スピニングリールの2大メーカーといえばやはりダイワ、シマノだと思います。
仕事柄釣り具に携わることも以前は多かったので、いろいろな方の意見を聞く機会も多くありましたが人それぞれ当然好みがあったりと、どちらが一方的に良いとは言えないのが現状だと思います。
私はシマノとダイワ、どちらのリールも敢えて使うようにしてきましたが、長所と短所があり、結局一概にどちらの方が優れていると結論を付けることができませんでした。
それでも、2つのメーカーを使いこんできてわかることはありますし、どちらのメーカーのものを購入しようか迷っている方も実際かなり多いと思うので今回使ってみてわかったことをまとめてみたいと思います。
比較するのは14ステラと15イグジストです。
どちらも複数の番手を使っているので、限られた種類の釣りに使った感想ではなく、様々な釣りに使ってみての感想を書いていきます!
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スピニングリールの命、ライントラブルの数は?
以前は圧倒的にダイワのリールの方がトラブルが少なく使うことができましたが、シマノはAR-Cスプールを搭載してきたことによってライントラブルの発生頻度は大きく減少しました。
正直、実際使ってみてわかったのは、トラブルはどちらのリールも糸を適正量巻いておけばライントラブルになることはほとんどないと感じました。
しかし、シマノの方が若干糸巻き量が多めになってもトラブルの発生が少ないように感じます。
ダイワは少しラインを多く巻きすぎたと思いつつもそのまま使用すると、ラインが出すぎてトラブルになることが多いように感じます。
とはいっても、実戦で使う分にはどちらのメーカーもストレスなく釣りができるレベルには十分達していると思うのでライントラブルの数でメーカーを選ぶ必要はないように感じます。
トラブルの起こりにくさは合格点。しかし、投げ心地に違いが!
しかし、実際に2つのメーカーのリールを投げ比べてみると、投げたときの糸の出方に大きな違いがあります。
シマノはAR-Cスプールによって糸が放出されるときに若干の抵抗を感じますがその分ラインのバタツキが少なくスムーズに出ていくイメージ。
ダイワは逆に糸がフワッと自然に出ていくが、その分ラインが暴れやすい印象を感じました。
一方飛距離に関してはそこまで大きな違いを感じることはできませんでしたが、スプールの直径の大きなダイワの方がほんの少し後半の伸びはあるように感じます。
巻き心地の違いは?
これに関しては以前から意見が割れるところですが、あくまでイグジストとステラを比較した場合、滑らかさは圧倒的にシマノが優れていると思います。
特に違いを感じるのはテンションが強く掛かった状態での巻き上げで、これに関してはシマノの方が圧倒的にボディのブレが少なく、ギアの強度も出ているためがグイグイ力強く巻き込むことができます。
イグジストはそもそも軽さを求めたモデルでもあるため一概に比較はできませんが、ボディに負荷がかかった状態で巻き上げを行うと巻き心地に違和感を感じます。
分解したときの内部構造の違い
最近はどちらのメーカーもメンテナンスフリーをうたっており、分解する回数が減ってしまいましたが、実際にリールを分解してみると使っているパーツに違いを見ることができます。
実際比較してみてわかることは、シマノの方が使っているパーツに剛性を持たせており内部構造がしっかりしているということです。
以前から耐久性には高い評判のあるシマノですが、分解してみると使っているパーツの耐久性などにも十分考慮していることがうかがえました。
逆にダイワのリールを分解してみると、何気ない小さなパーツですが、口を悪く言えば
「意外とちゃっちいパーツを使っているんだな」
と思う時がありました。
両メーカーの気になる点
次に、両方のメーカーの気になる点について書いていきたいと思います。
まずはダイワから書いていきます。
個人的に気になったのが、この部分。
慣れてしまえば何ともないんですが、ダイワの方がベールの開く角度が小さいので投げていて戻ってしまわないかついつい気になってしまうことがありました。
実際は問題なく使えているので気にする必要はないと思います。
また、もう1つベールで気になるのが、開いたときにカチッとした感触がないことです。
シマノのリールはベールを開いたときにカチッと音がして程よい感触もあるので、シマノのリールばかり使っていると違和感を感じます。
次に、マグシールドです。
実際マグシールドが搭載された1発目の旗手であるイグジストから使ってきましたが、確かにラインローラーなどはメンテナンスフリーになって良くなったと感じます。
しかし、分解を基本的にはさせない姿勢とベアリングなどのパーツが高くなったことはマイナスポイントですね。私の場合使う回数が多いので、いちいちメーカーに預けたりしていたら思い通りに釣りができなくなるので・・・・。
また、マグシールドがついているからと言ってボディー下部から波しぶきが入ったりすると思うので実際どこまで防水性能があるのかはいまいちわかりません。
次に、シマノを見ていきます。
シマノのリールを使っていて気になるのはまずこの部分。
なぜこれを採用したのかわからないラインストッパー。
どう考えても挟みにくくてストレスがたまります。
特に張りのある太いフロロカーボンのリーダーなどを使うと全然挟まらなくなります(笑)
以前のモデルはもっとシンプルで使いやすかったのですが・・・・・。
次に、これも欠陥といわれることも多いラインローラーです。
一体型の防水型ラインローラーになってメンテナンスフリー化したとメーカーは言っていましたが、実際使ってみると毎回使用後水洗いしているにもかかわらず、数回使用で異音が発生したり。
また、一度異音が発生してもメンテナンスができないので、そのまますぐに錆びてしまってどんどんひどくなっていくばかりになります。
私の場合、これは我慢して使えるレベルではなかったので旧型のステラのラインローラーのパーツを移植して使っています。
ベアリングは工業用の安価なものにすることで非常に安く交換することが可能になります。グリスにはシマノ純正の特殊防水グリスを使うと、水洗いなどをしっかり行えば長い間快適に釣りができるようになるのでお勧めです。
もし錆びても数百円あれば2回分のベアリングを購入することもできますからね!
最後に、シマノの欠点は塗装の弱さですね。
これは機種によってボディ素材がかなり違うと思いますが、ステラの場合は使い込んでいくとこのようになります。
特に傷をつけたわけではないのにボディーが腐食していくんですね。
これは炭素系ボディーのイグジストには起こらないので、この点はステラの欠点になりそうです。
どちらのリールにも改善点はまだまだある
毎年釣り具はすごいスピードで進化してきていますが、実際使ってみるとまだまだ改善点もありますし、メーカーごとにその欠点も違うなぁと感じています。
どちらのメーカーも長所と短所がありますし、完璧な道具はないんだなぁと思っているので次のモデルチェンジでどうなるのか非常に気になっています。
とはいっても、モデルチェンジするとまた新たな欠点が出てきたりするんですよね(笑)
今回はダイワとシマノのリールを使ってみての感想を書いてみましたが、もしどちらを購入しようか迷っているなら少し参考にしていただけると嬉しいです!
個人的には、どちらかといえばシマノの方が好きかなぁ。といった印象ですが、大きな差は感じていませんね。