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さてさて、今回はメバリングロッドの選び方について。
「ロッドを選ぶ時の硬さ・パワーはどんな感じで選んでいるのか?」
これまで何度かこのような質問を受けてきたので、この機会に解説しておこうかと。
ここでは基本的な選び方の基準や目安は当然のことながら、「ロッドが硬い・柔らかい」による特徴の違いなどにも触れていきます。
これからメバリングに本格的に挑戦したい方・ステップアップを目指す方の参考になったら嬉しく思う。
メバリングロッドの硬さ・パワー選びの基準
まずはメバリングロッドを選ぶ時の硬さについて、簡単な規準を紹介しておこう。
メーカーによって多少違いはあるが、メバリングロッドのパワーランクを分類すると、基本的にはこんな感じになる。
- UL(ウルトラライト):メバリングロッドとしては柔らかめ。ワームや小型のシンペンなどに
- L(ライト):硬さ適にはちょうど中くらい。ワームやプラグ、小型のジグやバイブレーションなど幅広く使える
- ML(ミディアムライト):メバリングロッドとしては硬めの分類。重量級のルアーの遠投に使うことが多い
UL(ウルトラライト)のメバリングロッド
ULパワーのロッドだが、メバリングロッドとしては比較的柔らかめな分類になる。
主に港湾部の常夜灯周りなど、足場が良くて開けたフィールドで繊細な釣りをするのに適している。
ULパワーのロッドが適している場面としては、
- 使用する主なルアー:ジグヘッド+ワームやシンキングペンシル
- ルアーの重さ:メインが1g前後~2g、重たくて3gくらいまで
- シチュエーション:足場が良い漁港内の数釣り向き
私がULのメバリングロッドを選ぶ条件としては、大体こんな感じかな。
基本的には引き抵抗が小さいワームやシンペンなどを使うのに適しており、ルアーの重さは1g以下~2g程度までがメインの方に最適だと感じている。
L(ライト)のメバリングロッド
ULよりもワンランク反発力を持たせたL(ライト)クラスのメバリングロッド。
Lクラスのロッドは比較的汎用性が高く、1本のロッドである程度広い釣り場をカバーする時に最適なスペックなものが多い。
私の場合、
- 使用する主なルアー:ワームやプラグ、メタル系ルアー等全般
- ルアーの重さ:2g前後を主体に、1.5g~5g程度までがメイン。最大で7g前後まで
- シチュエーション:港湾部の釣り~小磯やちょっとしたサーフまで
このような条件下で使うことが多い。
港の中などを中心にちょっとした障害物周りを狙ったり、メバル以外のターゲットも視野に入れたライトゲーム五目ロッドが欲しい方に最適だ。
ML(ミディアムライト)のメバリングロッド
メバリングロッドとしては比較的マイナーな存在になることが多い、ML(ミディアムライト)クラスのロッド。
MLクラスのロッドになると、メバリング初心者の方というよりも中級者以上の方に適したロッドの硬さになることが多いと感じる。
適した条件としては、
- 使用する主なルアー:重量級のジグヘッドやキャロ・フロートリグ。バイブレーションやメタルジグ
- ルアーの重さ:5g~7g、10g程度をメインに使用する
- シチュエーション:外洋に面した磯やテトラ帯、堤防などからの遠投・良型メバル狙い
メバリングロッドとしては硬めのMLクラスのロッドは、数釣りというよりもサイズ狙いに適したロッドが多い。
軽いルアーを繊細に扱うというより、重量のあるルアーを遠投して広範囲を探り、根から良型を引きはがすような使い方に最適。
ロッドの硬さによる違いはどこにあるのか?
メバリングロッドの硬さ・パワー選びの目安については紹介した通りだが、もう少し掘り下げて解説してみよう。
実際にメバルを狙う時、ロッドの硬さが変わると何が違ってくるのか?
フィーリングや特性の違いを知っておくことで、ロッド選びの時に役立つはずだ。
柔らかいメバリングロッドを使うメリット
まずは、ULなどの柔らかいメバリングロッドを使うメリットはどこにあるのか?
簡単にまとめてみると、
- 軽いルアーの操作感が分かりやすい
- 小型のメバルのアタリやショートバイトを弾きにくい
- ラインブレイクを防ぎやすい
- フックの伸びや口切れが起こりにくい
私が考えるメリットとしてはこんな感じかな。
軽量ルアーの操作感が分かりやすい
柔らかくて良く曲がるメバリングロッドを使うメリットはいくつかあるが、その中で最も大きなものがコレ。
「軽いルアーを扱う時、引き抵抗や動きを手元で把握しやすい」というのは、特にメバリング初心者の方には非常に大きなメリットになる。
メバリングを始めとしたライトゲームに挑戦する時、初心者の方が陥りやすいのは「何をやっているのか分からない」というパターン。
小型のルアーは引き抵抗が軽く、水の中でルアーが動いているイメージが掴みにくいんだよね。
こういう時にしなやかなロッドを使うと、抵抗が小さいルアーを使っても穂先を少し曲げた状態を作り出しやすく、竿先にルアーの重さを感じて釣りがしやすい。
特に風が強い時・潮が手前に入ってくる時は「何をやっているのか分からなくなりやすい」ので、メバリング初心者の方に硬めのロッドはあまりおすすめしない。
硬めのメバリングロッドを使うメリット
一方で反発力が強く、パワーのあるメバリングロッドを使うメリットはどこにあるのか?
代表的なものを簡単にまとめてみると、
- 引き抵抗が強いルアーをキビキビと、細かく操作できる
- 重量があるルアーを低い弾道で、狙った場所に投げやすい
- メバルの口の硬い部分にフックが刺さってもしっかり貫通させやすい
- 根周りで大型メバルを掛けても強引に引き寄せやすい(ラインの強度による部分も大きい)
大体こんな感じかな。
例えば、硬めで反発力が高いメバリングロッドは、引き抵抗が大き目なバイブレーションやメタルジグの操作が楽にできる。
ただ巻きだけなら少し柔らかいロッドでも構わないが、ロッド操作でアクションを与えたり、沖目でバイトがあった時のフッキングのしやすさなどに差が出る。
柔らかいロッドはルアーやラインが水の抵抗を受けることで、場合によってはロッドが曲がりすぎる。
そうなってしまうと、ロッドを操作してもその分余計にロッドが曲がるだけで、パワーがルアーや針先まで伝わらなくなることがあるんだよね。
ロッドが曲がるということは、それだけ力や衝撃を吸収しているって事。
こういう面では硬めのロッドの方が使い易い事もあるので、覚えておくと良い。
メバリング初心者におすすめなロッドの硬さ・スペックとは?
柔らかいロッドと硬いロッドのメリットについて、それぞれ簡単に解説をしてみた。
最後に、これからメバリングに挑戦したい方はどんなロッドを選んだらいいのか?
私の経験を基に、おすすめな硬さやスペックの目安を紹介しておこう。
港湾部の常夜灯周り・オープンエリアがメインな方
まずは最もベーシックで人気も高い、港湾部の常夜灯周りなどを中心に使うメバリングロッドが欲しい方へ。
私がおすすめするロッドのスペックとしては、
- ロッドのパワー:UL、またはL
- ロッドの長さ:7フィート前後。大体6フィート8インチ~7フィート3インチ位まで
- ティップの素材:どちらかといえばソリッド
こんな感じのロッドを選んでおくと、港湾部の数釣りを中心としたメバリングで使い易いロッドが手に入るはず。
ロッドの硬さはULでもLでもどちらでも良いが、ほとんどワームしか使わないならULでOKだろう。
実際に私もメバリングをやり込み始めた時は、ULパワーの7フィート+α位の長さのロッドを使い、ワームをメインに使って釣りを覚えていった。
港湾部のメバリングではワームを主体に引き抵抗が小さいルアーを使うことが多く、バイブレーションやメタルジグはそこまで出番は多くはないし、人によっては全く使わない。
多少根周りを攻める時でも「強度のあるPEライン」を使うことで、ラインの強さである程度の対応はできるぞ。
港湾部の多少足場が悪い場所~小磯などを狙う場合
一方、港の中でも
- 足場が高め
- ちょっとした小さなテトラ帯がある場所
- 海底に少し根が入っている場所・海藻が生えている場所
- 釣れるメバルのサイズが25cm以上が多い
このようなフィールドで釣りをする機会が多そうな方や、比較的安全性が高い小磯などでメバリングに挑戦したい初心者の方。
このような場合は、オープンエリアに適したロッドよりもワンランク強めのロッドを選んだ方が使い易いかな。
私が選ぶスペックの目安としては、
- ロッドのパワー:Lクラス(尺メバルが多く混じるならMLでも可)
- ロッドの長さ:7フィート中盤~後半。7フィート6インチ~7フィート9インチくらい
- ティップの素材:個人的にはソリッドティップ派
こんな感じのロッドを選ぶことが多い。
メバリングに限ったことではないが、釣りのスタイルや考え方によって同じ場所で釣りをするにしても、人によってタックルセレクトは変わってくる。
全く選び方が分からない初心者の方は、少し参考にして選んでみてね。