こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回は新作スピニングリールの使用感や特徴、ライバル機種との違いなどを詳しくインプレッションしていきます。
今日扱うリールはシマノの21ナスキーですね。
ナスキーシリーズはだいたい8000円台~1万円前後で購入できるコスパ系スピニングリールで、主に初心者の方を中心に人気があります。
私はC2000SHGという番手を購入し、カマスやメッキ・カサゴなどを狙うライトゲームにて使用してきました。
実釣では小型魚以外にも3kg半ほどの良型ヒラメなどもキャッチし、使用感をチェックしてあります。
タックルのインプレッションについては
- 実費を払って購入
- 公平な視点で使用感をチェック
- 実際に魚を釣る
これらにこだわっており、他メーカーのライバル機種との違いなどと合わせた解説をしていきます。
✔管理人の経験・実績
- 年間釣行数250~300以上
- ジャンル問わず、餌・ルアー・フライと、様々な釣りを経験している
- 漁師のもとで釣りを教わった経験あり
- 釣具店にて私の釣果情報やタックルインプレッションを利用
- メーカーの商品開発時に私のインプレッション記事を活用
- 普段からエントリー機種~ハイエンドタックルまで様々な釣り具を比較・検証している
こんな感じで基本的に毎日釣りをして生活している釣り好きで、幸いなことに業界の方も私の情報を活用して下さっています。
シマノ 21ナスキーの特徴・チェックポイント
まずは21ナスキーについて、私なりの注目ポイントについて紹介しておきます。
HAGANEギア+サイレントドライブ搭載
21ナスキーですが、この価格帯のリールとしてはギア周りの構造にこだわって作られている印象があります。
簡単に言うと、
- HAGANEギア:非常に硬度が高くて耐久性に優れる
- サイレントドライブ:滑らかな巻き心地
このように、リールの耐久性や巻き取った時の感触が良くなる製法・構造を採用しています。
実際に使用してみるとその恩恵は確かにあり、同じような価格帯の中では非常に優れた使用感になっていますよ!
新型ラインストッパー
ラインストッパーはリールを巻き取ったラインの端をスプール(糸を巻くところ)に止めておくためのパーツです。
シマノ製のスピニングリールですが、正直言ってラインストッパーが使いやすいとは言えませんでした。
今回のモデルチェンジによってストッパー周りの形状が変わっていて、指で押さえながらラインをストッパーに通すと、スムーズにラインが挟めるようになっています。
地味ですが、意外と嬉しい進化ポイントですね!
ねじ込み式ハンドル
ナスキーのハンドルですが、ハンドル軸にネジが付いている構造のものが採用されています。
安価なリールはハンドルの反対側のキャップを回して固定するものが多いんですが、21ナスキーはよりガタが少ない構造になっています。
ギア周りの構造と合わせ、リールの巻き心地にこだわって作られていますね!
21ナスキーを「サクッと」インプレ!
ここからは21ナスキーの使用感を詳しく解説していきます。
まずはざっくりと私なりのインプレッションをまとめておきましょう。
- 重量感:平均的。軽いリールではない
- 巻き心地:滑らかさ・ガタの少なさは優秀!巻き重り感はあり
- 剛性感:ガッチリとした感触があり、軽さよりも剛性重視のリール
- ドラグ:平均レベル。実釣に必要な基本性能は備わっている
- ライントラブル:発生していないが、ラインローラーの回転性能が悪い
- ハンドル周り:剛性感は高いが、ノブの回転性能は重ため
- ターゲット・釣種:サビキ釣りやちょい投げ釣りなどの餌釣り、小型魚狙いのルアー釣りなどに
簡単にまとめるとこんな感じですね。
21ナスキーは剛性感においては非常に優秀なリールですが、ラインローラーなどの細かい部分は価格なりという印象がありますね。
初心者の方やリールの性能がそれほど重要ではない釣物におすすめで、快適性・信頼性を求めるならば、私としてはもう少し上のグレードのリールが欲しくなります。
まるなか
リールの重さ
重量は価格相応
リールの重量感ですが、私が購入したC2000SHGのモデルで210gになっています。
この重量は正直言って軽いとは言えませんね。
2000番クラスのリールはコスパ系機種でも200g以下のものも存在しているので、道具の軽さを重視する方には他社のリールを選択肢に入れるのも良いと思います。
重たいわけではないが
私はアジやメバル・カマスなどをルアーで狙うライトゲームと呼ばれる釣り方に21ナスキーを使用してきましたが、リールの重さとしてはそこまで目立つわけではないですが、多少の重さはありますね。
釣果に直接的に影響するレベルではないですが、特に軽いリールを使った後だと手元に何となく重さを感じます。
それでもボディのバランスは割と良いので、一昔前の同じくらいの重さのリールと比較すると、持ち重りは目立ちにくいと思います。
巻き心地・剛性感など
滑らかでしっかりした巻き感
21ナスキーの巻き心地ですが、ギア周りにこだわった構造になっているので、1万円以下で購入できるリールとしては十分な滑らかさがあります。
高級なリールと比べれば多少のガタつきなどはありますが、ゴリ感やスカスカ感はかなり目立たなくなっていますね。
巻き心地には安っぽさはなく、カチッとした剛性感も割と感じます。
巻きの滑らかさ自体は実釣に必要なレベルを十分満たしており、私が使う限りでは特に不満はありませんね。
堤防でサビキ釣りやちょい投げ釣りをやったり、ルアーの場合はライトゲームやトラウト・バス釣りなどに使うなら十分使えます。
まるなか
巻き重り感
ハンドルを回した時の感触は非常に滑らかなんですが、私が購入・使用しているC2000SHGのモデルはボディが小さくてギア比が高いハイギア仕様(ハンドルを回した時の巻取りが速い)なので、パワー不足になりやすい番手です。
実際の使用感としては、重量のあるルアーや魚をヒットさせたときにハンドルが重たくなりやすく、巻き重り感についてはそれなりにありますね。
負荷が掛かると「モサ~ッ」としたような重さが手元に加わり、ダイレクトな感覚が損なわれやすいです。
この巻き重り感に関しては「価格なり」というのが率直な印象で、グレードが高いリールを比べると明らかに巻きが重たくなります。
負荷が掛かっていない時は普通に巻けるので、お店で判断するのは少し難しいと思います。
まるなか
ドラグ関係
滑らかさは平均レベル
ドラグの滑らかさに関してですが、中・上級機種と比較すると出だしが若干硬くてカサカサしているような印象はあります。
ライトラインを使ってギリギリのやり取りをする場合は少しドラグ設定を緩くした方が安心ですが、そこまでシビアに使わないのであれば、全く問題なく使用できます。
ドラグノブも大口径に作られているので、調整は楽にできてデザイン的にもカッコいいですね。
音量
ドラグが出た時の音量に関しては程よいレベルになっています。
かなり風が強い状況下での釣行もありましたが、ドラグ音は聞こえてきます。
ダイワ製のコスパ系リールはドラグ音量が小さいものが多いので、この点においては使いやすいと感じます。
ライントラブル・ラインローラー関係
ライントラブルは無し
これまで21ナスキーを使って釣行し、強風時の釣行もありました。
私の場合は基本的に1年中毎日釣りをしているというのもありますが、これまでライントラブルは1度も発生していません。
PEラインを使っているので、糸ヨレが多少目立ちにくいというのはあると思いますが。
ラインローラーの回転性能
21ナスキーの気になる点の1つが、ラインローラーの回転性能の低さです。
ラインローラーは回転することで糸ヨレを軽減し、仕掛けを投げた時のライントラブルを防ぐ効果があります。
この部分の回転が重たくなると、糸ヨレが発生しやすくなります。
21ナスキーのラインローラーにはベアリングは入っておらず、更にグリスがたっぷり塗られている為か、回転が非常い重たいです。
2gや3gなどの軽い仕掛けを扱うと、リールを巻いた時にラインローラーがほとんど回転しません。
私の場合はPEラインを使用しており、ラインの特性上多少ラインがヨレてもトラブルになりにくいです。
一方、ナイロンやフロロカーボンラインを使う方はヨレが発生するとラインがドバっと出たり、絡んだりしやすくなるので要注意。
ラインテンションが緩んだ状態でラインを巻き取らないよう、気を付けた方が良いと思います。
ラインローラーの構造
回転性能が低めなラインローラーですが、形状自体も安価なグレードのものになっています。
21ナスキーのラインローラーは雑に扱うとラインがローラーに乗らない可能性があるので、初心者の方は少し注意した方が良いですね。
しっかりラインがローラーに乗ったのを確認してからリールを巻いた方が、無駄なトラブルを防げます。
上級機種のアルテグラにはワンピースベールという構造が採用されていて、このように段差が無くて滑らかな形状になっています。
このような細かい箇所はコストカットされていますね。
▼ナスキーのラインローラーベアリング追加については【シマノ21ナスキーのベアリング追加・カスタム徹底解説】を参考にどうぞ。
まるなか
ハンドル周り
ノブはベアリング内臓・交換可能
ナスキーのハンドルノブですが、内部にはベアリングが1つ内蔵されています。
しかし、出荷時はグリスがたっぷり塗られているので、ノブの回転は良くないですね。
回転を軽くしたい時は余分なグリスを除去したり、グリスからオイルに挿し変えるのがおすすめです。
なお、ハンドルノブは「シマノAタイプノブ」になるので、市販のものに交換することが可能です。
私自身ノブは変えて使用しています。
折り畳み式ねじ込みハンドル
21ナスキーの特徴でも紹介しましたが、剛性感に優れるねじ込み式のハンドルが採用されています。
これによって使用を重ねてもガタが目立ちにくく、ガッチリした使用感になっていますね。
上級機種のようなワンピース構造の折りたたみ機能が排除されたものではないので、それらと比較すると多少剛性感は劣りますが。
リールスタンド装着可能
21ナスキーのハンドルキャップはリールスタンドに換装することができます。
シマノのステラやツインパワー・アルテグラ・ストラディックなどに対応しているものを流用することが可能なので、地面に置いた時の傷防止などに役立ちます。
21ナスキーがおすすめなシチュエーションなど
身近な堤防釣り全般
21ナスキーは主に初心者の方におすすめなリールで、これから堤防でサビキ釣りをやったり、キスやハゼなどをちょい投げ釣りで狙ってみたい方には十分すぎるスペック・性能があります。
それほど負荷を掛けない使い方をするのであれば、欠点は目立たないですね。
初心者の方が使うリールとしては若干高級になりますが、5000円前後やそれ以下のリールとは巻きの滑らかさや剛性感には違いがあり、長く・快適に使えるはずです。
小型魚狙いのルアー釣り
一方でルアー釣りに使う場合ですが、主に30cm~40cm位までの魚を狙う時に使いやすいリールだと思います。
- 渓流・エリアトラウト
- バス釣り
- アジ・メバル・カマス・メッキ・カサゴなどを狙うライトゲーム
私としてはこのような釣りにおすすめですね。
一方でショアジギングで青物を狙ったり、シーバスやヒラメなどの中型魚以上を狙うとなると、少し物足りないかと。
私だったら、ある程度の負荷を掛けて使うのであれば、最低でもアルテグラクラスを。
長く使うならストラディックなどの中級機種を選びますね。
ライバル機種との違い
21ナスキーの購入を考えた時に比較候補となりやすいライバル機種について、実際の使用感の違いについて紹介しておきます(全て実費を払って購入しています)。
ダイワ レガリス
ナスキーのライバル機種がダイワのレガリスですね。
レガリスとの使用感の違いを簡単にまとめると、レガリスの良さは
- 重量が軽い
- デザインがシャープ
- エアベール搭載
この辺りですね。
剛性感はそこそこに、リールの軽さを重視するのであればレガリスがおすすめですな。
▼レガリスの詳しい使用感解説は【ダイワ レガリス徹底インプレッション】を参考にどうぞ。
シマノ サハラ
サハラはナスキーの1つ下のグレードのスピニングリール。
正直言って、巻き感などの実釣時の使用感はナスキーと大差ない印象ですね。
サハラは撥水機能のコアプロテクトが非採用なのと、ハンドルノブのベアリングが入っていません。
潮を被る可能性がある釣り物にはナスキーの方が安心ですが、そうでなければサハラもおすすめですよ!
▼アルテグラの詳しい使用感解説は【シマノ サハラ徹底インプレッション】を参考にどうぞ。
シマノ アルテグラ
ナスキーの上位機種がアルテグラになり、シマノを代表する人気機種の1つです。
アルテグラの特徴としては
- 重量が軽い
- ワンピースベール採用
- マイクロモジュールギアで更にヌメヌメな巻き感
こんな感じで、当然といえば当然ですが、正直言って全ての面においてアルテグラの方が上手ですな。
ナスキーは初心者の方向きのリールですが、アルテグラは初心者~中級者の方までおすすめです。
▼アルテグラの詳しい使用感解説は【シマノ アルテグラ徹底インプレッション】を参考にどうぞ。
まとめ!
今回は21ナスキーのインプレッションをしました。
21ナスキーは
- 同価格帯では非常に優れた巻き心地・ガッチリ感
何といってもここが大きな特徴になってきますね。
一方でラインローラーの回転性能や構造などについては価格なり。
ですので、快適性や細かい使用感については上級グレードのリールが優れているのは間違いなく、最後は予算に応じて選びましょう。
それほど負荷を掛けない釣り方で使うのであれば、しっかり使えるリールになっていますよ!
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