こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回は恒例のショアジギング講座をやっていきましょう。
今日のテーマは「ナブラが出ているのに釣れない」状況の見極め方と「攻略のコツ」について。
先日「ナブラが出ていても釣れる時と釣れない時があるけど、どんなふうに見分けたり見切ったりしているのか?」という質問を受けました。
確かにナブラが出ていると入れ食いの可能性もあり、釣り人としてはテンションが上がるのは間違いない。
しかし、ナブラの種類や出方によって難易度は結構差があり、状況によっては「無視した方が良いナブラ」というものも存在している。
この辺りについて私の今までの実釣経験を基に解説をしていくので、今後の参考になるものがあったらうれしく思う。
釣れないナブラ・難易度を左右する要素と代表的な例
まずはナブラが出ているのに釣れないパターンになったり、難易度が高くなる要素についていくつか代表的なものを紹介していこう。
ベイトフィッシュの種類・大きさ
青物が餌を捕食している「ナブラ」という現象だが、ベイトフィッシュの種類や大きさによって釣れやすさは変わってくる。
例えば、ソウダガツオなどに代表されやすい「極小ベイトを捕食するナブラ」の場合はルアーのサイズ・波動の強さなどが本物の餌と異なってしまいがち。
こういう時はルアーへの反応が悪くなりやすく、ナブラの中を直撃しても食わせきれない状況に陥りやすい。
捕食スイッチが一瞬しか入らないパターン
ナブラは状況によって出方が結構変わるもので、同じ魚種の場合であっても釣れやすさは変化する。
釣れない状況になりやすいパターンとしては「ナブラが出ても一瞬で終わってしまう」というものも良くある。
日によってはナブラが出るのが数秒~10秒程度だったりと、ルアーをキャストするまでに終了してしまったり・・・・。
こういう「一瞬のナブラ」が時間をおいて繰り返されるパターンも意外と多く、攻略の難易度としては高くなりがちだね。
少ないベイトを追い回すパターン
ベイトフィッシュがギュッと密に圧縮された状態でのナブラの場合、捕食者はベイトの塊にガンガン突っ込んで餌をどんどん食っていく。
こういう状態のナブラは比較的釣りやすい傾向にあると感じる。
一方でベイトの数がそこまで多くない場合だったり、捕食者の数が少ない場合はどうか?
この場合はベイトが密にかたまりにくく、捕食者は餌をロックオンしたら執拗に追いかけて捕食する必要が出てくることも多い。
こういうタイプのナブラ・ボイルはルアーをキャストしても相手にされないことも多く、場合によっては深追いしすぎない方が良い。
「遊んでいる」サワラ
地域によって差があるのかもしれないが、私の住む静岡ではサワラのナブラ・ボイルで全くルアーを食ってこないパターンがある。
サワラは一般的な青物のナブラ・ボイルのように餌を捕食することも当然ある。
しかし、状況によってはイルカがショーをするように1m以上高く跳ねたり、海上でバク宙していたりすることがある。
こういう無駄に跳ねまわったりしているようなサワラのことを漁師の方に聞いたら「遊んでいるサワラ」と言っていた。
このパターンの遊んでいるサワラはルアーで食わせるには非常に難しいことが多く、少し狙ってみてスルーされたら無視した方が良いことが多いね。
漁師の方も高く跳ねたりしている遊んでいるサワラを見ても狙うことはなく、魚がいることの目安にしかしないといっていた。
個人的にはサワラのナブラは食うものと食わないものが極端に分かれやすい印象があり、食わないものは何をやっても釣れない思い出が多い。
食わないナブラを食わせるためのコツ
食わないナブラに遭遇した時は深追いしすぎないのもテクニックの1つではある。
しかし少し狙い方を工夫すれば攻略できるものもあるので、普段私が使っている「狙い方のコツ」の代表的なものを紹介していこう。
マイクロベイトパターンの場合
シラスなどの小型のベイトフィッシュを偏食するナブラの場合は、
- ルアーのサイズ感を小さくする
- ルアーの波動を弱くする
これらのパターンが有効的だ。
最もベースとなるルアーはメタルジグで、飛距離やレンジコントロール・アクションスピードへの対応力などのバランスは優秀。
簡単なのは「コンパクトシルエットのタングステンジグ」を使用する事かな。
マイクロベイトパターンの場合は、20g程度までのタングステンジグを入れると一発で食ってくることも多い。
メタルジグはタングステン素材の方がシルエットの差が明確になりやすいが、鉛素材のコンパクトな軽量ジグでも効果はある。
30gや40gなどの中型以上のメタルジグでは見切ってくるナブラであっても、小粒のジグに変えたら反応がガラッと変わったり。
青物狙いのショアジギングではコンパクトなタングステン素材のジグだったり、状況によってはスーパーライトショアジギングがパターンにハマることは良くある。
もう1つ意外と効果的なのがジグを小さく・軽くするだけでなく、スリム形状の波動が弱くて潮抜けが良いジグを使用する事。
平たくて良く動くジグを見切っているようなナブラが出た時は、波動が弱いタイプのジグの速巻きが効果を発揮することも案外多い。
▼【関連記事】ショアジギング用タングステンメタルジグのおすすめ・使い分け解説
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ルアーローテーション・ルアーの種類の使い分け
ナブラ打ちで最も汎用性が高くて手っ取り早いのはメタルジグ。
しかし、メタルジグでは攻略できない時はプラグルアーとのローテーションで探りを入れることも多い。
マイクロベイトパターンではなく、主に中型~大型のベイトフィッシュを捕食しているナブラに対して効果が出やすい傾向があるかな。
使用するプラグルアーの種類としては、
- シンキングペンシル
- ポッパー
- ダイビングペンシル
これらが使いやすいかな。
主にポッパーやダイビングペンシルは大型狙いで効果を発揮しやすく、見切られにくい特徴がある。
一方でシンキングペンシルは小型でも飛距離が出しやすいメリットがあり、中型までの青物狙いで使い勝手がいい。
釣れない時は水面を超高速で巻いてスキッピングで使ってみたり、餌を捕食する青物に対して「あえてルアーをしっかり見せない」ことが有効になったりする。
▼【関連記事】ナブラ打ちにおすすめなメタルジグを紹介!
ショアジギングでナブラを攻略!おすすめメタルジグと選び方を基礎から解説
ナブラが出る前触れを知る
短時間のナブラが出てすぐに消えてしまうパターンの場合は、ナブラが出てからルアーを投げても食わせられる確率はかなり小さい。
こういう時はやみくもにルアーをキャストするのではなく、状況観察に徹するのも重要な攻略方法になる。
ナブラが出る前の段階でベイトが急に騒ぎ出したり、特定の位置にベイトが入った瞬間にナブラになったりと「何かしらの法則性」が見つかることも多い。
こういう時は前触れを発見した段階で狙いを定めておき、ナブラが出る前に先にルアーをキャストしておいても良いくらいだ。
状況によってはナブラが出ていなくてもルアーを水面付近に通すことでナブラを作り出すことができるパターンもあり、自分のルアーを「ナブラ発生のきっかけ」として使うことも不可能ではない。
こういう釣れ方をすると、「釣ってやった感」が非常に大きくて嬉しいもの。
1枚下のレンジを狙う
ナブラが出ている時はついつい水面を強く意識して狙いがちだ。
しかし捕食者はすべての個体が表層で餌を捕食しているとは限らず、水面下で餌を追う個体も存在していることは意外と多い。
なのでナブラが出ているからといって水面付近をずっと狙い続けるのではなく、食わない時はジグやシンキングペンシルを少し沈ませて使うのも良い。
ナブラが出ている周辺ではルアーのフォールアクションが強く効くこともよくあるね。
釣れないナブラに遭遇した時は少し下のレンジを狙ってみるのも攻略法としては有効だ。
ある程度工夫してみてダメなら見切ろう
釣れないナブラの特徴・攻略のための基本的なコツについてはだいたいこんな感じかな。
とりあえずナブラに遭遇した時は、まずシンプルに狙ってみる。
ダメならルアーを変えてみたり、狙い方を工夫して様子を見てみる。
ある程度工夫してもダメな時は狙い続けても時間の無駄になることも多いので、見切りをつけるというのも正しい判断だったりする。
その場合はあえてナブラを狙わず、ナブラを作っていない個体を狙うと案外普通に釣れてしまうことだってある。
釣果を伸ばすのに重要なのは「状況判断と見切り」なので、どこまで深追いするかはバランスを考えよう。
まるなか
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非常に読み応えのある内容で参考になりました。去年「遊んでいるサワラ」には散々翻弄され、結局何をやっても釣れませんでした。
マイクロベイトではサイズを下げるだけでなく波動の小さいものを使うというのはハッとさせられました。「スリム形状の波動が弱くて潮抜けが良いジグ」とはスライドスティックなどで良いのでしょうか?もしよければおすすめのジグを教えていただければ幸いです。
こんにちは、まるなかです。
スライドスティックでも問題ないですが、飛距離の安定度が低いので私の場合はメインで使うことは少ないですね。
おすすめジグに関しては記事内、記事の終わりに関連記事としてリンクを貼ってありますので参考にしてもらえると幸いです。
一応こちらにもリンクを貼っておきます
https://fish-beginner.com/nabuura-shorejigging-recommend