こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回はロックフィッシュ講座をやっていきましょう。
今日のテーマは、時々質問を受けるロックフィッシュゲームにおけるルアーのアクション・操作方法の使い分けについて、少し掘り下げて紹介していきます。
釣りをするシチュエーションや魚の活性・狙う魚種などにより、効果的な動かし方は変わってきます。
基本的なアクションパターンや使い分けについて、私なりの考え方を解説していくので、参考にしてもらえたら嬉しく思います。
✔管理人の経験・実績
私の経験・実績としては
- 釣りのために仕事を辞めて移住、現在は魚釣りで生計を立てています
- 2023年7月の1か月間で50cmオーバーのオオモンハタ6匹、アカハタ1匹(すべて地磯)
- 年間釣行数300以上(現在はほぼ365日釣行)
- メーカーからプロスタッフとしての勧誘あり
- メーカーの商品開発時に私のタックルインプレッションを活用
こんな感じでほぼ毎日釣行を重ねて釣りを中心に生活していて、実釣実績も残しています。
釣果実績については釣行記やTwitterを見てもらえれば、ほぼ毎日様々な魚を釣っていることが分かると思います(一番更新頻度が高いのはTwitter)。
ロックフィッシュの種類・状況によるレンジの探り分け
ロックフィッシュゲームは底付近を探るのが基本になりますが、狙う魚種や状況によって探り方を工夫する必要があります。
魚種による習性の違い
レンジというのは棚の事で、ルアーを操作する水深を指します。
ロックフィッシュゲームの場合はボトム(海底)を基準に考え、どれくらい上まで誘いあげるかを基本に、ゲームを作っていくことが多いですね。
ロックフィッシュは海底の根につく習性が強い「底物」と呼ばれる魚になりますが、種類によって海底から離れて餌を捕食したり、微妙に違いがあります。
状況によって変化しますが、基本としては
- カサゴやアイナメなど:比較的浮きにくいタイプのロックフィッシュ。海底付近や根の周りを重点的に狙う
- キジハタ・アカハタ・クロソイ・クエなど:状況次第である程度浮く
- オオモンハタ・スジアラなど:ロックフィッシュの中では遊泳力が比較的高く、状況次第でかなり浮く
だいたいこんな感じで、狙うターゲットによっては何もない中層で釣れたり、場合によってはトップウォータープラグやミノーなどで釣れることもあるんですね。
浮きやすくなる条件
狙う魚種によって浮きやすい・浮きにくいが分かれるロックフィッシュゲームですが、浮きやすいターゲットを狙う時は、ボトムや根周りをネチネチ狙うだけだと、逆に釣れなくなることがあります。
特に魚が浮きやすくなる条件としては、
- キビナゴやカタクチイワシなど、小魚系のベイトフィッシュの気配が濃い
- 朝・夕マズメなどの活性が上がる時間帯
- 高低差の大きい根や、シャローから深場まで長く続くかけあがりの斜面
このような条件が重なってくると、海底の根などに固執せず、少し浮き上がって上の方を意識しやすくなる印象です。
特に、大型の個体ほど遊泳力が高くなり、中層にポッカリと浮いていることがありますね。
ルアーの回収中や青物狙いの際に大型のハタが突然ヒットしたり、「なんでロックフィッシュがそんなところにいるの?」というパターンに出くわすことがあります。
ですので、ロックフィッシュ狙いといっても、ハタ類やクロソイなどを狙う時はボトム狙いに固執するのではなく、状況次第ではレンジを上げて底から離して誘いを掛けることも重要なんですね。
良型が浮いている状況でボトムを丁寧にネチネチ探ってしまうと、釣れる魚が小型ばかりになったり、釣果がダウンすることも普通にあります。
魚種や状況による浮き方の違いの基本はこんな感じで、次は具体的なアクション・動かし方について紹介していきます。
リフトフォール
特徴
リフトフォールは、ワームをフワフワとリフトさせながら斜め上に持ち上げ、その後フォールを組み合わせるアクション方法になります。
私がロックフィッシュゲームをやる際、リフトフォールは最も使用頻度が高く、狙う魚種問わずに使う汎用性が高い誘いです。
底物系のターゲットは、ボトム着底からの誘い上げ・フォールに対して反応が良く、リフトフォールは非常に理にかなった誘い方なんですよね。
狙う魚種や状況により、リフトの誘い上げの高さ(ハンドルの巻き数)を調整することで、様々な状況をカバーできます。
動かし方の基本パターン
リフトフォールといってもやり方は様々ですが、私の場合はリールのハンドルを緩急をつけて巻き、それと同時にロッドアクションを与える、ハンドル1巻きにつきロッドアクション1回の「ワンピッチのリフトフォール」をメインに使っています。
リールのハンドルを少し緩急をつけて「グリンッ」と巻き、それに合わせて穂先をチョンチョンと動かしますが、基本的にはロッドはあまり大きく操作することはなく、だいたい50cm~60cm位の操作がメインです。
しっかりとアピールしたい時はロッドを大きめに動かして操作したり、状況や好みによって調整すればOKです。
なお、リールの巻き・ロッドアクションの回数については
- ボトムギリギリ狙い:2~3回ほどのアクション
- オールラウンド:4~6回ほどのアクション
- 魚が浮き気味:8~15回ほどのアクション
だいたいこれくらいが1つの目安で、アクション後はフォールを入れて沈めなおします。
状況がよくわからない時は、とりあえずはハンドル4~6回転ほどのスローなリフトフォールでボトム付近を探っておけば、魚が居てくれれば何かしらの反応が出ることが多いと思います。
10回以上の高めのリフトは、主に中層に浮くオオモンハタ狙いなどで使うことが多く、ボトム狙いではあまり使いません。
ダート
特徴
ダートアクションはダート用のワームとジグヘッドで使うことが多いですね。
ダートアクションは魚の捕食スイッチを入れる効果が強く、リアクションバイトを誘発して効率よく反応を探せるメリットがあります。
一方、ワームが派手に動くことで
- 根掛かりのリスクが高い
- 多用すると魚がすぐにスレる
このような弱点もあるので、比較的オープンなエリアをランガンでテンポよく探りたい時におすすめですね。
動かし方の基本パターン
ダートアクションのやり方ですが、基本的にはリフトフォールに似ています。
専用のワーム・ジグヘッドを使い、ロッドアクションを少し強めにするのが私の基本パターンです。
少しラインスラッグを出した状態から、リーリングの緩急+ロッドアクションでラインを弾き、ワームを海中でダートさせます。
ロッドアクションはだいたい2~6回くらいを目安にすることが多く、その後はフォールを入れて食わせを狙います。
アタリが出やすいのはフォール中ですが、活性が高い状況では、誘いの最中にガツンと勢いよく食ってくることもありますね。
なお、ラインスラッグをあまり出さなかったり、速めのテンポでアクションを与えれば、ワームはダートしながらどんどん上に持ち上がります。
一方、ラインスラッグを少し出してスローにダートさせると、一定層を探りやすいです。
状況によってロックフィッシュの反応が良いダートアクションが変わったりするので、色々試しながら釣っていくのがおすすめですね。
また、アクションを1セットの誘いの中にコンビネーションさせるのも非常に高実績なので、誘いのダートと食わせのダートを組み合わせたり、工夫してみると面白いです。
ただ巻き・スイミング
特徴
ただ巻き・スイミングは、リフトフォールよりもアピール力が小さくなりますが、その分魚に対して違和感を与えにくいメリットがあります。
私の場合、シンプルな巻きによるスイミングは食い渋り時に使用したり、ブレード付きのリグで出番が多いですね。
ハタやクロソイ・クエなど、ある程度遊泳力のあるロックフィッシュを狙う時におすすめです。
動かし方の基本パターン
シンプルなただ巻き・スイミングですが、私の場合はずっと巻き続けるのではなく、時々フォールを入れてレンジの入れ直し&食わせの間の確保をすることが多いですね。
ハンドルの巻き数はだいたい5~15回転くらいが1つの目安で、10回転以上の誘いは魚がかなり浮いている時に使います。
なお、ただ巻きはかけあがりの斜面などに沿って巻き上げるパターンも非常に効果的で、特に大型のオオモンハタ狙いで高実績です。
シャロー~深場に続く斜面には大型のロックフィッシュが着きやすく、そこをシンプルなただ巻き・スイミングでひたすら巻き込んでくると、突然ひったくるようなバイトが出たりしますね。
朝・夕マズメ絡みのかけあがりの斜面に絡めたただ巻きは非常にアツいです。
ボトムバンプ
特徴
ワームを徐々に持ちあげていくのがリフトフォールなのに対し、ボトムをトントンと叩くように操作するのがボトムバンプになります。
どちらかというと、カサゴや低活性のソイなど、魚がボトムから離れない状況での使用が多いですね。
魚の目の前でワームをチョコチョコと縦方向に動かし、リアクションバイトを誘うのが得意な印象です。
動かし方の基本パターン
ボトムバンプの動かし方ですが、基本的にはロッドアクションでラインを弾きつつ、余計なラインスラッグを回収してワームを動かします。
強く操作したり、リールの巻きを多くするとリフトになってしまうのでほどほどに。
あくまでもワーム(シンカー)でボトムを叩くイメージで。
アクションはだいたい2~5回くらいを1セットにすることが多く、その後は少しポーズを入れて動きに変化を出すことが多いですね。
私の場合、ボトムバンプは漁港や内湾の小磯などでカサゴやチヌを狙う時に出番が多いです。
シェイク
特徴
シェイクは、魚の着き場所がある程度絞れている時など、魚が居ても中々ワームにバイトしてこない状況におすすめな動かし方ですね。
どちらかというと、漁港内の小場所やテトラ帯など、ピンスポットをジックリ狙う時に効果を発揮します。
動かし方の基本パターン
シェイクのやり方は、ラインをあまり強く張り過ぎない状態を基準に、手首を使って穂先をチョコチョコと震わせるように動かし、ワームの移動距離を抑えて細かく動かします。
私の場合、ロッドアクションはだいたい2~10回くらいを1セットに、その後はポーズを組み合わせることが多いですね。
ズル引き
特徴
ズル引きは最もアピール力が低く、ボトムに張り付くロックフィッシュを狙う時に使います。
警戒心が高くてアクションを与えると全く食わなくなる時など、ワームの存在感をアピールして魚に気付かせるのではなく、違和感を与えずに魚の目の前にワームを持って行って食わせたい時におすすめです。
ズル引きはラインが沈み込むので、根掛かりのリスクが高いゴツゴツした岩礁帯では使いにくく、比較的オープンなエリアで使いやすいと思います。
主に小場所狙いのカサゴや底ベタのロックフィッシュ狙い向きですね。
動かし方の基本パターン
ズル引きの操作方法ですが、ロッドをサビく方法とリールをスローに巻く2通りがあります。
自分がやりやすい方法を使えば問題ありません。
ひたすらズル引きを続けてワームを動かし続けても釣れますが、1~3mくらいズル引いたらポーズを入れてみたり、ポーズを挟んでシェイクやボトムバンプを組み合わせ、動きに変化を出す使い方も高実績です。
ステイ・ポーズの秒数
ボトム付近を狙うロックフィッシュゲームでは、ステイ・ポーズを入れる機会が多いです。
ステイやポーズの秒数について時々質問を受けますが、前提として
- 強風時
- 潮が早い時
このような条件下である程度根掛かりのリスクが高い場所を攻める時は、ステイ・ポーズはあまり使いません。
根掛かる場所でステイを入れ、ルアーが海底を転がってしまうと、根掛かりの原因になるからです。
また、外洋に面した大場所を狙う時や、活性が高い食い気のある魚をどんどん探していくような釣り方をする時も同様で、ステイは無し~入れたとしてもカウント2・3くらいまでの短い間のことがほとんどです。
一方、湾内の小場所狙いや、魚が着いていそうな分かりやすい障害物があったりする時は、ステイの間は少し長めにすることもあります。
私の場合、ステイ時間は長くてカウント6~7くらいでしょうか。
ステイで魚にジックリとルアーを見せ、その後の動き出しで捕食スイッチが入るパターンもあるので、スローダウンしたい時はステイの間も少し注意してみてください。
ただし、ベラやフグなどの外道が多い場所でステイを多用すると、ワームが外道に攻撃されてすぐに使えなくなってしまうのでほどほどにします。
フォールの使い分け
リフトフォールや巻きのスイミングなどでは、アクションとフォールを組み合わせてロックフィッシュに口を使わせることになります。
状況によってフォールを使い分けることで、より快適に探れるようになったり、バイトチャンスを増やすことが可能ですね!
テンションフォール
テンションフォールというのは、ラインが強く張り過ぎず、緩み過ぎずの状態をキープするものになります。
ロックフィッシュゲームに限らず、ルアー釣りではテンションフォールを基本にすることが多いですね。
ラインが緩み過ぎないことで、フォール中の魚のバイトや着底もある程度把握しやすく、汎用性に優れています。
これといった大きなメリットはない反面、どんな状況でも使うことが可能なので、一番使用頻度は高いです。
カーブフォール
カーブフォールは、ラインテンションを強めに掛け、ルアーを自分側に滑らせるようにフォールさせるものになります。
ラインが緩んでしまう時は、リールを常に巻いてある程度のテンションを維持しながらルアーをフォールさせます。
ラインテンションによってフォールスピードが遅くなるので、フォール中にバイトが多発する場面や、岸壁沿いを斜めに落とし込んで誘いたい時などによく使います。
一方、カーブフォールはルアーが手前にどんどん寄ってきてしまったり、着底までに時間が掛かってしまうので、水深が深い場所を狙うのは苦手です。
フリーフォール
フリーフォールはラインテンションを掛けず、ルアーが真下にストンと沈むように沈下させます。
ルアーの沈下に合わせ、ロッドを立てた状態から徐々に寝かしこんでラインを送り込んだり、リールからラインを出すことでテンションが掛からない状態をキープします。
フォールスピードが速くなるので、フォール中にしっかりとワームを見せてバイトに持ち込むのが苦手な反面、
- 水深が深い場所でもルアーを素早く着底させやすい
- フォール中にルアーが手前に寄りにくく、1キャストで誘い・フォールのセットを何度も繰り返しやすい
このようなメリットがあります。
私の場合、フリーフォールを使うのは特に深場狙いになり、着底までカウントが20前後以上必要になるポイントを探る時は、フリーフォールを多用します。
なお、キャスト後の最初のフォールはフリーフォールを使い、その後はテンションフォールにスイッチしてみたり、フォールを適宜使い分けるのもおすすめですね。
まとめ!
今回はロックフィッシュゲームにおけるルアーのアクション・動かし方のパターンについて紹介しました。
状況に合わせて使い分けるのが大切ですが、基本的にはリフトフォールで探っておけば、ある程度魚の活性があれば何かしらの反応が返ってくることが多いです。
狙う魚種や活性によって、誘いあげる高さ(レンジ)を調整したり、あまり難しく考えずに基本に忠実な釣りをやるのが大切ですね。
私はシーズンになると大型狙いのハードロックフィッシュゲームをメインに楽しみますが、細かなテクニックよりも、ポイント(地形)選びなどの方がはるかに重要だと感じています。
魚の着き場が読めてしまえば、あとは魚の前にルアーを通すことさえすれば、ロックフィッシュは案外シンプルに釣れますからね。
今回の解説を参考にしてもらえたら嬉しく思います。
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