こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回は注目のリール、ダイワの24セルテートの特徴・使用感について詳しくインプレしていきます。
箱から開けて回しただけのレビューやカタログスペックなどで色々言うのではなく、実際に負荷を掛けて魚を釣った上での私なりの率直な印象を紹介していきます。
私が購入したのは24セルテートのLT5000D-CXHで、メインはPE1.5号を使用した磯のハードロックフィッシュや1kg~2kg程度の小型青物狙いのライトショアジギングを想定しています。
しかし、時期的なこともあり、PE2号を巻いて中型のブリやヒラスズキ狙いで使用を開始(初投入釣行はyoutubeにてアップしてあります)。
強めの負荷を掛けたやり取りを繰り返してブリ系青物やヒラスズキを釣り、ヒラマサなどもキャッチしています。
24セルテートを購入検討中の方へ、参考にしてもらえたら嬉しく思います。
✔管理人の経験・実績
私の経験・実績としては
- 釣りのために仕事を辞めて移住、現在は魚釣りで生計を立てています
- 年間釣行数300以上(現在はほぼ365日釣行)
- 渓流釣りやタナゴ釣り~ヒラマサ釣りまで、ジャンル問わず様々な釣りができます
- シーズン中は毎日のように地磯へ行ってヒラマサを釣っています
- メーカーからプロスタッフとしての勧誘あり
- メーカーの商品開発時に私のタックルインプレッションを活用
こんな感じでほぼ毎日釣行を重ねて釣りを中心に生活していて、実釣実績も残しています。
釣果実績については、釣行記やYouTube・Twitterを見てもらえれば、ほぼ毎日様々な魚を釣っていることが分かると思います(一番更新頻度が高いのはTwitter)。
24セルテートに関する動画
▼24セルテートインプレ動画
▼24セルテートで地磯のライトショアジギング
24セルテートの注目ポイント!
まずは、私なりの24セルテートの注目ポイントについて紹介していきます。
エアドライブローター
24セルテートに限らず、ここ最近のダイワのスピニングリールのモデルチェンジに伴い、実釣時における使用感の変化に大きく影響しているのがエアドライブローターだと感じています。
セルテートにはZAION素材のローターが採用されていますが、旧モデルと比較し、ローターバランスが明らかに向上して巻き心地が変化しています。
丸みを帯びたエアドライブローターの採用により、特に金属ローター採用のシマノ製リールとは使用感の違いがより顕著になってきている印象ですね!
また、ローター形状が丸くなったことで余計な凹凸が無くなり、これによって強風時やピンスポットキャストを多用する際のローターへのライン絡みが明らかに減少しています。
私の場合、ショートキャストを多用する渓流トラウトや漁港のライトゲーム・ヒラスズキゲームなどでは、サイド・アンダーハンドキャストをよく使います。
この時、旧型のエアローターの凸凹した部分にPEラインが噛んでしまうことが時々あったんですね。
これが旧型セルテートのエアローター。
ボコッと少し大きく出っ張った部分があり、ここにPEラインが引っ掛かるトラブルが使い方によって気になることがありました。
これがエアドライブローターになったことで引っ掛かりのリスクがかなり減り、よりストレスフリーで使いやすくなりましたね!
地味なことかもしれませんが、使い方によっては快適性に結構大きく影響する改善点のはずです。
エアドライブベール
24セルテートは、エアドライブデザインになったことでベール周りも形状が変わっています。
ベール自体が以前よりも細くなり、開閉時の質感が向上しています。
ベールの太さは好みが分かれると思いますが、ベールを開閉した時に「カチッ」という音がするようになり、シマノ製スピニングリールの使用感に近づいた印象です。
釣果に直接的な影響が出るわけではありませんが、以前のダイワ製リールは開閉時の感触が少し安っぽい感じがあったので、高級感が出たように感じます。
アルミ製モノコックボディ
これは旧型のセルテートから共通ですが、セルテートといったらアルミ製の金属ボディなんですよね。
ZAIONやマグネシウムボディには軽さで劣る部分はありますが、ガチッとした剛性感・安心感は今回の24セルテートも十分です。
アルミ素材+剛性に優れたモノコック構造は非常に強くて負荷を掛けた時に歪みにくく、ドラグを締め込んだファイトでもグイグイ巻き込める使い勝手の良さがあります。
24セルテートを「サクッと」インプレ!
ここからは24セルテートの使用感について、少し掘り下げて紹介していきます。
まずは、私なりのインプレッションを簡単にまとめておきます。
- 重量感:超軽量ではないが、十分
- 巻き心地:中級機種よりも明らかに精度・質感が良い
- 剛性感:3kg・4kg程度までのターゲットであれば、弱さは全くない
- ドラグ:十分滑らかだが、5000番はカーボンワッシャー仕様
- 飛距離・ライントラブル:全く問題なし
- ハンドル周り:特に弱さなどはないが、5000番がEVAノブなのがマイナス
- 気になる点:金属ローター採用のリールのような重厚感・サポート感が無い
- ターゲット・釣種:魚種問わずにオールラウンドに使える。重量級ルアーをリーリングで操作したり、5kg前後以上の魚とガチンコファイトするならSWリールの方が使いやすい
ざっくりまとめるとこんな感じですね。
あくまでも小型の汎用機種として、LTコンセプトのもとに作られたリールとして非常にハイバランスですな。
旧型のセルテートから正当進化している印象で、極限までの軽さやパワーを求めないのであれば、ジャンル問わずに使えるおすすめリール!
重さ
リールの重さに関してですが、私の場合はLT5000D-CXH(重量245g)を10フィート台中盤~後半のシーバス兼ヒラスズキ・青物対応ロッドで使っています。
状況によってはSWリールを合わせることもありますが、重量バランスとしては十分に軽くて使いにくさなどが気になることは全くないですね。
最近のリールはどのリールも以前と比較してかなり軽くなってきていますし、私の場合はヒラマサ狙いで14000番などを使うこともあるので。
一方、2000番などの小型番手をエリアトラウトやアジングなどに使うのであれば、軽さを重視する方には若干重たくなるかな。
汎用性や剛性を重視する方には全く問題ない範囲内の重量ですが、イグジストやエアリティ・ヴァンキッシュなどとは、そもそもコンセプトが違いますからね。
ライトタックルで繊細さを重視するなら、軽さ重視のリールを使った方が良いと思います。
巻き心地
巻きの均一性・慣性
最初に紹介した通り、24セルテートはZAION素材のエアドライブローターを採用することで、巻き感が進化しています。
言葉で表現するのが難しいんですが、旧モデルのセルテートと比較すると、ハンドルを回した時のローターバランスが向上し、微妙なブレなどがかなり目立たなくなりました。
ハンドルを回した時にローターが回転する感覚が分かりにくくなり、ハンドルだけをクルクル回しているような感じというのが良いかな・・・。
私としては、リーリング時のローターバランスに関して言えば、シマノ製のスピニングリールよりもダイワのエアドライブローターの方が優れているように感じますね。
また、ローターバランスが向上したことにより、リーリング時の慣性がより目立ちにくく、スッと巻けてピタッと止まる感覚が向上していますね。
ですので、セルテート自体はある程度剛性感を意識したモデルになりますが、軽快な使用感とのバランスが非常に良いところで設定されていると感じます。
軽量なミノーをドリフトさせたり、リーリングとポーズを繰り返すような場面でも、使い勝手が良いリールですね!
質感
24セルテートクラスになると、リーリング時の質感がかなり向上してきますね。
カルディアなどの中級機種の場合は、実釣に必要となる基本的な性能としては十分ですが、質感という点ではやはりそれなりです。
リーリング時のちょっとしたガタやノイズなどの面においては、セルテートクラスになると一気に向上し、非常に精密でガタや異音が少なく、ガチッとした巻き心地が手に入ります。
個人的にはセルテートやツインパワークラスで性能的には十分だと感じるので、イグジストやステラなどと比較しても価格分の使用感の差があるかというと、そうは思いません。
24セルテートになると、上級者の方でもしっかりと使い込めるリールになっていますね!
強さ・剛性感
ZAION(樹脂)ローターは弱いのか
24セルテートについて、時々聞かれるのがローター素材です。
24セルテートは、ダイワの小型スピニングリールの中では剛性を重視したモデルになりますが、金属ローターではなくZAION素材です。
これをプラスチックローターや樹脂ローターだからといって「弱いから使いたくない」という方が居ます。
実際にローターを指で強く押してみると、確かに金属ローターを採用しているステラやツインパワー、ソルティガなどと比較すると、若干の歪みはあります。
しかし、小型スピニングリールとして必要な強度・剛性感は十分に確保されているというのが、私なりの見解です。
樹脂素材のローターだから弱くて使えないというのは、かなり極端な使い方をする方や毎回かなりの大物を沢山釣っている方に限られると思います。
4kg前後までの魚なら無問題
24セルテートの剛性感に関してですが、私がPE2号を使ってドラグを締め込んだやり取りをした限りでは、3kgや4kg程度までのブリ系青物をライトショアジギング・プラッギングで狙ったりするのであれば、リールの弱さは気になりません。
ゲストでヒラマサも釣っていますが、リールが弱くて巻きにくいという感覚はありませんね。
ですので、PE1.5号や2号程度までを使ったライトタックルで釣りをするのであれば、ZAIONローターでも十分使えますし、アルミ製のモノコックボディはかなり強くて安心感があります。
しかし、5kg前後以上の魚をガチンコで狙ったりするのであれば、やはりSWリールの方が良いと思います。
あくまでもLTコンセプトのリールなので、淡水全般や堤防・サーフなどをメインに、そこまでの負荷を掛けない磯やオフショア向けのリールとして考えています。
このヒラマサも24セルテートでキャッチ。
根周りだったので、かなりギリギリの攻防になりました(詳しくはYouTube動画にて)。
ドラグ
程よい大きさのドラグ音
リールのドラグ音に関しては、小型の汎用機種としては若干大きめ位の音量に感じますが、SWリールと比較すると少し静かな印象です。
磯やサーフなどでもドラグ音はある程度しっかり聞こえるので、私としては「ちょうど使いやすいくらいかな」という印象ですね。
ATD-TYPE-L
24セルテートのドラグですが、ATD-TYPE-Lといい、出だしの軽さを向上させたタイプのものが採用されています。
これにより、ドラグが出ていない状態からの出だしのレスポンスが早く、急な突込みに対する追従性はかなり優れている印象です。
シマノ製リールと比較すると、ドラグがある程度出だしてからの軽さはシマノ製リールの方が若干上手。
一方、ダイワ製リールはドラグが出だしてからの粘っこさが少し強いと感じるかもしれません。
これについては好みの部分も大きいですし、慣れてしまえばダイワ・シマノリールのどちらでも問題なく使えると思います。
5000番はカーボンワッシャー採用
24セルテートのドラグには、4000番までは繊細さを重視したフェルトワッシャーが採用されています。
一方、5000番は耐久性や高負荷時の安定性を重視してカーボンワッシャー仕様になっています。
このワッシャー素材の違いはドラグの効き具合に影響を与えるので、人によっては慣れるまで違和感があるかもしれません。
カーボンワッシャーのドラグは、ドラグの滑り出しが若干硬くなる印象があり、一旦ドラグが出だすとガンガン出やすくなります。
ですので、フェルトワッシャー採用のリールと比較すると、ドラグの滑り出しが少し悪いと感じるかもしれません。
ただし、私の印象としては、カーボンワッシャーの効き具合はシマノ製リールよりもダイワ製リールの方が均一でムラが目立ちにくいので、シマノ製のカーボンワッシャー採用のリールよりも使いやすいと感じています。
ライントラブル・飛距離
ライン絡みは皆無
飛距離やライントラブルに関して言えば、24セルテートになったからといって大幅に進化したような印象はありません。
これまでのダイワ製リールと同様、どんな状況下でも安定した使用感がありますね。
糸巻き量はこんな感じで、しっかりと巻いていますが、ちょっとしたライントラブルも皆無です。
私の場合、まっすぐ立っているのが困難なくらいの風速13m~15m前後の爆風の中でヒラスズキを釣ったりします。
そんな時、シマノ製の密巻き仕様のリールでフローティングミノーをドリフトさせたりすると、どんなに注意して使ってもライントラブルは防げませんでした。
一方、セルテートを含めたダイワ製リールやシマノの密巻き非搭載のリールでは、ライントラブルは全く起きません。
ですので、最近のシマノの密巻き仕様のリールは極端な使い方には向かず、ある程度ラインテンションが保てる使い方におすすめだと考えています。
24セルテートは基本的なリールの使い方ができていれば、悪条件下でもライントラブルは1度も発生しませんし、安定した使用感になっています。
投げ心地
ライントラブルのリスクはかなり低い24セルテートですが、キャストフィーリング自体は密巻き搭載のシマノ製リールには一歩劣る印象ですね。
密巻きリールの方が、フワフワ~っと飛んでいくような感触があります。
しかし、実際の飛距離という点ではそこまで大差ないと感じますし、ライントラブルになってしまっては全く意味が無いので・・・。
24セルテートになって投げ心地が良くなったとは感じませんが、特に不満もなく満足して使えていますね。
ハンドル周り
ハンドル周りは特に大きな進化はありませんが、防水パッキンの形状が変更になっています。
これにより、更に防水性能が向上しているようです。
個人的には、これまでのダイワ製リールでも特に不満はなかったので、そこまで大きく注目はしていません。
なお、私が購入した5000番は純正でEVA素材のラウンドノブがついているんですが、これはマイナス評価ですね。
ノブの素材や形状については好みの部分が大きいですが、EVAノブは酷使するとすぐに劣化してツルツルになるので、金属や樹脂素材のノブの方が良かったです。
純正ノブが嫌だったので、家にストックしてあったゴメクサスのチタン素材のノブに交換して使っています。
気になる点
非常に優秀で目立つ欠点を感じない24セルテートですが、あくまでもLTコンセプトのリールなので、金属ローター採用のリールとは使用感が異なっています。
少し具体的に紹介すると、メタルジグやバイブレーション・ヘビーシンキングペンシルなどをリーリングで操作したり、激流エリアで釣りをする際、金属ローター特有の程よいローターの重量から来る特有の重厚感のあるパワフルな巻き心地は、24セルテートには無いんですよね。
ですので、抵抗が大きいルアーを操作するのであれば、私としてはシマノのステラやツインパワー・ソルティガなどの金属ローター搭載リールの方が、実釣時の快適性は少し上に感じますね。
金属ローターのリールは、一旦ローターが動き出すとローターの重量・慣性でリーリングをサポートしてくれるような独特な使用感があるんですよね。
このサポート感やいつまでもリールが回転し続けるようなフィーリングが好みの方は、シマノ製リールやソルティガの方が使いやすいと感じる方もいると思います。
おすすめ釣種・使い方など
中型魚狙いまでに広く対応
24セルテートですが、ほどほどの軽さと強さのバランスが非常に良いリールなので、かなり広い範囲の釣りをカバーすることができると感じますね。
エリアトラウトや常夜灯周りのアジングとなると、より軽さを重視したリールの方が使いやすいと感じる方も多いと思います。
一方、渓流トラウトやライトゲーム五目釣り~ライトショアジギングやそれほど負荷を掛けない磯ヒラスズキゲームなど、そこまでの軽さを求めない釣りであれば、セルテートは非常におすすめですね。
2号程度までのPEラインを使い、だいたい3kgや4kg程度までの魚を狙うのであれば、特にリールの弱さは気にならないと思います。
一方、磯やテトラ帯・サーフなどで5kg前後以上の魚を狙ったり、高負荷のやり取りをするのであれば、SWシリーズの方がやはり使いやすいと思いますね。
軽さをどこまで求めるのか?
私のところにリール選びに関する質問は良く来ますが、私の場合、イグジストやエアリティ・ヴァンキッシュなどの軽さ重視のリールはアジングやエリアトラウト・ライトなエギングくらいしか使いません。
ネイティブトラウトやシーバス・フラットフィッシュ・ロックフィッシュ・ロックショアゲームになってくると、正直言ってリールの重さや細かい巻き感度で釣果が変わるような印象は全く持っていないからです。
アンダー1gなどの超軽量なルアーでなければ、抵抗感はどのリールでもそれなりに分かりますし、そもそもリールの巻きよりも穂先やラインに伝わる感触で情報を得るので、リールの巻き感自体がどうでも良くなってきます。
必要なのは、ギリギリまでの軽さではなく、負荷を掛けた時の剛性や安定した巻き感なので、セルテートやツインパワー・ステラなどの剛性を意識したリールを使うことが多いですね。
最終的には好みですが、セルテートは軽さと強さのバランスが非常に良くて使い勝手が良いです。
極端な使い方をしないのであれば、汎用性が高くて非常におすすめなリールですね!
まとめ!
今回はダイワの24セルテートのインプレをしました。
- 正当に進化したリール。使いやすさは十分!
- エアドライブローターの恩恵が大きい
- リーリング時の慣性やローターバランスがかなり向上している
- ZAIONローターは特に弱さは感じず、中型魚狙いまでなら十分な強さがある
- ライントラブルなどは皆無、安心して使える
- 金属ローターのリールのような重厚感、負荷を掛けた状態でのリーリング時のサポート感はない
要点をまとめるとこんな感じで、フィーリング自体はダイワ製リールのこれまでの方向性はそのままに、使い勝手の良さを向上させたリールという印象ですね。
シマノのコアソリッドシリーズとは違った使用感になっているので、金属ローター特有の使用感が好きという方には、やはりシマノ製リールをおすすめします。
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24ツインパワーか24セルテートかで本当に悩んでいます
用途は5000番を利用した堤防からのライトショアジギや、風が少し強いサーフでの釣りです。
アンチツイストフィンやAR-Cスプールなどによって密巻きのトラブルのリスクも軽減されたとは聞きますが、やはり怖くて決断に至れません。
僕はSHIMANO派なので、普段だったら絶対SHIMANOなのですが、今回ばかりは悩んでしまいます。
まるなかさんの意見をぜひお聞かせください
ライントラブルが少しでも怖いなら、密巻きのリールは使わない方が良いと思いますね。
ヒラスズキ釣りにステラを使ってみましたが、いくら注意して使ってもトラブルがなくならないので、現在はソルティガで快適な釣りができています。