さてさて、今回のお話は
ボイルしているシーバスが居る時、どうやって狙うと釣果につなげやすいのか?
ということについて、少し詳しく私なりに普段気を使っていることなどについてですね(*^^*)
最近は少し久々にシーバス釣りにちょこちょこ出かけているのですが、結構質問を受けるのが
「ボイルしているシーバスがいるけど釣れない・・・。」ということですね。
シーバスのボイル打ちは簡単に釣れるような時もあれば、活餌を投げても全く反応しないような時まで状況は様々。
どういう点に気を付けて釣りをしていくのかということはもちろん重要ですが、それ以上に大切だと感じるのが
どういうボイルが釣りやすくて、どういうボイルが釣り難いかということをしっかり把握すること!
私は静岡でシーバス釣りを楽しんでいますが、比較的釣り場にはアングラーの数が多い。結構多く見かけるのが、攻略がほぼ不可能な難攻不落のシーバスボイルに向かって永遠とルアーをキャストしているアングラー。
もちろんボイルの中にも釣れるタイミングと釣りにくいタイミングが有ったりしますが、下手に同じ場所でひたすら釣れないボイル打ちをしていても時間が無駄になることが多い(-_-;)
ですから、釣れるボイルやちょっと難しそうだけど何とかなりそうなボイルを集中的に狙い、攻略できないものである時は見切りを付けて釣りやすい状態のシーバスを探していくことにスイッチしていくことは釣果に繋げていく為には大切な事。
今回はそんなボイルの見極め方の基本となる部分にも少し目を向けていきますからね!
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シーバス釣りボイルの釣り方・攻略法の基本!
シーバスのボイルを攻略するルアー
まずは、ボイルしているシーバスを釣るためのルアーセレクト方法の基本についてですね。これはあくまで私なりの選び方なので、アングラーによってそのチョイスは変わってきますしどれが正解だということはありません。まずはこれを参考にしていただき、色々なパターンを試していただければいいと思う。
①リップレスミノー、シンキングペンシル
ボイル打ちというとトップウォータープラグが真っ先にきそうですが、最も汎用性が高くて口を使う可能性も高いのが表層付近を泳ぐリップレスミノーやシンキングペンシル。
潜行レンジは大体0~80cm位まで沈むものを揃えておくと良いかな。ボイルしているからと言って必ずしも水面で勝負する必要は無く、あくまで水面付近であればシーバスがバイトしてくるということは多々ある。また、ボイルする前のスタンバイしている状態のシーバスは若干下のレンジにいることが多いので、そのレンジを引くことができるルアーというのはシーバスの目の前をしっかり通すことができるということになる。
基本的にはただ巻きで良いが、ボイルしている付近にルアーが差し掛かった際に若干巻き速度を変えてみたり、シェイクを入れたりしても食わせるきっかけになる。
キャストする角度も結構重要で、プレッシャーが高い場所では風上や流れや上流に向かってキャストしてルアーを流しながら引いてくるようなアップストリームがメインですが、慣れないうちは流れの下流に向かってキャストするダウンストリームで投げて、ラインが真っすぐになるように釣りをした方がルアーを引く感触は伝わりやすい。この時も時々食わせのきっかけを作るために巻くスピードを変えたり、シンキングペンシルやシンキングミノーの場合は巻くのをやめてルアーを流れに対してゆっくり流し込んであげたりすると、スレたシーバスに良く効く。
また、流れを横切るように、U字をルアーが流れに対して描くようにキャストするアップクロス、ダウンクロスも試していきたいですね。同じ場所を探るにしても、立ち位置を変えてルアーを通す角度をうまく調整していくのは超重要。これだけで釣れる魚の数は大きく変わりますから。
②トップウォータープラグ
ルアーが水面に浮かんでいるか、5cm潜っているのか?
これはほんのちょっとの差のように見えて魚にとっては非常に大きな差。私の場合はボラッ子などに激しいボイルを繰り返しているシーバスを釣ろうと思ったりする場合は先発で使うこともありますが、他の場合はミノーやシンペンで食ってこない場合の次の手段として使うことが多い。
トップウォータープラグの特徴としては、水面に浮かぶのでシルエットがはっきり見破られにくく魚に見切られにくい事と、水面に浮かぶベイトを散らしてシーバスの捕食スイッチをオンにしたりする使い方ができる事。
水面下を泳ぐルアーの方がシーバスにとっては捕食しやすい事が多いが、シーバスからルアーをじっくり見ることが容易になる。水面に浮かんでいるルアーの場合は下からルアーを見上げる形になるので水面に起きた風や波であったり、ルアーそのものが起こす波動によってシルエットがぼやける。
ミノーなどをキャストしてもシーバスに見切られてしまうような時は、水面に浮かぶペンシルベイトやポッパー、フローティングのビッグベイトなどが攻略のカギとなることがある。
③バイブレーション
ボイルしているシーバスをミノーなどを使っても攻略できない時に効果的なのが、バイブレーションなどの高速でリトリーブするのに適しているルアー。自然なベイトフィッシュの動きを再現しても見切ってくるシーバスを相手にする場合、こういったルアーを早巻きしてベイトの群れを散らしたりするのが効果的な場合がある。ただしいきなりこういったルアーを使うというよりは、ミノーなどを使ってみて食わなかった場合に次なる手として使用した方が、シーバスにプレッシャーを与えないので攻略の選択肢を減らしにくいかな。
⑤ワーム
ブラックバスやロックフィッシュゲームにおいて人気のあるワームですが、シーバス釣りにも非常に有効。
軽いジグヘッドをセットして使えばシンキングペンシルのようなドリフトなどを駆使した使い方もできるし、重たいヘッドを組み合わせて使用すればバイブレーションプラグのようにリアクションバイトを狙うこともできる。また、独特な柔らかい波動は硬いプラグルアーに食ってこないシーバスにも非常に良く効く。基本はただ巻きですが、食わない時はロッドアクションを入れてダートさせたり、ただ巻きしながら時々巻く速度を変えてみたりすると良い。
シーバス用ワームにも様々な形状のアイテムが発売されていますが、ボイル打ちの場合はシャッドテールなどのものよりもより自然な波動を出すピンテールタイプのワームの方がオールラウンドに使いやすい。
シーバスボイルの基本的な釣り方
ボイルしているシーバスを狙う際、基本的にはベイトフィッシュに似せた動きをルアーに与えて自然に食わせるのか、ルアーにある程度派手なアクションを与えてリアクションバイトを狙うのかといった形に分かれる。
この時、バチなどの遊泳力の弱いものや小型のベイトフィッシュを捕食しているような時は、ベイトフィッシュの泳ぎに似せて出来るだけルアーを自然に見せてシーバスを誘った方が好釣果に繋がりやすい気がする。逆にある程度大きさのあるイワシやボラなどといった遊泳力のあるベイトフィッシュを捕食しているような時は、場合によっては②のようなリアクションバイトやベイトを散らすテクニックが有効になることも多くなる傾向があると感じる。
①まずはベイトフィッシュを意識してナチュラルに誘う
ボイルしているシーバスを狙う場合、まず試したいのが
捕食しているベイトフィッシュの動きに合わせてルアーを操作すること。これが何と言っても基本になる。
例えば、バチや春先のマイクロベイトパターンのように泳ぐスピードが遅かったり、遊泳力が弱いベイトフィッシュを捕食しているような時は、流れの上流側に投げて流されてくるベイトを演出したり。水面を高速で泳ぎまわっているイワシなどを捕食しているのであればルアーを早めに巻き、時々ロッドアクションを入れてみたり。
基本はベイトフィッシュの泳ぐスピードや動きにルアーを合わせること。これがボイルしているシーバスを狙うベースになる。
②食わない時はリアクションバイトやベイトを散らすアクションを入れる
ナチュラルに誘ってみても全くシーバスが反応しない時。こういった時は狙いを変えてみて、シーバスが狙いを定めているベイトフィッシュの群れを散らすようにバイブレーションを早巻きしたり、ペンシルベイトを高速ドッグウォークさせてみて狙ってみるのも有効。比較的早いアクションで誘うことで、シーバスに見切るスキを与えないことやベイトがパッと散る動きを見せることでシーバスの捕食スイッチが入ってルアーにガツンとバイトしてくることがある。
ボイルしているシーバスを狙う際の注意点・コツ
①見えるベイトと捕食しているベイトは一致しない事がある
シーバスに限らず、タチウオなどもこれに当てはまる状況が多々あるかな。例えば、目の前でシーバスがボイルしている時、水面に見えているベイトフィッシュはボラッ子のように見える状況。こんな時はボラッ子のサイズに合わせてルアーをキャストしても釣れないからと言って諦めてしまうのはまだ早い時がある。
シーバスや太刀魚などは結構ベイトフィッシュを偏食することがある。数あるベイトフィッシュの種類の中でも、特定の種類のベイトフィッシュしか口にしない状態だということですね!例えば、このような状況では水面に見えているのはボラッ子であっても、実は一枚下のレンジにイワシがいるというパターン。そしてボイルしているのはその下にいるイワシを下から追いかけまわすことで水面に追い詰め、捕食しているから。というパターンなんかがある。
こういうパターンなんかだとついつい目に見えているベイトに合わせてしまいがちですが、実は違う種類のベイトをシーバスが捕食しているというちょっと厄介なパターン。実際の釣り場では意外とこういう場面があるので、実際に釣り上げたシーバスが食っているベイトを確認できない時はあまり決めつけすぎるのも良くないかな。
②上のレンジから順に攻める
これはシーバスだけではなくて他の釣りでも同じこと。基本的に、魚って目線を下に向けてしまうと上の餌を食わせるのが非常に難しくなる。
どういうことかというと、あるポイントにシーバスがいた場合
表層から順に探っていってどこかの層でバイトが出たとする。この時ミスバイトやシーバスがルアーに付いてくるだけで反応が無かったときは、レンジを同じ~少し下げて探るとまた食わせることのできるチャンスが残っている場合が多い。一方で一気にレンジを下げていきなり探ってしまってミスが出た場合。このような時、ヒットさせることの可能性が残っているレンジが狭くなってしまうんですね。これを説明するのは結構難しいんですが、トラウトなんかでもこれは結構当てはまるし、餌釣りでも基本は同じ。
釣りをする際は、基本は上から順に探っていき食わなければ徐々にレンジを落とす。こうした方が魚をヒットさせることのできるパターンが多い。
③ボイルの出るタイミングなどを把握する
ボイルしているシーバスを発見した場合、じっくり観察してみると
そのボイルが発生する前触れが有ったり、法則があることも多い。例えば、ボイルする数秒前になるとベイトフィッシュがザワザワし始めたり。
こういった法則を発見することができれば、その前触れが発生した時にルアーをキャストするのが一番食わせることのできる可能性が高くなる場合が多い。
ですので、ボイルしているシーバスを見つけたら一目散にルアーをキャストするのではなく、一度その光景をじっくり観察してみるのも重要。
④あえて食わないルアーで引っ張る
ルアーを通しても釣れないけど、ボイルはずっと発生している場合。シーバスの反応が無い場合、ついついルアーをコロコロ早いテンポで交換してしまいがち。ルアーを必要以上に見せないことでシーバスをスレさせないようにする効果があるのかもしれませんが、逆のパターンが良い場合がある。
管理釣り場トラウトなんかに当てはまることがあるんですが、ある程度同じルアーをあえて通し続けることで魚にそのルアーをあえて学習させてしまう。そしてタイミングを見計らって全く違うタイプのルアーなんかに変えると、魚の目線が変わって簡単に口を使わせることができる場合がある。
ミノーでずっと引っ張っておいて、一気にメタルバイブに変えて早巻きに変えたら一発で食ってきたり。そういう攻略法もあるので、頭の片隅にでも入れておくと役立つかもしれません。ルアーを交換するタイミングや種類のセレクトの順番も意外と重要です。
⑤ボイルに直撃させない
シーバスに限らず、ボイルやナブラを起こしている魚を狙って釣りをする際は
ボイルやナブラに直撃させない。
これは攻略の基本となる。ボイルやナブラにルアーを直撃してしまうと、魚は沈んでしまって捕食を止めてしまうことがある。ですのでついついナブラやボイルを見つけるとその中にルアーをキャストしたくなるが、無駄に魚にプレッシャーを与えない為にもボイルの向こう側にルアーをキャストしてからルアーを引くことによってそのボイルの中を通すこと。これはボイル打ちの基本ですが、結構大切なので覚えておいてくださいね(*^^*)
シーバスの釣れるボイルと釣れないボイルの見分け方
①ベイトフィッシュの量
ボイルしているシーバスがいるということは、多かれ少なかれベイトフィッシュの姿がポイントにあるということです。基本的にはベイトフィッシュはある程度数が多い方がシーバスを引き寄せる力は強くなりますが、逆に多すぎてしまうとシーバスが餌を簡単に捕食できる環境になりやすくなるので、ルアー等に対してセレクティブになる。
こんな風に、海面にぎっちりとベイトフィッシュがいるような時にシーバスのボイルが多発している場合。こうなってしまうとシーバスはさほど苦労しなくても適当にベイトフィッシュに向かって突っ込んで口を開ければ餌を食えてしまいますね!そうなると少しでも変な動きをするもの等、違和感のあるものに対して口を使わなくなるのでルアーで攻略するには難易度が高くなることが多い傾向がある。
一方で海面にチラホラとベイトフィッシュの姿が見られるような時に発生しているボイルはチャンス。
ベイトフィッシュの数がそれほど多くなく、シーバスも餌をそこまで選んで捕食できないような状態の時はルアーのセレクトや引き方さえしっかりマッチしていれば、シーバスがしっかりバイトしてくる可能性は高くなる。
こんな風に、ベイトフィッシュの量は多い方が良いように感じますが多すぎるとかえって釣れなくなるので要注意ですよ!
②ボイルの発生する位置
ベイトフィッシュには色々な種類があります。イワシやボラ、アジ、バチ等々・・・・。基本的に餌となる小魚は適当に海を泳ぎまわっているのではなく、ある程度回遊しやすかったり集まりやすい場所は決まっています。シーバスのボイルを発見することの多い夜の常夜灯周辺を例に挙げてみると、基本的にベイトフィッシュは常夜灯のライトの当たっている所などに集まりやすい。
これは餌となるプランクトンなどの小型の生物が光に集まってくる性質があるためなどと言われています。そしてこれを食いに小魚が集まり、それを食いにシーバスも常夜灯の周辺などに集まってくることが有ります。この時シーバスのボイルが発生することが有りますが、ボイルが常夜灯のどんな場所で、どんな傾向で発生していると釣りやすいか?
基本的に、常夜灯のライトが当たっている真下などで豪快にボイルを繰り返す個体はルアーを見切るスレている個体が多く、逆にライトの明暗の境や暗い場所でボイルしている個体の方が釣りやすいことが多いかな。
また、ボイルの発生する場所が定位置なのかどうか?
これもボイル攻略には結構大きく関わってきていて、同じ場所で定期的にボイルする個体の方がルアーに反応することが多く、また発生地点が予測できるのでルアーを通すコースなどもしっかり戦略が立てやすいので狙いすましやすい。逆にあちこち泳ぎまわって不定期に発生するボイルなどは苦戦することが多い。
③目立つ場所でのボイルかどうか
また今度話をしようかと思いますが、基本的にブラックバスや港湾部に生息するシーバスなど、リリースを繰り返されることの多い魚であったり回遊性の比較的低い魚は
今自分がいる場所が釣り人に狙われる場所なのかどうか?
これをかなり高い確率で把握しています。そんなことあるかと思う方もいるかと思いますが、私が今まで釣り人が多い静岡でずっと釣りをしてきた経験からすると、ほぼ間違いなくこれは当てはまると思う。
結構面白い体験をしたことがあるのでまたの機会に書こうかと思いますが、結構長くなるので今回は省略。
これはどういうことかというと、先程の常夜灯周りのボイルなどに共通することなんですが
人間から良く見えるような場所で激しく餌を追いかけまわすシーバスなどは、言ってみれば釣られない自信がある個体だと言っても良いと思う。釣り人の少ない地域などではまた違ってくると思いますが、比較的アングラーの多いプレッシャーの掛かっている場所では結構な確率でこれが当てはまります。
しかし、場合によっては外洋のサーフなどの回遊性の高いシーバスがベイトフィッシュにつられて接岸してきてボイルしまくっているような時。静岡ですと、秋のサーフのコノシロパターンのシーバスなんかが有名。回遊性の高いシーバスの場合は結構目立つボイルなどであってもしっかり狙ってあげれば攻略できる可能性も高いので、このあたりはポイントに潜んでいるシーバスが居つきなのが回遊なのかにも多少左右される。
そうなってくると、流れの中の小さなヨレであったり、真っ暗な視界の効かない場所でボイルしているシーバスなどを発見した場合は比較的釣り上げるのが容易になることが多い。こういった場所でボイルしている個体を見つけた時は、しっかり適切なルアーをキャストしたいですね。
④ベイトフィッシュの種類
ベイトフィッシュの種類によっても、結構ボイル攻略の難易度は変わって来るかな。基本的に回遊系のシーバスのボイルの方が釣りやすい傾向があるんですが、ベイトフィッシュに関しても同じことが言えそうな気がします。例えば、居つき系のボラにボイルするシーバスは結構難易度が高いことが多いので注意したいかな。
逆に攻略が比較的容易なのがバチやカタクチイワシなど。チアユはそれより若干難しくなることが多くて、居つきの傾向が強いボラ系は更に難しい傾向。もちろん地域によっても多少の差はあると思いますが、静岡のシーバスゲームの場合は何となくこんな風に感じることが多い。
まとめ
いかがだったでしょうか?今回はシーバスのボイルの釣り方・攻略方法について基礎となる考え方を少し紹介させていただきました。ボイルしているシーバスを釣るのは簡単な時もあればかなり難しい時もあります。ボイルを目にすると、ついついしつこく狙いすぎてしまうことがあるかもしれませんが、状況によっては見切りを付けることもとても重要です。ポイントにいるシーバスのすべてがボイルしているというわけではないでしょうし、ボイルしている個体とそうでない個体が同時にいた場合、ボイルしていない下にいるシーバスの方が実は釣りやすいという場合も多いですからね。
今回のボイルの釣り方を参考にしていただき、皆さんの出かけるフィールドによりマッチした攻略法を見つけていただければ幸いです。
なお、まるなか大衆鮮魚では、他にもシーバス釣りの釣行記や釣り方、タックル選びのコツなど多数のコンテンツを用意してあります。「シーバス」のページを見ていただくと、何か役立つ情報があるかもしれません。時間のある時にでもフラッとお立ち寄りください。
では、今回はこの辺で。
それでは、良い釣りを!