こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回はチニング講座をやっていきましょう。
今日のテーマはチニングでクロダイ・キビレが釣れない方へ、釣果を上げるために意識しておきたいコツを紹介します。
チニング自体はシンプルな釣りで、コツさえつかめば後はパターン的に釣れることが多いですが、最初の1匹目がなかなか釣れなかったりします。
実際、私の地元の静岡中部でチヌをルアーで釣るのは意外と難しく、何度か釣行しても全く釣れない・釣果が安定しない方は多いと思います。
そんな中で普段私が安定して釣果を出すために意識していることを解説していくので、参考にしてもらえたら嬉しく思います。
✔管理人の経験・実績
なお、私の経験やチニングにおける実績としては
- 年間釣行数250~300以上
- 3月の初の四国・九州遠征にて60cmオーバーをはじめ、クロダイ・キビレを多数キャッチ
- 地元静岡中部のチニングで2か月間以上ボウズ無し(釣行回数40回以上)
- メーカーからプロスタッフとしての勧誘あり
- 釣具店、メーカーにて私のタックルインプレッションや釣り方の掲載・利用
私のチニングに関する実績としてはこんな感じで、釣行すればほぼ100%の確率でクロダイ・キビレが釣れる状態です。
地域・場所によるチニングの難易度の違い
クロダイ・キビレの地域による習性の差
チニングでターゲットになるクロダイ・キビレは、地域によってルアーに対する反応の良し悪しがかなり違います。
私の場合は
- 静岡中部地区
- 浜名湖
- 四国
- 九州
これらのフィールドでチニングをやりましたが、地元の静岡中部地区のチヌはルアーで釣るのが明らかに難しいです。
同じく静岡県内には浜名湖というチニングで有名なフィールドがありますが、古くからクロダイやキビレのルアー釣りが盛んにおこなわれてます。
私も浜名湖へ良く出かけますが、ルアーに対してアグレッシブに反応する個体の割合が多く、1匹釣る難易度は正直言って低いです。
あくまで私の感覚になりますが、釣れやすい場所と釣れにくい場所では、釣れにくい場所で1匹のチヌを釣るより、釣れやすい場所で5匹・10匹とチヌを釣る方が楽ですね。
ですので、チヌは生息している場所によってかなり習性に違いがあり、ルアーに対して反応が良い場所で釣りをするのはかなり重要です。
まるなか
同一釣り場内での違い
このようにチヌは住んでいる場所によって、ルアーを使ったチニングで釣れやすい場所と釣れにくい場所がありますが、これは同じ河川や港湾内でも起こります。
ですので、近隣のポイントを攻める場合であっても、細かなポイント選びによって釣果に差が出るというわけです。
かなり限定的な場合は、ルアーで釣れやすいチヌが集まる場所は「ある釣り場の中の半径10m~20mくらい」という事もありますからね。
ルアーで釣るのが難しいチヌを釣るのはテクニック次第である程度は可能ですが、やはり楽に釣れるチヌが沢山いる場所の方が明らかに釣果は出しやすいです。
釣れるチヌと釣れないチヌの見極め
チヌの魚影が確実にあるのになかなか釣れない個体が居たり、逆に魚影自体はそれほど濃くなくても、ルアーに対して反応が良くてポツポツ釣れ続くようなこともあります。
この見極めはかなり重要ですね。
ルアーで釣りやすい個体
ルアーに対して比較的反応が良いチヌの傾向としては、
- ベイトフィッシュの種類:エビや小魚・バチなどを食っている個体や、目の前にある餌は何でも食う個体
- ルアーを投げた時に多少なりとも反応を示す
- ボケーっと浮いておらず、何か餌を探している気配がある
- 駆け上がりや障害物の影でジッとしている
- バイブレーションやライトワインドなどでチヌが釣れる場所
このようなクロダイやキビレは割と動くものに反応が良く、ルアーで釣りやすいことが多いですね。
ルアーで釣るのが難しい個体
一方でルアーで釣るのが難しい個体としては、
- 藻や貝などの動かない餌だけを偏食する個体
- 何もないオープンエリアでポッカリ浮いている
- ルアーを投げても完全無視で逃げもしない
- 水面に落ちたラインを発見したり、ラインの水切り音だけで一目散に逃げる
- 自然にあるルアーを見た瞬間に拒否反応を示す(嫌がって近寄りすらしない)
- 落とし込みやフカセ釣りにチヌの釣果が集中する
このような時はルアーで釣るのはかなり難しいことが多く、場合によっては時間の無駄になるので、私の場合は深追いはしません。
まるなか
チニングに適した条件
晴天・無風時は高難易度
晴天無風時のチニングは難易度が高くなりやすく、ルアーを見切られる可能性がかなり高くなりますね。
特にデイゲームの場合はかなり厄介で、チヌが見えているのに全くルアーに反応を見せなくなったり、ルアーを見た瞬間に逃げる個体の割合が多くなる印象です。
濁りや風を味方につける
大雨の後で強い濁りが入ったり、風によって水面がバチャバチャと波立っている時はチニングではチャンスタイムです。
特に濁りが入った状況下はベストですね。
濁りが入るとチヌがルアーやラインを見切りにくくなりますし、活性自体も高くなるので、明らかにアタリの数が増えたりします。
トップウォータープラグでチヌを釣る場合は、濁りや風が吹いた時は「より浅い場所」を中心に狙うのがおすすめです。
私の場合、泥濁りに近い状況下では、狙う釣り場の水深は50cm程度までに絞ったりしますね。
濁った状況下でのトップウォーターチニングでは、水深が少し深くなると、チヌがルアーを見つけにくくなるからですね。
一方でワームなどを使う場合は、浅い場所~やや深い場所まで、色んな場所でチヌの反応が良く出るようになります。
一般的にトップウォータープラグを使ったチヌゲームは泥濁りだと成立しにくいと言われますが、超水深が浅い場所を狙えば普通に釣れます。
実際にこのキビレはトッププラグで釣っていますが、この時の透明度は30cmも無いくらいのかなり強い濁りです。
大雨の次の日で泥濁りの状態でしたが、超シャローエリアを狙って釣果を出しました。
まるなか
流れを味方につける
チニングでは使用するルアーの種類を問わず、潮や川の流れがかなり重要だと感じています。
個人的に潮位はそれほど重要視していませんが、流れが無い状況だとなかなかルアーに食わせるのが難しいですね。
港湾部など、海の場合は底潮の流れを。
河川の場合は川の流れが程よく効く条件を把握して釣行するのがおすすめです。
流れが効いた途端に時合いが到来し、急にチヌが釣れだすことも良くありますからね!
釣り場選び
狙う水深
チニングにおいて釣り場の水深は超重要ですね。
チヌ自体は水深が20mや30mの場所でも釣れたりしますが、ルアーで狙って釣るには浅い場所に居る個体の方が反応が良いです。
私の場合は深くてもだいたい7~8mくらいの場所を狙いますが、ベストなのは2mくらいまでの浅いシャローエリアですね。
濁りが入った時やナイトゲームでは特に狙う水深が浅くなり、水深が30cm程度の場所でもチヌは案外普通に釣れます。
地形変化
水深が浅い場所のチヌの方がルアーで釣りやすい傾向がありますが、ただひたすらに水深が浅い場所は、チヌの警戒心が高くなりやすいです。
そこで地形変化が絡んだ場所を狙うのがよりおすすめになってくるわけですが、安定して実績があるのは硬いものが絡んだ駆け上がりですね。
チニングは砂泥底の場所でも成立しますが、駆け上がりの周辺に岩やカキガラ・コンクリートブロックなどが入ってくると、ポイントの有望度はかなり高くなる印象です。
特にクロダイを狙う場合はシャロー+硬い障害物の周辺が一級ポイントになりやすいですね。
潮通し
特に水質が悪化しやすい時期にキビレを狙う時は、釣り場の潮通しを意識すると良いですね。
クロダイはキビレよりも居つきの傾向が強く、多少水質が悪くても奥まった場所に留まる個体も多いです。
一方でキビレは回遊性が高い個体が多く、水質が悪化したりすると、新鮮な水・酸素が供給される場所に集まりやすいです。
まるなか
ルアーの種類
チニングに使うルアーの種類ですが、様々なものがあります。
初心者の方や、チヌが釣れない方はどうやって選べば良いでしょうか。
ワーム
ワームはなんだかんだで一番釣果を安定度が高く、春・夏・秋・冬問わずに使える存在ですね。
チニング初心者の方や、なかなか釣果が出せない時は、ワームが一番良いと思います。
ワームの大きさやリグは色々ですが、チヌのアタリが一番楽に取りやすいのは3インチ前後のワームを使ったフリーリグというのが現状でしょう。
2インチ前後の小さいワームもチニングでは使用しますが、2.5インチ~3インチ前後で動くパーツが付いたワームの方がチヌのアタリが多く出しやすい印象です。
特にキビレ狙いの場合はその傾向が顕著になりやすく、小さいワームよりも大きいワームを中心に使ってみましょう。
ワームの基本はボトム狙いですが、中層の餌をチヌが食っている場面であっても、ある程度釣果を出すことは可能です。
▼管理人が実際に使っているチニングワームについては【チニングワームの選び方・おすすめアイテム徹底解説】を参考にどうぞ。
各社様々なアイテムを使い比べ、高実績で使いやすいものを選抜してあります。
トップウォータープラグ
トップウォータープラグはワームほどの安定度は無く、水温が高い時期に効果を発揮します。
ワームで釣れるチヌとトップウォータープラグで釣れるチヌは違う印象があり、どちらに反応が良いかは状況次第です。
まず使ってほしいのはワームですが、水深が深くても2mくらいまでのシャローエリアを狙う時にトッププラグが活躍することがあります。
だいたい5月~9月・10月くらいまでが効果的なシーズンですね。
まるなか
ルアーの動かし方
動画の通りにやっても釣れない
最近はユーチューブなどで検索をすると、チニングの動画も見つかると思います。
これらを見て真似をして釣りをする方が多いですが、最初の方で紹介したように、チヌは地域によって習性が違うんですよね。
例えば、浜名湖や関西のチヌは動くものに反応が良い個体が多いので、ルアーのアクションも速め・大きめになりやすいです。
実際に私も最初はこのパターンで、動画と同じように動かしてもチヌはあまり釣れませんでした。
ですので、ルアーに対して反応が悪いチヌを相手にするとなると、これらの動画と同じように操作しても釣果が伸びないことはよくあります。
釣れない時はやたらとルアーを動かさない
最近はフリーリグを使ったボトムゲームのチニングが流行っていますが、やたらとボトムバンプさせてもチヌは釣れません。
動くものを嫌うチヌを狙う場合は、ワームを動かした瞬間にチヌが逃げたり、水中のラインの動きをチヌが嫌がるんですよね。
ですので、釣れない時は潮や川の流れにワームを流して自然に誘いを掛けたり、シンプルなズル引き&ステイの方が良く釣れることも多いです。
実際に私のもとにチニングで釣果が出ないという悩みが来ますが、だいたい皆さんルアーを動かしすぎています。
難易度が高いチヌほどアクションは最小限、人間側で積極的にルアーを動かすのはおすすめしません。
まるなか
ステイを入れる
ワームを使ったボトムゲームの場合は、ずっとルアーを動かし続ける必要は全くありません。
むしろステイを入れた方がアタリが増えることも多いですね。
特に警戒心が高くて難易度が高いフィールドのチヌを狙う場合は、ステイを入れてリーダーを海底に這わせることで、ラインの存在感を消すことが可能です。
魚は自分の目線よりも高い位置にあるものをハッキリ見るのが得意ですからね。
私の場合はシンカーストッパーを使わないフリーリグを多用しますが、ラインの存在感を消す意味も込めています。
特にスレたクロダイはラインを見切るのが上手いので、ステイとデッドスローアクションをうまく組み合わせて探るるようにしています。
まるなか
クロダイとキビレの違い
クロダイとキビレは微妙に習性が違い、
- キビレ:割と動くものに対して安定して反応が良い
- クロダイ:状況によって動くものに反応したり、嫌がったりして気難しい
このような印象を持っています。
キビレが多い地域の方がチニングで釣果を上げるのは容易になりやすい印象があり、クロダイがメインになる場所の場合は地域差やその時の状況によって難易度が変わりやすいと感じています。
クロダイを狙う時は、キビレ狙いの時よりも一定速度でスローな誘いを意識することが多いですね。
アタリ・フッキング
即合わせはNG
ワーム・プラグ関係なく、チニングでは即合わせは基本的にNGです。
チヌは餌に対して複数回に分けてガツガツと噛みついてくることが多く、即アワセするとフッキングミスが発生しやすくなります。
また、口の上下が非常に硬いので、バラさないように確実にフッキングするには口の横側のカンヌキを貫くのがベストです。
この位置にフッキングするには、魚が反転してから合わせを入れるのがおすすめで、慣れれば95%くらいの確率でカンヌキにフッキングさせることが可能になります(ワームの場合)。
穂先に重さが乗ってからしっかり合わせる
チヌのアタリはガツガツという硬い感触の事が多く、大型のクロダイの方がアタリが小さくなる傾向を感じます。
ガツガツという感触がある時はそのままワームを動かしたり、ステイを入れたりしてアタリが出る前のアクションを続けます。
穂先に重さが「ググッ」と乗ったタイミングでしっかり合わせを入れればOKですね。
チヌの口は硬いので、ドラグはやや締め気味にしておき、フッキングに成功して強めにテンションを掛けてから必要に応じてドラグを少し緩めてやり取りするのがおすすめです。
魚種によるアタリの出方の違い
ワームを使ったチニングでは外道のアタリも多く有り、それがチヌの反応なのかを見極めるのは結構重要です。
- キビレ:ガツガツ感が強く、アタリがはっきりしている傾向あり
- クロダイ:キビレよりもアタリは弱めな傾向。大型ほどアタリが小さく、居食いが増える
- 小型のキビレ・クロダイ:明確なガツガツ感があるが、一気にワームが引っ張られたりする。合わせても掛からない
- フグ:ガツガツというより「プルッ」というアタリが多い。ワームの一部がえぐり取られる
- ヒラメやマゴチ・ハタ・カサゴなどの底物:「ガツッ」というアタリの後にゴミが引っ掛かったような重さが乗る
感触を表現するのが難しいですが、私としてはこのような違いを感じています。
特に厄介なのは小型のチヌとフグで、これらが多い時はポイントに見切りをつけた方が良かったりします。
まるなか
根掛かり対策
チヌをルアーで釣るのは根掛かりとの戦いでもあり、やはりある程度根掛かりのリスクがある場所の方が釣れやすいことが多いですね。
オフセットフックを使ったフリーリグ
根掛かりやすい場所はチヌが釣れるポイントの事も多いですが、私が多用するのはオフセットフックを使ったフリーリグですね。
正直言って、オープンエリアでもオフセットフックのフリーリグでだいたい何とかしてしまっています。
硬い障害物にヒットさせて使う時は、ワームがズレやすくなります。
オフセットフックを使っていてワームがズレやすい時は、ロングネックのオフセットフックがおすすめです。
私の場合、オーナーのマルチオフセットXやRYUGIのLTオフセットを好んで使います。
これらはワームがズレ難いように設計されていて、障害物周りのチニングで使いやすいですね。
ネガカリノタテ
小型のワームを使ったズル引きメインのチニングをするのであれば、根掛かりに強いのはシマノのネガカリノタテですね。
一般的なチョン掛け用のヘッドよりもワイドに作られていて、フックのガード力・海中での姿勢キープ力に優れています。
状況次第ではオフセットフックと同じくらい根掛かりにくく、使いやすいヘッドですね。
リフトフォール・ボトムバンプをメインに
根掛かりしやすいカキガラエリアなどで釣りをする時は、ズル引きの割合を減らすのがおすすめです。
できるだけ海底でワームを横方向に動かさないのが根掛かり回避のポイントになるので、ロッド操作を使ったリフトフォールやボトムバンプを使い、ボトムから少し離した場所で誘いを掛けるように意識しましょう。
場合によっては、シーバス用のストレートワームを使ったジグヘッドリグの中層ただ巻きもおすすめですね!
まとめ!
今回はチニングでクロダイ・キビレが釣れない時の考え方や狙い方のコツについて紹介しました。
まずはチニングに適したフィールドで釣りをするのが一番ですが、住んでいる場所によってはそれが難しいこともあります。
その場合はできるだけチヌにプレッシャーを与えない探り方を意識するのが重要で、ルアーに反応が良いチヌを狙う時とはルアーの操作方法なども変わりますね。
上手にやれば難易度が高いチヌでも徐々に安定して釣果が出せるようになってくるはずなので、諦めずに工夫しながら実釣経験を積んでいきましょう。
私も最初は地元でチヌを毎回釣るのは無理でしたが、毎日ひたすらチヌを釣り続けたら釣果が安定して出せるようになりましたからね!
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