渓流ルアー釣り 時期・シーズン毎の特徴と攻略の基礎基本!

記事内に広告を含みます

さて、今回は渓流のトラウトルアーゲームを楽しむ際における時期・シーズンについて。

季節によって釣り場の水温はかなり変わるから、それによってトラウトの活性も大きく変わる。活性が変われば居つく場所が変わり、それを狙うのに適したルアーセレクトやアクションも当然変わってくるぞ。

ここでは大まかな季節毎の流れと魚の行動パターンの変化を紹介していくから、これから渓流釣りに挑戦する方は時期毎のイメージを掴んで欲しい。

渓流のルアー釣りを楽しむ際における、ゲームの組み立て方の1つの目安にしてもらえたら嬉しいね!



渓流ルアー釣り 時期毎の特徴

まずは季節毎にどんなパターンで魚の行動が変化していくのか?

全体的な流れを簡単にまとめておく。

渓流トラウト 時期・シーズン毎の流れ
  • 解禁当初(春):解禁当初は低水温期になり、トラウトの活性は低い。淵や滝つぼなど、水深が深い越冬場所に魚が溜まる。その後水温の上昇とともに瀬などに出て餌を積極的に追うようになる
  • :初夏くらいまでは水生昆虫の羽化も活発で水温も高すぎず、トラウトの活性は比較的高い。真夏になると渇水や水温の上昇により釣果が落ちやすくなる
  • :トラウトは産卵を意識し始め、大型の個体は餌を追いにくくなる。産卵に関係のない個体の活性は比較的高い

超簡単にまとめてしまうとこんな感じだ。解禁時は渓流釣りの注目度が高まるが、ルアーで狙うにはまだ時期としては若干早めになる。これからトラウトゲームに挑戦するのであれば、春本番~晩春以降の方がルアーの追いが良くなり、入門にも最適かな!

春の渓流ルアー釣り

春は待ちに待った渓流解禁の時期!

全国各地、河川によって解禁日は異なっているけど大体2月中旬~3月に解禁する場所が多いかな!しかし、この春先の渓流ルアー釣りは魚の活性が上がりきっているとはいえず、放流魚などが少ないとルアーでの攻略は結構難しい。

春の渓流ルアー釣りの特徴を簡単にまとめておくと、こんな感じ。

春の渓流ルアー釣りの特徴
  • 解禁当初は水温が低く、水生昆虫のハッチ(羽化)なども少なく活性は低い。狙うのは淵などの水深が深い場所が中心
  • 放流魚は遊泳力が弱く、淵などに群れていることが多い。
  • 地域にもよるが、トラウトの活性が上がって釣果が出しやすくなるのは5月のGW前後から

水深の深い深場を狙う

春先の低水温期は雪解け水の流入などもあって思いのほか水温の上昇は遅いもの。陸上が温かくなってきても、その分雪解けが進むことで冷たい水が河川に流入することになる。

このような状況下では、魚は餌を積極的に追うこともしないし主食となる水生昆虫などの動きもまだ鈍い。

だからトラウトは水深の深い淵や滝つぼなどといった、水深が深くて流れが少し淀んだところに集まりやすい。

流れの効く瀬などにも全く魚はいないというわけではないが、狙い目となるのは流れの緩い場所の底付近。反転流絡みの岩陰だったり、淵の中でも底が少し掘れているような場所を狙うと良い。

使用するルアーもヘビーシンキングミノーやディープダイバー、若干重めのスプーンなどがおすすめ。バイブレーションやボトムダート系のルアーでも良いが、基本的にはしっかりルアーを底付近まで沈めてからボトムを転がすように引いてくること。

トゥイッチングやジャーキングをする際は、ルアーをしっかりポーズさせてトラウトに食うタイミングを与えるように意識しよう。早くアクションをつけすぎると、低活性のトラウトはルアーを追いきれないからね。

ルアーが浮き上がってしまうとトラウトが食って来ないことも多く、この時期は適切なレンジキープがカギになる。

ただし夕暮れになると水温が少し上がり、淵から魚が出てきたり魚が餌を求めて上ずるタイミングもあるぞ。

また、解禁前には放流が行われることも多く、ポイントによっては放流魚狙いがメインになる場合もある。放流魚は天然の魚と比べて遊泳力が弱く、流れの緩い場所で群れやすい性質がある。

放流は河川の合流点や橋の下など、道路事情が良い場所の付近で行われることが多いから初心者の方は放流ポイントでまずは魚を釣る感覚を得るのも良いかもしれない。放流魚の場合は比較的良く目立つ色のルアーに反応が良いことが多く、群れに当たると連続ヒットすることもが良くある。

渓流ルアーの本格シーズンはGW前後から

地域によって多少の差はあるけど、渓流のルアー釣りが面白くなってくるのは5月のゴールデンウィーク前後からになる場所が多いと感じる。

解禁当初はしっかり待つことのできる餌釣りに軍配が上がることが多く、ルアーやフライはちょっと苦戦しがちだ。5月頃になって水温が上昇してくると、トラウトの主食となる水生昆虫のハッチが盛んになってくる。

カゲロウやトビケラなどが羽化をはじめ、それを効率よく捕食するためにトラウトは流れの有る浅い場所にも姿を現すようになる。

そうなってくると流れの当たる瀬や水深の浅いチャラ瀬も狙い目となり、効率よく釣りが展開できるルアー釣りは釣果が伸びやすい。

この時期になると、状況次第ではフローティングミノーなどを使った水面直下の釣りが楽しめたり、色んなルアーでトラウトを狙いやすくなる。ただし、釣り場によっては5月になっても雪解け水の流入が続く場所もまだあるから気を付けよう。

夏の渓流ルアー釣り

季節が進み6月~8月位の夏の時期。夏の渓流ルアー釣りは比較的魚が浅い場所に出ていて、釣果を出すことは春先などに比べたら容易なことが多い。

特に初夏~梅雨明け位まではトラウトの活性が上がりやすく、餌を追って積極的に流れのある場所に出てきやすい。流れのある場所にいる魚はルアーを見切りにくいこともあり、ルアー釣りでは好都合になることも多いぞ。

夏の渓流ルアー釣りの特徴
  • 初夏はトラウトの活性が上がりやすい。瀬や流心を意識した釣りをしてみる
  • 梅雨明け以降は水温上昇が著しく、トラウトの活性が落ちやすくなる。降雨時などをうまく狙うと良い釣りができる
  • 夏場の渇水期はトラウトの活性が下がりやすく、ルアーを見切ることも増える

流れを意識した釣りを展開する

活性の高いトラウトは予想以上に水深が浅い所や、意外と流れの早いポイントに潜んでいたりするもの。さっきもちょっと触れたんだけど、流れのある場所と緩い場所の魚。どちらが騙しやすいかと言えば、

流れのある場所の魚の方がルアーを食わせやすいことが多い。

流れの緩い場所の魚は人間からも狙いやすい一方、人の姿を発見されやすかったりルアーをじっくり見てくる場合が多いのだ。

高活性のトラウトを効率よくキャッチしていくのであれば、流れのあるポイントを中心に探った方が効率がいい。流れを芯やヨレといったちょっとした変化のある場所を見逃さないように探り、餌を求めている個体をテンポよく釣っていこう。

真夏の高水温期は雨や増水をうまく使う

真夏になると、河川の水温はトラウトの適正水温を越えてしまうこともある。

そうなるとトラウトの活性が下がりやすくなり、パッと見では釣れそうでもいまいちルアーへの追いが悪いという場面に出くわしたり。

こういう時はドリフトやダウンストリームでルアーを操作し、じっくり探る釣りが有効になったりすることがあるが

雨や多少の増水があると、トラウトの活性が一気に上がることがあるから見逃せない。

大雨で大増水の場合は厳しくなるが、笹濁り程度の増水+濁りのコンディションでは大型のトラウトがキャッチできる可能性が結構高くなる。

夏の雨は良い方向に作用することも多いから、安全を確保した上でタイミングを選んでいくと良い釣果に恵まれることも良くある。

渇水時はトラウトの活性が下がりやすい

猛暑日が続くと、河川の水量はどんどん低下していく。

水温の上昇と水位低下が発生するとトラウトの活性が落ちるし、ルアーを見切ることが増えてくる。真夏は水温が少しでも低下しやすい朝夕にトラウトの活性の上昇が集中しやすく、マズメの時間に釣果がまとまりやすい傾向がみられる。

日中は水温上昇で沈み岩の周辺や木陰、少し水深の深い層にトラウトが移動しやすい。うまく魚の潜むポイントやレンジを把握し、ルアーを通していくことが重要になるぞ。

また、状況次第ではバッタやクモ、蛾などを捕食する個体が目立つ事もあり草の生えている際や水深の浅いチャラ瀬、オーバーハングの下などで水面を意識した釣りが効果を発揮することもあるぞ。

真夏は時間帯によってトラウトの付き場がハッキリ変わることも多い。ルアーに反応の有るスポットの特徴を適切に把握し、反応が鈍くなった際などは狙い方をすぐに変えてみるのも重要。



秋の渓流ルアー釣り

夏を越し、シーズン終盤を迎える秋の渓流釣り。水温的には徐々に下がり始めるタイミングにはなるんだけど、難易度的にはちょっと難しくなりやすいのが秋シーズン。

秋の渓流ルアー釣りの特徴
  • 魚の活性的には悪くないが、産卵を控えた個体はルアーを追いにくくなる
  • お盆休みのプレッシャーなどでスレた個体が多くなる

秋は思いのほか釣り難いことが多くなりやすく、大体お盆過ぎになると秋パターンの兆しが見えてくることが多いかな。

産卵を控えた個体は釣り難い

秋になると、トラウトは徐々に産卵を意識し始める。ヤマメやアマゴの場合は赤く色づき始めた個体も増えてくるが、産卵絡みの魚は基本的に餌を食わなくなる。だからルアーへの反応も悪くなるし、そういった個体を狙うことは気が進まない。

だから秋は思った以上に釣果が伸びにくくなることも多く、釣れそうに見えて釣れない時期だ。水温的な条件は悪くないので、様々なルアーで狙うことはできる。

同じ水系であっても支流によって産卵へ入るタイミングは違ったりするので、魚の反応が悪ければ粘るよりもポイントを変えた方が良い場合も多いかな。

人的プレッシャーによる影響

夏のお盆休みは避暑も兼ねて渓流釣りに出かける方が多く、釣り人の増加によるプレッシャーが掛かりやすい。だからお盆休み以降は釣果が落ちる場合も意外と多く、アクセスの良いポイント程その傾向は顕著だ。

また、禁漁が近くなる9月以降は釣り人も増えやすいからなおさら。

秋は産卵絡みと人的なプレッシャーで今までもあまり良い思いをしたことはないかな(-_-;)

渓流ルアー釣り 時期・シーズンの特徴まとめ

大雑把なシーズンの流れはこんな感じかな。一番釣果が伸びやすいのはGW~初夏になることが多く、次いで夏場ってところかな。これから渓流釣りに挑戦するのであれば、この時期に挑戦するのがおすすめ。

時期によってトラウトの付くポイントやレンジなどは変わるから、しっかり状況に合わせて狙うべきポイントを考えていくのが釣果アップへつながる。

基本的に低水温期は水深が深くて流れの緩い場所を狙い、水温が高くなってきたら瀬や流心といった流れのある場所を積極的に狙って行くと良いぞ。

魚の活性が高いのであれば、出来るだけ流れのある場所で釣りをした方がトラウトを騙しやすく、ルアーにバイトさせるのはイージーになりやすいから覚えておこう。

それでは、今回はこの辺で。

▼渓流ルアー釣り初心者の方など、必要な基礎知識やタックル選びの基本を知りたい方は【渓流ルアー釣り初心者講座】を参考にどうぞ。
全て管理人の実釣経験に基づいた解説になっています。

1 COMMENT

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です