こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回は渓流ミノー講座をやっていきましょう。
今日のテーマは「渓流用ミノーの重さ・比重の選び方」について、基本的な知識と使い分けを解説。
ミノーは比重によって種類があり、軽い順に
- フローティング
- サスペンド
- シンキング
- ヘビーシンキング(ファストシンキング)
重さによってこのように分類される。
それぞれ違った特性を持っていて、釣り場の水量や魚のコンディション・狙い方によって使いやすいものが変わってくる。
初心者の方はミノーの重さなんてあまり関係ないと思うかもしれないけど、比重が違うことによってポイントを攻め切れなかったりするから、侮ってはいけない。
ミノーを使い分ける時の最重要ポイントでもあるので、しっかり揃えて実釣時に困らないようにしておこう。
管理人の主な経験・実績
- 年間釣行回数250~300以上(淡水・海問わず毎日釣りをしています)
- 渓流釣りはルアー・餌・フライと各経験あり
- 釣果:渓流にて半日でイワナ・アマゴを50匹以上など
こんな感じで魚を釣るのが生活の1部になっている人間なので、良かったら参考にしてみてね。
まるなか
渓流トラウトゲームで使われるミノーの重さ・比重と種類
まずは渓流トラウトゲームにおいて使用されるミノーの重さ・比重の違いについて、基本的な部分を紹介していこう。
なお、渓流で使用されることが多い45mm~50mm前後のミノーを基準とした場合、重さは2g~5gくらいのミノーが良く使われる。
- フローティング:2g~2.5g前後
- シンキング:2.5g~3g前後
- ヘビーシンキング:3g~5g前後
ミノーの比重による重さの目安はだいたいこれくらいになる。
水に沈むシンキング・ヘビーシンキングミノーを基本に選ぼう
ミノーは比重によって種類が分かれるが、渓流釣りにおいては水に沈むシンキング・ヘビーシンキングミノーを中心に選ぶと汎用性が高くて使いやすい。
これから河川の上流域でのネイティブトラウトゲームに挑戦するのであれば、まずはシンキング系のミノーを中心に揃えていこう。
フローティングミノー
フローティングミノーは水よりも比重が軽く作られているミノー。
エリアトラウトなどでは使用される機会も比較的多いが、自然河川の釣りでは出番は少なめ。
比重が軽いことによって使えるシチュエーションが限られており、人によっては使わないという方も多い。
アイテム表記に「F」の記載があるものが多い。
サスペンドミノー
サスペンドミノーは水とほぼ同じ比重で作られているミノー。
以前はサスペンドモデルのミノーもラインナップがそこそこあったが、最近はほとんど見られなくなっている。
フローティングとシンキングの間を埋める存在として便利に思えるが、逆に言えば中途半端な存在ともいえる。
初心者の方は、優先的に揃える必要は無いだろう。
シンキングミノー
一般的なシンキングミノーは、水の中ではゆっくりと沈下していく比重設定。
渓流用ミノーとしては出番はまずまず多く、水量が少ない小規模なポイントでは主力として使用することもある。
アイテムの表記に「S」の記載があるものが多い。
ヘビーシンキング・ファストシンキングミノー
ラストはシンキングミノーの中でも比重が大きく、より素早く沈下する特性を持ったヘビーシンキング・ファストシンキングと呼ばれるタイプ。
近年の渓流トラウトゲームでは非常に人気があり、複雑な流れの中でもキッチリ水を掴んで操作しやすい。
流れが速いポイントでも魚の前をしっかり通しやすく、ボディが重たいので狙った場所に投げるのもスムーズにできる。
私の場合、ヘビーシンキングミノーの方が普通のシンキングミノーよりも使用頻度はやや高く、かなりお世話になっている。
なお、ヘビーシンキングミノーはアイテム表記に「HSやHW・FS」などの記載があることが多い(一部のアイテムでは普通のSの記載のものもある)。
ミノーの重さ・比重による特性の違い
ミノーの重さが変わることで、どのようなメリット・デメリットがあるのか?
基本的な部分を紹介していこう。
軽いミノーの特徴
ルアーの比重が軽くなることによるメリットとしては、
- 水深が浅い場所でもボトムを擦りにくい
- アクションの立ち上がりが早く、ブリブリとキレのある動きが出る
渓流において比重が軽いミノーを使うメリットはこんなところだろう。
特に水深が浅いチャラ瀬や水量が少ない支流・源流域では、フローティングミノーが使いやすい場面が増えてくる。
一方でデメリットとしては、
- キャスタビリティが悪い(ルアーの飛距離や精度)
- 流れのある場所を探りにくい
このような点が目立ちやすく、ピンスポットを打ったり・流れがキーになる渓流釣りでは弱点が目立つことがある。
なので比重が一番軽いフローティングミノーは使われる機会が比較的少なく、使う場所・シチュエーションを選ぶってわけだね。
重たいミノーの特徴
一方で比重が大きいルアーはどのような特徴があるのだろうか?
代表的なメリットとしては、
- 狙った場所に投げやすく、遠投も効く
- 流れが速い場所でも使いやすい
このように、渓流釣りで求められるキャスタビリティや流れに対する対応力において優位性を発揮しやすい。
一方でデメリットとしては、
- 沈み過ぎてしまい、ルアーがボトムに当たったり・根掛かりの原因になる
- アクションの動き出しが悪い
- ロッドが柔らかすぎると動かしにくい
このような点が裏返しで欠点になってくる。
なので渓流で使用するミノーは比重がやたら大きければ良いというわけではなく、狙う場所によって使い分けるのが大切ってことだね!
まるなか
フローティングミノーがおすすめなシチュエーション
次はミノーの重さ・比重による種類ごとの適したシチュエーション・使い方について紹介していこう。
小規模渓流の減水した瀬やピンスポット狙い
渓流といっても場所によって水量には違いがあり、特に夏の渇水期の支流や源流域は水量が少なくなりやすい。
フローティングミノーは水量が少なくて流れが細くなった上流域を狙う時、特に効果的になる場面がある。
水温がある程度高い時期の渓流魚は、朝・夕を中心に水深が20cm・30cm位しかないような浅い場所に出てくることも多い。
こういう時に比重が大きいミノーを使ってしまうと、かなり速くリールを巻かないとボトムをガリガリと引っ掻いてしまって使いにくい。
そんな時にフローティングミノーを使えば、水深が浅い場所を攻めるのは自在にできるってわけだ。
ボサ・障害物の下を流したい時
渓流釣りでは、覆いかぶさった木の下や岩の陰などにルアーを流し込みたい場面も良くある。
こういう時もフローティングミノーを使用することで、水面をプカプカと浮かばせて狙いのスポットまで確実にルアーを流し込むことができる。
シンキングミノーの場合はラインテンションをコントロールし、ルアーが沈み過ぎないようにコントロールしたり、操作の難易度が高くなりやすい。
浮いた魚を狙い撃てる
渓流魚は水面に落ちてくる虫を主食にしていることも多く、場合によってはポイントでライズを繰り返している魚を目撃することがある。
こういう魚は目線が水面を向いてしまっている為、沈んでしまうルアーには極端に反応が悪くなったりする。
こういう水面を意識した魚を狙う時は、フローティングミノーを流し込んでドリフトやシェイキングで狙ったりすると、強い効果を発揮することがある。
まるなか
シンキングミノーがおすすめなシチュエーション
次はシンキングミノーが使いやすいシチュエーションについて紹介していこう。
小規模・支流域のスタンダードとして使える
水中ではゆっくりと沈むシンキングミノー。
私の場合、小規模河川の上流域や支流での使用頻度が非常に高い。
イメージとしてはこのような渓流で、釣り場の水深はだいたい膝前後の場所が多く、開けた瀬が多くて水量も多くないポイント。
このような河川を攻める時は程よい比重のシンキングミノーが非常に使いやすくて重宝するぞ。
ポケット打ち
渓流ルアーゲームでは、ちょっとした岩の陰などのピンスポットにルアーを落とし、2~3回位アクションさせたらルアーを回収し、テンポよく釣っていくのが効果的な場面が結構ある。
狭い場所を打つ時、魚がかなり浮いていればフローティングミノーでもOKだけど、基本的にはシンキングミノーの方が使いやすい。
しかし、ヘビーシンキングミノーを使うと沈み過ぎて使いにくいことも多く、ゆっくりと沈下する比重のミノーが重宝することも多い。
スローなドリフト
シンキングミノーのゆっくりと沈下する特性を活かし、上流にキャストする「アップストリーム」では食ってこない魚に対し、ルアーを下流に投げる「ダウンストリーム」のドリフトを使うことがある。
ヘビーシンキングミノーよりも一定層を漂わせやすく、気になるスポットでミノーを少し沈めた状態で止め、ジックリ誘うことができる。
プレッシャーが掛かっている釣り場や警戒心が高い大型の魚をドリフトで探るのは効果的。
流れが速い場所の場合はヘビーシンキングミノーを使うこともあるが、小規模渓流でドリフトさせるには沈みが早すぎることも良くあるからね。
どう見ても魚が居そうなのに釣れない時は、アップストリームとダウンストリームを使い分けると良い。
まるなか
ヘビー・ファストシンキングミノーがおすすめなシチュエーション
ラストは高比重なヘビーシンキングミノーが適した状況を解説。
トゥイッチングメインの速いテンポの釣りに
高比重なミノーは速いテンポのトゥイッチングでも浮き上がりにくく、レンジキープするのが得意。
軽い比重のミノーだと水面に飛び出しやすい時でも、しっかり下の層を引くことができる。
なのでテンポよく魚の有無をサーチしたい状況下では特に使いやすく、渓流ルアーゲームのパイロットルアーとして使われることが非常に多い。
強い流れ・増水時に
川幅が狭い上流域といっても、河川によって状況は様々。
川が狭くて流れも弱い釣り場もあれば、川幅の割に水量が多くて流れが強い川もある。
このような水量が比較的多くて水押しが強い釣り場を攻めるのであれば、フローティングミノーや普通のシンキングミノーは使いにくい。
こういう時はヘビーシンキングミノーの良さが発揮されやすい。
表層の流れが速い場所の場合、トラウトは川底付近の流れが弱い場所に潜んでいたり、反転流など流れが緩む場所にいることが多い。
強い流れの下に潜む魚を狙うのであれば、高比重な重たいミノーは欠かせない存在だね!
まるなか
まとめ!
渓流用ミノーの比重の選び方については、これくらい覚えておけば基本は十分でしょう。
まずは、シンキング・ヘビーシンキングミノーを両方揃えるところから始めてみるのがおすすめですね!
後は、釣行する釣り場の水量や水深によって使い分ければOKです。
状況によってはフローティングミノーを使うこともありますが、渓流ルアーマンはフローティングミノーを使わないという方も沢山います。
ですので、いきなり色んな種類・比重のミノーを揃える必要は全くありません。
渓流用の使いやすいミノーを探している方は【渓流用おすすめミノー・選び方徹底解説】を参考にしてみて下さい。
実際に私が使っていて実績があり、使いやすいものを実際の使用感と合わせて紹介してあります。