さてさて、今回は釣り初心者の方向けの講座をやっていきましょう。
今日のテーマは秋の釣りで釣れる魚・おすすめターゲットを紹介。
秋は気候的にも快適で、釣り入門にもおすすめなシーズン。
水の中も比較的釣れやすい魚が豊富に存在しているぞ。
今回は秋の釣りで比較的釣ることがイージーなもの、旬なものを紹介していく。
釣り初心者の方など、どんな魚が釣れるのかイメージを作りたい時の参考にしてもらえたら嬉しく思う。
まるなか
秋の釣りで知っておきたい基礎知識
まずは秋の釣りに挑戦する際、知っておくと役に立つ知識を紹介しておこう。
陸上よりも少し遅れて季節が進む
水は空気よりも温まりにくくて冷めにくい性質を持っている。
なので水の中の季節は陸上よりもワンテンポ遅れて推移するのが基本になる。
特に海の場合は水深が深くて水温変化が遅くなる為、陸上よりも2週間~1か月くらい季節が遅れるものだとイメージすると分かりやすいかな。
水の中の秋はいつ頃か?
淡水の場合は気温の変化に対してそこまでズレが無く水温変化しやすいが、海の場合は季節が遅れて進みやすい。
地域にもよるが、私の体感的には9月いっぱいくらいまではまだ海の中は夏の状態であることもかなり多い。
特に関東以南の地域はこれが顕著に出やすいだろう。
私の住む静岡の場合、秋に釣れる魚はだいたい10月~12月いっぱいくらいまでが時期になることが多く、陸上と比較すると1か月くらいズレが生じることが多いかな。
海水温によってズレ具合が変わる
近年は夏~秋に異常な高温が続くことも増えてきている。
また、黒潮を代表する暖流の影響を受ける地域の場合は、暖流の当たり方によって海水温の変動に影響を受けることも多い。
例えば、秋遅くまで異常な高温が続いたり暖流が強く当たる年の場合は、陸上が真冬になっても秋の魚が釣れ続けるパターンが発生することもある。
2019年秋~2020年春先にかけては海水温が異常に高い状態が続いた。
私の住む静岡の場合は、1月や2月になっても本来は釣れなくなるはずのアオリイカやメッキアジなどが釣れ続いたり。
逆に、季節が進んでも冬の魚が釣れなくなる事態も発生している。
水の中の季節は海水温の影響を大きく受けるため、釣り上級者達は常に海水温のチェックをしている。
ある程度釣りの経験を積んできたら、海水温の変化によって、釣れる魚の変化やシーズン到来を予測すると良い。
まるなか
【釣り方別】秋に狙える主な魚
ここからは比較的初心者の方でも入門しやすい秋の釣り物について、釣り方別に紹介していこう。
餌釣りで釣れる魚
まずは餌釣りで狙うことができるターゲットを紹介。
代表的なターゲットを紹介すると、
- ハゼ
- カワハギ
- キス
- アジ・イワシ・サバなどの小型回遊魚
- クロダイ・キビレ
- カマス
- スズキ
- タチウオ
- ブリ・カンパチなどの青物
- ヒラメ
- マゴチ
- うなぎ
- アオリイカ
こんな感じかな。
秋の餌釣りで釣れる魚の中でも難易度が比較的低く、入門にもおすすめなのはハゼ釣りかな!
ハゼ釣りは釣り初心者の方にもおすすめで、食べても非常に美味しい魚。
それでいて非常に奥が深く、たくさん釣ろうと思ったら腕の差が釣果にはっきり出る。
イソメなどを使った投げ釣りでは、ハゼやカワハギ・キスなどが秋のメインターゲットになる。
サビキ釣りやカゴ釣りでは、少し大きく成長したアジやイワシ・サバの他、ブリやカンパチなどの青物も狙える。
小魚の泳がせ釣りではカマス等の小型肉食魚をはじめ、青物やスズキ・タチウオ・アオリイカなど。
秋は肉食魚の接岸も比較的豊富で、小型魚以外にも色んな魚が狙えるぞ。
ルアー釣りで釣れる魚
次は秋のルアー釣りで釣れる魚について紹介していこう。
代表的なターゲットを紹介すると、
- ブリ・カンパチなどの青物
- タチウオ
- スズキ
- クロダイ・キビレ
- カマス
- メッキアジ
- アジ
- ヒラメ
- マゴチ
- アオリイカ
このような魚種が狙いやすい。
スズキやクロダイ・キビレ・アジなどは秋以外にも釣りやすいが、それ以外の魚は秋がハイシーズン!
秋はイワシなどのベイトフィッシュ(肉食魚の餌になる小魚)の接岸が盛んになりやすく、ルアー釣りもかなり楽しい時期になる。
私の出身である静岡では、秋になると青物やヒラメ狙いの方でサーフが人でいっぱいになるのが毎年の光景。
秋に釣れるおすすめな魚と釣り方
秋の代表的なターゲットの習性や釣り方について、ざっくりとまとめておこう。
ハゼ
秋の釣り物の代表格であるハゼ。
釣果を出す難易度は低く、釣り初心者でも釣りやすくて非常に人気のあるターゲット。
釣れる時は餌を落とせば簡単に釣れるが、気難しくなると非常に繊細な一面も持っており、ハゼ釣りは釣りの中でもトップクラスに奥が深いと感じる。
- 難易度:低
- 釣り場:河川の下流~河口部や周辺の港内など
- 釣り方:ちょい投げ釣り・ウキ釣りなど
▼ハゼ釣り入門記事
カワハギ
カワハギは秋になると接岸してくる性質があり、地域によって普通のカワハギがメインになったり、ウマズラハギが多かったりする。
水温が低くなると肝に栄養を蓄える性質があり、身よりも肝が重宝される。
釣れる年は簡単に釣れる事もあるが、外れ年の場合は全く釣れないこともあったりと釣果ムラが出やすい印象がある。
餌をとるのが非常に上手いため、ハゼ釣りよりも難易度はやや上か。
- 難易度:中
- 釣り場:堤防・サーフなど(海底に石や根がある場所で釣れやすい)
- 釣り方:胴付き仕掛けを使ったヘチ釣りやちょい投げ釣り
キス
キスはハゼと並ぶ投げ釣りの代表的なターゲット。
春~秋にかけて浅い場所に集まりやすいが、秋になると難易度が高くなりやすい。
秋のキスは釣れる場所と釣れない場所の差が非常にハッキリ出やすいので、外すと全く釣れないこともある。
- 難易度:低~中
- 釣り場:堤防・サーフなど砂底の場所
- 釣り方:投げ釣り・ちょい投げ釣り
アジ・イワシなどの小型回遊魚
初心者の方でも数釣りしやすいアジやイワシなどの小型回遊魚。
秋の場合は夏場よりも釣れるサイズが大きくなりやすいが、釣れる魚の数は少なるなることがある。
- 難易度:低
- 釣り場:堤防がメイン。状況次第ではサーフ等でも釣れる
- 釣り方:サビキ釣り・カゴ釣り・中型以上のアジの場合はルアー釣りなど
カマス
カマスは食べるなら冬~春先が最も脂が乗るが、釣果を出しやすいのは秋になることが多い。
特に晩秋~初冬にかけてが型と数のバランスが良く、堤防周りで人気のターゲット。
群れが入ってくれば比較的簡単に釣れるので、ルアー釣り入門にもおすすめだ。
- 難易度:低
- 釣り場:堤防
- 釣り方:投げサビキ・ウキ釣り・ルアー釣りなど
▼カマスのルアー釣り入門記事
メッキアジ
メッキアジはギンガメアジやロウニンアジの幼魚を指す。
死滅性回遊魚と呼ばれ、夏~秋にかけて暖流に乗ってやってくる。
水温が下がると冬を越せずに死んでしまう個体が多く、主に関東以南でメッキ釣りが盛ん。
カマスと並んで秋のルアー釣り入門にもおすすめで、小型のルアーを使ったライトゲームの好ターゲットだ。
- 難易度:低~中
- 釣り場:堤防・河川の下流・サーフ等
- 釣り方:ルアー釣り(サビキ釣りなどでも釣れる事がある)
▼メッキのルアー釣り入門記事
【ここからはじめる】メッキのルアー釣り入門! タックル選び~必要な基礎知識まとめ
スズキ
スズキは比較的1年中釣りやすいが、秋は釣果が出しやすいおすすめシーズン。
特に台風や低気圧が去って水が濁った時に活性が上がりやすい。
外洋が荒れている時は港内や河川に大型のスズキが入りやすく、濁っている時の方が釣りやすい。
- 難易度:中
- 釣り場:塩分濃度が低い場所がおすすめ。港内や河川の下流部・サーフ等
- 釣り方:泳がせ釣り・ぶっこみ釣り・ルアー釣りなど
タチウオ
タチウオは回遊次第で1年中釣れる魚だが、比較的秋に群れがまとまって接岸しやすい。
年によって当たり外れが非常に大きい魚だが、回遊が見込める地域では超人気のターゲット。
主に朝・夕マズメと夜間に釣りやすく、岸釣りでは日中に釣るのは難しいことが多い。
地域によっては集魚ライトを照射してタチウオを集めて釣るのが風物詩だ。
- 難易度:低~中
- 釣り場:潮通しが良い堤防・水深が深いサーフ等
- 釣り方:電気ウキ釣り・たらし釣り・引き釣り・ルアー釣りなど
ブリ・カンパチなどの青物
秋は夏場と比較すると釣れる魚のサイズが大きくなり、1kg~2kg前後の青物が狙える地域が多い。
秋の序盤はシイラやカンパチなども狙えるが、水温が下がってくるとブリやサワラなどがメインになることが多い。
- 難易度:中
- 釣り場:潮通しが良い堤防やサーフ・磯など
- 釣り方:遠投カゴ釣り・泳がせ釣り・ルアー釣りなど
▼【どこよりも詳しく!】ショアジギング基礎講座一覧ページへ
ヒラメ・マゴチ
秋はヒラメの接岸が盛んになり、秋~初冬は型よりも数が釣れやすいおすすめシーズン。
最近はサーフを中心にヒラメやマゴチのルアー釣りが盛んだが、水温が下がってくるとマゴチよりもヒラメが釣れやすくなる。
地域によって魚影にかなりの差があり、魚影さえ濃ければルアーを投げて底の方を探れば比較的簡単に釣れるので思ったよりも難しくはない。
良い時はルアーを沖に投げると、着底する前に勝手に釣れていることもあるくらいだからね。
ルアー釣りが盛んだけど、小型のアジやイワシを海底付近で泳がせてもヒラメやマゴチが狙える。
- 難易度:中
- 釣り場:砂底がメインのサーフや堤防など
- 釣り方:泳がせ釣り・ルアー釣り
▼ヒラメのルアー釣り基礎講座へ
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アオリイカ
アオリイカは春に産卵を行い、ふ化したイカが大きくなって釣りのターゲットになるのが秋シーズン。
1年の中で最も釣果が出しやすく、秋はアオリイカ釣り入門に最適だ。
ただし釣れるサイズは小さくなり、釣りすぎると乱獲になることがあるから気を付ける。
ヒラメと同様、地域によって難易度にかなり差があり、簡単に釣れる地域の場合はエギを適当に投げるだけで釣れる。
- 難易度:中
- 釣り場:堤防・サーフ・磯など
- 釣り方:泳がせ釣り・エギング
クロダイ・キビレ
秋のクロダイ・キビレは一発大型狙いというよりも、数釣りがしやすいシーズン。
スズキと同じく、水が濁っている時や夜釣りで釣果が出しやすい傾向がある。
お手軽に狙うなら河川の下流域でぶっこみ釣りをすると、スズキやうなぎなどと合わせた五目釣りができる。
- 難易度:中
- 釣り場:河川の下流域や堤防など
- 釣り方:ウキ釣り・ぶっこみ釣り・落とし込み釣り・ルアー釣りなど
うなぎ
うなぎは夏の夜釣りというイメージが強いが、秋になると脂が乗った大きめの個体が釣れやすくなる。
大雨が降った後の水が濁ったタイミングでの朝・夕マズメが絡んだ夜釣りで狙うと面白い。
地域や河川により、うなぎ釣りは期間が定められていたり、漁業権が設定されているので気を付けたい。
釣り自体は難しいテクニックは不要で、ぶっこみ釣りで簡単にチャレンジできるぞ。
- 難易度:低
- 釣り場:河川の下流部など、汽水域がおすすめ
- 釣り方:ぶっこみ釣り
▼うなぎ釣り入門記事
まるなか