以前、メタルジグのアシストフックの作り方を解説いたしましたが、今回はノットタイプと呼ばれる中空構造のアシストラインを使用し、ニードルを使って2重にしたそれぞれの針が独立して動くタイプのアシストフックの作り方を紹介します。
以前紹介したタイプのアシストフックとの特徴の違いも踏まえて出来るだけわかりやすく、丁寧に解説していきます。これからアシストフックの作成、自作にチャレンジしたいという方は参考にしていただけると幸いです。必要なアイテムの選び方なども合わせて紹介します!
なお、芯入りタイプのアシストフックの作成方法は「アシストフックの作り方を徹底解説」記事に記載してあります。
目次 非表示
このタイプのアシストフックの特徴は?
フックの向きを自由に決められる
ニードルを使用したアシストフックの特徴として、第一がフックの向きを状況によって自由に変えられるということがあります。
ニードルを用いてアシストフックを作成する場合、ダブルフックにする時はこのように、1つ1つのアシストラインを別個に作成していきます。これにより、スプリットリングを通す位置によって、
内向きのダブルのアシストフックとして使用したり、
外向き仕様のダブルフックとして使用することを、状況によってアングラーが自由に選択できるというメリットがあります。
一方で、芯入りのアシストラインををソリッドリングにたすき掛けをして作成したアシストフックは2本のフックが1本のアシストラインから作られているので、このようにフックの向きを自由に決めて使用することはできません。
なお、内向きと外向きフックによるメリットとデメリットについては、「アシストフックのサイズと向きの基本」にて解説してあります。
フックの自由度が高く、魚への追従性が高い
ニードルを使用したアシストフックの特徴として、それぞれが別個にソリッドリングに取り付けられることにより、フックの自由度が高くなるというメリットが発生します。
このように、フックを開こうと思えば綺麗に180度展開させることができます。
一方で、たすき掛けタイプのアシストラインの場合はどうでしょうか?
このように、丸印で囲った部分の接続部分が干渉してしまうので、どうしてもフックの自由度というものは下がってしまいます。
個人的に、この部分はあまり気にはしていないので、メリットなのかデメリットなのかと考えることはあまりしません。このあたりは、使う方の心の持ちようで良いのではないかと思います。
作成するのに手間がかかる
ニードルを使用し、アシストラインを2重にする作業の手間が掛かってしまうので、どうしても作成する時間が余計に掛かってしまいます。また、2重にするということで使用するアシストラインの長さも単純計算で倍になってしまいます。このあたりは私の場合はデメリットだと感じていますね。
実践! アシストフックの作成
さて、それでは早速必要な道具を揃えてアシストフックの作成を開始しましょう!
なお、今回は30gのメタルジグ、あアイマガン吉に使用するアシストフックを作成していきます。
必要なアイテム
左上から順に、アシストライン(中空構造のノットタイプ)15号、ゼスタソリッドリングマイクロ#1、瞬間接着剤(耐衝撃タイプ)、ヴァンフック JIGEN JH-10#2、よつあみ柄付きニードル小小、ハサミ、セラミックボビンホルダー+セキ糸、接着剤硬化促進剤。以上を使用して作っていきます。
まずアシストラインですが、使用する太さに関してはショアからのキャスティングゲーム(ワラサクラス程度まで)であれば、15号前後あれば全く問題ありません。今回はよつあみアルゴンアシスト、ノットタイプ15号を使用します。
このアシストラインは独特のザラツキがあってコシがあり、セキ糸を巻いた時に程よい摩擦が生まれます。これによってすっぽ抜け等のトラブルを減らすことができるので、初心者の方からどなたでも非常に使いやすいと思います。
また、PE素材なので紫外線などの劣化にも強く、安心して使用することができます。さらに引っ張り強度も非常に優れています。こちらのアシストは15号で160LBの強度があるのに対し、アシストフック用ラインの定番、シーハンターは同号数でも80LBとなっています。
メタルジグを使ってキャスティングゲームをしていると、場合によっては太刀魚やサワラなどが回遊してくることもあります。そうなると、どうしてもアシストフックもダメージを受けるので、少しでも強度のあるものの方が、万が一アシストラインにダメージを受けた場合でも魚のキャッチ率は上がります。
ソリッドリングは今回ゼスタのマイクロソリッドリングを使用していますが、普段はオーナーマイクロソリッドリングと合わせて使用しています。
フックは錆に強く、サーフの砂や石による擦れに圧倒的に強いこのフックで決まりですね。
普段はこのフックを使用していますが、非常にバランスが良く長持ちするので使いやすいですね。
ボビンホルダーとセキ糸はコチラです。
ボビンホルダーを購入する際は、安価な金属製の口のものではなく、セラミック製のものを購入した方が良いと思います。ハーフヒッチなどを行い、セキ糸を締め込む際に金属製のものですと摩擦が生じ、セキ糸がほつれます。
ニードルのサイズですが、15号クラスのアシストラインを使用する場合、小小で良いと思います。大きいものを購入してしまうと、中を通すことが不可能になるので注意しましょう。
購入する際は、サイズをしっかり選んで買いましょう。
接着剤は、ゼリー状のものを使ってしまうとセキ糸の内部にまで接着剤が浸透しません。必ず液状のものを使いましょう。
これが最もベーシックで使いやすいです。今回は耐衝撃のロックタイトを使用していますが、アロンアルファで全く問題ないですよ!
そして、あると便利なのがアルテコプライマーです。簡単に言えば、接着剤の硬化促進剤です。ほんのワンプッシュするだけで素早く接着剤の硬化が完了し、白濁を防ぐことができます。ただし、多く塗りすぎてしまうと白濁を起こすので注意します。
あとはPEラインがカットできる、先端の尖った小型のハサミを用意すれば準備完了です。それでは早速作成に入りましょう!