静岡は魚が釣れないのか【魚釣りで移住はおすすめ?】

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静岡

こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回はいつもと少しテーマを変えた内容になっています。

私のもとに来る質問として

  • 静岡は魚が釣れないのか?
  • 魚釣りのために静岡に移住したいけどおすすめか?
  • 静岡に転勤になったけど、静岡の魚釣りってどんな感じ?

沢山問い合わせがあるわけではないですが、一年に何件かこのような質問が来るんですよね。

今回はこれまで長いこと静岡中部を中心に、地方に遠征などもしながらひたすら釣りを続けてきた私の経験をもとに、フラットな視点で静岡の魚釣りについて意見を紹介したいと思います。

静岡の釣りに愛着がある方には、内容的に気分が悪くなる可能性があることは最初に断っておきます。
一般的なメディアでは「静岡最高!」「静岡は魚釣りが楽しめて良いところ」というような意見が大半だと思いますが、あくまでも公平な立場で、現在の私の率直な考えを紹介します。

✔管理人(筆者)について

なお、私の釣りの経験としては

  • 現在は基本的に365日毎日釣行しています
  • 静岡中部出身、これまで20年以上静岡で釣りをやり込んでいます
  • 渓流釣り~船釣りまで、時期に応じて様々な釣りを楽しんできました
  • 漁師の方に釣りを教わったり、メーカーからプロスタッフとしての勧誘なども受けています

こんな感じで、人生の大部分を釣りに費やしています。

ですので、私の意見は色んな場所で釣りをした経験があり、それなりの数・大きさの魚を釣ってきた人間としてのものになります。
釣り初心者の方など、まだあまり釣りをやり込んでいない方とは考え方が違う点があるかもしれませんが、ご理解くださいませ。

静岡は魚が釣れないのか?

地域により違いはあるが、年々魚影は薄くなる傾向

まず最初のテーマは「静岡は魚が釣れないのか?」という事ですね。

これに関しては静岡以外でも結構多くの方が感じている部分もあると思いますが、全体的に釣れる魚の数は減少傾向です。

この記事を書いているのは2021年の12月ですが、10年~15年くらい前までの静岡界隈(主に地元の静岡中部)は現在よりも遥かに魚影が濃く、様々な魚が一年中釣れましたね。

私は高校を卒業後に地元の大学を進学先に選んだんですが、大きな理由としては静岡で釣りがやりたかったからです。
今となっては考えられないですが(笑)、四国や九州・北海道などの釣りの名所には全く興味が無く、地元だけで十分魚が釣れていました。

その後時間が経過していくと、魚の魚影は薄くなり、今となっては釣れる魚を探すのも結構苦労すると思います(地域による差はある)。

2021年現在は黒潮の蛇行が発生していたりと何か要因があるのかもしれませんが、私の感覚としては特に静岡中部での釣れなさが目立つ印象ですね。
伊豆半島や静岡東部・静岡西部なども魚は釣れなくなってきているものの、静岡中部ほどの影響は受けていないように感じます。

どれくらい釣れなくなったか?

以前魚が良く釣れたのは遠い昔の話ではなく、静岡中部の場合は2015年くらいまではそこそこ魚は釣れました。
徐々に何となく魚が減ってきているような感じはしましたが、誤差という範囲に収まる程度でしたね。

2015年辺りと2021年を比較すると、釣果数としては1/2~1/5くらいになってしまったというのが私なりの感覚ですね(魚種による違いはある)。

魚釣りで釣れないというのは大きく分けると2つあり、

  • 魚が居ても食いつかない
  • そもそも魚が居ない

この2つになります。

ひたすら経験を積むと、目の前の釣り場の状態がこのどちらなのかは何となくわかるようになってきます。
現在の静岡の状態としては、「魚がそもそも居ない」ことがかなり増えてきていて、状況によってはどれだけ工夫しても全くアタリすら無いようなことも普通にありますからね。

酷い時はサビキ釣りをやってもアジやイワシは全く釣れなかったり、カサゴなどの癒しの根魚もほとんど釣れない場所が多くなってきています。

これが2021年の静岡、特に静岡中部の現状だと思います。

釣りの聖地との差

アオリイカ 釣果

実際に私は四国や九州などへ釣りの旅に出かけたりしましたが、静岡とそれらの地域ではどれくらいの違いがあるのか?

結構気になる方は多いと思いますが、正直言って比べ物にならないくらいの差がありますね。

伊豆半島や遠州サーフ・浜名湖などは魚種によってはある程度近い釣れ具合のものもありますが、やはり釣りの名所とは釣れ方・ポテンシャルがそもそも違います。

率直な印象としては、静岡での1年分の釣果は釣りの名所で1か月~2か月ほどガッツリと釣りをすれば出せてしまうことも多いと思います。
釣り場に潜む魚の数も全く違いますし、魚の大きさにおいても別次元です。

魚種によっては、静岡でのワンシーズン分の釣果が1日で釣れるくらいです・・・・。

YouTubeなどで見るような魚が沢山釣れる場所は、静岡と比べると数倍~10倍以上魚が釣れたりしますね(もちろん魚種や釣りをする方の技術にもよる)。

静岡に釣り移住はアリか?

そんなこんなで魚が釣れなくなってきている静岡ですが、釣りのために移住するのはアリのなのか?

これまでは私の考えを質問者の方に紹介していましたが、この機会にSNSでアンケートを取ってみました。
これが静岡在住の方の生の声なので、参考になると思います。

結論:静岡に釣り移住はおすすめしない

アンケートの結果はこんな感じになりましたが、ある程度予想通りです。
しかし、東部・伊豆の支持率が高いことと中部の支持率の低さは想定していましたが、西部の低さは予想できませんでしたね。

最初に結論を言ってしまうと、魚釣りを重視して静岡に移住するのはおすすめしません。
私自身もこの意見ですし、アンケートの結果がそれを物語っていますね(笑)

私はこれまで地元以外でも釣りをやってきていますが、正直言って静岡よりも釣りに適した地域はいくらでもありますし、わざわざ「釣りのために」静岡県に引っ越す必要はないと思います。

人多すぎ問題

静岡で釣りを楽しむうえで個人的に一番大きな問題は、釣り人の数が多すぎることです。
次に紹介する釣り場問題との関係も強いですが、特に静岡中部界隈で釣りをやっている方に多い意見ですね。

静岡 青物 釣果

静岡はそれほど魚が釣れる場所ではないですが、釣り禁止エリアが多い為、釣り人が特定の場所に集結します。
とりわけ青物やヒラメなど、人気の魚が釣れている情報が少しでも出回ると、情報が入った釣り場は平日でも日の出前から大混雑しますね。

この人混みや場所取りが嫌で釣りをやめてしまう方も実際には結構多く、私自身混雑する釣り場ではいくら魚が釣れていようと、そもそも釣りをやらなくなりました。
特にユーチューブなどのSNSで釣り場の背景が写り込むと、次の日から釣り人が沢山押し寄せてきますね。

加えて、人が沢山居てそれだけ釣れているかというとそうでもなく、実際に釣れているのは10人中1人だったり、誰も釣れないというのも普通です。
地方に行くと遥かに魚が釣れるのに誰も人が居なかったりするので、その違いはかなり大きいですね。

釣り場が無い

これは特に堤防釣りで気になる点ですね。

静岡には釣りの好ポイントとされる港湾があり、御前崎港や焼津港・清水港などのそこそこ規模が大きい港は良く知られた釣り場です。
しかし、現在はこれらの港湾部の有望なポイントは大半が釣り禁止エリアになっており、自由に釣りはできません。

地元の清水港は以前は県外からも多くの釣り人がやってくる名所でしたが、沖に面した堤防などの良さそうなポイントは90%以上が釣り禁止になってしまいました。
釣り場を選ぶのも満足にできず、有望なポイントで釣りができないのはストレスですね。

釣り禁止が多いことで釣り人が釣り可能エリアに集中するという流れができているので、良くない循環です。

ヒラメ 釣果

静岡ではサーフの釣りが盛んと言われますが、正直言って堤防でほとんど釣りができないので、仕方なくサーフに人が流れているというのが現状だと思います。
実際に以前釣りがあちこちで自由にできた時はサーフのヒラメ釣りなどをやっている方はごく少数、週末でもほとんどいませんでしたからね。

釣りをしていてワクワクしない(場所にもよる)

場所によって大きく違いますが、特に地元の静岡中部で釣りをするにあたり、私の場合は正直言ってワクワクしたりロマンを感じたりはしません。
これは私が毎日同じようなエリアで釣りを続けてきた悪い部分かもしれませんが、本気で釣りのために移住するならしっかり考えた方が良いと思います。

特に地元の静岡中部の場合は

  • 場所が限られて自由に釣りができない(釣り人の多さや釣り禁止エリアの多さによる)
  • 釣れる魚種やパターンが基本的には既に開拓され尽くしている
  • 静岡では大物でも、他の地域では普通に釣れる大きさだったりする
  • そもそも魚影が薄く、運の要素が大きくなる

私としてはこれらを痛感しますね。

静岡では大物といわれるようなショアレッド(マダイ)やブリなどを釣っても、視野を広げてみると大したことが無かったりしますよね。
静岡というフィールドにこだわって魚を釣りたいなら話は別ですが、場所問わずに大物を釣りたいのであれば、大型魚が沢山潜む地域で釣りをするのに越したことはありませんから。

ブリ

例えば、静岡では青物釣りが人気です。

静岡で岸からブリが釣れているというと、だいたい5kg~7kg・8kgくらいまでの小型が多く、良型と呼べる10kg以上を釣るには運の要素が非常に大きくなります(年によってはそもそも接岸しない)。
静岡では「ブリ」と呼ばれる大物であっても、日本海や九州ではワラサやメジロ・ヤズといった小型扱いされる大きさだったりしますね。

私は仕事で各地の魚を見てきましたが、時期になると毎日12kgや13kgといったブリがゴロゴロ入ってきて、10kg未満は基本的にワラサ・小型扱いです。
これには地域によるポテンシャルの差をどうしても感じてしまいます。

チヌ ロクマル

静岡でずっと釣りを続けても釣れないような大物が、ガイドも無しの一回の遠征であっさり釣れてしまったり・・・・。
ある意味、釣果を出すのが難しい場所でひたすら技術・経験を積んだ賜物かもしれませんが、結構ショックを受けますよ(笑)

とはいっても、これは場所による差も結構あります。

静岡県内でも伊豆方面に行ったり船で沖に出たりすれば、予想外の大物が釣れたり、良い釣果が出る可能性は高くなります。
今でも県内遠征や船釣りでは、ある程度はワクワクしますね。

総合的に考えて静岡に移住するのはおすすめ!

静岡に釣りを優先して考えて移住するのはおすすめしませんが、仕事や家族などの生活のことを考えたうえでの移住はおすすめですね。

実際に私がこれまで静岡で釣りを続けてきたのも、魚釣り以外のことを総合的に考えると良い場所だったからです。

色んな釣りができる

静岡は魚種別にみると大きな魚が釣れるわけでもないですし、沢山魚が釣れるわけでもありません。

渓流 釣果

しかし、少し車を走らせれば色んなフィールドで様々なジャンルの釣りが楽しめるのはメリットだと思います。
実際に私の場合は時期に応じて渓流へ行ったり海へ行ったり、色々やってます。

だいたい1時間半~2時間ほど車を走らせれば、

  • 渓流
  • 川・池
  • 湖・ダム
  • 堤防
  • サーフ

これらのフィールドにたどり着ける場所が静岡県内では非常に多いです。

ですので、特定の釣りにこだわらずに色々な釣りを幅広く楽しみたい方や、釣り以外のレジャーも満喫したい方には良い場所だと思いますね。

▼静岡で釣れる魚についての詳しい解説については【静岡で釣れる魚・時期別おすすめ魚種解説】を参考にどうぞ。

気候が温暖

静岡は非常に温暖な気候で、山間部や富士・箱根周辺以外は冬でも雪が降ることはほとんどありません。

ですので真冬でも普通に釣りが楽しめますし、かなり住みやすいと思います。

以前は数年に一度平地でも雪が数センチ程度積もったりしましたが、近年は温暖化のためか、風花すら舞わないような地域も結構多いです。

程よく栄えていて首都圏にも近い

静岡は田舎すぎず都会すぎず、ちょうど住みやすい地域だと思います。

よほど山間部に住まなければ生活や仕事探しなどに不便を感じることはあまりありませんし、それなりに遊ぶ場所なども揃っています。
少し足を延ばせば、日帰りで東京や名古屋などに出かけることもできますね。

私の場合、町で遊んだりするのに全く興味が無いので特に良さは感じませんが、人によっては結構重要でしょう。

割とのんびり・平和な人が多い

静岡は保守的な傾向が強く、のんびりしていて穏やか・大人しい人が多いと聞きます。

実際に接客業などをやってみると、関西などと比較するとクレームの数が少ないと聞いたことがありますね。

ただし、これに関しては魚釣りにおいては当てはまらないことも結構あります。

混雑する釣り場では無言で割り込んできたり、マナー違反が原因でトラブルが発生したりしていますね。
釣り人のマナーに関しては、釣り場が多くて魚が良く釣れる地域の方が皆さん平和に釣りをしている印象はあります。

静岡のどこへ移住する?

釣りを最優先して移住するのはおすすめしませんが、生活のことなどを総合的に考えて静岡に移住するならどこが良いのか?
地域別に紹介していきましょう。

ちなみに、静岡県の区分ですが、このように分けられることが多いです。

静岡県 地区

出典:shizuoka_test.mxd (jma.go.jp)より

西から西部・中部・東部・伊豆ですね。

伊豆半島

静岡県内で海釣りを中心にフィールドのポテンシャルが高いのは、間違いなく伊豆半島だと思います(ただし、全国的に有名な名所よりは劣ります)。
実際にアンケート結果でも東部・伊豆を推す声が一番多かったのはこれが理由でしょう。

私も夏~秋にかけて伊豆方面に行きますが、

  • 堤防釣り・磯釣りなどが自由に楽しめる場所が県内では多い
  • 上物・回遊魚・根魚・石物など色んな魚種が「静岡県内では」トップクラスに良く釣れる
  • 水質やロケーションが良く、ダイナミックな自然の中で釣りをしていて気持ちがいい
  • 海釣り以外にも渓流釣りなども楽しめる

伊豆半島にはこれらの良さがありますね。
海釣り以外にも、アマゴやイワナが渓流で狙えます。

アカハタ

静岡県内は砂浜が多い中、伊豆半島は磯・岩礁帯の釣りが楽しめる貴重な釣り場です。
西部や中部などと比較すると、荒れていない場所も多いですしね。

ただし、仕事や生活の面ではやや不便になりやすいことや、連休になると首都圏から人が沢山やってくるので注意が必要ですね。

静岡西部

主に浜松~御前崎方面になりますが、静岡西部は水深が浅いフィールドが多くなります。

私としては

  • 遠州サーフでヒラメやマゴチ・シーバス(ヒラスズキ含む)・青物・オオニベなどを釣りたい
  • 浜名湖でクロダイやキビレ・ハゼなどを釣りたい

このような方におすすめですね。

遠州サーフは静岡県内でも一番ヒラメ・マゴチ釣りが盛んで、最近は10kg以上のオオニベもある程度狙って釣れるようになってきています。
静岡中部のサーフが近年釣れなくなり、遠州サーフに遠征する方もかなり増えてきています。

チヌ 釣果

その他、浜名湖はクロダイやキビレをルアーで狙うチニングに非常に適しており、静岡県内では間違いなく一番釣れるフィールドだと思います。
これらの釣りが好きであれば、静岡県西部がおすすめですね。

また、天竜川などで淡水の釣りも可能です。

静岡中部

静岡市を中心に、焼津市や藤枝市などの静岡中部ですね。
近年特に魚が釣れなくなっている地域になり、魚よりも人の方が多くてマイナスな意見も多いですね。

しかし、静岡中部な静岡県内でも各地のフィールドに足を運びやすい位置にあるので、私のように時期に応じて色んな釣り場・魚を釣りたい方にはおすすめですね。
生活のしやすさにおいても非常に優れています。

三保 釣り場

静岡県内は色んな釣りを楽しみやすい地域ではありますが、中部は特にそれをコンパクトにまとめた場所って感じです。
ただし、釣り場のポテンシャルについては県内でも平均~平均以下の場所が多いのが難点ですね(昔はよく釣れたけど)。

釣り場としては、静岡のサーフや清水・焼津港をはじめとした漁港・堤防釣りを中心に、渓流釣りなども楽しめます(ただし堤防は釣り禁止エリアが大半、全体的に人が多い)。
少し車を走らせれば、県内外の釣り場へ行くことも十分可能です。

魚釣りよりも仕事や家族のことなどを重視したい方向けですね。

静岡東部

静岡東部は富士~沼津を中心に、伊豆半島に隣接しているのが特徴ですね。

少し移動すれば色んな釣りが楽しめますが、目立つ特徴としては

  • 生活インフラは整っていて、伊豆半島に通いやすい距離にある
  • 大物は釣れにくいが、小型~中型の青物などは割と良く釣れる

こんな感じでしょうか。

一番の魅力は伊豆半島に近いことで、少し足を延ばせば静岡県内では恵まれた釣り場に釣行することが可能です。

青物 釣果

東部はアオリイカや青物狙いのショアジギングやカゴ釣りが盛んです。
良型は釣れにくいですが、夏~秋にかけての1キロ・2キロ程度までの青物は県内の他の地域と比較してもかなり安定して釣れる傾向がありますね。

伊豆半島に行きたいけど、生活面を重視したい方には東部は良いと思います。

まとめ!

静岡の現状についてはこんな感じで、魚釣りのことを最優先して考えた場合、静岡県内に移住するのは正直言ってやめた方が良いと考えています。
信じられないのであれば、実際に各地へ行って釣り比べてみればわかると思います。

魚釣りを思いっきり楽しみたいのであれば、やりたい釣りに合わせて北海道や東北・日本海側・四国・九州などへ移住した方が絶対いいと思いますし、釣りの経験が長い私の友人達も口を揃えて同じようなことを言います。

ただし、住みやすさや仕事・家族のことなどを総合的に考えれば静岡は良い場所なので、そのあたりのバランスを考えて判断するとなると、静岡も良いと思いますよ!

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