こんにちは、まるなか(@marunakafish)です。
さてさて、今回はアジングやメバリングをはじめ、カマスやメッキゲームといった小型魚狙いに使うメタルジグ用のアシストフックの作り方・パーツ選びのコツを紹介していきます。
マイクロサイズの小さいジグに使うアシストフックですが、市販のものだと作りが微妙だったり、使うジグに対してピッタリな大きさのものが少ないのが現状だと思います。
初心者の方は市販のフックを使っても全く問題ないですが、徐々にこだわりが出てくる中級者~上級者の方にはやはり自作のフックの方が使い心地においては明らかに優秀です。
この機会に私が一軍として使っている小型ジグ用アシストフックについて掘り下げて紹介していくので、参考にしてもらえたら嬉しく思います。
アジング・メバリングなどのライトゲーム用小型ジグに適したアシストフックとは?
まずは小型ジグに使うアシストフックを自作したり、選ぶうえでのポイントについてまとめておきます。
パーツの重量・抵抗を計算する
ライトゲーム用に使うジグですが、だいたい2gや3g程度~重たくて10gくらいまでの重さのものが良く使われると思います。
小さなジグに使うアシストフックを選ぶ時にかなり重要になってくるのが、パーツの重さや抵抗の大きさになります。
20gや30gなどのある程度大きいジグと比較し、軽量で小さなジグはフックやパーツの重さ・抵抗によってアクションが変わりやすいので要注意!
軽いもの・抵抗が小さいものの方がジグが本来持っている動きを発揮しやすく、ヒラヒラとした軽快なアクションが出しやすくなりますね。
ですので、小型ジグに使うフックを選ぶ時は
- リングが大きい
- アシストラインが太い
- フックが大きい・太軸すぎる
- ティンセルなどがやたら沢山ついている
これらは避けた方が良いと思います(市販品には結構多い)。
PEラインを使って根回りから大型メバルを引っ張り出すような時はある程度の強度が必要ですが、それほど強い負荷を掛けない場合は軽量なアシストフックの方が明らかに使いやすいです。
ちょっとした違いで食い渋った時のフッキング率に違いが出たりしますよ!
まるなか
魚を引き付けるメタルジグのアクションの邪魔をしないことが大前提だよ!
フックセッティング
マイクロサイズのジグに適したフックセッティングですが、当然のことながら「これという正解」はありません。
最終的には使い手の好みやその時の誘い方・魚の食い方によってベストなものは変わるからですね。
そんな中で魚種問わずにオールラウンドに使いやすいと感じているのが
- フロント:ティンセル付きのシングルアシスト
- リア:超ショートタイプのシングルアシスト
このセッティングですね。
小型のジグは重たいジグと比較すると小刻みなシェイクに近い誘いや巻きで操作することが多く、フロントフックオンリーよりもリアに1本フックを入れた方がフッキングが安定すると感じています。
一方でフロントフックはダブルにするのもアリですが、先ほど紹介したようにダブルフックはフックの重さ・抵抗が大きくなります。
ですのでシングルフックの方がジグのアクションを阻害しにくいですし、実際に使ってみるとリアにフックが1本入っていれば、フロントはシングルでもフッキングにおいて特に不満は感じていません。
小型回遊魚や根魚など、魚種問わずに使えるフックセッティングを探している方や初心者の方は参考にしてみて下さいね!
フックの色・コーティングについて
メタルジグのアシストフックに使用する針ですが、金針を使うことがあります。
金針の光の反射で魚を引き寄せることが狙いですが、私としてはおすすめしません。
実際に使ってみると分かりますが、金針は少し使っただけですぐに錆びてしまい、水洗いしても長持ちしないことが多いからですね。
無難に使うなら通常のシルバー系のフックやフッ素コートのものがおすすめで、正直言って釣果の面でも大差ないと感じます。
マイクロジグ用アシストフック自作に使う道具
マイクロサイズの小さなジグに使うアシストフック自作に必要な道具類の選び方の基本・コツについて紹介していきます。
使用する道具類はかなり重要で、ライトゲームという特性に合わせたものを選びます。
針
使用する針の種類ですが、だいたい5g~7g前後を中心としたライトゲームで20cm~30cm位までのターゲットを狙うとなると、私が使っている針は大きく分けると2種類です。
種類としては渓流針とチヌ針で、無難に使いやすいのが「がまかつ 渓流」「がまかつ 掛りすぎチヌ」「オーナー 競技チヌ」このあたりですね。
渓流針は0.3号くらいまでのPEラインを使ったり、ナイロン・フロロ・エステルなどを使った「刺さり重視」の使い方におすすめ。
チヌ針は渓流針よりもワンランク強度が高く、PEライン0.3号~0.4号+α程度の少し負荷を掛けた使い方を想定する時に使いやすいです。
チヌ針で刺さりも重視したい時は、活きエビ対応のフックが細軸でおすすめですね。
私が特に多用している5g・7gクラスのジグに使う時は
- 渓流針:8号~9号くらい
- チヌ針:2号~3号くらい
針によって大きさが違うので一概には言えませんが、これくらいが目安です。
最初は2~3サイズほど号数違いで針を揃えてみて、使うジグの長さや幅に合わせて使うと良いですね。
まるなか
リング
ソリッドリングですが、一般的なジギング用のものだと径が大きすぎて使えません。
ライトゲーム用におすすめなのが、ヘラブナ釣りに使う丸カンです。
かなり小口径で軽量・つなぎ目が無いのでマイクロジグにフィットしますよ!
私が良く使っているのがオーナー製の丸カンで、「SM」サイズを基準に選んでます。
小さすぎると、アシストラインをタスキ掛けするのが難しくなります。
アシストライン
アシストラインも細い号数のものを探すのが大変だと思います。
無難に使いやすいのがタイラバ用のもので、オーナーの「PEアシストタイラバ35LB」をよく使っています。
PE素材で程よい腰があり、強度的にもライトゲームに使うなら十分です。
ティンセル
ティンセルはフロントフックに使用します。
本数はだいたい8本~10本ほどを基準に、沢山つけすぎない方がシラスなどのマイクロベイトを演出しやすく、抵抗も小さくなっておすすめです。
スレッド
スレッドはだいたい0.6~0.8号前後のものが無難に使いやすいかと思います。
私が愛用しているのがヴィーヴァスのGSPスレッドで、このスレッドは強度・巻きつけやすさにおいて非常に優秀です。
偏平している特徴があり、下巻きが簡単にできてムラの無い仕上がりになります。
接着剤の浸透性も高く、ガッチリ固定できます。
ボビンホルダー
ボビンホルダーはスレッドと組み合わせて使いますが、長く使うならセラミック製のものの方が絶対に良いですね。
安価なものは口が金属製のものが多く、締めこんだ時にスレッドに傷が入りやすいです。
一度買えば非常に長く使えますから、ここをケチる意味はないと思います。
バイス
ある程度大きいアシストフックを作る時はバイスは無くても慣れれば作れますが、小型のフックを作る時は必須ですね。
2000円~3000円程度の安価なものでも使えますが、長く使用したり、安定したホールド力の面では劣ります。
使用感も重視するなら1万円前後~2万円くらいのものがおすすめで、騙されたと思って使ってみれば、安価なものとの使い心地の違いがすぐに判るはずです。
ハサミ
ハサミも必須アイテムですが、スレッドをスパッと切れる切れ味のものが欲しいですね。
シマノのスパシザーが私のお気に入りで、PEラインやスレッドなどを切り続けても切れ味が落ちにくくて快適です。
瞬間接着剤
巻きつけたスレッドを固定するのに使いますが、液体の低粘度タイプの瞬間接着剤を選びましょう。
細長いペンチなど
細長いペンチは必須ではありませんが、リングにアシストラインをタスキ掛けで固定する時などにあると役立つことがあります(アシストラインを2つ折りにして取り付けるなら不要です)。
小さいアシストフックの作り方
それでは、一緒にアシストフックを作っていきましょう。
今回は5gの小型メタルジグ、ゼスタのアフターバーナーミニに使うフックを作成します。
アシストラインをリングに取り付ける
まずはアシストフックをリング(丸カン)に取り付けます。
取り付け方法は大きく分けると2つあり、
- タスキ掛け:ガッチリ止まるが、小さいリングに結び付けるのが難しい
- 2つ折りにしてリングにつける:簡単にできるが、アシストラインがブラブラ動く
それぞれの特徴はこんな感じです。
私の場合は細かな使用感にこだわる派なので、今回はタスキ掛けで固定します。
固定方法としては
まずはこんな風にスマホやファスナーにストラップをつける要領で2つ折りにしたアシストラインをリングにセット。
このまま締めると普通のタスキ掛けになりますが、このままだと使用中に緩みやすいです。
固定力をアップさせるために
アシストラインの輪になった部分を半周ひねり、こんな感じにします。
そして半周ひねってできた輪をリングに掛けて締めこみます。
するとこんな感じでガッチリと固定され、2度と緩みません。
手先が器用な方はこれで良いと思いますが、小さいリングでこの作業をやるのは結構難しいと思います。
面倒な時や、うまく出来ない時は2つ折りにしたアシストラインをリングに通すだけでも大丈夫です(ブラブラ動くけど魚は普通に釣れます)。
ひねったアシストラインをリングに掛ける時に細いペンチなどがあると役立ちます。
アシストラインをカット・炙る
アシストラインとリングを固定したら、実際にジグと並べて長さを決めます。
フックも一緒に並べて作業すると、長さを決めやすくなります。
ハサミでアシストラインをカットしますが、炙って微妙に短くなるので1~2mmくらい長めにすると良いです。
カットしたアシストラインをライターを使って端に小さいコブを作ります。
コブを作ることで、負荷を掛けた時のすっぽ抜けを無くすことができます。
カットして炙ったアシストラインはこんな感じになりました。
下巻き~巻き付け
次はいよいよバイスにフックをセットしてアシストラインを巻いていきます。
まずはスレッドの滑り防止とアシストラインの固定力UPのために下巻きを行います。
こんな感じでフックのチモトから1往復スレッドを巻きます。
しっかりテンションを掛けないと、アシストラインが滑って回転しやすいです。
特にフッ素コートのフックは摩擦が小さいのでしっかりテンションを掛けます。
下巻きが終わったらアシストラインをフックの下側に沿わせ、テンションを掛けてスレッドを巻き付けていきます。
こんな感じで片道しっかりとアシストラインを巻き付けたら一旦ストップし、ティンセルを取り付けます。
ティンセルの本数は8~10本程度使用することが多いです。
少し長めにティンセルを取り付け、3~5回転ほどしっかりと巻きつけます。
スレッドを数回巻いてティンセルが仮固定されたら、ティンセルの余分をカットします。
ギリギリでカットするより、こんな感じで少し余裕をもってカットした方がティンセルが抜けにくくなります。
ただし長く残しすぎるとチモト側からティンセルがはみ出してかっこ悪いです。
そのままテンションを掛けてスレッドをチモト側に向かって巻き付けていきます。
隙間を作らないよう、丁寧に・確実に巻きます。
こんな感じでチモトまでキッチリ巻き戻ってきたら、ハーフヒッチを3回行って結んでスレッドをカットします。
あとは瞬間接着剤を薄く・満遍なくスレッド部分に塗り、ティンセルの長さを整えて完成です。
こんな感じで、マイクロサイズのアシストフックが完成しました。
このくらいのバランスだとマイクロベイトの繊細なシルエットを演出しやすく、ジグにとって余計な抵抗にもなりにくいと思います。
好みによってティンセルの本数や長さは調整してくださいね!
超ショートタイプのリアフックを作る
次はリアフック用のアシストを作成していきます。
リアフックを入れることでフッキングが安定しますし、トリプルフックよりも魚の吸い込みや貫通性能が良いと思います。
アシストラインを短くカットして炙る
作り方の基本は同じですが、リアフックは超ショートタイプにした方が使いやすいと思います。
特に巻きやシェイクといった小さなアクションでジグを動かす時は、ジグのテールに近い場所にフックポイントを持ってきた方が、後方からのバイトを確実に捉えやすいように感じますね。
また、リアフックを長くするとフロントフックと絡んだり、フックとラインが絡む面倒なトラブルも減らせます。
まずはこんな感じで、短くアシストラインをカットして2つ折りに。
そしてアシストラインの端をライターで炙ります(リングに通すのはいつでもOKです)。
アシストラインの長さはフックを取り付けた時に無駄にブラブラせず、かつフックがスムーズに動く長さが基本です。
最初はうまく出来ないと思うので、少しずつ調整して使うフックに合わせた長さを見つけてください。
あとはフックをバイスにセットし、フロントアシストを作った時と同じようにスレッドを巻いていきます。
ティンセルが無い分作るのは簡単で、
- 下巻き1往復
- アシストラインをフックに沿わせて1往復
- ハーフヒッチ3回で固定、スレッドをカット
- 瞬間接着剤塗布
これでOKです。
完成するとこんな感じで、超ショートタイプのリアアシストができます。
今回作成した前後のアシストフックを装着するとこんな感じになります。
このフロント・リアともに軽量なシングルフックのセッティングはフッキング率・魚のホールド力のバランスが非常に良いと思います。
特に渓流針を使用したフックは初期掛かりが非常に良く、低活性な時でもオートマチックにフッキングに持ち込みやすいですね!
アジ・メバル・カマス・メッキ・カサゴなど、ライトゲーム全般に対応できますね。
後は使い方によってフックの強度を調整すれば、より使いやすくなるはずです。
市販のフックよりも自分の使い方にマッチしたものが自由に作れるので、興味がある方は試してみて下さいね。
一度自作で自分に合ったものが作れるようになると、市販のフックは使う気がしなくなることも多いと思いますよ!
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内容は全て管理人の実釣経験に基づいたものになっています。
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