こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回はダイワのショアキャスティングロッド、オーバーゼアAGS109ML/Mをインプレッション。
このロッドはサーフのヒラメ・マゴチゲームのジグヘッドリグを中心とした釣りをメインに考えて購入しました。
ロッドの使用感や特性などを詳しく紹介していくので、参考にしてもらえたら嬉しく思います。
✔管理人の経験・実績
なお、私の経験やショアジギングに関する実績としては
- 年間釣行数250~300以上
- サーフのヒラメ・マゴチを月間100枚以上・半年で300枚以上
- メーカーからプロスタッフとしての勧誘経験あり
- 各社の様々なグレードのタックルを常に比較・検証している
こんな感じで、基本的に毎日釣りをして生活している釣り好きです。
実績もそれなりに残していて、地元静岡ではそれなりに知られた存在です。
※なお、色々あって現在はこのロッドは既に手元にない状態なので、いつものインプレッションのように画像を沢山使うことが出来ません(笑)
使用感についてはそれなりにチェックしてから色々起きたので、文章だけでインプレッションをお楽しみいただけると幸いです。
オーバーゼアAGS109ML/Mを「サクッと」インプレ
まずはオーバーゼアAGS109ML/Mの使用感を簡単にまとめておきましょう。
- 飛距離・トラブルレス性:飛距離は平均クラス。タメが作りやすい
- 重量感:重量的にはそこまで軽いロッドではないが、バランスは良好!
- 感度・反発力:反発力は抑え目で、ルアーを弾くのは苦手。主にただ巻きや緩いリフトフォール向き
- パワー:ベリ~ティップはしなやかでかなり曲がり込む。バットに入るとパワーが出てくる
- 適合ルアー:主にワーム・シンキングペンシル・フローティングミノーなどに向いている。オールラウンドなロッドではない
- シチュエーション:サーフを中心としたヒラメ・シーバス向きのロッド。青物狙いにはおすすめしない
ざっくりと紹介するとこんな感じで、正直言って万人受けするロッドではないというのが私なりの率直なインプレッションですね。
悲報:折れました
Twitterでフォローして下さっている方は知っている方も多いと思いますが、このオーバーゼアAGS109ML/Mは変な形で折れました(笑)
ヒラメ釣るかなぁと思って釣り開始したらこれですよ。
— まるなか (@marunakafish) May 7, 2021
さよなら、オーバーゼアーAGS・・・。
まだ2回目、3時間も使ってない😓 pic.twitter.com/BCKpkG9iNK
折れたのは2回目の使用中で、時間的には3時間弱くらいしか使っていません。
経過としては
- 1回目の使用でマゴチをキャッチ。そこそこなヒラメも掛けたもののバラシ
- 魚を釣った後、ルアー毎の使用感をチェックするために色々投げ比べ
- 2回目の釣行時、釣り開始30分後くらいで突然ポキッと折れた・・・・
こんな感じですね。
当然適合範囲内のルアーしか投げていませんし、どんなふうに負荷を掛ければロッドが折れるかはわかっています。
折れた時は30gのメタルジグをキャストしていました。
なお、折れたのは4ピース中のトップセクションのジョイント側から少し離れた場所です。
本来ならキャスティング中はまっすぐになってしまうような位置なので、普通に使っていたら折れる位置ではありません。
穂先にラインが絡んでいるならもっと先端側が折れるはずですし、負荷を掛け過ぎたならバット側が折れるはずなんですよね。
全く傷もつけていなくて明らかに変な折れ方だったので、メーカーにクレームで出しました。
結果としては
- 顕微鏡で見た限りでは、製造上の欠陥は見られませんでした
- クレームは通りません。保証書使用での修理(交換)になります
との返答でした。
流石に高級ロッドがあまりにもおかしな折れ方をしたので納得がいかず、その後いろいろあって結局はメーカー負担での対応になりました。
選択肢としては無償修理で再び使うこともできたんですが、変な折れ方をしてこの対応だったので、今後このロッドを信頼して使えそうもなかったので返品&返金になったというわけですね。
もちろんしっかりテストをして作られているロッドなので、私が購入したロッドには何かしらの原因があるはずです。
検査結果は異状なしとのことでしたが、発見できない何かがあったか、もしくは店頭においてロッドがダメージを受けたのか。
なので今後購入する方は「オーバーゼアAGS109ML/Mは折れるロッド」だと考えては欲しくないですね。
私の場合はこんな結果になりましたが(笑)
結局、私のように毎日釣りをやっている人間になると、ロッドの細かい性能なんて最終的にはどうでも良いんですよね。
ある程度使いにくくても経験を積めば使い手側の工夫でカバーできたりするので、釣果への影響を最小限にすることが出来ますから(ヒラメ釣りにおいては、魚を釣るだけなら中級機種で十分すぎます)。
しかし、変な折れ方をして「異常なし」と言われてしまうと、今後そのロッドは信頼して使えないんですよね。
そうなると折れることを気にした使い方しかできなくなるので、今回は手放してしまったというわけです。
ちなみに、現在手元にはワンランク下のオーバーゼアAIR109ML/Mがあります。
若干特性には違いがあり、ベリー~穂先の反発力はAIR109ML/Mの方が上ですね。
私なりの使用感としては、
- 引き抵抗が軽いルアーに特化・ただ巻きメイン:AGS109ML/M
- オールラウンドに使いたい:AIR109ML/M
各ロッドはこのような使い方に適している印象があり、色んなルアーを使いたい・程よい反発力が欲しいなら、オーバーゼアAIRの方が使いやすいと感じますね。
▼オーバーゼアAIR109ML/Mの使用感解説は【オーバーゼアAIR109ML/M徹底インプレッション】を参考にどうぞ。
飛距離
色々あったこのロッドですが、インプレッションを再開しましょう。
楽に曲げてタメが作りやすい
オーバーゼアAGSは4ピース構造になっています。
これによって穂先側の2つのセクションはしなやかな設計になっています。
なのでルアーをキャストした時にベリーをしっかり曲げ込みやすい特性がありますね。
なので反発力が高いパリパリ系のロッドと比較すると、楽にロッドを曲げ込めます。
特に109ML/Mのモデルはベリーから先とバット側の強さの違いがハッキリしています。
ルアーをキャストする時にバットにルアーの重みを感じてキャストするのが簡単にできるので、ルアーの飛行姿勢は安定させやすいです。
最大飛距離は平均クラスか
オーバーゼアAGS109ML/Mは楽に曲げ込めるので、安定した飛距離を出しやすい印象があります。
一方で最大飛距離に関して言えば、このクラスのロッドとしては特に優秀な感じはしないというのが率直なインプレッションですね。
普段私はGクラフトのセブンセンスなど、高反発系のロッドもよく使用しています。
高反発なパリッとしたロッドと比較すると、若干曲がり込んで反発力が出てくるのが遅い感じがして、コンパクトにキャストすると若干飛ばしにくい印象があります。
なのでパリッとしたロッドをガッツリ曲げて投げるのが好きな方には少し違和感が出やすく、最大飛距離に関してもそこまで優れているようには感じていませんね。
それでも飛ばないことは無いので、必要な飛距離は十分確保できていますよ!
- 20gクラスのジグヘッド+ワーム:65m~70m弱
- 30gクラスのメタルジグ:105m前後
- 40gクラスのメタルジグ:110m+α程度
私の実釣時における平均飛距離としてはこれくらいでした(ラインのマーキングにて測定)。
ロッドの重さ
見た目の割には軽い
オーバーゼアシリーズはシーバスロッドと比較すると、ややビッグテーパーで太さのあるバットが特徴的。
しかし、重量に関してはシーバスロッドと同じくらい~若干重たい位に収まっているので、重さが実釣時に気になることは無いですね。
オーバーゼアAGS109ML/Mの標準自重は179gということで、10フィート9インチの長さがあることを考えれば十分軽快に使えますぞ。
穂先が軽い
スペック・見た目的には十分軽いロッドですが、実釣時においてはAGSガイドの恩恵を感じることが出来ます。
ヒラメ釣りでは穂先を上に向けて使用することが多いですが、AGSガイドの軽さでロッドの自重を感じにくいですね。
ガイドが軽いことによりしなやかな穂先でもブレが少なく、ピタッと止まってくれるのもメリットだと感じました。
下位機種のAIRと比較しても、ロッドのバランス的にはやはりAGSシリーズの方が優れていますね。
持ち重り感が非常に目立ちにくいです。
まるなか
オーバーゼアAGS109ML/Mの曲がり・反発力など
次はロッドの曲がり方の特徴などを紹介していきましょう。
ベリー~ティップはかなり柔らかい
オーバーゼアAGS109ML/Mのティップからベリーに掛けては正直言って思った以上に極端な調子をしている印象です。
2ピースの一般的な構造のロッドと比較すると、4ピース化によって各セクションの特性を変えやすいことが影響していると思われます。
私が使った印象としては、穂先~ベリーに掛けてはLに近いMLという感じで、ルアーを操作した時のシャキッと感はあまりないです。
正直言って万人受けするフィネス系ロッドという印象は無く、穂先を常に曲げ込んだ使い方に特化しているロッドですね。
バットに入るとタメが一気に効く
ベリー~穂先はかなりしなやかなロッドなので、魚がヒットすると綺麗に曲がり込みます。
私は50そこそこ位のマゴチと60クラスのヒラメを掛けましたが、50そこそこのマゴチでもしっかりロッドが曲がりますね。
ベリーが曲がり込んだくらいからパワーが出始める感じで、キャスト時と同様に反発力が出始めるのが一般的な2ピース構造のロッドよりも遅いです。
バットは径があってパワーがあり、曲がり込んでからのタメはしっかり効きます。
ヒラメ・マゴチ程度ならロッドが負けることは無く、曲がり込んでくれるので無駄なラインブレイクや口切れを防ぎやすいタイプのロッドになっていますね!
適合ルアー
適合ルアーについてはかなり重要で、使い方によってはこのロッドは使いにくいと思います。
ワーム・シンペンなどにおすすめ
オーバーゼアAGS109ML/Mのベリー~ティップは反発力が抑えられた設計になっています。
なので20g程度までのジグヘッドリグやミノー、30g程度までのシンキングペンシルやただ巻き系メタルジグに向いたロッドだと感じています。
しなやかな穂先はルアーの重さを感じて微妙に曲がった状態を作りやすく、ルアーの引き抵抗を感じながら釣りをするのが楽にできますね。
表記的には50gクラスのメタルジグまで適合範囲ですが、私としてはもっとパリッとした強い反発力のロッドの方が投げやすい印象ですね。
ただ巻き系のジグであっても、40g程度までが使いやすいと感じましたね。
ルアーを弾くのが苦手
一方、かなりしなやかな穂先なので、ティップの反発力でルアーを弾いて釣りをするには使いやすいロッドではないです。
例えば、メタルジグを小刻みなジャークでチョコチョコとクイックに動かしたい時や、シンペンやワームを使う時でも一瞬穂先からテンションを抜いた状態を作りたい時などですね。
こういう使い方をするとなると、私にはオーバーゼアAGS109ML/Mだと穂先の反発力が少し弱いと感じましたね。
なので青物狙いのライトショアジギングを視野に入れて購入するのもあまりおすすめではなく、メタルジグを弾く使い方をするなら30g程度までといった具合ですね。
40gクラスのジグになると穂先が入りすぎてしまい、私には使いにくいです。
まるなか
オーバーゼアAGS109ML/Mに適したシチュエーション
ただ巻き系のヒラメ・シーバス向き
オーバーゼアAGS109ML/Mはちょっと癖のあるアクションなので、このモデルはただ巻き系のヒラメやシーバス向きですね。
常に穂先にルアーの重さを感じ取って釣りをしたい方にはおすすめできるロッドです。
ただし、先ほど紹介したように柔らかいティップはメリットもあればデメリットもあるので、しっかり特性を理解して購入するのが良いですね。
特にこのロッドは4ピース化によってかなり極端な調子になっていますので。
オールラウンドに使うならオーバーゼアAIRという選択肢も
オーバーゼアAGSの下位機種にAIRシリーズがありますが、店頭で振った感触としては2ピース構造のAIRの方が癖が無くて万人受けする調子のようにも感じましたね。
AIRの方全体的に反発力が高く、調子が極端ではありません。
この辺りはハイエンドモデルになってくると、アイテムごとの特性がよりハッキリ出てくる傾向がありますからね。
引き抵抗が軽いルアーを使いつつも、少しオールラウンドに使える汎用性も求めるならAIRシリーズを検討するのも良いんじゃないかと思いますね。
▼オーバーゼアAIR109ML/Mの使用感解説は【オーバーゼアAIR109ML/M徹底インプレッション】を参考にどうぞ。
まとめ!
オーバーゼアAGS109ML/Mのインプレッションはこんな感じで、かなり個性的なロッドですね。
悲報もありましたが(笑)、しっかり特性を知ったうえで使えば強い武器になるアイテムだと思います。
かなり繊細でしなやかなベリー~ティップになっているので、引き抵抗が軽いルアーをただ巻きメインで使いたい時に適したロッドになっている印象ですね。
このアクションは4ピース設計ならではですね。
一方でメタルジグをジャークしたり、「ルアーを弾く」際には穂先がしなやかに入りすぎる感覚がありますね。
ですので、この辺りは自分が使いたいルアーの種類や操作方法を考慮したうえで購入するのがおすすめです!
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