こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回はオーナー(カルティバ)のトリプルフック、STX-58の特徴や使用感を詳しくインプレしていきます。
STX-58はやや太軸仕様のフックになり、中型青物狙いやヒラスズキなどにちょうど使い勝手が良いですね。
忖度なしにインプレしていくので、フック選びの参考にしてもらえたら嬉しく思います。
✔管理人の経験・実績
私の経験・実績としては
- 釣りのために仕事を辞めて移住、現在は魚釣りで生計を立てています
- 渓流釣りやタナゴ釣り~ヒラマサ釣りまで、色んな釣りができます
- 年間釣行数300以上(現在はほぼ365日釣行)
- メーカーからプロスタッフとしての勧誘あり
- メーカーの商品開発時に私のタックルインプレッションを活用
こんな感じでほぼ毎日釣行を重ねて釣りを中心に生活していて、実釣実績も残しています。
釣果実績については釣行記やTwitterを見てもらえれば、ほぼ毎日様々な魚を釣っていることが分かると思います(一番更新頻度が高いのはTwitter)。
STX-58のスペック・ラインナップ
- 素材:タフワイヤー
- サイズ:#6、#4、#3、#2、#1、#1/0、#2/0、#3/0、#4/0
ラインナップ的には、10cm前後のミノーやシンキングペンシル対応の#6から。
#4/0までの展開になっているので、青物狙いのトップグラグにもおすすめですね。
重量
STX-58と比べられる機会が多い、STX-45ZNやST-66・STX-68との重量の違いはこんな感じ。
STX-58は重量設定がかなり絶妙。
シーバスやヒラメ用プラグに使われることが多い4パワーのフックと交換しても、アクションが大きく変化することはありません。
一方で6パワーのフックとも重量差が大きすぎず、ちょうど微調整できるところに収まっているんですね。
必要なフック強度に応じた使い分けがしやすいです。
STX-58を「サクッと」インプレ!
ここからはSTX-58の使用感を詳しく解説していきますが、まずは私なりのインプレッションを簡単にまとめておきます。
- 刺さり:非常に良い
- バラシ難さ:比較的良好
- 耐久性・強度:PE1.5号前後以上におすすめ。小型は時々変形する
- 錆びにくさ:コーティングが残っていれば強いが、過度な期待はできない
- 適したシチュエーション:中~大型ヒラスズキ狙いや中型青物狙いにおすすめ
ざっくりまとめるとこんな感じです。
このクラスのフックとしては非常に良く刺さり、剛性はそこそこあるものの、素材自体はオーナーらしいしなやかさが残っていますね。
コスパが少し悪いのが難点ですが、私の中で必ず魚を掛けたい「ここぞ」という時に使うのがSTX-58。
刺さり
やや内向きの非常に高い貫通力!
STX-58のフック形状ですが、フックポイント自体はストレート。
そして、針先は若干内向きになっていて、スパッとフトコロまで刺さり込む貫通力の高さがあります。
これまでのST-46やST-56と比較し、針先がアイの方向に近づいたことでパワーロスが少なくなっている印象。
ロングテーパーで非常に鋭い針先
針先の形状はかなりロングテーパーになっていて、最近よく見られるコスパ系のフックと比較するとワンランク上の鋭さがあります。
指先で軽く触れただけでも簡単に刺さる感触があり、国産フックとしての品質の高さを実感できます。
風速15m前後の強風下でのヒラスズキゲームなど、どうしてもラインスラッグが出てしまって完璧なフッキングが困難な時でも、STX-58だと口を滑らずに安定した刺さりを見せてくれますね。
私の場合、消耗が激しい釣り物の場合はコスパが良いBKKなどのフックを使うことも多いです。
しかし、針先の品質についてはやはり国産のオーナーやがまかつの方が安定した鋭さがあると感じますね。
魚影が薄い時や低活性時など、1バイトが貴重になる時はSTX-58を使うようにしています。
バラシ難さ
バラシ難さに関しては、ST-46・ST-56などの汎用型のフックよりも優れていますが、キープ力を重視したSTX-45ZNと比較すると、やや劣る印象ですね。
STX-58は旧モデルのST-56などと比較すると、フトコロ部分の曲がり方が少し変化していて、面で口を捉えやすくなっています。
これによって圧力が一点に掛かり過ぎず、口切れによるバラシはある程度軽減されています。
完全にバラシが無くなるというわけではありませんが、強引なランディングさえしなければ、バラシは比較的少ない印象です。
耐久性・強度
PEライン1.5号前後以上に
STX-58ですが、私としてはPEライン1.5号前後以上を使う釣り物に使用しているフックになります。
PE1号や1.2号程度までであれば、ワンランク細いSTX-45ZNで対応できる場面が多いです。
PE1.5号や2号クラスを使って4パワーのフックでやり取りをすると、かなり高い確率でフックが伸びてしまいますからね。
小型番手はやや伸びやすい
PE1.5号や2号以上に適しているSTX-58ですが、小型の#6や#4を使う時は少し注意が必要ですね。
#6や#4は11cm~14cmクラスの3フック仕様のミノーにセットすることが多いんですが、これで4kgや5kg以上のヒラスズキや青物をヒットさせてドラグをほとんど使わないやり取りをすると、時々フックが伸びます(PEは2号がメイン)。
完全にフックが伸びきってしまったり、折れて無くなるようなことは無いんですが、小型番手の強度はそれなりといった感じ。
#3や#2になってくるとかなり強くなり、80や90クラスのヒラスズキやマダイ・青物を掛けても変形するリスクはかなり減ります。
小番手を使う時は、5パワーのフックといっても無理なやり取りは禁物です。
針先がやや曲がりやすい
STX-58はロングテーパーな設計になっています。
素材にはタフワイヤーという、一般的な素材よりも強化されたものが採用されていますが、焼き入れ自体はあまり強くないのがオーナーのフック。
ですので、フック自体はがまかつのように固くは無く、折れる前に伸びます。
このしなやかな素材のデメリットにもなるんですが、磯やテトラ帯などで使用した場合、針先が案外早くダメになりますね。
少し強めに針先を硬いものにぶつけたりすると、針先が変な方向に曲がってしまうことがあります。
硬質ながまかつフックの場合はもう少し曲がりにくいので、この辺りは使い手によって好みが分かれると思います。
針先がほんの少し曲がっただけであれば、ペンチで優しく調整すれば元に戻すことはできます。
錆びにくさ
コーティングが残った状態
STX-58の錆びにくさですが、釣り上げた魚の数が少なかったり、オープンエリアの使用でフックのコーティングが残っている状態であれば、錆の発生はかなり遅くなっていますね。
傷がほとんどない状態であれば、超簡単に水を掛けるだけでも錆の発生はかなり防げます。
傷が入った状態
一方で魚を何匹も釣り上げたり、フックが砂や岩に擦れてダメージを受けた状態になると、軽くシャワーを掛けただけでは徐々に錆びてきますね。
私の場合は塩分濃度が高い外洋の磯で使うことが多いフックなので、使用後はソルトアウェイという、潮抜きのスプレーを掛けてから水で流すようにしています。
潮抜きスプレーを使ってからシャワーで洗い流しておけば、ある程度使用回数が増えても錆の発生はかなり防げます(結局針先が甘くなるので、ある程度のサイクルで交換は必要)。
他のフックとの比較
他社のフックを含めた錆びにくさとしては
- がまかつ ハイパーシールド:錆びにくさはピカイチ。ただしメタルルアーには不向き
- オーナー STX-45ZNなどの亜鉛コート:黒く変色するが、かなり錆びにくい
- BKK UA(ウルトラアンチラスト)コート:錆びにくいが、表面が少しカサカサになる
- STX-58:UAコートと僅差。こちらの方がやや錆びやすいが、カサカサにはなりにくいか
- ST-46・ST-56など:素材の違いか、STX-58よりも錆びやすい印象
私の印象としてはこんな感じですね。
順位的には4番目ですが、一般的な銀色のコーティングのフックとしては比較的錆びにくく、十分使いやすいです。
適したシチュエーション・使い分け
STX-58が適したシチュエーションとしては
- 磯ヒラスズキ
- 外洋のランカーシーバス
- 座布団ヒラメ
- 10kgクラス程度までのブリ・サワラ・カンパチ・ヒラマサ・マグロ・カツオなど
目安としてはだいたいこんな感じですね。
だいたい2kg台そこそこから上の魚を狙う時、ちょうど使いやすいフックです。
#2くらいまでの番手はPEライン1.5号~2号クラスで使いやすいですが、大きい番手はだいたいPE3号~5号クラスまでを使った青物狙いにもしっかり使えます。
10kgオーバーの大型を狙っていくのであれば、もうワンランク強い6パワーのフックがおすすめです。
しかし、掛かりの良さを重視したい場面やドラグが出せる状況であれば、STX-58でも案外対応できますね。
私は地磯のプラッギングでヒラマサを狙いますが、6パワーのフックだと強すぎる場面も良くあります。
そんな時は、STX-58の大きめの番手を使っていますね。
STX-58とSTX-45ZN
オーナーのSTX-45ZNは、だいたいPE0.8号~PE1.2号程度を使うシーバスゲームやヒラメ・マゴチ、ライトショアジギングにおすすめなフックになります。
パワー自体はSTX-58にやや劣りますが、ZNコーティングによって針先が錆びにくく、独特な角ばった形状はかなり口切れが少ない印象ですね。
魚を掛けてからの安定性に関しては、STX-45ZNの方がやや上かな。
漁港内やサーフなど、オープンエリアで使うのであれば、ワンランク落としたSTX-45ZNで対応できる場面が多いです。
STX-58とST-66・STX-68
一方で6パワーのフックとの使い分けですが、大型のヒラマサやカンパチ・マグロなど、10kgオーバーをガチンコファイトで獲っていくならSTX-58だとややフックが弱いです。
特にボートからのキャスティングゲームなど、15kgや20kg・それ以上の可能性があるのなら、トリプルフックのおすすめはST-66またはSTX-68になってきますね。
まとめ!
今回はオーナーのSTX-58のインプレをしました。
- PEライン1.5号前後以上で使いやすい
- 針先の鋭さや貫通力・バラシ難さのバランスが非常に良い
- ST-46・ST-56と比較し、PEライン対応の形状になっている
- タフワイヤー採用でそこそこ強いが、小型番手は無理をすると時々伸びる
- 外洋のランカーシーバスやヒラスズキ・10kgクラスまでの中型青物・座布団ヒラメなどにおすすめ!
要点をまとめるとこんな感じですね。
国産フックらしい針先の鋭さを持ち、フッキングミスが許されない場面で信頼して使えるトリプルフックですね!
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