エギングで使用される大雑把な号数
同じ釣り場でエギングをするにしても、人それぞれスタイルが違うので「どれが正解」というものは存在しないのがライン選びだ。
エギングで使用されるPEラインだが、簡単に号数毎の使い分けを紹介するとこんな感じ。
- 0.4号:エギング用ラインとしてはかなり細い。感度・飛距離重視のセレクトで玄人向け
- 0.5号:オールマイティーに使えるが、若干細めのセレクト
- 0.6号:最もベーシックで、様々な釣り場に対応しやすい
- 0.7号:飛距離や感度は落としたくないが、メインラインの強度だけを少し上げたい時
- 0.8号:根周りの根掛かり対策などで使用するが、ダイレクトな操作性は劣る
- 1.0号:強度重視のセレクト。足場が極端に悪い場所など、使用する場所は限定的
とりあえず一般的な堤防やサーフ、ちょっとした磯周りなどなら0.5号~0.8号程をチョイスしておけばOKだ。
その後経験を積み、自分なりのスタイルが確立されてきたらかなり細い0.4号を使ってみたり、逆に1号といったかなり太めのラインを使ってみれば良い。
0.6号を基準に微調整する
規準は0.6号で問題ないが、0.6号のPEラインを使用してみて
「着底がぼやけたりイカのアタリが良く分からない時」
こういう時は、メインラインの号数を0.1号だけ落として様子を見てみると良い。
僅か0.1号の差であっても、風や潮の受け具合は大きく変わるもの。
0.6号に変えて0.5号のPEラインを使用することで、よりダイレクトな感度重視のエギングを展開できるようになる。
ラインは150m以上巻く
エギングで使用するPEラインだが、最低でも150m以上リールに巻いておこう。
例えば3.5号のエギをキャストした場合、追い風に乗せても大体70m前後の飛距離が出せれば良い方だろう。
万が一の高切れを考慮すると飛距離の倍位のラインは必要になるので、それが150mになるってわけだ。
なお、ラインをカットしつつひっくり返して使いたいという方は「180m巻きや200m巻き」のラインを購入すると、より長く使うことが出来る。
国産PEラインと海外産PEラインで太さが違う
ちょっと気を付けて欲しいのが、同じ号数表示のPEラインであっても「実際の太さが違うもの」が存在しているという事。
基本的に、最近の国内メーカーのPEラインは号数表示に対して正確に作られているものが多い。
一方で安価な海外製のPEラインは号数表示に対し、実際に手に取ってみると「明らかに太い」ラインも多い。
特に、号数表示に対して強度表示(LB)が高く設定されているラインを購入する時は要注意!
とにかく安く釣りをしたいなら構わないが、信頼性を確保するのであればやっぱり国産のPEラインを選んだ方が間違いなく無難である。
メインラインよりもリーダーの号数チェンジを優先する
エギングをする際、フィールドによってPEラインの号数をこまめに変えるのは間違いではない。
しかし、特に最初のうちは使用するタックルに慣れることが重要であり、使用するタックル(ラインも当然含む)に体が馴染んでくると釣りの精度・感度も上がってくる。
この時、釣りの感覚を大きく変えやすいPEラインの太さをコロコロ変えてしまうと、エギの操作感や潮を受けた時の感触も変わりやすい。
これを防ぐために、出来る限りPEラインの太さは変えず、ショックリーダーを調整するのが私のおすすめだ。
釣り場の水深や根ズレの有無により、ショックリーダーを適切に選んでエギングの経験を積んでいこう。
そうした方が上達も早く、より安定して釣果が出せるようになるはず。
ショックリーダーの太さ・号数の選び方
PEラインの選び方が分かったところで、次はリーダーを選んでいこう。
ボトムを攻めることが多いエギングでは、ショックリーダーの号数の使い分けも重要だ。
PEラインよりも釣り場で調整がしやすいので、この機会に選び方の基本を覚えておこう。
リーダーセレクトの目安
まずはショックリーダーの号数について、選び方の大雑把な目安をまとめておこう。
人によって多少違ってくるが、基本的には2号~3号程のリーダーを使用することが多い。
- 1.5号・1.75号:根ズレの可能性が低いオープンエリアで使用する
- 2号:オールラウンドでバランスが良い
- 2.5号:若干の根ズレがある場所向き
- 3号:根ズレが避けられない釣り場で使用
- 4号:磯周りや駆け上がりが超キツイ場所
こんな風に使い分けることが多いかな!
リーダーはフロロカーボンラインを使う
エギングでは、エギをスムーズに沈下させるとが重要になってくる。
また、ある程度の根ズレは避けることができない場合が多く、スレに対する強度がショックリーダーに求められる。
そうなると比重が軽くて柔らかいナイロンリーダーより、高比重・高耐久なフロロカーボン製ショックリーダーがエギングではマッチする。
基本的にエギングでナイロンリーダーが使用されることはほぼなく、ラインの特性を考慮してフロロカーボンラインを選ぶようにしよう。
リーダーの長さの決め方
エギングで使用するリーダの長さだが、こだわりが無ければ1ヒロ取って釣りをすればOKだ。
根ズレが全くない場所なら矢引き(半ヒロ)でもOKだし、根ズレが裂けられないポイントなら1ヒロ半程の長めのリーダーを組むこともある。
PEラインとリーダーの太さのバランス
PEラインとショックリーダーの太さ・号数選びについてはこれまで紹介した通りだ。
目安としてのPEラインとリーダーの組み合わせについてまとめておこう。
- PEライン0.4号:リーダー号数1.5号~1.75号
- PEライン0.5号:リーダー号数1.75号~3号
- PEライン0.6号:リーダー号数1.75号~4号
- PEライン0.7・0.8号:リーダー号数2号~4号
- PEライン1号:リーダー号数2.5号~4号
人によって細かなバランスは違ってくるが、私なりのラインセレクトは大体こんな感じかな。
根ズレ対策と根掛かり対策
根ズレというのはラインが海底の障害物に擦れる事。
一方で根掛かりというのは、エギのカンナが海底の何かに引っ掛かってしまうことだ。
基本的に根掛かりは発生しないけど根ズレが発生する場所(駆け上がりなど)を攻めるのであれば、PEラインの号数は太くせずにリーダーだけ太くするのがおすすめだ。
そうすれば釣りの感度は大きく落とさず、太いショックリーダーによって根ズレに対して強度を上げることが出来るからね。
一方で根掛かりが回避できない場所であれば、引っかけてしまったエギの回収率を上げるためにリーダーだけでなく、PEラインも強度がある太いものをチョイスしよう。
おすすめPEラインとショックリーダー
最後に、エギングにおすすめなラインを簡単に紹介しておこう。
ここで紹介するラインは、初心者の方でも使い易いコスパもそこそこ良いアイテムに絞っておく。
サンライン シグロンPEX8
コスパ系のPEラインの中ではトップクラスのスムーズさがあり、よく飛んで非常に使い易いのがシグロンPEX8。
細めの号数は張りがしっかりとしていてガイド絡みが発生しにくい。
サーフのキャスティングゲームや根ズレ多発のネイティブトラウトで使用しているが、普通に使えて強度も全く問題なしなおすすめラインだ。
8本編みの0.6号のPEラインが、150m巻きで1000円台中盤で買えるのはかなり魅力的。
これからエギングに挑戦する方~誰にでも使い易いラインに仕上がっている印象だね!
クレハ シーガーグランドマックスFX
元々は高級なフロロカーボンラインだが、定価の半額程で購入できて60m巻きなので実はそんなに高くはない。
アジングなどに使用する1号以下のライン~エギング用の2号前後はもちろん、船釣りまで私が愛用しているラインだ。
強度比較テストを行った結果でも、明らかに他の一般的なラインよりも優れた結果になり、信頼性は抜群。
強さもあり、必要なしなやかさも備わっているのでバランスが良いフロロカーボンライン。
とりあえず強くて信頼できるラインが欲しければ、グランドマックスFXを使っておけば間違いない。
まとめ!
ざっとまぁこんな感じで、エギング用ラインの号数選びについての基礎知識は十分身に付くんじゃないかなと。
ラインセレクトは最終的に個人の好みによる部分が大きく、自分なりに必要な強度が有って使い易ければOKだ。
今回紹介した選び方をベースに、使い易いようにアレンジしてレベルアップしてもらえたら嬉しい。
それでは、今回はこの辺で。また明日会いましょう!
▼エギングラインの選び方・実釣から選んだおすすめアイテム紹介の記事
こんにちは、とってもわかりやすい説明ありがとうございます。
自分は0.8号のPEを使っていて、ノーマルタイプのエギだと着底がほとんど分からずラインの出方を見ながら底を取ってました。当然当たりもわからず、しゃくったら乗ってた感じです。夜釣りになると目視確認出来ないのでなんとなーくやっていました。
エギングを始めた当初、高切れでエギを何個も失っていたので、今より細いラインは使うつもりはありませんでしたが、昔よりキャストも上手くなったし、ここまでメリットがあるのなら、自分も0.5号か0.6号に交換しようと思います。
こんにちは、まるなかです。エギングは着底がしっかり取れて、アタリがわかるようになるとどんどん釣れるようになっていきますよ!
ラインは必要な強度があれば、細いほどエギングには最適だと思います。
タックルセッティングを少し変えてみて、自分に合ったものを見つけてみてください!
こんにちは。
まるなかさんと同ホームの者です。
PEの太さによるメリット、デメリットが簡潔に書かれており、とてもわかりやすかったです。
ずっと0.8号を使用してきましたが、潮の流れと着底のタイミングがわかりにくくて悩んでいたので、早速0.5号に変えて試してみようと思います。
根ズレするようなポイントでもないですからね。
今後ともまるなかさんのHPで勉強させてください。
こんにちは、まるなかです。
エギングは着底の把握やアタリをどうやって取っていくかが最大のポイントですからね!
ラインの太さはそれらにかなり大きな影響を与えるので、他の釣り以上にラインの太さには気を使った方が良さそうですね!!
素人なので役に立てるかわからないですが、これからもよろしくどうぞ!