さてさて、今回は電車結びで糸と糸を結んだ際の巻き付け回数と強度の関係について。
何回巻き付けを行えば最も効率よく結束強度が引き出せるのか、ちょっと気になったので実測テストを行ってみたぞ。
なお、PEラインを電車結びで結束する時の結果については10回以上の巻き付けが強度を十分に引き出すには必要だという結果が出ている。
ここではPEラインよりもノットが締め込みやすい、ナイロンやフロロカーボンラインを使ったパターンについて検証していくぞ。
巻き付け回数と電車結びの強度の関係を実測
今回は直線強度4kgの一般的なフロロカーボンラインを使い、電車結びで結束を行う。
巻きつけ回数は若干少なめな3回からスタートし、回数を増やすと強度がどのように変化していくのかを見てみる。なお、計測は3回行う。
それでは早速計測結果を見ていこう!
巻きつけ回数3回の時
まずは若干巻き付けが少なめな3回の電車結びから。
ジワジワっと締め込んでみると、簡単にすっぽ抜けるような感じはしないが果たして・・・・。
- 約1.95kg
- 約2.2kg
- 約1.8kg
3回の平均結束強度は約1.98kgとなり、平均結束強度は約50%という値に。
電車結びは大体60%中盤~70%位の結束強度を出せるので、やはり巻きつけ回数が3回では十分な摩擦力が生じていないようだ。
巻きつけ回数4回の時
次に普段電車結びを使う方も多いであろう、4回の巻き付けで強度を測定。
締め込んだ感じとしては、程よい抵抗感と締め込みやすさがあってバランスが良いと感じた。
- 約2.6kg
- 約2.4kg
- 約2.45kg
3回の平均値は約2.48kg、平均結束強度は約62%という結果に。
3回の巻き付けよりも明らかに引っ張った時の強度は高く、巻きつけ回数4回の電車結びは実際に使い勝手が良いのかもしれない。
巻きつけ回数5回の時
個人的に普段は4回~5回の巻き付け回数で結束することが多い電車結び。4回から5回に1度だけ回数を増やすと、強度が変化するのか?
ちょっと気になるところである。
巻きつけ回数5回で結束した場合、若干締め込みは硬くはなるがまだ許容範囲内といった所。
実測結果は・・・
- 約2.9kg
- 約2.4kg
- 約2.55kg
3回の平均値は約2.62kg。結束強度は約65%という結果になった。4回の巻き付けよりも多少強度が高くなっているといえばなってはいるが、誤差と言えば誤差になるのかもしれない。
1度目の計測時は締め込みが完璧に出来たためか3kgに迫る強度を見せたが、2回目以降はそこまで結果は伸びず。
電車結びの巻き付け回数については、最低4回~5回くらいが1つの目安になるのかな??
巻きつけ回数6回の時
ここからは更に巻き付け回数を増やし、
強度が増すのか、それとも低下するのか?
という事を実験してみた。実釣時において、6回以上の巻き付けで電車結びを結ぶ方は結構少ないんじゃないかな。
気になる結果は、
- 約2.45kg
- 約2.3kg
- 約2.75kg
3回の平均値は約2.5kg、結束強度は約62%という数値になった。
6回の巻き付けになると、硬いフロロカーボンラインは締め込みが大変になるが、ギリギリ締め込めるといった具合。
4~5回の巻き付け回数で必要な摩擦力が生じており、必要以上に巻き付けを増やしても強度の上昇は見られないのか?
巻きつけ回数8回の時
ラストは更に巻き付けを増やし、8回で電車結びを行った。
2号のフロロカーボンラインの場合、8回の巻き付けではもはやスムーズに締め込むことは不可能。指を使ってノットの形を整えつつの結束になる。
結び目を必要以上に大きくなってくるが、果たして結果は??
- 約2.4kg
- 約2.55kg
- 約2.65kg
3回の平均値は約2.53kg、結束強度は約63%。6回の巻き付け時ともやはり変わらず、必要以上に回数を増やしても効果はないらしい。
電車結びと巻き付け回数の関係まとめ!
今回の実験からは、フロロカーボンラインを使用した電車結びでは
- 強度を引き出すために、電車結びの巻き付け回数は最低4回以上必要
- 6回・8回といった必要以上の巻き付けをしても強度はアップしない
という事がハッキリした。
今回はフロロカーボンラインを使ったけど、滑りの良いナイロンラインの場合は保険も兼ねて5回以上の巻き付けをするのがバランスが良いと思う。
ラインによって回数を変えるのは面倒という場合、
電車結びでナイロンやフロロカーボンラインを結ぶのであれば、とりあえず5回の巻き付けを行っておけば大体何とかなるんじゃないかな!
これから電車結びを使う機会が有ったら、今回の実験結果を少し参考にしてもらえたら嬉しい。
それでは、今回はこの辺で。また明日会いましょう!